フェンリル(聖闘士星矢)

登録日:2012/11/16(金) 20:31:02
更新日:2023/08/10 Thu 18:20:26
所要時間:約 2 分で読めます






北の人食い狼・ε星アリオトのフェンリル!!
紫龍!厳寒の大地で数々の苦難にたえ ともに育ってきた狼たちの恨み!たっぷり晴らしてやるぞ!!




聖闘士星矢のアニメオリジナルエピソード「アスガルド編」に登場したキャラクター。



北欧アスガルドの神・オーディーンの地上代行者であるポラリスのヒルダに仕える神闘士(ゴッドウォーリアー)の1人。

【概要】
アスガルドでも有数の名家・フェンリル家の出身。
6歳の頃、両親と共に馬である森に遠乗りに出た際、巨大な熊に襲われて母が死んでしまう。
巨木を武器に妻の仇を討たんとする父だが全く歯が立たず。
フェンリルは同行していた両親の友人達に助けを求めたが、友人達は彼らを見捨てて逃げ出し、やがて父も殺されてしまった。

幼いフェンリルも熊に殺されそうになるが、そこに狼の群れが現れて彼を救った。
それ以来、フェンリルは熊との戦いで傷ついた群れのリーダーである青い狼を「ギング」と名付け、この狼達と生活する事になる。
(ギングの額にできた三日月状の傷もその際にできたもの)

だが主を失った実家は、それまで権力に擦り寄っていた者達がその惨状に後ろ足で砂をかけるかのごとく次々に離れていき没落。
この事からフェンリルは人間に絶望し、狼だけを友として野生の中でたくましく成長。
フェンリル家の跡から神闘衣を授かった彼は一族再興のため、ヒルダによって神闘士の1人に抜擢されるまでになる。

【紫龍VSフェンリル】
氷河メラクのハーゲンベネトナーシュのミーメと戦っている頃、時を同じくして遅れて参戦した紫龍と戦う。
自ら手を下すまでもないと狼にエサにせんと襲わせるが逆に返り討ちにされてしまう。
無数の亡骸の一体を看取り、怒りに震えながらも「アテナの聖闘士はまだまだケツに卵のカラがついてるようだな!!」と挑発し、ウルフクルエルティークローを放つ。
ドラゴンの盾で防ぎきれぬほど野獣のごときフェンリルの攻撃に焦り、両の瞼を爪で切り裂かれ、視界を奪われる紫龍だが、シュラの遺言と沙織の姿を思い出し奮い立たせる。

シュラに守られたこの命…アテナのために生かさねばならない命だ…
こんなところでやられるわけにはいかない…!!
ヒルダの指からニーベルンゲンリングを外すためにも
フェンリルのオーディーンサファイアが必要なんだ…!!

ギングを呼び、じわじわと紫龍を追いつめるフェンリル。それに対し、血で染まった視力に頼ってはいけないと目を閉じ、心眼に託す紫龍。
だが、動きも匂いも狼そのものなフェンリルとギングの動きを見分けるのは困難だった。
一撃必殺の廬山昇龍覇をかわされたら勝利の確率がゼロも同然。どちらがフェンリルなのか…

死ねェ紫龍!! ウルフクルエルティークロー!!

フェンリルの号令でギングが襲い掛かる。

違う!! あっちだ!!

一か八かの判断でドラゴンの盾でギングを弾き返し、廬山昇龍覇を放つ紫龍。だが、地を蹴る狼のごとくフェンリルはこれをかわしてしまう。

紫龍! お前の頼みの廬山昇龍覇はこのフェンリル様には通用しない
さあどうする気だ? ひれ伏して命ごいするか!
おまえの墓場はあの大滝の下 厚い氷におおわれた滝ツボだ!
永遠に極寒地獄で苦しむがいい!!

勝利を確信しウルフクルエルティークローを放ち、氷に覆われた滝で何度も爪を浴びせる内、鮮血が雪原に広がっていく。
ギングら狼を呼び寄せ聖闘士を餌にせんとするフェンリル。だが激痛の身を圧してまで紫龍は立ち上がり、邪悪と化したヒルダを救う意志を見せる。


ヒルダ様こそアテナに代わって地上を支配されるにふさわしいお方なのだ!

違う! ヒルダを邪悪から元に戻さぬ限りこの地上に迫った危機を救えないのだ
フェンリル…オレを信じろ!信じてくれ!

おまえを信じろだとお!?
フッ オレは人間など信じない!

なぜだ…? 人が人を信じなくてどこに愛がある?
どこに友情があるというのだ…?

あくまで友との絆を信じる紫龍を鼻で笑うフェンリル。

笑止な!
人間など信じるからオレのように裏切られるのだ!
オレが信じられるのはこいつら狼だけだ!!

ヒルダ「解せぬ」

この叫びと共に狼達との連携攻撃で紫龍を追い詰めていく。
なぜ人間を信じられぬのか、と問う彼にフェンリルは自身の過去を語る。

人間からおそれ忌み嫌われている狼に 人間から見捨てられたオレを助けてくれたんだ
いや…それだけではなく 今日までこうして育ててくれたのだ!

なるほど…おまえもみなし子だったのか
だが…人には弱さ いたらなさがある
だからこそ 助け合わねば……

黙れ!!
同情や理屈などオレには無用だ!!

だが、友のために命さえ捨てる覚悟の紫龍と凍てついた心のまま牙を剥きだしにするフェンリル。
ノーザン群狼拳を放った後、死ぬまで離れはしないとギングに誓う。
だが、フェンリルの名を呼んだ紫龍に応えるかのごとく、アテナの小宇宙が放たれ、狼たちの戦意を奪っていく。
信じがたい光景を目の当たりにしても人間を憎むフェンリルとあくまでも人間のため友のために命をかける紫龍、最後の決闘が始まる。
薄汚れた人間など滅びた方が地上のためだと豪語するフェンリルの牙に傷つき、視力を完全に失ってもなお、紫龍の小宇宙は弱まることを知らない。

あわれなり…フェンリル アスガルドの神闘士とはそれほど女々しいものなのか?
両親を失ったことで それほど心が歪んでしまったとは…

黙れえ―――っ!!
おまえたちにオレの気持ちなどわかってたまるか―――っ!!

よくわかる!!

なにを―っ 口からでまかせを―――っ!!

オレたち青銅聖闘士だって 全員みなし子なのだ!!
だが…泣き言ひとつ言わず…その運命に臆することなく…その運命に立ち向かっているんだ!!
それは…オレたちがひとりじゃないからだ!!
苦しみ 喜びを共に分かちあえる仲間が…友がいるからだ!!

オレは…少なくともおまえにだけは負けるわけにはいかない!!
世をすね 恨み言をいつまでも引きずっている おまえにだけは!!

凄まじい小宇宙にたじろぐ狼たちを、弱い犬ほどよく吼えるものだと励ますフェンリル。
腐りきった根性を叩き直さんと身構える紫龍。
狼の牙と龍の牙が表現の大地を揺るがす。
一進一退の状況が続く中、紫龍の肉体も限界に近づいていた。

ヤツのノーザン群狼拳もウルフクルエルティークローも見切ることは可能だ…
だが オレの廬山昇龍覇も見切られている…
なんとかオーディーンサファイアだけでも 星矢たちに…!!

友のため、アテナのため命を捨てる覚悟で廬山昇龍覇を放つ紫龍。放った先はフェンリルではなく、氷で覆われた大滝だった。
巻き起こる巨大な雪崩。それは紫龍だけでなく、狼の群れやフェンリルをも飲み込んでいった。

うわあああ―――――っ!! ギング―――――ッ!!

神闘衣に守られていながらまともに巻き込まれたフェンリルは、大量の雪に押し潰されて友の名を叫びながら死亡する。
その後には、狼達の悲しい遠吠えだけがこだましていた…



【人物】

上述の経緯から人間不信となっているが、神闘衣を授けたヒルダの事は「ギングたちさえ従わせた神」として崇拝している。
他の神闘士達をどう思っているかは不明。

纏う神闘衣はε星・アリオト
自身の名前の由来でもあり、ラグナロクの際にオーディーンを飲み込んだとされるロキが生み出した魔狼・フェンリルがモチーフ。
両腕に施された鋭い爪はウルフクルエルティークローの放出だけでなく目つぶしにも使われる。

【必殺技】


口笛を吹き鳴らし、幼い頃から共に育った狼達をけしかけるストライカー攻撃。
だがさすがに聖衣を身につけた紫龍には効果なし。廬山昇龍覇でまとめて返り討ちにされた。

フェンリル「(#ミ゚皿゚)ぐぬぬぬぬ…アテナの聖闘士よ…よくもオレのかわいい狼たちを!!」

ウルフクルエルティークロー

神闘衣のアームパーツに付属した爪から放つ氷河状の攻撃。
攻撃を受けた瞬間、狼の爪で引き裂かれたようなエフェクトが走る。

ノーザン群狼拳

狼達との連携で繰り出す高速拳。
神闘士の必殺技の中で唯一漢字が使われており、どことなく北斗の拳チック。
技を放つ際にいちいちフェイスガードが展開する素敵仕様。

余談だが、後に蠍座の黄金聖闘士として転生したのが確認された。



追記・修正は狼達と共にお願いします。

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最終更新:2023年08月10日 18:20