内村プロデュース

登録日:2010/08/09(月) 15:23:40
更新日:2024/03/08 Fri 20:05:27
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Produced by Uchimura
プ 内
ロ 村
デ  
┃  
ス  
松晴      
丼原      



内村プロデュースとは2000年から2005年までテレビ朝日にて放映されていた自称・大型クイズ番組である。


【概要をプロデュース!】

内村光良がプロデューサーに扮し、無名や不振の芸人をプロデュースしてゆくもの。
番組初期は「溺死体オーディション」「第3のブルース・リーオーディション」など深夜番組ならではのシュールな企画をやっていたが、しばらくして芸人大集合のお笑い番組にシフトチェンジ。
番組冒頭で言った内容がそのままコーナーのようにして進む。

ビートたけしのお笑いウルトラクイズ(日本テレビ)のような芸人への無茶ぶりと即興性が問われるのが特徴で、2000年代を代表するお笑い番組の一つである。
出演芸人は太田プロやナベプロなど関東系事務所の芸人が多く、吉本興業の芸人は東京本社出身者以外ほとんど登場しなかった。
また、本番組以降内村が芸人をブレイクさせる「あげちん男」として注目されるようになり、東野幸治は「上京する芸人はまず内村さんにハマりなさい」と吉本芸人に直々にお達しを出すほど。
実際、これ以降も各局で内村MCの下、芸人がネタを見せる番組が多数制作されるようになった。

定期的にスペシャルや修学旅行と題した1時間以上のスペシャル版が放送された。
主に温泉地に行ったりするのだが、温泉では決まって女子アナと混浴する権利(実際には関取など)を巡って芸人たちが達磨さんが転んだで争う企画がある。
後に伝説となる『玉職人』がここで誕生する。

2005年にテレビ朝日の改編に伴い終了。
それでも番組の人気は依然として高く、2006年11月からふかわを除いた同じ出演者とスタッフによるインターネット配信番組「内村さまぁ~ず→内さまワールド」が開始。
「内さま」は当時としては珍しい配信番組だったが、人気の高さから地上波テレビでの放送を開始。放送期間は内Pを優に超え、配信サービスを転々としながら2024年1月末まで続く長寿番組となった。


【番組のスタイルをプロデュース!】

支配人の内村Pが先ずは登場し、その後出演者を呼び番組のオープニングが始まる。

が、「お前たちはダメだ〜!!」と大抵内村Pにダメ出しされてから始められる。
ちなみに内村Pは毎回スーツにサングラス、ピコハンという出で立ちである。途中で衣装に着替えても基本的に変わることはなく時には駄菓子屋で芸人が子供の格好をしているにも拘らず、上記の出立で店内から現れるため「怪しいお店だ!」とツッコまれたりした。

出演者が文句を言いつつ始めていくとなんだかんだで「○○をプロデュース!」と言って実質的に番組が始まる。 

主なコーナー

  • ぴったし内ピー
  • 危機的状況回避バトル
  • 芸人魂チェック隊
  • 笑わせ王決定戦
  • 最強の助っ人野郎
  • 他人の性格王決定戦

大抵の企画はフリップに書いて答える形式の大喜利で、面白かった回答には内村Pによりポイントが与えられる。
最もポイントの多かった芸人には○○王等の称号が与えられる。なお、与えられたからといって優遇されたりするわけではない。

笑わせ王決定戦では、特定のシチュエーション下に置かれた3名の芸人を笑わせる企画で決まって内1名は有吉だった。しかし有吉は紹介の時点で笑いを堪えていなかったり、他の芸人相手にネタを披露しているにも拘らず遠くで爆笑している時もあった。
三村が自分のネタをパクって披露したギャグ以外では真顔一辺倒だったマイケルのような強豪もいたが、基本はゲラでありふかわ以外の面子に悉くやられる姿が見れた。
しかしこの企画で三村はムチャしすぎて膝の靭帯を損傷する大怪我を負った。


【出演者をプロデュース!】

レギュラー

  • 内村光良(プロデューサー)
「弄りすぎですね」
この番組の司会者であり、権限を握る人。10000ポイントとかあげちゃうくらい採点は曖昧にして雑。全てはこの人のさじ加減。あまりの暴君ぶりに参加した若手芸人たち(おもにさまぁ〜ず三村)から痛烈な下克上を受け、慣れないお題に挑んで涙する事も。
たまに自分の好きな企画で飛び入り参加する事があり、九州男児のまねやドラマ『積木くずし』劇中の武田鉄矢のまねが得意。
最終回で公開された取得ポイントでは、与える側にもかかわらず何故か9位と高かった。
「お前たちはダメだ~!!」

「フレッシュ!」
「何にも考えてない」
ムチャをして体を壊す三村と体を気にしてムチャしない大竹。愛すべきオッサン's。実は三村もボケということが判明。
コンビなので必然的に大竹も三村と一緒に出ることになるのだが、内村Pは何故か大竹をレギュラーと認めず、最終話でようやくレギュラーゲストだと言及されたが、その理由は一切明かされていない。
発言や回答での下ネタ率は群を抜き、三村は「下ネタ王」、大竹は「セクハラ王」とまで言われた。特に大竹の回答はいくつかパターン化されたものが多く、後にふかわからズルいと言われたりも。
なお三村は正式なレギュラーであるが、大竹はほぼ毎回出演するゲストであり正式なレギュラーではない*1
三村はこの番組で笑いを求めてムチャしちゃったせいで両膝がグチャグチャになった。
この番組で生まれた三村のマネキンを顔に抱えて「反対〜! 反対〜!」という「デモ行進」のギャグは、5年後に内村とともに挑んだ『イロモネア』で100万円を獲得する切り札になった。
総取得ポイント数は、三村が23760P、大竹が15702P。

「4!」
「カモンSEXメーン!」
ノープラン(ユニット名ではない)なボケ製造機のゴルゴ松本と独特なギャグ量産機のレッド吉田によるコンビ。
体を張って切り込み隊長を務めるゴルゴとは対照的に、レッドのあまりの鳴かず飛ばずっぷりに「今日のレッド」(後述)を企画された。
追い詰められたレッドは5文字の言葉を用いて言い方のみで勝負する芸風(5文字ネタ)を開花させ、現在に至る。
5文字ネタ(ロドリゲス!など)は大喜利においては他者のボケの起点になることも。
TIMも前述の大竹と同じく、正式なレギュラーではない。
総取得ポイントは、ゴルゴが5574P、レッドが5700P*2

「ティン!」
#3から内村Pを支えるレギュラー
。にも拘らずゲスト並びでは端っこかつイジられ&空気担当。かまくら一番!
徐々に扱いが悪くなり、中盤では誰からも大概雑に扱われる。内村が参加したい企画で数が余る時は司会に回された事も。30分時代には後輩のやるせなすやパラ部斎藤らと競わされ半ば強制的に番組卒業を言い渡されるのが恒例だった。
なよなよした挙動から度々「オカマ?」とイジられたりもしたが、スポーツシリーズではここ一番の場面で度胸を見せる事も。
愛車を勝手に改造されたり家を荒らされたり、リアル両親が出演するなど本人以外でもイジられる。
番組終盤の打ち上げにて山本P(本物のプロデューサー)から、関谷(AD)以下だと言われ号泣した。
そんな彼も低周波リアクションにおいては一瞬輝いた。
何かと企画に応じて変更される衣装では女装される事が多く、それ以外でも馬だったりとロクな目に遭わない。更にNO PLANの1stアルバムカバーでは、手配書で1人だけ捕まっていた。
回ごとのポイントは下位争いをするレベルで低いが、要所で光る回答をする事もある。
総取得ポイントは32094Pと総合優勝を飾り、今までの努力と頑張りとお情けが遂に認められた瞬間だった。

準レギュラー

「俺は人間ですか!?」
永遠の若手芸人にして内村Pを「チェン」と呼ぶ唯一の存在。彼が巻き起こす奇跡の数々はメンバーを烏龍茶まみれにする。またマイケル・ジャクソンのまねで外国人から笑いを掻っ攫った。
最終回で内村がメンバー毎に手書きの卒業証書を渡す中、出川だけは特に書く事が無いため大きな空白のあるものを渡された。また総合獲得ポイントは、過去の番組中にポイントは獲得していたにも拘らず0ポイントという事にされてしまった。

「ハッピーニューイニャー!」
元々は猿岩石としてコンビで出演していたが、途中から有吉のみが出演。
笑わないキングとしてコーナーに呼ばれるも、元々ゲラなため最弱だと見られている。
CATSのようなメイクをして芸人の自宅で勝手にシャワーを浴びる演出から猫男爵とも呼ばれる。
大喜利にも強く、ダジャレや下ネタを駆使して時にさまぁ〜ず以上にポイントを荒稼ぎする。
今日のなにがしを拒否した唯一の芸人でもある。
番組終了から約10年後、あだ名と毒舌を武器に芸能界の頂点に再び返り咲いた彼は、内Pとよく似たコンセプトの番組の司会を務める事になる。

たまに呼ばれる程度で、内村Pにはゲッツと呼ばれたりもした。
ブレイク時には内村からあからさまに贔屓され、ふかわやレッドが嫉妬したほど。
大喜利では意外と鋭い答えを導き、要所で輝いた。

スポーツシリーズでの登場が多い。スポーツ経験こそないが、恵まれた体格と冷静な頭の回転からいぶし銀な活躍をする。
なお、活躍しようが足を引っ張ろうが関係なくメンバーから「のろまが!」など罵倒されまくるのがお約束。
最終回では番組レギュラーに匹敵するほどポイントを地味に獲得していたことが判明した。

  • パラシュート部隊
深夜時代「燃えて散って花火〜!!」のギャグが内村にハマり、レギュラー出演。
番組前半は十八番の泣き芸を軸に活躍。先輩のふかわにあたりが強かった。
しかし泣き芸以外の強みに欠けたせいか斎藤は飽きられ、矢野は「誰?」という扱いになり後半は出番激減。
番組終了後は九州へ活動拠点を移し、今や九州ローカルを代表するお笑い芸人に。

他人の性格王に出演して開始早々、追い込まれた濱口は伝説の濱口スタイルを編み出す。当初は非難轟轟であったが次第に高い評価へと移り変わることに。
有野は淡々と仕事をこなす。

  • ずん
独特すぎるフィールドを持つ芸人。
飯尾=大竹説が浮上。ずんのやすっ!

  • 原口あきまさ
「芸人家庭訪問すごろく」において当時の彼の自宅を使った野球大会は、CDラック破壊など凄惨な結果を生み番組屈指の名場面になった。
「T-BOLANベストがねえし!」

  • さがね正裕(X-GUN)
「芸人に歴史あり!をプロデュース」にコンビで出演。
「仕事が減った途端、彼女が妊娠。親が借金」などリアルすぎる悩みを打ち明け、内村たちの腹筋と心を崩壊させた。
その後ピンで出演し、有吉・飯尾らとともに劇団下部組織の「劇団プロデョーヌ・セピア」を結成。地味に番組を盛り上げた。
「芸人家庭訪問すごろく」では前述の発言を想起させる貧乏生活(のコント)を隠し撮りされた。
相方の西尾も出演を熱望していたが、2回だけだった。

  • インパルス
番組後期に出るようになった。
イジられるのは専ら堤下(のブッサイクな顔)であるが、その堤下のツッコミには三村も舌を巻いた。

同じく番組後期に出るようになった。
日村の郷ひろみ、子供の頃の貴乃花はこの番組が最初。
日村は大抵残念な目に遭う。設楽は一度収録に大遅刻してメンバーにすごい勢いで侮蔑された。

ダニ顔の品川と筋肉の庄司。
過度の悪ノリ(番組の企画を無視してケンカし最終的に陰部を晒す)の連続で1年間出演禁止を内村Pから言い渡される。
以降出る時は謎のマスクマンA、マスクマン一号として出ることになっていた…が、復活を果たした。

プロレスマニア。弟分のアンタッチャブルと共に出演することが多い。NO PLAN(後述)への加入を熱望するが、「アイツといたらダメになる」「絶対に入れるな」とメンバーから拒否される。
ちなみに相方・上田も2回だけ出演したことがある。上田は南原派らしい。
実は取得ポイント数がかなり多く、最終回時点で2位に輝いていた。

どちらも初期に登場。

  • 安めぐみ
初登場でどでかい虫刺されをするなどとぼけたキャラが番組の空気にマッチし、アシスタントを最も多く務めた東MAXの嫁。通称めぐのやす。
本人も番組に思い入れがあるためか、最終回の卒業式では真っ先に涙を流していた。
「高ポクテン」「10P(ピー)」など名言を残す。

・南原清隆
本番組のエグゼクティブプロデューサー。最終回に内村によって公表され、総合優勝トロフィーに良い笑顔が映されていた。


今日のレッド

番組の締めに使われるコーナー。
内村Pの掛け声「今日のレッドひとーつ!」によりレッド吉田がギャグを3回程披露する。
空気が残念な感じの場合はおまけの1つが追加される事も。
「レッドがネタで爆笑を取れるまで続く」というコンセプトだったが、爆笑を取った後も本人の希望で存続した。

派生版にくじで引かれた芸人がギャグを3回披露する「今日のなにがし」、
くじで引かれた部位に電流を流すという「今日の低周波」がある。流されるのは無条件でふかわとなる。

【NO PLAN】

「Mステに出たい」というだけの理由で、レギュラー陣による楽曲製作企画も行われた。
内村、さまぁ〜ず、TIM、ふかわがメンバーのユニットを組み、アーティストの下を訪れたりした*3
1stアルバムの製作を皮切りに、実際にMステの出演を果たしている。
なお後日の番組の検証で一番歌が上手いのはレッド吉田、下手くそなのは内村であると確認された。
その後も2stアルバムやラストアルバムを製作すると共に、クレヨンしんちゃんの映画にゲスト出演・主題歌を担当するなど活躍の場を増やす。限定的ではあったが都内にショップも開かれ、そこでしか買えない限定グッズもあった。
なお、ユニット名については番組内の流れで決められた。「NO PLAN」の考案者はモーニング娘。の矢口真里である。

【グッズ】

NO PLAN発足とほぼ同時期に、原宿で限定グッズを取り扱う内Pショップがオープン。
各メンバーから選りすぐられた大喜利回答のTシャツ、内村Pの持つピコハン型ボールペン、今日のレッドでたまに見せたネタ帳を模したメモ帳、シルバーアクセサリー、BE@RBRICKなどが数量限定販売された。
だが、ふかわのグッズだけは閉店日まで大量に在庫が積みあがっていたため、急遽閉店日にふかわがショップで一日店長を務めた。
しかしそれでもグッズが余りまくっていたため、テレビ朝日内でふかわが手売りイベントを開催。
だがだがしかしそれでも売れ残ったため、暫くの間ネットで販売されることとなった。

またDVDも発売。放映シーズン毎のベストセレクション型式で、『創世紀』『新生紀』『革命紀』『黄金紀』『再生紀』『発酵紀』『熟成紀』『円熟紀』となっている。
またNO PLAN各メンバーとおまけの出川がチョイスした『俺チョイス』シリーズも発売。基本的に自分が大活躍した企画ばかりとアクの強さが出ているが、その分当時の活躍を再見したい人には向いている。
内村を中心に結成された劇団プロデョーヌの公演DVD2つ、中野で行われた内P祭りの様子を収録した『NO PLAN&その仲間たち 今日だけ勘違いしていいですか!? LIVE』などもある。




内村P「今日の追記・修正ひとーつ!」

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最終更新:2024年03月08日 20:05

*1 実際出演しない回もそれなりに多い

*2 最終回開始時点ではふかわにすら負けていたが、ボーナスチャンスで2度成功し相方すら凌いだ

*3 それ以前からこのメンバーで対決企画をしたり他局の番組に出るなどしており、その際は「内Pクリーンナップ」という名称が定着していた。