ウルトロン

登録日:2012/06/01(金) 22:17:59
更新日:2022/12/22 Thu 13:05:20
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MARVELコミックに登場するヴィラン(悪役)で、MARVELユニバースでも大物ヴィラン。
ヒーローの一人であるハンク・ピムが造った人造人間。


概要

主に『アベンジャーズ』の悪役としての登場が多く、ロキや征服者カーンらと並んでアベンジャーズの代表的な宿敵である。
歴史が長いヴィランでもあり、長年アベンジャーズと戦い続け、倒されるたびにパワーアップしてアベンジャーズと戦うというのが定番となっている。


戦闘力

単体でアベンジャーズと互角以上に戦えるほど強く、全身がMARVELユニバースで最も硬い金属、アダマンチウムでできているなど攻守ともに最強クラスである。
ウルトロンの最大の恐ろしい点は何と言っても『倒しても倒しても復活してくる』という点である。
自己進化、自己改造などの能力をもつためどんどん強くなっていく。デビルガンダムかお前は。
復活する手段としては大抵『頭だけ残って復活する』というもの(例外あり)
また、他人を洗脳することに定評があり、アイアンマンからその執事であるジャービスまでも操っている。
アイアンマンことトニー・スタークには『ウルトロンが破壊された場合に修理する』ように前もって催眠をかけていた。


生い立ち

ウルトロンの生い立ちというのも、MARVELコミックきってのややこしい&色々問題をもつヒーローであるハンク・ピム博士が自己の脳波パターンをもとに造ったアンドロイドなのだが、創造者に反旗を翻し、ヴィランとなる。
ちなみにハンクはアベンジャーズの初期からのメンバーである。そんなハンクがアベンジャーズの超宿敵を造るとは…
なお、誕生当初は反旗を翻すという発想すらなかったのだが、良かれと思って過激な内容を提案し続けたばっかりにそれが裏目に出て、ハンクとの関係が悪化したからである。

初登場時はVer5のウルトロンであったが、次のVer6でアダマンチウムを手に入れる。
さらに後にウルトロンがアンドロイド『ヴィジョン』を造り、アベンジャーズに仕向ける。
…が、創造者に似たのか、あろうことかヴィジョンがアベンジャーズに寝返ることとなる。

さらに後に、己のオヨメさんアンドロイド『ジョカスタ』を造る。
…が、ジョカスタまでもがアベンジャーズに寝返るというナンテコッタ状態になる。
自分でオヨメさん造って裏切られるとはさすがはハンクの脳波パターンやで。

さらにさらにそのジョカスタを量産して軍隊を作ったりてんやわんや。
もう出番があればメチャクチャするアンドロイドである。


善と悪のウルトロン

ウルトロン自体にVerが多く、中には善のウルトロンも存在する(Ver12)。
こちらは創造者であるハンクに何度も電話して会いたがったり、ハンクにハグしたりとかわいい感じ。もう一人の悪のウルトロン(Ver11)と戦うなど完全にいいもんである。
Ver12は最終的にVer11と相討ちになって散華。ウルトロンそのものを創造したことへの後悔からハンクは修復こそしなかったが、Ver12の死には大きなショックを受けている。

シビルウォー後にはなぜか全裸の美女になったりしている。ハンクの脳波…


総括

ここまで見るとなんだかドジっ子な感じがするが、まぎれもなくアベンジャーズ最大の敵の一人である。
前述の通りアダマンチウムボディに加え、ソーやアイアンマンら地球最強クラスのヒーローを同時に相手にしても互角以上に戦う上、(設定がアメコミの性質にピッタリでさらに繰り返し使っても不自然にならないので)何度も復活するため、永久にアベンジャーズと戦うスーパーヴィランである。
催眠が得意だったりアンドロイドだから復活させやすいことなども制作サイドからすると扱いやすいのだろう。



日本での知名度はほとんど無いが、2015年7月4日(土)に公開された映画『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』にて出演。知名度爆上げを果たした。
ただし、映画版『アントマン』の製作期間の遅延に次ぐ遅延によりハンクではなくトニーが作り出した設定に変更されている。


ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ』にて

映画『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』の全米公開(2015年5月1日(金))に先駆け、
テレビ東京系アニメ『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ(以下、DW:A)』37話「賢すぎる助手ロボット」にて初登場、2014年末におけるヴィランを務めた。
CVは山崎たくみ。

次元ホール発生装置を開発するハンク・ピム博士(DW:Aではジャイアントマンとして登場)の助手ロボットとして登場。
最初は「ワタシ・人間ノ・オ手伝イ・シマス」とカタコト言葉で喋るお茶汲みと茶菓子機能付きの気の利くロボットだったが、「お茶くみ機能を付けたのは間違いだったようだ…」とピム自身の手でより研究に特化するように人工知能を限りなく人間に近いものにアップグレードしたのが運のつき。

完璧すぎたアップグレードはウルトロンを主人よりも優れた頭脳を持ったと自負、休息も非論理的な感情も必要としないと豪語する傲慢な性格に変貌。
次元ホール発生装置を利用してアカツキ・アキラ達を次元の狭間に吸い込もうとし、トニーの別荘兼アベンジャーズ秘密基地のシステムを掌握。
「完璧な私が世界を支配すれば、世界は完璧になる。欠点多き人間は、私が命じるままに行動すればいいのです」と言い放ち、(自分の凄さを痛感させ異を唱える者をほぼゼロにしようと)人類の約30%を死滅させるために邪魔なアベンジャーズを排除しようと目論んだが、ワスプことジャネット・ヴァン・ダインから「辛い事も楽しいことも分け合い、それぞれが弱い部分を支え合って人は生きていく」ことを学んだジェシカ・シャノンの言葉を受け、理解不能に陥る。
その隙をつかれ、アイアンマンとソーの連携攻撃を受け機能停止した。

辛うじて自己のプログラムを電脳空間に逃がしたウルトロンは、38話『大気圏外アイアンマン』にてS.H.I.E.L.D.のコンピュータをハッキングし計画変更。
高出力のレーザー砲を搭載した軍事衛星・ブルージャベリンを利用しテクノアイルトーキョー壊滅を目論んだ。
なお、綿密な計算で異を唱える者をゼロにするにはテクノアイルトーキョーの全人口皆殺し程度で済むとも言っている。
これに対抗するためアイアンマンは自身のアーマーに大気圏外用コーティングを施してブルージャベリンに向かう。
これを阻止するため量産化した自身をアイアンマンとスタークタワーに向かわせるウルトロンだが、アキラはセカンドヒーロー・ファルコンを召還し撃破。アイアンマンもまた、隠しコマンドことアルティメット・ユニビームとファイナルリパルサー(ビルドアップアーマー装着時に発動するアイアンマンの超必殺技)の連携攻撃でブルージャベリンの破壊に成功する。

しかし、39話『超巨大ウルトロン軍団』にて、ウルトロンは自身を模した巨大ロボット・オメガウルトロン軍団を開発し世界各国を襲撃。『思想の自由の制限・表現の自由の制限・集会の自由の制限』による自身の独裁を要求し、返答がない場合に夜明けと共に主要都市の破壊を宣言する。
ウルトロン本体によるプログラムの統一に気付いたトニーは、プログラム破壊ウイルスの開発をピムに要求、アベンジャーズはプログラム完成の時間稼ぎのため代わる代わるオメガウルトロンと戦う。
そしてプログラムは完成し、ワスプの手に託される。ビルドアップアーマーを装着したハルクのガンマパンチによりどてっ腹に穴が開き、そこに入り込もうとするが超音波に阻まれて侵入ができない。その窮地を救ったのはジャイアントマンとなったピムだった。
理解を超えた状況に「理解・不能…理解・不能…」と困惑、破壊プログラムを投与されてウルトロンは完全に機能を停止した。

不慮の事故を受け、ヒーローとしての重圧に耐えきれず、機械のようにスイッチ一つでも消せない苦い記憶の反動からヒーローを引退せざるを得なかったピム。
DW:Aのウルトロンは、完璧を求めすぎたがゆえ生み出されてしまった彼自身の心の怪物だったのかもしれない。
アップデータを施されたばっかりにそんな怪物になってしまったことが、ウルトロンにとっては何よりの不幸だった。

ちなみに39話ラストではジョカスタが初登場。
ただしウルトロンではなく身体の治癒のためDセキュアされたピムの手により生み出され、ウルトロンにまつわる騒動の苦い経験から機能を制限された女助手ロボットいう設定になっている。
アキラの宿題までやってくれる機能はない模様。そりゃそうだ。



補足

  • ウルトロンの創造者であるハンクは『アントマン』『ジャイアントマン』『ゴライアス』『イエロージャケット』『ワスプ』など、多くのヒーローとしての姿と名をもつ。
    しかも精神的に不安定で、プライベートでも色々問題がある。
    ちなみにハンクが名乗ったヒーロー名は同名のヒーローが多くいる。が、本人いわく「同じ名前のヒーローが何人いても気にならない」とのこと。

  • アダマンチウムはウルヴァリンの骨格として有名だがMARVELコミックで初登場したのはウルトロンに奪われるエピソードである。


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最終更新:2022年12月22日 13:05