セイバー(Prototype)

登録日:2011/12/31(土) 18:58:36
更新日:2023/07/27 Thu 21:56:16
所要時間:約 11 分で読めます




*1

僕はセイバー。君を守るサーヴァントだ。



キャラクターデザイン
キャラマテ:武内崇
プロマテ:逢倉千尋

一人称は僕、私(綾香には僕、敵には私)。
サーヴァント階位は第一位。


◆ステータス
筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具
B A B E C C(EX)

◆スキル
対魔力
騎乗
カリスマ
魔力放出


主人公・沙条綾香のサーヴァント。
大人びた価値観、正義感。善良なるものをよしとし、悪逆なるものを糾す、気持ちのいいヒーロー像。
しかし言葉のはしばしにニヒルな物言いがまじる。
割と天然でむっつりの一面も。
綾香にとってみれば理想の王子様兼、保護者の立ち位置。

キャラマテとプロマテでは主に鎧のデザインが異なるが『Carnival Phantasm』のオマケアニメではプロマテの方を使用している。
武内曰く「美形で泰然としている、90年代の理想の伝奇主人公像」
「フードとかマジ萌えます」

普段着は黒いズボンに赤いシャツを着てその上にロングコートを羽織っている。






※以下Fate/Prototypeのネタバレを含みます。















真名はアーサー王。

Fate/stay night』のセイバー(Fate)の原型で、宝具や正体もほぼそのまま。
旧セイバーは伝承に準拠して男だった。

因みにニヒルな性格はアーチャー(Fate)に、
ダーク化したデザインはギルガメッシュに引き継がれた。
この黒化した状態もセイバーオルタに引き継がれた。
オルタに関しては
武内曰く「セイバーって言ったら黒でしょう」
奈須きのこはこれに対し、

「よっぽど黒い(悪い)セイバーを描きたかったのであろう」と返している。


物語ではランサー(Prototype)に殺されかかった沙条綾香の召喚に応じて登場する。

八年前に行われた前回の聖杯戦争の参加者であり、最後まで勝ち残るも、聖杯入手目前で強制的に破棄、退場させられた後遺症か、前回の記憶が曖昧である。
…とは本人の弁。

物語では中盤、バーサーカーに敗れ、令呪ごとマスター権をバーサーカーのマスター・サンクレイドに奪われる。
セイバーを取り戻すためにランサーと仮契約を結んだ綾香との戦いの末に、バーサーカーチームを打ち破った。



宝具
宝具は聖剣を隠す風の魔術の鞘、『風王結界(インビジブル・エア)』と、光の聖剣『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』。
これらは本編世界のアーサー王ことアルトリアと同じだが、あちらでは彼女の手から失われていた『全て遠き理想郷(アヴァロン)』をこちらのアーサーは所持しており、常時発動しているという。

アルトリアの『約束された勝利の剣』との大きな違いは、『風王結界』を解いてもまだ拘束されている二重拘束剣であること。
第二段階の解放は『約束された勝利』に入っている円卓の騎士達の魂の一部の採択によって解けていく。
それぞれの騎士達が条件を持っていてその条件に合えば拘束が解けていく仕様。

アーチャー(Prototype)との最終決戦では、激しい戦いの末に完全開放してないにもかかわらず聖剣でランクEXの終末剣エンキの激しい海流の中、
海水を蒸発させ、アーチャーを滅びの星ごと両断した。
PVではツインサテライトキャノンか何かの如き光柱の余波で周囲に天変地異染みた凄まじい事態を引き起こしている。
パラメーターの宝具ランクがEXなことや、制約が多い分エラいことになっているようだ。


物語中盤では既に綾香とラブラブとのこと。
夕暮れの教室でいい雰囲気な時にアーチャーに邪魔されたりしている。


旧Fateではストーリーは異なり、中盤アーチャーとの戦いで敗北、消滅するも、バーサーカーのマスターによって黒化された状態で再召喚される。
しかしランサーと仮契約した綾香と戦った末に正純化。
バーサーカーチームを打ち破るというものだった。




※以下更なるネタバレ










お約束ではあるが、実際は前聖杯戦争の記憶は殆どを覚えている(細かいことは本当に忘れているが)。
八年前の聖杯戦争のマスターは沙条愛歌(綾香の姉)。
最後まで勝ち残るが凶行に奔る愛歌と、歪んだ聖杯を見て、

「……僕も間違いを犯していた。聖杯も、君も、狂っている」

と言い愛歌を殺害した。
この時には既に綾香には会っており、生贄にされそうになった綾香を愛歌の手から助けている。

聖杯に託す願いは運命改竄による「故国の救済」…だったが、その願いからは前回の聖杯戦争で解放されている。
そして聖杯にかける望みが歪であると間接的に悟らせてくれた少女の助けになる為に、今回も召喚に応じる事になる。
綾香が召喚した時の触媒は体に埋め込まれていた聖遺物。

ランサーに殺されかかった時に聖遺物が反応し、ガーデンの地面に仕込まれていた召喚陣から召喚されていた。




○蒼銀のフラグメンツ
Fate/Prototypeの八年前。Prototypeの前回に当たる聖杯戦争。
此方では未熟なマスターによる制約がない為にその絶大な力を遠慮なく振るっている。
マスターは沙条愛歌。

◆ステータス
筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具
A A+ B A D C(EX)

◆スキル
対魔力
騎乗
カリスマ
魔力放出

マスターがチートな愛歌の為に未熟な綾香がマスターの時とは比較にならない程に能力が向上しており、非常に高水準なステータスを誇る。
幸運だけは綾香の方が優れているのは……まあそういう事なのだろう。

何の制約に縛られていないだけにその能力の高さをいかんなく発揮しており、
ランサーアーチャーライダーといった強敵達を相手に一歩も引けを取らない戦いを展開している。
その一方でマスターたる愛歌に一方的な好意を寄せられており、彼もまた自身を気遣う彼女の好意に感謝の念を抱いているものの、
彼女の年齢にそぐわない冷徹な思考や非情さに不安を感じている。
その為、常に彼女にその考えを正す事を進言するも噛み合う事はなく、苦悩している。



◆マスター
沙条綾香(CV.花澤香菜
今回の聖杯戦争でのマスター。マスター階位は七位。
魔術系統は黒魔術(ウィッチクラフト)。
魔術回路は質・量ともにC。回路編成も正常。

父と姉の死んだトラウマのある聖杯戦争を恐れ、逃げていたが、
ランサーに襲われた際にセイバーを召喚し、以後彼との関わりの中で性格改善(トラウマからの脱却)しながら戦っていく。

物語中盤ではセイバーからウィッチクラフトを「そういう婉曲な嫌がらせは君向きではない」とツッコまれ、
嫌々ながら以後は元素変換(フォーマルクラフト)に魔術を切り替えて戦っていく。



☆沙条愛歌(CV.豊崎愛生
前回の聖杯戦争でのマスター。マスター階位は一位。
魔術系統はなし。魔術回路は質はEXだが、量はE。
回路編成は異常で過去に該当なし。生まれた時から「根源」に繋がっている。

無邪気で一途で健気で鬼畜な乙女。セイバー大好き。

聖杯戦争を勝ち残るも、「聖杯の本当の使い方」のために少女たちを大聖杯に落として生贄に捧げ、
父親も触手でミンチにし、泣き叫ぶ妹の綾香も大聖杯に捧げようとするが、セイバーによって背後から刺されて死亡。

「……あれ、セイバー? なんで私を、刺してるの?」

「わたし、死ぬのね。哀しいわ。哀しいわ。もう、あなたの顔が、見られなく、なるなんて」

死体は大聖杯に棄てられた。よりによってなんてところに捨ててるんだセイバー。


そして聖杯の力で半ゾンビになりつつも生き残り、今回の聖杯戦争にも一位のマスターとして参戦し、クラス・ビーストのサーヴァントを召喚。
そして、前回敗北した6騎のサーヴァントを黒化して使役している。
自分を殺したセイバーへのヤンデレはむしろ加速している模様。

「ああ、大好きよセイバー。アナタを思うと、お腹から臓物がこぼれだしてしまいそうなぐらい、心臓を焼かれる痛みで夢から覚めてしまいそうなぐらい、大好き!」
「早く会いたい! 早く会いたい! 早く会いたい! 私のセイバー! 私の、私だけの王子様!」
「だってこの獣は―――アナタの願いを叶える為に、この世に生まれ落ちるのだもの!」

独り言でこれは清々しいヤンデレ具合である。セイバー、愛されてます。
妹である綾香には凡人という低い評価、花札で対峙した際は私に妹なんていないと称していた。
ただ、当時の聖杯戦争開始前は綾香とは仲がよく、ちゃんと世話をみてあげており、綾香もまた優しい姉を慕っていた。
しかし実際はその仲も彼女にとって表面的なものに過ぎないようで、セイバー召喚以前は家族として特に問題なく過ごしていたようだが、
セイバー現界後は綾香の事を自分の為に使える機会があるのなら使い潰そうと考えるなど、冷淡かつ冷酷な本性を露にしだしている。
逆にセイバーと出会わなかった世界線だと理想の王子様が現れない現実の厳しさを悟ってダメ人間化してしまい、姉妹仲もそれなりに良好になるとかなんとか

ちなみに武内崇は愛歌のことをsynopsis(CPの映像特典の原案)で初めて聞かされたとのこと。


Fate/Grand Order
2017年の「カルデアボーイズコレクション」より参戦。
レアリティは☆5で、実装当時は女性ばかりの☆5セイバーで黒一点になっていた。
Prototypeからは2人目の参戦。
また、彼が登場したことでフラグメンツ組が全員FGOに出揃った。

実装にあたり、SNのセイバーとの関係は「並行世界の別人」という形に落ち着いた。
同時実装の体験クエストによれば『Prototype』の聖杯戦争の後に、
Proto世界のマーリン(CV.川澄綾子)の依頼を受けて「」を打倒するための旅をしている最中にぐだーずに会ったという形になっている。
その為Prototypeおよびフラグメンツの記憶を完全に引き継いでいる。
FGO本編では彼が探し求めているビーストとの邂逅は今のところないが、FGOアーケードにて遂にその獣(リンク先ネタバレ注意))との邂逅が叶う。
それも、主人公もといプレイヤーが絶体絶命の最中、
名無しのサーヴァント「船長」…の霊基を借りて君臨したグランドライダー・ノアの「ノアの箱舟」に乗って、プロトマーリンとともにプレイヤーの元へ駆けつけるという超胸熱展開である。

ちなみに、FGOにおいてはモードレッドに(セイバー・リリィを除けば)唯一好意的に接する「アーサー王」であり、
モーさんには軒並み塩対応が基本のアルトリアとは違って、どこか娘を慈しむ父親のような接し方をしている。
なお、モーさんからの呼び方は「男の方の父上」。言いたいことは分かるが凄まじい字面となっている。

なお、担当声優の櫻井氏は本編世界におけるマーリン役も務めており、
本編世界とProto世界はアーサー(アルトリア)とマーリンの性別と担当声優が逆という状態になっているため、
アルトリアの声を聞いて自分の世界のマーリンもいるのかと誤解したり、本編世界のマーリンの性別に驚いたりしている。
そして声が同じならProto世界のマーリンはアルトリア顔なのではという噂もちらほら

そして2020年9月にProto世界のマーリンがアーケード版にてまさかの実装
予想通りというべきか実装されたマーリンの性別は女性であり、声優はアルトリアの中の人であった。
ちなみに顔のほうはアルトリア顔ではなく、本編世界のマーリン寄り。また性格は男のマーリンよりロクデナシ度が高い模様。

2022年8月には「レディ・アヴァロン」名義でついにアプリ版FGOにもProtoマーリンが実装。
イベントシナリオ等では「自分は(男の)マーリンの妹」と名乗るが、主人公に同行していたフォウくんには一目見るなり即座にマーリン認定されて渾身のキックを決められたり、
登場時に彼女の来訪を関知したマーリンが「マルチバース」とメタい発言をかましていたりと、プレイヤー視点では別世界の女マーリンだとバレバレ。
アーサーとはマイルームの対応台詞でしか実装時点では絡みがないが、レディ・アヴァロンは「げっ、あれってアー…」と彼を見かけるなり口走り、
マスターに彼とは無関係なフリを断行しようとするが、そうこうしているうちに自分に気付いたアーサーが近寄ってきたため、一目散に逃げ出している。
一方のアーサーは彼女の顔を一目見て「マーリン?」と看破し、『レディ・アヴァロンという別人』という彼女の言にも「いや、それは流石にないな」と誤魔化されず、
ビーストの行方について彼女に問い質そうとするも、やっぱり隙を衝かれて逃亡されてしまっている。

ちなみに、上述の通り担当声優はアルトリアを演じている川澄綾子氏なのだが、櫻井氏演じる男性版マーリンの特徴を上手く再現した声色で演じており、
声と性別と外見は違っても、言動と声色で「中身は男性版マーリンと大差ないんだろうな」とイヤでも分かる、絶妙な演技となっている。グランドクソ女郎


ゲーム中の性能はやはりアルトリアに似ているが、ATKの数値があちらより高く、地味に(実装当時)☆5セイバー最高値。
スキル構成もアルトリアやモードレッドとほぼ同じだが、差別化要素として「カリスマ」の代わりに「巨獣狩り」というスキルを持ってきた。
ランサーの「獣殺し」並の特攻付与とNPチャージを複合したスキルになっており、
周回用にも面倒な大型エネミー対策にもなる便利なスキルになっている。
後に「直感」は幕間の物語、「魔力放出」は強化クエストをクリアすることで、
それぞれ「眩き旅路」(スター最大30個獲得&クリティカル威力アップ3T)、
「赤き竜の徴」(Busterカード性能アップ3T&NP獲得量アップ3T)に強化され、攻撃性能に磨きが掛かった。

宝具はアルトリアと同じく『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』。
アルトリアのものとは異なり、宝具威力アップのバフをかけた後に放つ分威力が高め*2だが、
その代わりというべきか、あちらの方にあったNPリチャージ効果がなくなっている。
宝具演出がいかにも日曜朝の特撮番組の必殺技っぽいことから「ニチアーサー」とかいう渾名を頂戴している。



追記・修正はヒーローのような立ち位置になってからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • TYPE-MOON
  • Fate
  • Prototype
  • GO
  • 九偉人
  • セイバー
  • プロトセイバー
  • アーサー王
  • 第一位
  • 蒼銀のフラグメンツ
  • サーヴァント
  • 櫻井孝宏
  • 騎士王
  • 美形
  • 騎士
  • 剣士
  • 王子様
  • 旧セイバー
  • 主人公の婿
  • 優男
  • イケメン
  • FGO
  • 男の父上
  • プロトセイバー←ミニ四駆じゃない方

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年07月27日 21:56
添付ファイル

*1 画像出典:Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ 出版:角川書店 原作:TYPE-MOON 著者:桜井光 イラスト:中原

*2 後にアルトリアの宝具は演出と威力が強化されており、強化後はあちらの方が威力が高くなっている。