君の名残は静かに揺れて

登録日：2011/02/20(日) 16:30:15
更新日：2022/02/24 Thu 00:30:38
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「両の足で立ち、言葉を話し、
　ふたつの目で何もかもが見えた」

「冷たさも、温かさもこの手に感じた」

「だけど」

「だけど、私はまだ生まれてなかった――
　この世のどこにも」

君の名残は静かに揺れて Flyable Heart if that time。
ユニゾンシフトより2010年5月28日に発売された18禁恋愛アドベンチャーゲーム。

もしも最初の日、あの橋で、
花火の爆発に巻き込まれなかったら――？

ヒロインの一人である白鷺茉百合に焦点を絞り、
彼女と出会い、惹かれ合い、そして結ばれた後を描く。

再び生まれ変わるFlyable Heartのifストーリー。

スタッフ
シナリオ：市川環、風間ぼなんざ、他
原画：いとうのいぢ、ぺろ、笹倉綾人

『Flyable Heart』のスピンオフ作品。
『Flyable Heart』で人気投票一位を獲得した白鷺茉百合に焦点を当てたもので、多少の分岐はあるが基本的にシナリオは一本道。

『Flyable Heart』での白鷺茉百合ED後ではなく、晶が学校に来るところから物語は始まる。
キャラクターはほぼ一緒(一部キャラクターは新規)だが、
茉百合メインのシナリオで、途中までは『Flyable Heart』と似て異なる展開になるも、その後は本編ともまたがらっと変わった展開になる。

そのため、『Flyable Heart』プレイヤーはもちろん、未プレイの人も楽しめる。

▲登場人物

葛木晶

「違う場所で生きてきたら、幸せになれませんか」
主人公。
前作と同様、珍しい体質が関係して入学許可証を貰った事をきっかけに、食べ放題の食堂目当てで鳳繚乱学園へ転入してくる。
ただし、今回は謎の転校生扱いではないので、女子寮ではなくて予定通り男子寮に入寮。
また、転入後の交友関係も若干変わっている。
特異な体質のせいで幼い頃から様々な病院で検査を繰り返していたため、
特異体質の研究と晶の付き添いをしていた母は過労で亡くなってしまい、
刑事である父・茂樹との二人暮らしだった。
茉百合に一目惚れし、身分違いの恋をする。

白鷺茉百合

「私はきっと、ふさわしい人間ではないわ」
CV：涼森ちさと
今作のヒロイン。
鳳繚乱学園生徒会副会長で、名門学校の名に恥じない優秀な生徒で由緒ある家柄のお嬢様。
しかし、実際は父親が使用人に手を出した時に生まれた子供であり、
幼い頃からその事を祖母から自覚させられながら、『白鷺の娘』として厳しい教育を受けてきた。
それもあってお嬢様としても副会長としても非の打ち所のない完璧人間。
しかしその裏ではかなりドSな部分も秘めている、そっちの人にはたまらんお方。そっちじゃなくても新しい性癖を刻み付けてくれたりする。
晶の一途な想いに触れるうちに、白鷺家に逆らってでも晶と一緒に生きることを望むようになる。
晶周りのFHとの環境の違いから晶との関係性もやや異なるかと思いきや、実はこれにも裏があり…。

葛木茂樹

「つまりは！　晶くんは父さんの宝物なんだよ！」
CV：子太明
晶の父親
刑事をしていて仕事が忙しく、家にあまり帰って来れないが、
子供の事は溺愛している。
昔、拳銃で撃たれて瀕死の重傷を負ったが、
残されてしまう晶を想い気合いで生還した。

水無瀬桜子

「泣いても全然構わないです、だってここには誰もいないもの」
CV：遠野そよぎ
鳳繚乱学園付属病院に入院している茉百合の友人。
茉百合にとっては自分を何の見返りや悪意もなく受け止めてくれるかけがえのない存在で、彼女の心の支えになっている。
また、桜子にとっても茉百合は大切な友人で、晶が恋人になった時は自分のことのように喜んでいた。

後に晶とも友人になる。

皇奏龍

「冷静になれ。そんなんじゃ守れないよ、大事な人を」
CV：木島宇太
鳳繚乱学園生徒会会長。
大財閥の御曹司だが、それらの威厳を感じさせないなんちゃって生徒会長。
茉百合の婚約者であるが、それは家が決めたお見合い話を理由をつけて断わりたかった茉百合と、
奏龍が示し合わせたもので、お互いに友人以上には思っていない。
いずれ、適当なタイミングで破談にするつもり。
元々茉百合には大きな貸しがあった上に、色々あって晶にも貸しが出来たので彼らを助けるために尽力する。

皇天音

CV：宮沢ゆあな
鳳繚乱学園繚乱会会長。
茉百合に半分仕事を取られるが、
今回も晶と同じクラスで転校生の面倒をみてくれるもう一つの生徒会会長。

八重野蛍

CV：桃山悟亮
鳳繚乱学園生徒会副会長
お飾りの会長の代わりに仕事をこなす実質生徒会のトップのナコ兄。
今回、妹さんは登場しない。

早河恵

CV：青葉りんご
鳳繚乱学園生徒会書記
何故か奏龍のことを崇拝する下級生。

九条くるり

CV：茶谷やすら
天才系特有の神経質かつ偏屈な性格
女子寮長という立場からFHでは晶を敵視していたが、
謎の転校生でもない晶は男子寮へ行くためFHよりも第一印象や関係は良好。

マックス

CV：御木もも
ハイテク多目的ロボット
ルームメイトじゃなくても晶の親友なのは相変わらず。

中盤から登場する白鷺家の人々

白鷺巴

「茉百合。お前は半分は白鷺家の血が入っているけれど、半分は使用人の娘という事を自覚しなさい」
CV：陵陵
茉百合の祖母。
絶対的の権力を持つ白鷺家の現当主で、誰も逆らえない。
使用人の子として扱われてもおかしくない茉百合を「白鷺家の娘」として特別厳しい教育を施し、
その上で他の使用人と同じように扱ってきた。

白鷺小百合

「あなたのために、私は何が出来るの？」
CV：新堂真弓
白鷺家の四人姉妹の長女。
初めて会った時は晶ににこやかに話し掛けてくれたが、
それ以降はまるで初対面の時のことを忘れたように冷たくなる。

身体があまり丈夫でなく、精神的にも不安定。

この物語の様々な意味でキーパーソン。

錦小路霞織

「だから――自分で立って歩きなさいね」
CV：鈴音華月
白鷺家の四人姉妹の次女。
既に他家に嫁いでいる。
唯一、茉百合に対して他の家族と対等に接している。
特別に庇っているわけではないが、厳しくもない。
また、かなり頭が切れるため後半に…。

白鷺詩織

「わたしは、二人がとてもお似合いだっておもってるの」
CV：青井美海
白鷺家の四人姉妹の三女。
見た目も中身も子供っぽい女性。
他家に嫁いでいたが離婚して本家に戻っている。

白鷺利彦

「……すまない。こんな話を部外者の君にするなんて、見当違いだ」
CV：きせとしみち
小百合の夫。
白鷺家より格下の家から婿養子としてやってきた。
身体の弱い妻の代わりに巴の仕事のサポートをしている。
元々外部の人間だったため、白鷺家のしきたりや茉百合への厳しい躾を不憫に思っていた。

『Flyable Heart』にも精神的にクるシナリオがあったが、
本作はそれらを遥かに超えるドロドロ展開で、もはや昼ドラ。

でも、茉百合メインなだけあって茉百合は『Flyable Heart』の彼女(デレ期)を超える可愛さを見せるので、彼女のファンはプレイすべき。
単なるスピンオフとは言えない出来なので買って損はしない。

あと絶対に茉百合さんを裏切るなよ！

『Flyable Heart』のFDである『Flyable CandyHeart』に白鷺小百合が友情出演。
詳しくは省くが、『微笑ましい』小百合と茉百合が見られる。
小百合さん攻略したい、とかうっかり思いそうになるが、
それだけに、FCHをやった後に君なごをやるとショックがきついので、君なごクリア後プレイ推奨。

「ねえ、あなたは本当は、追記・修正するために生まれてきたの？」

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