スケィス

登録日:2010/02/21(日) 22:58:03
更新日:2024/02/19 Mon 23:02:56
所要時間:約 5 分で読めます





星辰の巡りて後
東の空昏く大気に悲しみ満ちるとき
分かつ森の果て、定命の者の地より、
波来る先駆けあり
行く手を疾駆するはスケィス
死の影をもちて、阻みしものを掃討す―――


『スケィス』とは、.hackシリーズに登場するモンスター、あるいは主人公が使役する憑神(アバター)の名称である。


第一相
スケィス
死の恐怖-The Terror of Death


最終話で初登場。
モルガナの命令で、場を引き受けた楚良をデータドレインする。
これによってリアルの楚良(当時小学生のハセヲ)が意識不明に。

その後、司達の前に現れるが戦闘は行われずに終了した。



●.hack(無印)

無印に登場する仕様外モンスターの一つ。
便宜上バグモンスターと呼称されていたが、実は「The World」の自我、「モルガナ・モード・ゴン」の一つの相を成す存在。
その中でも”人間の死に対する恐怖”をサンプリングしていた”碑文”を己の自我として具現化したものであるため、赤い十字架の形をした杖を持った死神のような姿をしており、シリーズ通じても最も凶悪な戦闘力を誇る。

数多くのプレイヤーを意識不明に陥れており、主人公であるカイトのリア友であるオルカもその一人。彼を救うためにカイトは異変に挑んでいたため、当初の目的もスケィスを探し出して倒すという次回作の主人公と似たような行動理由だった。

Vol.1のラスボスとして戦うが「死の恐怖」の名に偽りは無く最初の八相にして最強の八相。そして、シリーズボスの中で一番厄介だという声も多い(敗北イベント並に強く、初見ではまず勝てない)。
データドレイン使用時は相手を杖に磔にして放つ。




スケィスの使用する特殊演出攻撃はデータドレインのみだが、通常攻撃の威力が高く(というか一撃で瀕死or即死)モーションも短い上自らの周囲を薙ぎ払うように攻撃するので非常に凶悪。さらに捕捉スピードが尋常ではなく近距離ならほぼ瞬間移動と見紛う攻撃速度で攻めてくるため、回復魔法では十中八九間に合わず死亡する羽目になる。回復アイテムは上限一杯まで必須。

他にも通常攻撃の合間に、範囲攻撃として波動攻撃とバトルフィールド全体が射程の氷結魔法を連続で放つ。魔法は並だが発動中は身動きが取れず、波動攻撃の威力も凄まじい。ダブルで受ければ当然パーティー全員が全滅する。
そのため予備知識がない初見では、
波動攻撃の威力にビビる⇒焦って距離をとり回復魔法⇒だが射程範囲であるため攻撃が届きパーティー壊滅⇒生き残ったキャラもトドメと言わんばかり殴り殺される⇒GameOverのパターンが多い。

攻撃ルーチンを纏めると以下の通り
スケィス通常攻撃×2→範囲攻撃コンボ→通常攻撃×2以下ループ

そして1ループするまでにプレイヤーが動ける(攻撃できる)時間はたったのたったの30秒。アイテム画面で一時停止が出来るものの、それでも早過ぎである。
その上データドレインまで行使してくるので堪ったものではない。
ちなみにデータドレインは、本来ならば即死&意識不明まっしぐらになる筈の技であるが、カイトとそのパーティーは「アウラの加護」を受けているためシステム上の全デバフを受ける程度に軽減されている。まぁ、どのみち殴り殺されるけど

そしてスケィスをトラウマたらしめているもう一つの原因。なんとスケィスを含む八相のHPは全て「%4#&」と真面に表記すらされない。つまるところウィルスバグと同様如何なる物理・魔法攻撃をしかけても体力が無限であり倒すことが出来ず、その不死身の特性をカイトのデータドレインで上書きするしか勝つ手段がないのである。

にもかかわらずデータドレインのプロテクトで守られているため、それを此方の回復アイテムが尽き全滅する前にの攻撃で削りきらなければならない。じゃないと死ぬ。

だが、プロテクトの耐久力は表記されないため何時破壊できるのか予測が不可能である上、破壊したプロテクトはわずか10秒ほどで元の耐久の半分まで復元してしまう。早過ぎである
他の通常モンスターや八相ならいざ知らず、このスケィスに限っては一度プロテクトが修復されてしまった時点で回復アイテム的にほぼ詰みが確定であり。嬲り殺されて死ぬ。

そして厄介なことに氷結魔法発動(此方の身動きが取れない)時も修復までの時間計算に入っているため、運悪くプロテクト破壊とこの技の発動が重なると何も出来ずに修復される。そして嬲られて死ぬ、カイト達が。
まさに「死の恐怖」。

ここまでの凶悪さを誇るため、多くのプレイヤーはカイトは遥か後方の支援に徹し、攻撃で死んだ味方を回復。プロテクト破壊と同時にそそくさ近寄りデータドレインを放つという何とも主人公らしかぬチキン戦法に行き着いてしまうが....スケィスならしょうがない。
データドレインによる弱体化後はスケィスの姿を真似た、歪な碑文石(つまり今までスケィスを具現化させていたモノ)と化し、体力もHP3000とまともに表記されるようになる。
この貧弱な見た目となっても高威力の波動攻撃は健在であり、今までのチキン戦法のストレスから蛮勇に走って突撃するとやっぱり全滅させられる。チキンはチキンらしく後方で支援しよう。



無機質ながらも死神の如き姿と二つ名。そして主人公の最初の仇敵にしてそれに恥じない異常な強さは多くのプレイヤーに畏怖され、心にトラウマを与えながらも.hackシリーズを代表する因縁深きボスとして今なお語り継がれている。
つまるところかなりの良ボスであった。

戦闘後、(本当に)辛くもスケィスを撃破したカイト達であったが、スケィスの碑文の崩壊と同時に「謎の怪物」、クビアを目覚めさせる事となる。
未帰還者達が目を覚ます事もなく、カイト達はただ茫然自失するのであった。そしてプレイヤーのストレスもマッハになった。杞憂だったけど。

その後のVol.3のサブイベントでは、杖と同化していた楚良をカイトが解放する。


G.U.小説版によると人間の「死に対する恐怖」は仏教の八識で言うところ無意識に属する「末那識」(己の生への執着)に相当する部分であるらしく、スケィスはモルガナ自身の「死に対する恐怖」の自我を具現化したものでもあるらしい。
(末那識は他の7つの識に勝る人間の原罪であるともされるが、無印とG.U.の異常な強さを見れば納得がゆくというものである。)





●.hack//Roots
ハセヲが開眼しなかったため、憑神スケィスはシルエットのみの登場(第26話)。
開眼しなかった理由は諸説ある。



いいぜ…来い…来いよ…

俺は…ここにいる!


ハセヲの憑神。スケィスとして登場。
無印の時とは違い、全体的に黒っぽくなり、武器が十字架ではなく大鎌に変化している。
碑文名「死の恐怖」の通り、死を司り、手に持っている大鎌を使い、全ての生命を刈取る。
(当然一般人に勝ち目は無く、一撃で相手は即死する。しかも認知する間もなく一瞬で)
ちなみにハセヲが100人斬りを達成した後についた異名もスケィスと同じく「死の恐怖」。この関連性は定かではない。

ハセヲは、様々な経験を重ねることで、徐々に碑文使いとしての能力が目覚め、憑神を発動出来るようになる。
憑神発動時は通常バトルとは一変。時の流れが異なる謎の異空間を展開し適性者以外は感知すら不能の異形同士の戦いを繰り広げる。

ハセヲがジョブエクステンドすると、それにスケィスの碑文が影響されてパワーアップし、憑神は進化する。

また憑神戦では設定上では前作と同様、互いに体力の概念が無く、相手のプロテクトを破壊してデータドレインを打ち込む以外勝利する手段がない
しかしゲームの都合上スケィスのプロテクトが破壊されることは無いので、体力が0になっても諦めなければ何度でもリトライできる。

作中での活躍についてはハセヲの項目にて。


各形態の説明

  • スケィス1st
最も基本的な状態。ハセヲの憑神開眼後からVol.1エンディング通して変化することはない。
ハセヲが1回目のジョブエクステンドを終えてからの登場だったため、すでにパワーアップしている可能性もある。
□ボタンで左手の平からショットを撃ち出し、○ボタンで右手に構えた大鎌で残撃を行う。
また、×ボタンで縦横にダッシュを行うことも出来る。

1stは八つの憑神の中で技が目立たないような気がするのは筆者だけではないはず。
ちなみに全高は作中に登場する憑神の中で最も小さい。

また、余談だが、三つ形態のあるスケィスの中では一番可愛いとの意見も多い。


  • スケィス2nd
1stの姿に黄金を彷彿とさせる装飾などが増え、全体的に豪華になった。
ショットもビジュアル的にも威力的にも力強くなっており、スラッシュは相手憑神の弾丸を打ち消す効果が付加された。


  • スケィス3rd

俺は

私は

俺は

僕は

ここにいる!


今までの影を思わせる姿から一新、色が純白になり身体もどこか『象徴的』で神々しい姿になっている。
さらに剣のような翼まで着いており、まるで死の恐怖という異名が似合わない。むしろ天使のような姿である。
鎌も実体のものから、光の塊のような抽象的なものに変化している。

その実は、スケィスがデータドレインで他の八相のモルガナ因子を取り込んだため、死の恐怖ではなく黄昏の鍵として覚醒した姿。
故に、全八相の力を得ている。

ショットは撃ち出すようなものから連射するバルカンのようになり、スラッシュは何と斬撃が光波となって飛ばせるようになった。
また、□を長押ししてチャージすることにより、マルチロックオンが可能であり、周囲の目標物を一掃出来る。まるで某自由のようなチート性能である。まあ正真正銘チートだが。


.hack/Link
R:1時代、R:2時代ともに登場する。
R:2時代では原作と異なり倒したPCデータを喰らう毎に強くなっていく憑神で、AIDA感染したハセヲによってアリーナでボルドーたち対戦PCを、榊が暴動を起こした月の樹エリアで月の樹のメンバーとアトリのイニスを喰らった。

.hack//Zeroの時代で、スケィスゼロという一体が分かれる事で八相が生まれた事が明らかになった。


●PROJECT X ZONEシリーズ
バンナムから発売されたお祭りSRPG、『プロジェクトクロスゾーン』にも参戦しているが、
大丈夫じゃない事に定評のあるファミ通の記事で、ストリートファイターシリーズからの出演というとんでもない誤植を喰らってしまい、散々ネタにされている。

時系列はVol.4の後。
アウラを襲い、そのデータは異世界に散らばってしまった。
その後姿を現してはまたどこかに消えるを繰り返す。
ボスとして複数体が登場する他、通常のスケィスよりも能力が高いスケィスゼロも登場。

ちなみに原作スタッフから賞賛されるほど攻撃アニメーションの完成度が高い。
2Dで完璧に原作再現されたデータドレインは必見。


続編の『PROJECT X ZONE2』にも登場。ハセヲが憑神を呼んだら八相の姿で出てきたあげく、どっかへ行ってしまう。
そのまま電脳空間上をさまよっていたが、最終的にはハセヲが憑神として取り戻すことに。
本物のほか憑神奪還後もデッドコピーが複数体登場。



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最終更新:2024年02月19日 23:02