SCP-101-FR

登録日: 2017/04/26 Wed 17:20:15
更新日:2023/06/22 Thu 21:06:38
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オペレーション"スカーレット・ローズ"が加味されたSCP-101-FRの存在は、
逆説的に財団の実態を覆い隠すことに関して有益であるということを証明できました。
実際に、ネット上での「娯楽サイト」としての財団の立ち位置が自動的に財団の実際の活動の証拠や証人の信頼を無くさせています。
誰かが財団についての真実を目撃し、インターネットで報告を行えば、
すぐにその人物はフィクションと現実の区別がついていない者、
もしくは騙されやすい者だと考えられ、嘲笑されるでしょう。
よって、SCP-101-FRを破壊するような研究はこのメリットを保持するために実際には行われません。



SCP-101-FRは、シェアード・ワールドSCP Foundationフランス支部に登場するオブジェクト(SCiP)である。
オブジェクトクラスはKeterで脅威レベルは
脅威レベルはフランス支部のみにあるオブジェクトの危険度指標であるが、そのうち赤は
「予測不可能であり、大規模な被害をもたらすような能力を有しています。」とK-クラスシナリオ待ったなしの状況である。

概要

報告書によれば、このオブジェクトは現時点で既に財団が確認できる範囲で重篤な収容違反を起こしている。
なんと世界中のインターネットおよびそのサーバに存在しているという拡散ぶりである。
つまり電子的なオブジェクトなのだが、それはなにかというと――


(記事の特性上、アニヲタwikiのルールに反する形になるがアドレスを記す)

これ。…うん、そうこのアドレスを持つウェブサイトがSCP-101-FRである。
SCP記事をアニヲタwiki上で見た人ならこのアドレスには見覚えがあるだろう。
というかオブジェクト記事を作成している人であれば見覚えどころかCC BY-SA 3.0の要請に従い、
多分記事の下部に書いていると思う。

つまり、SCPのウェブサイトはそれ自体がSCPだったんだよ!

ΩΩΩ<な、なんだってー

このウェブサイトの中身は、なんとすべてが財団のデータベースのほぼ完全なレプリカになっている。
収容違反も収容違反、ほっておくと財団が隠しているそのすべてがバレてしまう。
一般人から要注意団体の連中、はては財団内でも適正なセキュリティクリアランスを有さない職員がそれを見ることができてしまう。更に問題なのは、SCP-001をはじめとしたミーム抹殺エージェントもすべて無効化してしまう。
故にSCP-001だろうが、SCP-2317だろうが、お構いなしに見れてしまうのである。
更に財団が新たな報告書をデータベースに登録すると、しっかり反映される。
なお財団がデータベースのサーバをシャットダウンしてもこのウェブサイトはオンライン状態だった。

更にどういうわけか、このウェブサイトをホスティングしているサーバが不明。
つまり財団がシャットダウンしようとしてもシャットダウンできないというオチ。
しかもハッカーがアクセスするとそのハッカーのコンピュータにウイルスを送り込んで対抗し、
ハッキングすら許してくれない。なんなんだよお前本当に。

この特性上、財団を世界中に知らしめようとする何者かが関与していることを財団は疑っている。
ちなみに他の要注意団体のデータベースのサイトはない。財団だけがターゲットの模様。

さらにSCP-101-FRの猛威は止まらない。
なんとこいつ、時間経過ごとにデータベースのコピーを作り出し始めた。それも他国語で。
現時点で確認されているのはこれらである。*1


なんてこったい。

オペレーション・スカーレット・ローズ

財団も指をくわえて見守るわけにもいかない。

財団は、このオブジェクトをどうにかしてでもハックして内容をクラックするため、
オペレーション・スカーレット・ローズという名前の計画のもとに調査を行った。

まずSCP-101-FRはハックして全内容を消去すると未知のウイルスをコンピュータに感染させ、
その後削除された記事を復元し、直前の脆弱性をなくす方向に再構成する。
しかし、このオブジェクトの記事に、「追加で」モジュール類を追加し、それが閲覧を妨げないものであればSCP-101-FRは何もしない。*2

またいくつかの文の修正程度であればまったくSCP-101-FRは気にしない。
そのため、大規模でない限りは改変もできないわけではない。
そしてひとつの記事くらいなら消せる。

このため、財団はこのSCP-101-FRの監視部隊・ハッキングへの対抗の評価部隊・及びハッカー部隊を結成。
評価をもとに「評価モジュール」などをつけ、wikiタイプの記事に見えるようにサイトの形式を弄くり、
そして報告書の一部の人名や地名・日付を入れ替えた。
そして人工知能を用いて偽のメンバーを生み出し、あたかも創作コミュニティサイトであるかのように偽装、
更に報告書の信頼性をなくすために一貫性がなかったり、現実味に欠ける記述を追加した。
更にファンアートの制作などを監視、そして財団のことを本当だと思い込んだ一般人が出たらすぐO5に報告。

そして最後にこれが一番大事だが、「SCP-101-FRからSCP-101-FRの内容のみを削除」した。
まあそりゃそうだよね。この削除自体にSCP-101-FRは何もしなかったため、このサイトはそれ以上はなにもしないことにした。

というのもこの改変のおかげで、今や財団の存在を信じるものは他者から
「お前はフィクションもわかんねえのかよwww」と馬鹿にされるようになったからだ。

当該記事がアメリカ、韓国、中国、ポーランド、スペイン、タイ、日本のウェブサイトから正常に削除されました。SCP-101-FRはその削除に対し敵意を表していません。財団による隠蔽は守られたようです。

やったぜ。

メタ的な解説

財団はいろいろな異常存在を日々確保・収容・保護している。
そしてそれぞれの報告書には必ずセキュリティクリアランスなどがついており、
異常時用にミーム抹殺エージェントもついている。

にも関わらずこのウェブサイトが存在し、誰でも知っちゃいけないはずのそれを知ることができるのはどうしてなんだろう?
メタ的には我々は、S・アンドリュー・スワンの提言で言うところの「ホラー作家の一団みたいに悪趣味な奴ら」だからだ。
だが財団世界的にこのウェブサイトが存在する理由は?存在しないというヘッドカノンで済ませてもいいが、
あえてその禁忌に取り組んだのがこのSCP-101-FRであろう。

このオブジェクトが書かれた時点ではまだドイツ・イタリア両支部は公式ではなく非公式支部だった。
このため、この記事内ではドイツ・イタリア支部の話は出てこない。





あれ?まっておかしくない?

当該記事がアメリカ、韓国、中国、ポーランド、スペイン、タイ、日本のウェブサイトから正常に削除されました。SCP-101-FRはその削除に対し敵意を表していません。財団による隠蔽は守られたようです。

フランス支部の当該記事はどうなったの…?





SCP-101-FR - V@us ête$ içi(私タちのイる場所)






CC BY-SA 3.0に基づく表示


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最終更新:2023年06月22日 21:06

*1 この記事の執筆時、SCP-DE及びSCP-ITは非公式であったことに注意

*2 追加モジュールによって閲覧がめんどくさくなった場合は消す