グローイングフォーム(仮面ライダークウガ)

登録日:2012/09/12(水) 01:51:45
更新日:2023/08/19 Sat 04:01:28
所要時間:約 5 分で読めます




「ゴセパデスドンクウガ!(それは、クウガのベルト!)」




「桜子さん隠れてて!……着けてみる!!」



「嘘……ベルトが、五代くんの身体に吸い込まれた……」





グローイングフォームとは仮面ライダークウガのフォームの一つ。
戦士クウガの未完成形態である。
基本カラーはで、複眼とアマダムの色は朱色
※玩具では更に解りやすくする為ににされている。
また、全身の機能を司るコントロールクラウン(角)が短くなっているのが特徴。
司る属性は無し。
基本能力その他は、本来の完成形態であるマイティフォームの約半分程度となっている。
作中ではグローイングフォームの名称は一切登場せず、クウガの変身者である五代雄介からは「白いクウガ」と呼ばれていた。


【基本スペック】
身長:190cm
体重:90kg
パンチ力:約1t
キック力:通常は10t
走力:100mを約7.2秒
ジャンプ力:10m
※放送当時に公開されていたスペック。
後のシリーズに客演した場合には本当にマイティフォームの半分の数値になっている場合がある。


心清く


体健やかなるもの


これを身につけよ


さらば


戦士クウガ


ならん



【能力】
戦士クウガの未完成形態であり、完成形態マイティフォームと3つの特殊形態を維持出来ない場合にこの姿になる。
五代雄介が最初に変身した姿であり、これは暴力に対する抵抗感から“戦う心構え”がまだ不十分であった為である。
この為、当初は未確認生命体第2号のNo.が与えられていた(後に4号の別形態として確認)。

未完成形態と言うだけあり、常人を遥かに超える怪力や感覚能力は持つものの、未確認生命体(グロンギ)相手には通用しないレベルでしかなく苦戦を余儀なくされる。

能力のバランスは完成形態であるマイティフォームに似ているが上限は低く、
約半分程度のパワーしか発揮出来ないとされている。(能力バランスが似ていることからもマイティフォームの未完成形態であると解る。)
また、すぐに人間の姿に戻ってしまうのも特徴だが、これはエネルギーが不安定なのと、人間に最も近い姿だからである。

またコントロールクラウンが短いため、ただでさえ低いスペックが充分に引き出せない。
というのもコントロールクラウンは脳の組成を組み替える力を持ち、マイティなら全身のバランス、ドラゴンなら反射神経、ペガサスなら感覚神経、タイタンなら運動神経といった*1各フォームの力を引き出せる神経を発達させ、それを使いこなせるように脳の組成を組み替えている。
しかしグローイングはコントロールクラウンが未発達のため脳の組成を上手く変える事が出来ず、力が引き出せない。


雄介が戦士として戦う意志を持った事で完成形態マイティフォームに変身出来るようになって以降は、
戦いの中で肉体や精神にダメージを負い、急激にエネルギーを消費した後に、この姿を経由して人間の姿に戻っていた。
その為、登場機会自体は非常に多く、エピソードによってはそれなりに見せ場もある為か原作ファンからも意外に人気が高い上に、造型化の機会も多い。


【必殺技】
グローイングキック
未完成型のマイティキック
パワーが低く、封印エネルギーを十分に流せない為か、不十分な形の刻印しか打ち込めない。
PS用ゲームでは前方回転が無い形態で使用されていたが、原作ではちゃんと“強化型マイティキック”の形で使用されていた。
劇中では一度しか使用されていないが、ヒーローの死と復活をテーマにしたエピソードであった事もあり番組を代表する名場面に挙げられることも多い(後述)。


【処刑用BGM(劇中未使用)】
power of soul


【作中での活躍】
初登場となったのはEPISODE 1の『復活』。

パトカーに取り付き長野県警察本部へとやって来た蜘蛛の様な怪人(ズ・グムン・バ)により虐殺に晒される人々を救う為に、
五代雄介がベルト(アークル)の見せたビジョンに従い、ベルトを装着する事で「変身」した。

しかし、前述の様にこの時には雄介が戦士(クウガ)の存在を理解しておらず半信半疑のままであった事もあり、
ビジョンの中の赤い戦士では無く、白い戦士となってしまった。

ちなみに、この際にはグムンから「今度は白か」「角が短くなったのか」と言われており(※グロンギ語)、
グロンギとクウガの関係、クウガが未完成である事を伺わせる隠し演出になっている。

……当然、グムンのパワーには終始劣勢であったが、必死の応戦により後に盟友となる一条薫の命を救う事が出来た雄介。
……だが、続いて出現した蝙蝠の様な怪人(ズ・ゴオマ・グ)には全く攻撃が通用せず、自分を守ろうとして重傷を負った一条の姿と、
未確認生命体の理不尽な暴力に晒され父親の命を奪われた少女(夏目実加)の涙を目の当たりにした雄介は人を守れる力を得る為に、赤い戦士になりたいと強く願うのであった。

ズ・グムン・バに必死で喰らいつき、殴りかかった腕だけが変身し、また殴ったらもう片方の腕が変身し、徐々に全身が変身していくプロセスは必見。


戦士の瞼の下


大いなる瞳現れても


汝涙する事なかれ



次にメインとなったのはEPISODE 19『霊石』。

致死性の胞子を操る第26号(メ・ギノガ・デ)との戦いにより倒され、死亡した雄介だったが霊石(アマダム)の神秘の力により復活。
……雄介が復活直後の白い戦士の姿のまま強化された26号に苦戦する一条らの応援に駆けつけ、そのままメ・ギノガ・デを倒した場面である。

杉田「2号か!?」

一条「白い4号です!」

ギノガが強化されていたにも関わらず、力が足りないと思われていたグローイングフォームで立ち向かい圧倒……、
そしてグローイングキックの3連発でギノガを倒した場面は、クウガを代表する熱いシーンとして名高い(実は3発目の際には足の装飾部分が白から赤に戻っている)。

一条「遅いぞ、五代!」

……なお、この際に放たれたグローイングキックは3発目にして完璧な刻印を打ち込んでいるが、
3発目を放つ直前に気合いと共に右足の宝珠の色がに変わっているため、マイティキックを打ち込んだと見るのが正解かも知れない。


ひとたび


身につければ


永遠に


汝と


共にありて


その力とならん

なお、ここで一条が訂正をかけたため、以降のエピソードでは2号は欠番となっている。
はずだったが……?



「クウガの世界」にてダメージを受けた際の演出としてしばらくぶりに再登場。
……しかし、多くの場所でツッコミを受けているように、映像処理による色替えであり、本編の様な偏執的(褒め言葉)なまでの演出の再現では流石に無かった。
『仮面ライダーオフィシャルデータファイル』では、「こちらの世界のクウガは角が長いままだった(要約)」と記述されていた。
2014年、クウガのプロデューサーを務めた高寺成紀氏が「アメイジングマイティのスーツはグローイングフォームの改造」と自身のツイッターで明かしており、当時使用したグローイングフォームのスーツが現存していなかったための措置だと思われる。


【余談】
力が弱い未完成形態という事で、特撮ファンには平成のサナギマン(by『イナズマン』)と呼ばれていた。
ちなみに後の作品で本当にサナギマンオマージュの形態が登場するが、それはまた別の話である。






ひとたび


編集すれば


永遠に


篭もりと


共にありて


その暇潰しとならん


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最終更新:2023年08月19日 04:01

*1 いずれも超全集での表記