仮面ライダークウガ(登場キャラクター)

登録日:2010/04/28(水) 12:24:57
更新日:2023/11/12 Sun 22:55:36
所要時間:約 7 分で読めます





仮面ライダークウガ』の主役ライダー。
スーツアクター:富永研司
バイクアクション:成田匠



記念すべき平成ライダー第1号。
モチーフはクワガタで、これは当時の子供達の一番人気の昆虫だったため。
また、裏モチーフとして仮面ライダー1号と、甲虫ライダーということで仮面ライダーストロンガーのイメージも取り入れられている。
最大の特色とされ、以降のライダーシリーズにも引き継がれたフォームチェンジ能力を持ち、先鞭を着けた仮面ライダーBLACK RXではフォーム毎の特色が曖昧だったと判断されたことから、よりフォーム毎の能力を差別化した演出が心掛けられた。
全11形態(RUでさらに+1)でW(13形態)が登場するまでフォーム数歴代一位だった。

フォームチェンジや必殺技に手順が不要、再生能力で死に難い、奪った武器を自分の物に出来る、最強形態が歴代最強……など割とチートな能力で、最強のライダーは誰か的な話題ではよく名前が上がる。

後に『仮面ライダーディケイド』の準主役として再登場した(※こちらを参照)。その『ディケイド』での扱いや描写の食い違いについてはリ・イマジネーションという事で大目に見よう。


【空我】
古代の民族〈リント〉の戦士。リントを狙う戦闘民族〈グロンギ〉と戦っていた。
五代雄介が〈アークル〉に選ばれた事で現代に復活。共に蘇り殺戮を開始したグロンギからみんなを、そしてその笑顔を守るために戦う。
体色を変化させることで様々な能力を発揮、手に持った物を各形態の専用武器に変える力を持つ。
基本的には変身によって常人の数十倍~の身体、感覚能力の強化と回復能力が得られ、後はフォームによってパラメーターが変化する……という感じである。
古代のクウガが眠っていた遺跡の碑文には、その能力の説明が記されている。

封印エネルギーを込めた“刻印”を打ち込むことで、グロンギのバックルを破壊・爆発させることができる。

警察からの呼称は未確認生命体:第4号
劇中での通称は「4号」

なお、「クウガ」とは、リント語で「戦士」を意味する一般名詞であると同時に、個人名でもある。
戦うという概念を持たなかったリントにとって、クウガこそが唯一の「戦う者」だったからである。


【アークル】
「心清き勇者」のみが身に付けられる変身ベルト。
装着すると体内に入り込み、以後は装着者の意思に応じて出現する。装着者には異常な筋力の発達(特に右足)や全治数ヶ月の怪我を数時間で完治させる程の超回復能力が得られるが、身体に負担がかかる。
ベルト部分には「心清く体健やかなる者、これを身に着けよ。されば戦士クウガとならん。ひとたび身に着ければ永遠に汝と共にありて、その力となるべし」と刻まれている。
商品化にあたっては「ソニックウェーブDX変身ベルト」の名前で発売された。


◆霊石アマダム
アークル中央部の霊石。
中心から神経状組織を全身に張り巡らせているクウガの能力の源で、グロンギも同質の石(魔石ゲブロン)を持っており、クウガとグロンギは本質的にはほぼ同質の存在と言える。
戦闘が激化し変身回数が増える毎に宿主への侵食が増していくのが特徴で、後半にかけて身体能力の強化や回復能力の強化が演出されていった。
また、『使用者の願いを具現化する』力を持ち、宿主の意思によって生かすための行動を取ったり、新しいエネルギーを生み出したりといった働きを見せた。

◆モーフィングパワー
物質を原子・分子レベルで分解して再構築する力。変身による身体能力と感覚能力の強化、及び各形態の超能力と物を武器に変える能力の正体。
ゴウラムとグロンギも同じ能力を持っている。
因みに、金属製品をモーフィングパワーを使って変形させ続けると金属疲労が蓄積し、最終的に壊れてしまう事が作中で判明している。

専用マシン
◆トライチェイサー2000
◆ビートチェイサー2000
警視庁の試作白バイ。ビートチェイサーはクウガ専用の発展型。雄介はこれらを巧みに操り戦う。

◆ゴウラム
古代でクウガのサポートに作られたクワガタ型生体メカ。バイク合体して鎧になる他、腕に捕まって飛行することが可能。
「戦士」のい霊石と対になるの霊石が核となっている。



【基本フォーム】
劇中では「」「赤い戦士」など色で呼称される。

グローイングフォーム
意思が弱い時やダメージが深刻な場合の白い戦士(アマダムと目は朱色(※玩具設定では))。
不完全体で角が短く、能力も赤の半分程度(本放送中と『ディケイド』では設定された基本スペックに違いがあり、後述の設定は本当にマイティフォームの基本スペックの半分とされている)。
この状態で敵を倒すのは困難で、エネルギーが不安定の為かすぐに人間形態に戻る。
当初の呼称は未確認生命体:第2号だったが、後に「白い4号」となった。

必殺技〈グローイングキック〉
右足で刻印を打ち込む。
が、完璧な刻印は打ち込めない。
戦いでのダメージや精神的なショックを受けたり、エネルギーを使い果たすとこの形態となり、2時間の変身が不可能となる。



“邪悪なる者あらば 希望の霊石を身に付け 炎の如く邪悪を倒す戦士あり”

マイティフォーム
パンチ力3t
キック力10t
バランスの取れた能力を有する『赤の戦士』 司る属性は「
クウガの基本(完成)形態で、大体最初はこの姿で戦う。

必殺技〈マイティキック
炎を纏った右足で相手に刻印を打ち込む。
設定威力は30t。

後にズ・ザイン・ダを倒すために五代は107番目の技『空中前転』を取り入れて威力を上げた「強化型マイティキック」を生み出した。




“邪悪なる者あらば その技を無に帰し 流水の如く邪悪を凪ぎ払う戦士あり”

ドラゴンフォーム
パンチ力1t
キック力3t
スピードと跳躍力に特化した『青の戦士』 司る属性は「
その分パンチやキックなど攻撃力が低下してしまうため、その弱点を補う為に“長き物(棒)”を変化させて作った〈ドラゴンロッド〉を使って戦う。
ただし、番組後半では序盤以上の強敵相手にもある程度の打撃が通じている描写があることからも身体能力の強化が理解出来る。

必殺技〈スプラッシュドラゴン
ロッドの先端に封印エネルギーを込めて刻印を打ち込む。



“邪悪なる者あらば その姿を彼方より知りて 疾風の如く邪悪を射抜く戦士あり”

ペガサスフォーム
パンチ力1t
キック力3t
凄まじい視覚や聴覚を持つ『緑の戦士』 司る属性は「
常人の数千倍にも達する感覚により、遥か彼方の敵や透明化した敵すら判別できるほどに感覚が鋭敏になるが、脳への負担も激しい。
そのため50秒の制限時間があり、過ぎると強制的にに戻り、2時間変身不能になってしまう。
“射るもの(銃)”を変化させた〈ペガサスボウガン〉は空気弾を発射し、遥か彼方の敵を狙撃できる。
「一撃必殺の狙撃」という、銃ライダーとしては特異な戦闘スタイルだが、銃本来の特性を表現しているとして、マニアからは評価が高い。
これは肉弾戦主体の『仮面ライダー』では射撃武器が反則的な強さになるとして考案されたものであり、同時に特撮作品では「撃っても効かなく」なりがちな銃の描写へのアンチテーゼだった為。

必殺技〈ブラストペガサス
空気弾と共に相手に刻印を撃ち込む。



“邪悪なる者あらば 鋼の鎧を身に着け 地割の如く邪悪を切り裂く戦士あり”

タイタンフォーム
パンチ力7t
キック力10t
防御や攻撃を強化した『紫の戦士』 司る属性は「
その反面、動きはやや鈍い。
「硬い鎧で敵の攻撃を無視して接近し斬りつける」という戦い方を行うが、これは雄介が思いついた戦い方であり、割と素早い動きも可能(※設定では100mを7.2秒で走れる)。
専用武器〈タイタンソード〉は『』を連想する物から作り、トライアクセラー等を用いる。
当初は金属棒から作るとされていたが、後には角材やニュアンスが近いためドラゴンロッドから作った事も。
クウガの身体能力や回復能力の向上と合わせ、戦いが進む程に戦闘能力(アマダムの侵食)が進んでいる事を示す描写である。

必殺技〈カラミティタイタン
タイタンソードで突き刺すか、斬撃を放って刻印を打ち込む。



“雷の力を加えて邪悪を鎮めよ”

ライジングフォーム
古代には存在しなかったクウガの新たなる力。全身に金色の稲妻「ライジングパワー」を纏い、マイティドラゴンペガサスタイタンのそれぞれの形態がパワーアップする。
数値は不明だが、強化された基本形態の能力の更に数倍となるらしい。
劇中では『』や『金の力』と呼ばれている。
その正体は、電気ショックにより封印が解かれた黒の力の一部との説が根強い。*1


アメイジングマイティ
二回目の電気ショックにより発現した黒の金の戦士。“限りなく黒に近い”姿であり、『赤の』の頭部以外の赤い部分が黒くなり、アンクレットが両足に装着される。
雄介自身が生んだ、「金の力」の最強形態。




【凄まじき戦士】
碑文に語られるクウガの“なってはならない姿”


“聖なる泉枯れ果てし時 凄まじき戦士 雷の如く出で 太陽は闇に葬られん”


霊石アマダムによる「変身」の究極の姿で、それまでのクウガとは別次元の力を有する。
究極の姿=完全に変身システムに支配された生物兵器の状態とされた事が、碑文による警告文の理由である。


アルティメットフォーム
パンチ力80t
キック力100t
碑文に記された四本角の黒い戦士。
究極のグロンギであるン・ダグバ・ゼバと同質の存在とされ、共に「究極の闇をもたらす者」と呼ばれる。
この事からダグバとクウガの誕生には何らかの因果関係があるとされるが、詳細は不明。
本来は「優しい心(聖なる泉)」を失った状態でのみ顕れる、黒い目の自我を失った存在。

しかし、雄介は「みんなの笑顔を守る」為に自我を保ったまま変身。赤い目のアルティメットフォームとなり、伝説を塗り替えた

この事は、自我を失った凄まじき戦士が世界を滅ぼさない為に仕掛けられた「ゴウラムが砂になる」プログラムが作動していない事からも明らかである。

“清らかなる戦士、心の力を極めて戦い邪悪を葬りし時、汝自らの邪悪を除きて、究極の闇を消し去らん”

ダグバと同じプラズマ発火能力(超自然発火能力)を持つ他、「金の力」で発現した全専用武器も使用可能。
また、身体全体にある伸縮自在の棘で敵を切断、鋭利な牙を持つクラッシャーによる噛み付き、というとんでもない事も出来る。
必殺技の「アルティメットキック」は両足蹴りとされていたが、ゲームディケイドでは片足になっている*2

ただしこれらの設定の大半は劇中未使用。
その理由は本編を見れば分かる。

【先代クウガ】
雄介が受け継いだアークルの元の持ち主であり、太古にグロンギ族を封印した張本人。
グロンギと同じ遺跡に埋葬されており、おそらくは封印を守るために自ら人柱になったものと思われる。
しかし、先にン・ダグバ・ゼバが目覚めたため、ベルトを奪い取られたことで復活できなくなった。

本編においてその名前、人柄、容姿は不明であるが、小説『HERO SAGA』では「リク」という名前がついている。

なお、彼の代において、アルティメットフォームは禁断の力とされて使われておらず、ライジングフォームも存在しなかったため、
彼は基本4フォームだけでダグバを含む全グロンギを打倒したということになる。
このことから、先代クウガはどんだけ強かったんだよとネタにされたり、当時はダグバも不完全体だったのではと考察されたりする。
ただし、スタッフの証言と『クウガ』本編における描写や設定では先代クウガよりも五代クウガの方が強く、グロンギも古代よりパワーアップしているとされている。
実際、本編ではゴ・ガメゴ・レがライジングパワーを身につけたクウガを見ても「にとっては問題ではない」と発言していることやバラのタトゥの女の発言からクウガの基本戦力は以上、ゴ以下という評価の様で、その差を埋められたのは単に五代と協力を得られた仲間の力である。
なお、詳細に練り込まれてはいなかったようだが裏設定として、古代では中途半端な方法でしかグロンギを封印することが出来なかったことが、現代にグロンギが復活した原因であるとの情報が番組初期のスタッフインタビューで語られている。

漫画版ではミイラ状態でなお生きており、ズ・グムン・バをグローイングフォームだけで打倒するなど、本当に五代より強そうな描写がなされている。
また、漫画ではクウガはグロンギの反逆者である、ともされる情報が存在する他、クウガへの変身は呪いであるとの台詞が存在する。


【余談】
名称は漢字二文字で書ける名前とのバンダイの指示を受けて『空我』とされた(当初予定の『ガイア』が使用出来なかった為)。

モチーフは上記のようにクワガタだが、前述のように原点回帰を意識し「仮面ライダー1号」の意匠も持たされている。

「未確認生命体4号」は未確認生命体の中で確認された4番目という意味だが、一部では「ネオライダー仮面ライダーシン仮面ライダーZO仮面ライダーJ)に続く4番目のライダーという意味では」という声もある。

次作『仮面ライダーアギト』の仮面ライダーアギト仮面ライダーG3仮面ライダーギルスはいずれもクウガのデザインを発展させたもの。
また、G3は劇中クウガ(正確には未確認生命体4号)をモデルにし制作された設定で、『HERO SAGA』には前身となったG1が登場しているが、外観はまんまクウガだった。詳細は当該項目参照。


“未熟なる項目あらば 深き知識をもって 賢者の如く碑文を直す篭りあり”


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最終更新:2023年11月12日 22:55
添付ファイル

*1 あくまでもファンによる『説』であり、ネット上で語り継がれている『ライジングフォームはアルティメットフォームの力が部分的に使われている』という設定の公式出典が不明なのが現状であり、公式設定とは言い難いので、話題にする時は注意していただきたい。

*2 アルティメットフォームの全身からは必殺技に使われる高エネルギーが常に放出されている為か、ダグバとの最終決戦の時に放った通常の蹴りにアルティメットキックと呼称する書籍資料もある。……なお、両足蹴りとされる公式出典は不明である。