銀蠱(蟲師)

登録日:2011/12/31(土) 14:38:05
更新日:2024/04/20 Sat 05:08:58
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畏れや、
怒りに、
目を眩まされるな。

みな、
ただそれぞれが、

あるようにあるだけ。









読みは「ぎんこ」
蟲師3巻の『眇の魚』(すがめのうお)に登場する蟲。

名前の通り、銀色で目のない魚。
かなり大きくナマズのように長い。
顔や体からは、植物のような髭や触手(?)が生えている。

◆生息地
池や沼の奥底に潜んでおり、明け方銀色に光っていることがある。
それは銀蠱が目覚めているからだと言われている。


◆白化
銀蠱の放つ光を浴びて文字通り白くなること。
髪の毛と肌は真っ白になる。
片目は失われ、陽の下においても闇をすくい取ったかのように暗くなる。
残った方の目は、黒目が緑色に変色してしまう。
ただ、緑色の目は夜目が効くようにもなる。
一度白化してしまうと、多少の遅れは見られてもいずれは両目を失い『トコヤミ』となってしまう。

光を繰り返し浴びると白化が始まるとされているが、
銀蠱に近づきすぎてしまったために急激に白化したとの記録もある。

◆トコヤミ
常の闇(とこのやみ)が語源の蟲。
こちらも池などに棲み、姿は闇そのもの。
昼間は木の影の闇に潜み、夜になると池を出て小さな蟲を食べている。
その正体は、銀蠱によって姿を変えられてしまった人間や動物たちの成れの果てである。


これより先は蟲師本編の重要なネタバレになります。





















夜、山を1人で歩いていると、
方向がわからなくなる時がある。
さらに自分の名前や過去の事も思い出せなくなっているなら、
それはトコヤミが側に来ているから。
思い出せれば抜けられるが、思い出せなければ何でもいい、
すぐ思いつく名をつければいい。
その代わり、前の名だった頃の事は思い出せなくなってしまう……。



主人公のギンコが白髪緑目なのは、銀蠱に近づき過ぎて白化しているからである。
名前がギンコなのは、トコヤミに捕らわれそうになった時に咄嗟に付けたからであり、本名は『ヨキ』
母は事故死しており、父親は登場していないので不明。
母を亡くしたヨキのこと良くしてくれたヌイも、銀蠱によってトコヤミに変えられてしまっている。

ヨキはトコヤミのせいでそのことを思い出せなくなっており、
自分にギンコと名付けることでトコヤミから抜け出すことが出来たのである。


白化の影響でいつトコヤミに変わるかわからない。
そして、過去を思い出せなくなり、自分の大切な人を奪った蟲の名とも知らずに名乗り続けているギンコ。
なんとも皮肉な話である。

そんなギンコが蟲を恨まずいられるのは、
思い出せないからだけでなく、冒頭のヌイの教えをどこかで覚えているからなのかも知れない……。






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最終更新:2024年04月20日 05:08