Caw-Blade(MTG)

登録日:2011/03/27 (日) 22:47:02
更新日:2024/04/19 Fri 20:58:46
所要時間:約 4 分で読めます




Caw-Bladeとは、マジック:ザ・ギャザリングのデッキ。プロツアーパリ2011で見事優勝を飾った。


石鍛冶の神秘家 (1)(白)
クリーチャー - コー・工匠
石鍛冶の神秘家が戦場に出たとき、あなたは「あなたのライブラリーから装備品カードを1枚探し、それを公開し、あなたの手札に加える。その後、あなたのライブラリーを切り直す」ことを選んでもよい。
(1)(白),(T):あなたは、あなたの手札にある装備品カード1枚を戦場に出してもよい。
1/2

戦隊の鷹 (1)(白)
クリーチャー - 鳥
飛行
戦隊の鷹が戦場に出たとき、あなたはあなたのライブラリーから「戦隊の鷹」という名前のカードを最大3枚まで探してもよい。そうしたなら、それらを公開してあなたの手札に加え、その後あなたのライブラリーを切り直す。
1/1

饗宴と飢餓の剣 (3)
アーティファクト - 装備品
装備しているクリーチャーは+2/+2の修整を受けるとともにプロテクション(黒)とプロテクション(緑)を持つ。
装備しているクリーチャーがいずれかのプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーはカードを1枚捨て、あなたはあなたがコントロールする土地をすべてアンタップする。
装備(2)

精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor (2)(青)(青)
伝説のプレインズウォーカー-ジェイス(Jace)
[+2]:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーのライブラリーの一番上のカードを見る。あなたはそのカードを、そのプレイヤーのライブラリーの一番下に置いてもよい。
[0]:カードを3枚引く。その後、あなたの手札のカード2枚をあなたのライブラリーの一番上に望む順番で置く。
[-1]:クリーチャー1体を対象とし、それをオーナーの手札に戻す。
[-12]:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーのライブラリーからすべてのカードを追放する。その後、そのプレイヤーは自分の手札を自分のライブラリーに加えて切り直す。
初期忠誠度:3

概要

動きは単純。石鍛冶の神秘家を出す。状況に応じて装備品をサーチする。石鍛冶の能力で装備品を戦場に出す。戦隊の鷹に装備してビートダウン。

結果、相手は死ぬ。

なぜそれだけで死ぬのか。それはこの流れの中に、莫大なアドバンテージを稼ぐギミックが内蔵されているからである。

まず戦隊の鷹。出すだけで最大手札が3枚増え、デッキ圧縮にもなる。

石鍛冶の神秘家。
出しただけで強力な装備品までサーチする事が出来る上に、その装備品をマナ・コストを踏み倒して戦場に出すことが出来る。

饗宴と飢餓の剣。
アタックが通れば相手はハンド-1。更に自分の土地が全てアンタップ。
基本飛行持ちの鷹に装備するため非常によくアタックが通ってしまう。またプロテクション2色なため飛行がいても回避しやすい。

ちなみにこのデッキのカラーは青白である。である。大事なことなんで2回言いました。
つまり、黒緑剣の能力によりコントロールデッキの理想である、自分の場を整えつつも大量のマナとカウンターを含んだ手札を残して、相手にターンを譲るということが出来てしまう。

稲妻?はいはいマナリーク。まだあるの?んじゃスペルピアス。

更に、「レオニンの遺物囲い」などのメタ能力を持つクリーチャーの多い白。
かつてのカウンターポストのようなアドバンテージの取り方。


……なにこの地獄絵図。

当然のごとく、神ジェイスもギデオン・ジュラもこのデッキには入っており、神ジェイスはフィニッシャー兼デッキのエンジンとして機能。
[0]能力で3枚ドローして手札の鷹や装備品をライブラリーの上に置いて鷹・石鍛冶でそれらを手札に加えるムーブをかましており、±能力のアド稼ぎ&デッキ戻しが戦隊の鷹と噛み合いすぎていた。
まあ最終形にはギデオン入るか怪しいけど。

これにより
  • 鷹や石鍛冶のCIP能力によるボードアドバンテージ
  • シルバーバレットされた各種剣の誘発能力と耐性によるアドバンテージ
  • 神ジェイスによりもたらされるコントロールアドバンテージ
という3段構えのアドバンテージ源が存在することに。
対戦相手は無視して殴り合うこともできず、かと言ってマトモに対処しようとしてもジリ貧になるばかりである。
どうしろと?
後に公式ブログにて「歴代のクロック・パーミッションの中でもダントツの完成度・デッキパワーを誇る」とまで言わしめている。


ちなみに当時の基本構築は
  • 精神を刻む者ジェイス(約10000円)×4
  • ギデオン・ジュラ(約3000円)×3
  • 石鍛冶の神秘家(約2500円)×4
  • 太陽のタイタン(約1000円)×1〜2
  • 饗宴と飢餓の剣(約2500円)×2
  • 肉体と精神の剣(約2200円)×2
  • 審判の日(約500円)×4
  • 漸増爆弾(約1000円)×4
他にも一枚700〜800円ほどするレア土地を14〜16枚投入する。ちなみに各剣の1枚づつと爆弾はサイドデッキに入る。
つまりメインだけでなくサイドデッキまで高価な札束デッキなのである。マジふざけんな
救いは戦隊の鷹がコモンであり、一枚50円〜であるということだろうか。 

また当時のスタンはミラディンの傷跡ブロック。
どんどん新しい装備品が生まれることが予想されていた。
ミラディン包囲戦当時はまだ存在しないが、赤白剣が出た場合理論上全ての色に対するプロテクションを内蔵することになる。

そして「新たなファイレクシア」で赤白剣収録。

その名も「戦争と平和の剣」

さらに「殴打頭蓋」なるこのデッキの為にあるようなアーティファクトも登場。

どちらも2000円は超える。


弱点

唯一といっていい弱点は「紅蓮地獄」「金屑の嵐」などの赤得意の軽量全体火力、もしくはゴブナイト等の超速攻型ビートダウン。

が、全体火力は1マナカウンターのスペルピアスで貫かれるし、たとえ焼けても手札には後続の鷹が控えている。ビートダウンもたとえクリーチャーを並べるのに成功したとしても審判の日やサイドからの漸増爆弾で全滅である。
そもそもマナリークのような軽量カウンターや乱動への突入といった軽量除去もガッツリ入ってるため並べることすら難しいが。
もたもたしていていれば3ターン目に殴打頭蓋が着地、絆魂でダメージレースすらさせてくれない。

万が一大型クリーチャーが着地しても、「転倒の磁石」で3ターンはお茶を濁せる。そのうち乱動への突入でバウンスされて打ち消されるのがオチであろう。新たなるファイレクシア後は四肢切断なんかも増えた。


苦労して剣などを破壊しても太陽のタイタンで回収されるなんてのもザラである。

まあ、伊達にプロツアーで優勝してませんよね……。

しかし遂に神ジェイスと石鍛冶の神秘家がスタンダードで約6年振りの禁止カードとなり、崩壊が決定的となった。


と思われたが鷹に剣を乗っけて殴りつつコントロールするという戦略は生きており、その後の国別選手権などで活躍した。


追記、修正はアドバンテージを得てからお願いします。


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最終更新:2024年04月19日 20:58