ウルザの激怒/Urza's Rage(MtG)

登録日:2011/09/09 Fri 21:19:41
更新日:2023/01/25 Wed 21:47:17
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ウルザは激怒した。
必ず、かの邪智暴虐(じゃちぼうぎゃく)のファイレクシアを
除かなければならぬと決意した。



いけっ!ファンネル



《ウルザの激怒/Urza's Rage》 は、TCG「マジック:ザ・ギャザリング(MTG)」のカードの一枚である。初出は『インベイジョン』。レアリティはレア。(デュエルデッキ収録のものは神話レア。『モダンホライゾン』収録のものはアンコモン)


カード性能

ウルザの激怒/Urza's Rage (2)(赤)
インスタント
キッカー(8)(赤)(あなたはこの呪文を唱えるに際し、追加で(8)(赤)を支払ってもよい。)
この呪文は打ち消されない。
クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。ウルザの激怒はそれに3点のダメージを与える。この呪文がキッカーされていたなら、代わりに、これはそれに10点のダメージを与え、そのダメージは軽減されない。

概要

当時の環境では珍しい、赤の3点火力呪文である。

そして『インベイジョン』初登場のメカニズム・キッカーを発動させれば、打ち消されず、軽減も出来ない10点ダメージを与えられる。まさに一撃必殺のカードである。
これにより、タフネスが3以下のクリーチャーは黒こげになった。(尤も、次のエキスパンションであのカヴーが出たわけだが。)

膨大なキッカーコストは緑のマナ加速や、当時現役だった黒の《暗黒の儀式》を使えば補えただろう。

インベイジョン・ブロックのスタンダードでは、このカードを採用した「マシーンヘッド」が世界選手権で優勝するなど活躍した。
このカードは打ち消されないので、青のカウンターは無力化されたが、マスクスブロックの《誤った指図/Misdirection》で対象を変更する事は出来る。
考え無しに撃つと、撃った自分が黒こげになったりした。

総じて実用性とロマンを兼ね備えた一枚と言えるだろう。
余談だが『インベイジョン』当時発刊されていたTCG雑誌「ゲームぎゃざ」の読者コーナー「俺的フレーバー」にて、このカードがテーマになった際に圧倒的多数の投票を占めたのが、冒頭のファンネルネタだった。
(『インベイジョン』版のイラストが3発の火の玉を誘導弾の様に発射している様から)

収録時期の都合上レガシー以下のフォーマットでのみ使用可能だったが、『モダンホライゾン』にてアンコモンで再録されたことでモダンでも使用可能となった。
しかし、当時の火力が弱かった、そして青が強かったからこそ輝いたカードが、1マナ3点火力の《稲妻》が同居し、キッカーを払える分のマナがあれば既に決着はついているというこの時代で活躍できるかというと疑問。
一方、リミテッドでは安定した火力として採用が見込める。総じてリミテの調整と古参プレイヤーのための再録と言えるだろう。


デュエル・マスターズにおいて

コロコロコミックに連載されていた漫画「デュエル・マスターズ」では対邪藩牛次郎戦にて登場。

牛次郎のドロー・ゴー戦術に苦戦する主人公・切札勝舞は、打ち消されない《ウルザの激怒》を使い、一撃で仕留めようとマナを貯めていた。
しかし挑発に乗った勝舞はキッカー無しで《ウルザの激怒》を撃ってしまった。
当然のように《誤った指図》を使う牛次郎。自らの炎が勝舞に迫るが、冷静さを取り戻した勝舞は《対抗呪文/Counterspell》で《誤った指図》を打ち消し、
その後牛次郎は《撃退》で打ち消し、
最後は勝舞が《蝕み》で《撃退》を打ち消すと同時にダメージを与え、カウンター合戦に勝利した結果、残った《ウルザの激怒》によって牛次郎のライフを0にした。

なお、仮にキッカーコストを支払ってこのカードを使用していた場合、おそらくマナを全て使い果たしていたと思われるために前述のカウンター合戦にすらならず勝舞は敗北してしまっていただろう。
すなわち、牛次郎は確実に勝つためにはあえてキッカー付きの《激怒》を撃たせた上で《誤った指図》で跳ね返すべきだったのだ*1
牛次郎があえてこれをせずに挑発し、さらに致命傷にならないはずの3点《激怒》を跳ね返すためにピッチスペルで手札まで削ったのは単に勝舞をいたぶり楽しむためのみに他ならない*2
牛次郎のプレイスタイルであるパーミッションは打ち消すべき呪文(マストカウンター)を的確に見極める繊細さがカギである。この基本を感情に任せ、さらに自身の絶対的優位から来る慢心によって無視してしまった時点で青使いとしての彼は敗北したも同然であったと言えよう。

尚、牛次郎戦とミミ戦はルール説明が詳細になってきたこともあり作中(MTG編)での人気が高い。


そして……?

デュエル・マスターズと縁のあったカードではあったが、なんと「裏の章 パラレル・マスターズ」でデュエマカード化。
ウルザの激怒 R 火文明 (3)
呪文
この呪文を唱えられなくする効果を無視する。
相手のパワー3000以下のクリーチャーを1体破壊する。
キッカー[火(9)](この呪文を唱える時、さらに[火(9)]を支払ってもよい。そうしたら、この呪文は次のOD能力を得る)
OD-相手のシールドを3つ選び、持ち主の墓地に置く。
原典から打ち消し無効が唱える制限の無視になり、キッカーの火力が置き換えなくなった代わりに通常の効果がクリーチャー限定、キッカーがプレイヤー限定の効果となった。
シールドを墓地に置く効果は普通に攻撃してシールドをブレイクするのと違ってS・トリガーを使われずに済むため、フィニッシャーとして十分な機能を持つ。
とはいえ12マナ必要かつ踏み倒しも不可能なため、使うには十分な工夫が必要だろう。



追記・修正は、《ウルザの激怒》をキッカーで放ってからお願いします。

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最終更新:2023年01月25日 21:47

*1 牛次郎は隠しカメラで勝舞のデッキを把握しているはずである。

*2 理由としては本人の性格の悪さだけでなく、決闘前に自分の容姿を大笑いしながらバカにされたからという事もあるが。