白ウィニー(MtG)

登録日:2009/11/16 (月) 18:40:21
更新日:2024/03/15 Fri 22:27:21
所要時間:約 6 分で読めます





――諸君


私は白ウィニーが好きだ




諸君


私は白ウィニーが好きだ




 諸君!


私は白ウィニーが大好き


人間が好きだ
 兵士が好きだ
騎士が好きだ
 天使が好きだ
サルタリーが好きだ
 レベルが好きだ
侍が好きだ
 キスキンが好きだ
コーが好きだ
 トークンが好きだ


マスクスで
 インベイジョンで
オンスロートで
 ローウィンで
ゼンディカーで
 イニストラードで


スタンダードで
 モダンで
レガシーで
 2サイクルで
統率者で
 プレインチェイスで
リミテッドで
 カジュアルで




このマジックに存在する
ありとあらゆる白ウィニーが


大 好 き だ !



戦列を並べた白騎士の一斉攻撃が黒コントロールを吹き飛ばすのが好きだ
プロテクション(黒)で浮き足立った敵が先制攻撃でバラバラになった時など心が踊る


十字軍の加護を受けたサルタリー達が敵ライフを削り取るのが好きだ
悲鳴を上げて火力を撃ってきた赤を銀騎士でなぎ倒した時など胸がすくような気持ちだった

足並みを揃えたレベル軍団が敵の戦列を蹂躙するのが好きだ
既に崩れ去ったロックを何度も何度も解呪する様など感動すら覚える


大きいだけの緑軍団を剣鍬で吊し上げていく様などはもうたまらない
泣き叫ぶアーニーが栄光の頌歌と共に放たれた金切るときの声でばたばたとなぎ倒されるのも最高だ


哀れな青が雑多なカウンターで健気にも対抗してきたのをハルマゲドンの一撃が隠れ石ごと木っ端微塵に粉砕した時など絶頂すら覚える



ジャンドに目茶苦茶にされるのが好きだ
必死に守るはずだったクリーチャーを蹂躙され手札が殺されていく様を見るのはとてもとても悲しいものだ

トークンの物量に押し潰され殲滅されるのが好きだ
ソリンの眷属に追い回され台所の嫌がらせ屋の様に地べたをはい回るのは屈辱の極みだ




諸君

私は圧殺を
神の怒りのような瞬間圧殺を望んでいる




諸君


私に付き従う白ウィニークリーチャー諸君


君達は何を望んでいる?













『『『圧殺!圧殺!圧殺!』』』
    ラスゴ ラスゴ ラスゴ    






よろしい


な ら ば 圧 殺 だ
      Wrath of God


我々は2マナを込めて、今まさに放たれんとする十字軍だ
だがメタの底で何ブロックもの間堪え続けてきた我々に、十字軍ではもはや足りない



アジャニを!



我々はわずかに1デッキ、60枚程度の地雷デッキでしかない

だが諸君は一騎当千のウィニークリーチャーだと私は信仰している
ならば我々は、諸君らと私で60001/60001のクリーチャーとなる!


我々を忘却の輪へと追いやり眠りこけているトップメタを叩き起こそう

流れを掴んで引きずり落としライフを0にして思い出させよう
連中に先制の味を思い出させてやる
連中に栄光の頌歌を思い出させてやる
メタとメタのはざまに
奴らのメタ学では思いもよらない事がある事を思い出させてやる
60枚の白ウィニーで環境を蹂躙し尽くしてやる



プレイヤーより全クリーチャーへ
目標、敵デッキ、ライフ20


マリガン無し
アップキープ
セットランド平地



白ウィニー、状況を開始せよ


  ―――とある小太りの
白ウィニープレイヤー
















ニタァ


夜侯様「 来 い 」






















MtGのデッキ構築のひとつ。
白単色で組まれた速攻力とボードコントロール力のある構築法である。



主に2マナ以下のクリーチャーを並べ、全体強化エンチャントでボードアドバンテージを一気に得、そのまま圧殺する。
全体的に軽いため非常に事故りにくく、かつ白の除去、防衛能力のため非常に安定することが大きなメリット。

また主要なカードは歴代基本セットに入っており、いついかなる時代でも構築出来る。

さらに他のデッキ構築法と比べて安価に構築できる、初心者から上級者まで親しまれやすいデッキでもある。

殿堂入りデッキビルダーかつWoC社員であるランディ・ビューラーは

核戦争が起きてもゴキブリと白ウィニーは消滅しない」

とまで。こらそこ、「ゴキブリは黒じゃね?」とか言わない。

とはいえこの話からもう20年以上、白ウィニーが生き残れなかった環境は確かに存在した。

例えばラヴニカへの回帰~テーロス期は、白ウィニーの天敵《至高の評決》が存在していた上に、ろくな全体強化エンチャントがなかったので組むメリットがなかった。

テーロス~タルキール期に至っては《オレスコスの王、ブリマーズ》という優秀なカードがありながら脇を固める白の小粒のクリーチャーで優秀なものがほぼ存在せず、白単英雄的というウィニーとは違ったアプローチをとらなければならなかった。

さらにこの時期は「ミッドレンジ戦略」という新しい言葉が生まれた頃。開発の方針とそれに伴うゲーム性の変化は、白ウィニーのようなデッキの成立を難しくしてしまう。

組めないことはない、だがミッドレンジを組んだ方が強い。かつての力関係が逆転してしまったのである。

核戦争が起きても生き残るゴキブリも、北海道やロシアには生息しない。それと同じで白ウィニーも冬の時代は確かにあったのだ。



白ウィニーの弱点は、戦闘ダメージ以外の勝ち手が無いこと。そのためボードアドのみで押し切る戦法しか取れない。
たった一枚のカードで封殺されてしまうこともしばしばで、全体除去だの戦闘ダメージ軽減だの相手のコンボ開始だので簡単に止まる。
解呪などの対策カードも入ってはいるが、速攻型のデッキは足並みを崩すと立ち直りが難しいのだ。

さらに紙でプレイするときの弱点として、計算・誘発間違いが起きやすいという点がある。
白ウィニーの一種「ソウルシスターズ」ではこの点が顕著であり、プロプレイヤーが「これを使用するときは誘発間違いが起こらないように練習を積め」と言及することがしばしばあった。
つまりプロの場でも結構問題が起きていたということである。そうでなくとも複数の全体強化を使った時、その範囲がどこまで及ぶかが問題になる。
これに各種カウンターや先制攻撃なども絡んできてミスが起こりやすいというわけ。


以前は土地全破壊のハルマゲドンでアドバンテージを固定する戦法がとられたが、エターナル以外ではアルマゲドンは無いので使用不可能である。



■代表的な使用カード

  • 白騎士
2マナ先制攻撃プロテクション(黒)
白ウィニーを代表するクリーチャー
白の2~4マナ域は先制攻撃を持つことが多いため、同クラスのクリーチャーに非常に強い。

他には
などが有名。


  • 十字軍
2マナで白のクリーチャーを+1/1する。
白ウィニーの神髄、クリーチャー強化。相手の白クリーチャーも強化してしまうので注意。
近年は上位互換の「清浄の名誉」が登場した。


「白ウィニーで全体除去はねーよw」と思われがちだが、ビートダウンミラーではラスゴ後に全体強化エンチャントが残り、若干有利になる。


最近追加されたカード、プレインズウォーカーの一枚。
まさに白ウィニーのための能力を持つ。
仔細は項目にて。


他にもトークン生成やエンチャント破壊、軽い除去、ハルマゲドンなどが使われる。



■デッキ例

  • 12Knight
黎明期に作られたデッキ
伝説となったネクロの夏を駆け抜けたトム・チャンフェンによって一躍有名になった
現在の白ウィニーの基礎理論と基本戦術を確立した。96年世界選手権優勝

  • エイトクルセイド
その名の通り《十字軍》系のエンチャントを8枚突っ込んだデッキ
全体強化能力が半端じゃない

  • リベリオン
マナを消費しタップするとデッキから同種族を場に出せる種族、「レベル」を使って高速展開するデッキ。
クリーチャーを打ち消せなくする、典型的な青キラー

  • キスキン
ローウィン発の部族デッキ。
パワーとスピードを兼ね備え、スタン当時の構成そのまんまでレガシーの大会上位に食い込む恐るべきデッキ。

  • 鍛えられた鋼
厳密には白茶ウィニー。
アーティファクトクリーチャーを強化する「鍛えられた鋼」を主軸に、Φマナの軽量アーティファクトクリーチャーで組む。

項目参照。レガシーで生き残れるようにコントロール要素が加わっている。
クリーチャー除去の比率が低いヴィンテージでも《石のような静寂》のようなカードを使えるので強力なアーキタイプ。



亜種として

青を足し、打ち消しとドローサポートによって弱点を補完した「クロックパーミッション」
赤を足し、火力支援を付加した「ボロスウィニー」
緑を足し、強力なクリーチャーを獲得した「メロン」
黒を足し、トークンの物量を除去で支援する「白黒トークン」
などかある。




追記、修正、先制攻撃、プロテクション(黒)、清浄の名誉とアジャにゃんでの支援を頼みます

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最終更新:2024年03月15日 22:27