マッドサンダー(ゾイド)

登録日:2010/07/24 Sat 10:57:11
更新日:2023/08/07 Mon 21:43:39
所要時間:約 5 分で読めます




マッドサンダーとは、トミー(現:タカラトミー)が展開する『ZOIDSシリーズ』に登場する金属生命体・ゾイドの一種。




【機体データ】

番号:RBOZ-008(旧)/RZ-055(新)
所属:ヘリック共和国
分類:トリケラトプス
全長:41.8m
全高:16.6m
全幅:13.0m
重量:585.0t
最高速度:100km/h

武装・装備:
マグネーザー×2
サンダーホーン
ビームキャノン砲×2
反荷電粒子シールド
2連大口径衝撃砲
2連装ショットガン
ハイパーローリングチャージャー
レーダー
レーザーサーチャー×2
4連ビーム砲

必殺技:サンダークラッシュ(新データ)

最大搭乗員数:四名


【機体解説】

ヘリック共和国軍が中央大陸戦争末期に建造した超巨大ゾイド。
共和国の紋章と同じ稲妻の名を冠した共和国を代表するゾイドの一つ。
デスザウラー用に建造されており、その圧倒的パワーと強固な防御力をもってデスザウラーの無敵時代を終焉に導いた。

本機最大の特徴は、頭部に搭載された【反荷電粒子シールド】。内蔵されている『特殊セラミックス振動体』により荷電粒子を吸収、無力化するマジキチ装備。
昭和の旧バトルシリーズではこの反荷電粒子シールドであるフリルそのものでなければ荷電粒子砲を受け止められない弱点があり側部や背後を狙われることも多々あったが、
平成の新バトルシリーズではEシールドのようなものを展開させ前半身を広く覆うことで死角を少なくし、更に他のビーム類も弾くような描写に変わっていっている。

通常の装甲の防御力も超重装甲を持つデスザウラーに迫るほどであり、アイアンコングのミサイル攻撃程度ではびくともせず、
ゴジュラスを容易にスクラップにできるデスザウラーの格闘攻撃を耐えてそのまま反撃できるほどの頑強さを誇る。

また、頭部の巨大ドリル【マグネーザー】は、デスザウラーの超重装甲をまるで紙切れのように容易く引き裂き、貫通する破壊力をもつ。
鼻のサンダーホーンも含めて貫いた相手に電気を流し込み事でそのまま内部からも破壊する戦法を得意とする。
しかもこれ、巻き取り式の鎖で本体と繋がっており、敵に向かって射出する《マグネバスター》という攻撃方法もある。
因みに、マグネーザーは折れ曲がってもマッドサンダーの再生能力が強力すぎて復元出来る。

遠距離兵装も並みの大型ゾイドをはるかに凌駕し、2連大口径衝撃砲は中型ゾイド程度なら一撃で破壊し、
ビームキャノンは全身を重装甲で固めた大型ゾイドのアイアンコングを貫通する砲撃を何発も連射することが可能。

機動力もこのクラスの巨大ゾイドにしては割と動けるぐらい…で鈍重な方なのだが、
最高時速240km/hのグレートサーベルクラスの高速ゾイドでもその速度に反応して返り討ちにするなどの高い反射神経を持ち合わせる。

更に、機体後部の【ハイパーローリングチャージャー】により長時間の連続運用が可能であり、敵陣ど真ん中での長時間無給活動すら出来るのである。
マグネーザーとハイパーローリングチャージャーは地中潜行にも有効で、これを用いた奇襲攻撃も活用された。

必殺技はマグネーザーを全力で回す事で前方に猛烈な磁気嵐を発生させ、アイアンコングⅡ量産型級の大型ゾイドすらまとめて舞い上がらせる「マッドサンダータイフーン」
全エネルギーを前面部に集中させマグネーサーとサンダーホーンを駆使した全力突進「サンダークラッシュ」などがある

また、直線戦闘のみならず機体左上に司令室を備え、旗艦としての役割も果たす。



【劇中での活躍】


ZAC2048年、ゼネバス帝国への逆襲と首都奪還の為、幾重もの妨害・隠蔽工作と数多の犠牲の末、日の目を見た。

帝国前線基地にて《塔の上の悪魔》と恐れられていた帝国の傑作機アイアンコングの攻撃をものともせず、塔を崩して引きずり落ろして血祭りにあげた。
勢いそのままに改造型デスザウラー《デスファイター》をも蹴散らし、なんと一気に共和国首都奪還に成功するという偉業を成し遂げる。

マッドサンダーは正式に量産され、今度はマッドサンダー師団が帝国首都を包囲。
慣れない暗黒大陸での戦闘故に不覚をとることもあったが、現れる改造デスザウラー軍団にも自慢のパワーで返り討ちにし次第に共和国軍の勝利で終わろうとしていた。
しかし、そこの新たな敵国が台頭してくる。


暗黒軍ガイロス帝国である。

暗黒軍はゼネバスと密約を交わしており、これにより共和国軍を攻撃したが、彼らはゼネバスを裏切り保有ゾイドと兵士達を接収。
ゼネバス自身も捕虜となりゼネバス帝国は滅亡することとなり、新たにヘリックvsガイロスという図式の戦争の幕開けとなった。


その暗黒軍のゾイドはゼネバス帝国以上の戦闘力を誇り、マッドサンダーすらも大苦戦。
たった二体のダーク・ホーンに首を挟み砕かれ撃墜されるなど、多くの被害を出した。
わけても、マッドサンダーが持たない飛行能力を持つうえに、単純なパワーでさえも上回る、暗黒軍最強ゾイドギル・ベイダーは天敵で、一方的に破壊されたりボコられる。

それでも、最強ゾイド、禁ゴジュことキングゴジュラス完成までの間は、共和国戦線を支え続けた。


総力戦の最中、惑星Zi大異変「グランドカタストロフ」により、大災害、磁気嵐が発生するなど環境は激変。マッドサンダーも例に漏れずほぼ絶滅。
しかしわずかながら奇跡的に幼体のコアのみが残され、四十年にわたり培養と成長が行われていた。

そして訪れた「第二次大陸間戦争」において、大戦末期のニクス大陸上陸作戦にあたって、やっと完成した20機のマッドサンダーが戦線復帰。
ガイロス帝国が【デスザウラー復活計画】を達成して蘇らせた、30機のデスザウラーを討伐するべく出陣した。

しかし、マッドサンダーはコア単独のクローニングと成長で復活させた、いわば「養殖モノ」であったため、かつての野生体をペースとした旧大戦モデルに比べて、パワーなどでわずかに衰えていた。
対するデスザウラーは復活にあたり【オーガノイドシステム】を応用しており、旧大戦期よりも大幅なパワーアップを遂げていた。
そのため、マッドサンダーとデスザウラーのかつてのパワー差は失われており、デスザウラーの荷電粒子砲の全力照射を防ぎきれず、シールドが融解するなどして苦戦。
しかしマッドサンダーもデスザウラーの装甲をたやすく貫くパワーは健在であり、総じて互角の強さは維持していた。

だが、同レベルの強さであったことがかえって祟ったか、投入された30機のデスザウラーと20機のマッドサンダーは双方ともに総てが中破・大破、戦闘不能となった。

その消耗が、旧大戦を代表した超大型ゾイド同士の死闘が、根本的に無意味な浪費、踊らされた挙句の徒労に過ぎなかったことを思い知らされるのは、もうすぐのことである。




【バリエーション】


○グレートサンダー

ギルに対抗すべく改造を施された雷神。
4足歩行の雷神を2足歩行させると言うありえない発想で改造されており、ゴジュラスの腕すら取り付けられている。
また、モーニングスターの様な爆弾も装備可能らしい。
ギル・ベイダーとの戦いではモーニングスター型の爆弾を翼に巻き付けて地上に引きずり降ろし、腹にマグネ―ザーを突き刺すことに成功する。
だが予想を遥かに超えるギル・ベイダーのパワーによって空中に持ち上げられ、地面に投げ落とされて破壊されてしまった。


○ゴールドサンダー

全身をゴールド合金で覆い、ウルトラのキャノン砲を8門も搭載した改造機。この金色の装甲はビームを弾く性質を持ち、ただでさえ高い雷神の防御力を更に向上させている。


○シーマッド

揚陸艇へと改造されたマッドサンダー。第一次暗黒大陸上陸作戦に投入された。橋頭堡を築くべく多数のゾイドを輸送して上陸したが、
上陸部隊の主力ゾイドであるカノンフォートが迎撃に現れた暗黒軍ゾイドのダークホーンに全く歯が立たなかったため、上陸部隊は全滅。シーマッドもダークホーン二体の突撃で首の装甲を破られ、撃破されてしまった。
何故か場面によって大きさが違い、あるシーンでは全高だけでゴジュラスの倍はあるのだが、別のシーンではダークホーンより少し大きい程度となっている。


○マッドフライ

爆撃機へと改造されたマッドサンダー。両翼にプテラス用のカタパルトを一つずつ装備している。
シーマッドとニ方面作戦を展開し、上陸部隊を攻撃するためのゾイドを満載したホエールカイザーを撃墜した。
その足で上陸部隊の援護に向かおうとしたが、突然現れた改造デスザウラー、デスエイリアンに翼を叩き折られ、撃破されてしまう。
「三十分だけ持ち堪えろ」という通信を信じて抵抗を続けた上陸部隊も、一時間後についに全滅してしまった。


○サンダーパイレーツ

戦艦へと改造されたマッドサンダー。
マグネーザーの代わりに巨大な電磁ブレードを装備している。共和国軍は、中央大陸の予備のマッドサンダーを全てこれに改造して暗黒大陸に送り込み、苦境を打開する計画を立てた。
だが捕虜になったゼネバスが暗号文を解読したため、計画は暗黒軍に筒抜けであった。
その結果、潜水仕様に改造されたギル・ベイダーの攻撃で浮足立ったところを、多数のギル・ベイダーに襲撃され、まるで演習目標のように全機なぶり殺しにされてしまった。


○マッドジェット

背中にロケットエンジンを装備した改造マッドサンダー。
これで一気に加速して槍を突き刺すのが戦い方。
ギル・ベイダーに奇襲を仕掛けて翼を破壊することに成功するも、それは通常機ではなく改造ギル・ベイダーのギルカノンだった。
再び突進を仕掛けた所に隠し玉であるプラズマ砲を打ち込まれ、破壊されてしまった。


【キット】

ウルトラザウルスや禁ゴジュ程ではないものの、大分高額な部類のゾイド。
その分ギミックが多く、サイズもマグネーザーを含めておよそ45cmとかなり巨大。
連動ギミックはマグネーザーの回転と尾の左右運動、口の開閉、そして目の発光。マグネーザーはスイッチにより回転速度の変更が可能。
また、スイッチを中央に合わせると“ニュートラル”になり、連動回転しなくなる機構がある。
2001年にも若干の仕様を変更し、再販された。



【ゲームにて】

ファミコン版「ゾイド2 ゼネバスの逆襲」にて初登場するも、このころはHPの高さ以外特色に乏しく、不遇な感じであった。

時は流れ、コミュニティからの評価が高いPS版「メカ生体の遺伝子」ではムービー付きで登場。
該当面「脅威!!マッドサンダー」において先行していたマーダ三体を二連大口径衝撃砲で吹き飛ばし、アイアンコング2体を纏めてマグネーザーで突き刺し、破壊した。
このゲーム最強クラスのゾイドでありながら共和国編では量産できてしまうわ、帝国編では頑張れば鹵獲できるわ、というか大量に出現するわでその恐ろしさを全方面にアピールしている。
システム上最強武器はビームキャノンだが、マグネーザーも格闘武器の行動速度としては最速であり、スキルと組み合わせると先手必勝な展開を量産できる。
しかしゲームシステムの都合もあってか荷電粒子砲を無効化する機能は持っていなかった。
※これに関しては2001年の復活時、以前に比べ弱体化していたという設定からきたもののよう。

続編の「ヘリック共和国vsガイロス帝国」にも続投。
最初はプロトタイプとして登場し、改造アイテムのローリングチャージャーを装備するとマッドサンダーにパワーアップする。
消費は重いがついに念願の荷電粒子砲を無効化する機能が実装され、後半戦で猛威を振るうデススティンガー戦で活躍させることが可能になった。





追記・編集は雷神司令室からお願いします

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