四肢切断/Dismember(MtG)

登録日:2011/09/06(火) 20:12:26
更新日:2024/02/15 Thu 21:44:18
所要時間:約 4 分で読めます




お前はファイレクシアに仕える。お前の部品はファイレクシアの別な所に仕えた方が良かろう。

四肢切断とは、TCGマジックザギャザリングに存在する黒のカードである。
「ミラディンの傷跡」ブロックの小型エキスパンション、「新たなるファイレクシア」にて登場。

Dismember / 四肢切断 (1)(黒/Φ)(黒/Φ)
インスタント
((黒/Φ)は(黒)でも2点のライフでも支払うことができる。)
クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで-5/-5の修整を受ける。


見ての通り、クリーチャー除去を兼ねた修整呪文である。
「新たなるファイレクシア」で登場したシステム、ファイレクシア・マナにより、黒マナの部分をライフ2点で肩代わりできるのだ。
そのためこの呪文は、

  • 無色1、黒2
  • 無色1、黒1、ライフ2点
  • 無色1、ライフ4点

の3通りでマナの支払いができる。
そして肝心の効果はP/T-5と大きめ。単純にタフネス5以下の処理はもちろん、このカード単体では除去できずとも巨大化みたなコンバットトリックとして使う柔軟性ももつ。
これだけの性能なら除去を十八番とする黒のデッキでもなおさら柔軟な運用ができるが、タフネス6以上も視野に入れるなら直接除去できる破滅の刃や喉首狙いを優先したい。
ただし、スーサイドな戦術を取るなら大いにアリ。

なおこの四肢切断…「ミラディンの傷跡」ブロック現役当時のスタンダード環境において最も活躍していた除去である。
それは何故か。
マナの支払い方の所を見てもらいたい。
…そう。なんと、黒でないデッキでも、無色1マナとライフ4点だけで使えてしまうのだ。

除去が苦手な青や緑や白、更には黒とならんで除去が得意なはずの赤でさえ、この四肢切断を搭載していることが多い。
赤は、プロテクション(赤)を持つ「コーの火歩き」や「ファイレクシアの十字軍」、火力にべらぼうに強い「ファイレクシアの抹消者」、再生持ちで火力で対処しにくい「荒廃のドラゴン、スキジリクス」、タフネスが高く厄介な「呪文滑り」「詐欺師の総督」あたりを狙い撃つために搭載している。

黒のクリーチャーが複数見えたのは気のせいだと思いたい…。

ぶっちゃけ、黒の数少ないエースであるスキジリクスと抹消者がイマイチ活躍できないのは、四肢切断のせい…。
ここまできたら黒の呪文なのに黒の敵である。

この事実上の無色除去である四肢切断が環境に蔓延しているせいで、タフネス6以上のクリーチャーでないならコントロールデッキのフィニッシャーにはなれない、とまで言われるように。
ここまで来るとほぼ剣を鍬にの強さをほとんど変えなかったリデザインカード。

こいつを代表とするファイレクシアマナを搭載した数々の猛者カードは、色に縛られないがためにあらゆるデッキに投入されまくり、
そのファイレクシアマナのぶっ壊れ具合は、マロー(マジックで長年にわたり活躍するカードデザイナー)をして「やっちまった」と言わせた。

もちろん、実質1マナ高効率除去呪文である以上レガシー等のエターナル環境下でも大活躍である。

ちなみにこれでも刷る前に強すぎると気付いて一度弱体化されている。その結果は...無色の1マナが追加されて修整値がP/T-4からP/T-5にされたとさ。
...何か根本的に間違ってないか?

「タフネス5以下のカードの価値を下げた」のは当然のこと、このカードは黒以外のデッキにたびたび用いられた。
特に青白コントロールとの相性がすこぶる良く、本来単体除去を不得手とするはずのデッキがなぜか単体除去を打ってくるという始末。
フィニッシャーはタフネス5以下なんて信頼がおけないから、タフネス6以上のクリーチャーを選ばなければならない。

スタンダードでは、実は今まことしやかに語られているほどに猛威を振るったわけではない。4点というライフロスがかなり激しいのだ。
《悪斬の天使》《ファイレクシアの抹消者》のようなかわいそうなパターンはいたが、当時のフィニッシャーと言えばタフネス6以上のタイタンや《ワームとぐろエンジン》が主だった。
さらに基本セット2012以降で「呪禁」が登場、そもそも除去を受け付けないクリーチャーが増えたこともある。
そして《秘密を掘り下げる者》のようにそもそも軽くて打点の高いクリーチャーの場合、このカードで対処されるというのは儲けもの。

…ただし、猛威を振るったわけでないからといって環境が健全だったかというとかなり疑問。
なにせタフネス5以下のクリーチャーはこのカードであっさり処理されてしまう。だからタフネス5以下の特定のクリーチャーに依存した戦略はまず取れない。インスタントなので「装備」のタイミングなどに合わせて打つこともできる。
「黒と関係ないデッキからこんなもんが飛んでくる」ことに対するアンフェア感は、当時の黒使いはもちろん、多くのプレイヤーを辟易させた。イニストラード次元が人気だった、という記事が多く書かれているせいで結構忘れがちだが、このカードは環境にかなりの圧力を与えていたのである。
ちなみに実は一番腹が立つのは黒から飛んでくる場合で、「相手はライフが少ないから《四肢切断》を切ってくれれば儲けもんだ!」と思っていた矢先に、3マナしっかり払って除去を撃たれるとなかなか腹が立つ。
ピッチスペルにありがちな「素撃ちできることを忘れる」やつである。ただしこの話があったところで、一番うまく使えるのが黒というわけではないのがファイレクシア・マナの闇である。

レガシーでは当時のチーム・アメリカや、除去を持てなかった青系コントロール、マーフォークなどで活躍。
《タルモゴイフ》《墓忍び》など、当時のフィニッシャーを対処した他、部族デッキのロードを狙い撃ったりと獅子奮迅の活躍をした。
そして《精神的つまづき》とともにビートダウンを停止させ、環境を次第に青に染めていく手伝いをした。お前一応黒のカードだよな?

ただし最近の環境ではほとんど使われていない。高速環境での4点のライフロスはさすがに重い。
自分のライフを減らすことに有意な価値がある《死の影》あたりではよく使われているが、そうでないデッキで使う場合、フェッチランドやショックランド、《思考囲い》などのライフロスがかさむのである。
最近は《致命的なひと押し》のような優秀な除去が増えてきたことで、「1マナでタフネス5を除去できる」ということに戦略的な優位がなくなってきたのも挙げられる。



さて、真面目な話はこの辺までにしようか…。

このカードの名前は「四肢切断」…文字通り、クリーチャーの手足を切り離し達磨にして弱体化させ無力化、果ては殺してしまう呪文なのだろう。まさに生殺しや惨殺死体が大好きなニッチ層にピッタリ。

…ということは、マジック界の様々なクリーチャーを達磨にできるこの呪文は、我々に様々な妄想を与えてくれるハズだ…。
なお、誠に残念ながら新ファイレクシアのアイドルであるノーン様とシェオルたんは四肢切断を耐えてしまうので、我々の妄想に使うことはできない…。
なお、いくら可愛いからってチャンドラはクリーチャーじゃなくてプレインズウォーカーだから無理だ。どうしても達磨にしたいなら、マイコシンスの格子&機械の行進でもどうぞ。代わりにニッサはクリーチャーになり、3/3と手ごろなサイズになったので手軽に狙えるようになった。やったぜ


スケベ達磨完成である。

狂喜なしならケツ達磨に。

にっくき厨性能天使も、四肢切断にかかればただの達磨小娘である。

  • 蒼穹の魔導師&翡翠の魔導師に四肢切断
M2012の魔導師サイクルから、超絶美人2人を達磨に。

そもそもどう切る

切っても芋虫に襲われるのがオチ

逆襲が怖い。

  • シルヴォクののけ者、メリーラに四肢切(ry


\我等がミラディン最後の希望を…やらせはせんぞ!/

\誰だお前は!?/


スラーン が あらわれた !
Thrun, the Last Troll / 最後のトロール、スラーン (2)(緑)(緑)
伝説のクリーチャー-トロール、シャーマン
最後のトロール、スラーンは打ち消されない。
最後のトロール、スラーンはあなたの対戦相手がコントロールする呪文や能力の対象にならない。
(1)(緑):最後のトロール、スラーンを再生する。
4/4

  • 最後のトロール、スラーンに四肢切断
最後のトロール、スラーンはあなたの対戦相手がコントロールする呪文や能力の対象にならない。


対象にならない。


スラーン:4/4

VS

アニヲタ:1/1

ファイレクシアのアニヲタはスラーンに殴り殺されました。





ライフ4点と無色1マナを払ってクリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで追記・修正を切断・修正される。

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最終更新:2024年02月15日 21:44