戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010

登録日:2009/09/16 Sun 13:30:47
更新日:2024/03/20 Wed 13:43:39
所要時間:約 7 分で読めます







2005年、コンボイ、死す…

トランスフォーマートゥーオーワンオー

近日スタート


『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010』は、トランスフォーマーシリーズのアニメ作品。
日本では1986年~1987年にかけて放映された。


アメリカ、日本と両国で大ヒットした『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』の続編である。

実際は間に『トランスフォーマー ザ・ムービー』が入るのだが、日本では諸事情で公開出来なかったため、「コンボイが死んだ!」キャンペーンが展開されることとなる。



【あらすじ】

ユニクロン戦争の圧倒的勝利により、多くの犠牲を払いながらもセイバートロン星からデストロンを追い出すことに成功したサイバトロンは、他の星との外交を開始し繁栄の時を迎えていた。

一方、敗戦しリーダーを失ったデストロンは、辺境の惑星ジャールでエネルギー不足に苦しみながら細々とした生活を送っていた。
しかし、そんな現状に不満を持った航空参謀サイクロナスは敗残兵をまとめ上げ、宇宙の果てに追放された新破壊大帝ガルバトロンの捜索を開始し、見事探しあてる。

両軍団に再び起ころうとする戦いの火花。

そのころ、超ロボット生命体の創造主であり過去のセイバートロン星の支配者クインテッサ星人も惑星の奪還を図り行動を開始する…。


サイバトロンVSデストロン、そして第三勢力クインテッサ星人の三つ巴の戦いが大宇宙を舞台に切って落とされた。




【特徴】

本作は前作と違い宇宙が主な舞台となり、その為良くも悪くもスケールの大きな展開が多発する事になる。

  • 宇宙中に怪電波を流し宇宙戦争を引き起こす
  • 時間を操作する装置の暴走で、全宇宙が消滅の危機に
  • エネルギーを吸収する生物が出現、全宇宙のありとあらゆる物が活動を停止する

前作で主要スタジオとして委託作業を担当した東映動画が、『トランスフォーマー ザ・ムービー』に掛かり切りとなったため韓国委託が大幅増加*1、それにより前作に輪にかけて致命的な作画・演出ミスが多い。
しかし後半以降は日本スタジオ回の再投入で作画も向上し、「原始の呼び声」や最終回は日本アニメでも稀にみる高作画回となっている。


そんな制作体制により生まれた作画演出ミスは前作以上にインパクトが強い描写が大半を占めている。

  • ガルバトロンの生存を喜ぶデストロンの中にガルバトロンが居る
  • 5体合体する部隊の中にその合体した姿が居る
  • ムービーで死亡したキャラが何食わぬ顔で登場
  • 戦闘中に「やめろー!本当に殺すぞ!」
  • キャンプ場で「静かにしたまえ。ここは閑静な住宅地だよ」
  • 「こちらの数が少なくて不利だ」と言うが数えるとこちらが多い
  • ナレーター「金属だけの惑星!」しかし土の大地が映る
  • 逃げながら「逃げも隠れもしないぞ!」
  • 敵陣営に味方がいるのが長時間映る、しかも何食わぬ顔で喋る
etc.etc.


その他、2010では人類とトランスフォーマーの関係が妙にピリピリしている描写も挟まれた。こちらは後に『トランスフォーマー キスぷれ』にて経緯が描かれたがTFファンからは賛否両論となっている。

【登場人物】

さて……今作に登場する主な戦士達は数が多いので、当項目は一部をピックアップすることにしよう。


―[サイバトロン]―


ロディマスコンボイ/ホットロディマス CV:石丸博也
前作で死亡したコンボイからリーダーの証マトリクスを受け継いだニューリーダー。マトリクスの呪いで顔は老けてるが心は若いままなのでけっこうナイーブ。
そのせいか情緒不安定気味で、自身のリーダーの資質に悩んだり、キレてリーダー辞めたり、しまいには自殺までする。
最終回、復活したコンボイに主役を盗られる(本人はその方が良いかもしれんが…)
「やめろー!本当に殺すぞ!」

ウルトラマグナス  CV:速水奨
前作で瀕死のコンボイに指名された正当なリーダー。しかしマトリクスに拒絶された為、今作では有能な側近として情緒不安定なロディマスの補佐にまわる。
割と短気、その気質のせいか最終盤で宇宙ペストに感染した際にはロディマスに本音(?)とも取れる怒りを爆発させた。
「ウルトラマグナスナンバートゥー」EDの歌詞が哀愁をただよわせる。
「ロディマスのひよっこ野郎はどこだァ!ブッ殺してやるうゥッ!!」

アーシー CV:勝生真沙子
サイバトロンメンバーの紅一点、射撃が得意な行動派。
作品が移り変わるごとに恋人を変える尻軽。


チャー CV:阪脩
老人トランスフォーマー、たまに物忘れをするがサイバトロンの知恵袋。
自身の昔話を語るのが好きだが、おバカなダイノボットぐらいしか聞き手がいない。


ブラー CV:山口健
オネエキャラかつ神経質で早口なせいで初対面の相手からは故障してるのではないかと疑われる。
海外の中の人は早口ギネス記録保持者。

スプラング CV:堀内賢雄
アーシーの恋人の熱血漢、ヘリ・車になれるサイバトロン初のトリプルチェンジャー(トリプルボット)。
…だがあまり出番がなく、身も蓋もない事を言えば空気。

スカイリンクス CV:戸谷公次
自称空飛ぶヤマネコ、人型形態を持たない珍しい獣型TF。
獣型にしては知能が高いため自尊心が高く他の獣型TFと一緒にされるのを嫌う。登場回数も多くコンボイの復活にも関与する重要キャラ。
たまに「スカイリンクス航空」なる航空会社ごっこをする。


ブロードサイド CV:江原正士
脚本ミスで敵陣営に登場してフレンドリーに会話してたりする人、あと顔が急にマーベルコミック版に変更されたりややこしい。だがガルバトロンに啖呵を切るシーンは必見。
空母、ジェット機に変形と質量も無視しまくり…シンクロン原理?

テックボット部隊
ショックで大天才になったグリムロックにより作られた部隊。全員がSFメカに変形する。
スキャッターショット、ノーズコーン、ストレイフ、ライトスピード、アフターバーナーの5体から構成され、合体してコンピューティコンになる。

スロットルボット部隊
最終回間際に説明なく登場した部隊。全員がスーパーカーに変形する。
ワイドロード、ルックライト、チェイス、ロールバー、ランウェイ、そしてバンブルが生まれ変わったゴールドバグの6体から構成される。

メトロフレックス
日本では「スクランブルシティ発動編」で先行登場していた巨大な基地型トランスフォーマー。
その巨躯を活かした格闘などで活躍するが幽体スタースクリームの策略で目を奪われたりスウィンドルに変形用のコグを奪われるなどの被害にも遭っている。

コンボイ CV:玄田哲章
前作のリーダー、今作ではクインテッサの策略でゾンビになったり幽霊になったりB級ホラー風味。終盤捕虜にしたクインテッサ星人の手で復活し、
マトリクスの力で宇宙ペストを終結させた。


レックガー CV:石井敏郎
中国人っぽいゴミ惑星ジャンキオンのリーダーで、地球のテレビ番組中毒アル。
恋人も居るアルヨ~。


スパイク CV:江原正士
すっかり大きくなって宇宙外交に大忙し。
カーリーと結婚し、ダニエルと言う子供がいる。


メリッサ・フェアボーン CV:小宮和枝
地球防衛軍の大尉。
割とゴツイ女で『G.I.ジョー』のフリントが父親。
彼女のラブロマンス回もある。
日本ではキスぷれで幼女時代のロリロリな彼女が描かれた。



―[デストロン]―


ガルバトロン CV:加藤精三
名将メガトロンの変わり果てた姿。
前作でユニクロンに強制回路を仕込まれた影響か、それとも溶岩惑星に5年間放置されたのがいけなかったのか、色々と危険な人物に。
精神の変調が激しくまともな時もあれば、パーの時もある。
たぶん、唯一精神病院に入れられた敵ロボ。

サイクロナス CV:稲葉実
デストロンナンバー2、ガルバトロンの忠君、今作デストロンの唯一の良心。
忠君故に暴君上司と士気が低い部下との板挟みに…哀れ。
ムービーでユニクロンに再構成された際、サイクロナス型が二人居る様にに見えるが、あれは同系機のアルマダであり、スカージが同系機のスウィープスを率いるように、サイクロナスもアルマダを率いるという没設定の名残である。ちなみにザ・ムービーでの映像上はスカイワープの方がアルマダになった様な感じだが
日本ではスカイワープがサイクロナスになった説が主流である。

スカージ CV:島香裕
サイクロナスの率いる親衛隊「スウィープス」のリーダー。卑怯で臆病、オヤジ顔、しかもやられ役。こちらはサンダークラッカーが変化した姿と言われている。
スウィープスもスカージと同じ姿でインセクトロンが変化した物である為かやられ役。量産型ザクみたいなものか?
ロディマスから外れたマトリクスを付けてパワーアップしたが、醜く変貌してしまった上に取り戻された際に「これはマトリクスのせいなんです」と
言い訳した結果、ガルバトロンに「ではこれもマトリクスのせいだな!」と御仕置射撃された。

ダイナザウラー
デストロン側の巨大基地型トランスフォーマー。ただしグリムロックに近い肉食恐竜型に変形するのも有ってほぼ某東宝特撮怪獣王
腹の中で獣型トランスフォーマー達が暴れても自分で中身を揺する事で対処可能なタフさが有る。  

オクトーン CV:堀内賢雄
デストロン補給兵。ダイナザウラーを抱き込んで下剋上を図るが失敗、以後登場しなくなる。
設定ではエネルギー切れに苦しむ仲間の姿を見て喜ぶドS。

プレダキング
レーザークロー、タントラム、ラムページ、ヘッドストロング、ダイムボムで構成される、野獣合体戦士。
胸にライオン、装備が剣、背中に翼と日本のアニメなら主役間違いなしのデザイン。だが悪役。スカイリンクスがライバル。神作画回で大張風なプロポーションになったことも。
クインテッサ星人に作られたトランスフォーマーであるが、クインテッサがデストロンを裏切った後も引き続きデストロンとして活動している。

テラートロン部隊
いつの間にかデストロンに加入していたキラーロボ部隊。全員が怪物に変形する。
ハングルー、リッパースナッパー、ブット、シナーツイン、カットスロートの5体から構成され、合体してオボミナスになる。


―[その他陣営]―


スタースクリーム CV:鈴置洋孝

「ムービー」で消し炭と化したと思われたが、幽霊となって再登場。
体を手に入れようと奮闘し、見事復活を果たすが…復活の矢先に宇宙の果てに吹き飛ばされた。
それにしてもロボットの幽霊っていったい…。
そんなスタースクリームだが、『ビーストウォーズ』にもしぶとく登場し、ワスピーターに取り憑いた。

クインテッサ星人
三つの顔を持つ過去のセイバートロン星の支配者。労働力としてトランスフォーマーの祖先たる超ロボット生命体を製作し奴隷として扱ってきたはずなんだが…
本作では第三勢力として暗躍するが、ガルバトロンの暴走ぶりに頭を抱えるサイクロナスに惑星トーキュロンのことを伝えたりもしていた。最近、プライマスやなんやらで歴史から消されそう…
「ではみんなで笑おう」「ははははは」

ユニクロン
惑星サイズの超巨大トランスフォーマー。「ザ・ムービー」でセイバートロン星に攻め込むもマトリクスの力で首だけになり、今ではセイバートロン星の月扱い。
時々目覚めて復活を画策する。


―[ナレーション]―

前作に引き続き今作もナレーションを担当するは政宗一成。サウンドウェーブの出番が少ないせいか前作より気合いがこもったナレーションだ。今作からたまに手を抜く。
本編の終了後に時間埋め合わせの「トランスフォーマー2010情報」なるミニコーナーが加わり、「今日のトランスフォーマー2010、どうだったぁ!?」の決まり文句が付く。








「今日のトランスフォーマー2010、どうだったぁ!?」


さぁ、追記・修正の始まりだ!!



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最終更新:2024年03月20日 13:43

*1 当時は日本委託においての相場が変動して従来通りの契約がコスト面で難しくなったというのもあるが。