超ロボット生命体 トランスフォーマー マイクロン伝説

登録日:2011/05/07(土) 19:24:58
更新日:2024/04/16 Tue 21:53:48
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『超ロボット生命体 トランスフォーマー マイクロン伝説』とは、2003年1月10日から同年12月26日にテレビ東京で放送されたユニクロン三部作の第一作である(全52話)。

●概要

トランスフォーマーシリーズ20周年記念作品として制作された。
登場するトランスフォーマーは名称こそ過去シリーズと同名でも設定や人物像が大きく異なる別物として描かれているキャラも多く、世界観設定も歴代シリーズ作品とはとあるキャラクターを除いて繋がりは一切ない。

前半はマイクロンを巡る戦いであった為、「展開が遅い」という意見が多いが、第2クール終盤から怒涛の熱い展開が連発。
丁寧に描かれたキャラ同士の関係性や歴代シリーズには見られなかった挑戦的な展開なども多く、TFアニメ史上でも類を見ない傑作と呼ぶ声も多い。

●あらすじ

トランスフォーマー(以下、TF)とエボリューション(合体)することに新たな力を与える新種のTF「マイクロン」。
戦いを好まない彼らは、400万年前、宇宙船でセイバートロン星を脱出するが、その船は地球へと墜落する。

そして現代、地球人の少年ラッド達が彼らの不時着した宇宙船で偶然発見したひとつのパネルからマイクロンが出現する。

その復活の信号に応じ、マイクロンの力で宇宙を我が物にせんとするメガトロン率いる「デストロン」とラッド達と協力しマイクロンと宇宙の平和を守るために戦うコンボイ率いる「サイバトロン」が地球に降り立つ。

いま、地球を舞台に両軍TFのマイクロン争奪戦が開始される…

●登場人物

サイバトロン

  • 総司令官コンボイ(声:大川透)
ラッドらだけでなくマイクロンをも友として受け入れる大らかさと平和のためなら命をも投げ出す勇気を併せ持つサイバトロンのリーダー。
トレーラートラックのキャブ部分に変形、後部コンテナと合体しスーパーモードとなる。
他のシリーズのコンボイと区別するため、海外でのタイトルを引用して「 アルマダコンボイ 」と呼ばれる事もある。


  • 副官ラチェット(声:沢木郁也)
コンボイと旧知の仲であり、常に冷静沈着な性格。
メカに秀でておりサイバトロンおよび基地の修理は彼の担当。
SUV型の救急車に変形する。通称「とっつぁん」。


  • 戦士ホットロッド(声:岡野浩介)
スポーツカーに変形するサイバトロンの若者(地球人年齢で16歳に相当する)。
血気盛んゆえに戦場で失敗することもあるがいくつもの戦いとラッドらとの交流により成長。
最終的には司令官代理を任されるようになった。


  • 戦術家グラップ(声:宝亀克寿)
コンボイらと共に地球に降り立ったサイバトロンだが、ワープタイミングに遅れて合流、クレーン車をスキャンして変形。
基本的には温厚だがやや短気であり、ラッドらを見てデストロンと思い込み発砲したことも。
メガトロンが手にしたアストロブラスターにより瀕死の重傷を負い、ラチェットの改造によりショベルカーに変形するグラップSに強化再生された。
ホットロッド「『グラップは二度死ぬ』ってか?」


  • 軍曹デバスター(声:藤原啓治)
ブルドーザーに変形する傭兵。
サイバトロンやデストロンを渡り歩く兵であり、かつてはコンボイを含むサイバトロン戦士を指導した教官だった。
スターセイバーの扱いに悩むメガトロンに雇われるもののソリが合わずサイバトロンに配属、かつてのコンボイの面影のあるホットロッドをしごくようになる。


  • 射撃手シルバーボルト(CV:千葉一伸)
プロトタイプレーシングカーに変形する狙撃の名手。デバスターの教え子でもある。
冷静沈着だが無愛想で、マイクロンを道具と見るフシもあったがホットロッドのマイクロンに対する行動やパートナーマイクロンのターボを見て態度を改める。
エボリューションによりフライトモードに変形するためか宇宙船の操縦も得意。
口癖は「やれやれだな…」


  • 副司令官ジェットファイヤー(声:千葉進歩)
シリーズ中盤に登場、スペースシャトルに変形する自称「天空の騎士」。
お人よしでノリのいいお調子者だが実力は確かで、コンボイとリンクアップ(合体)することでジェットコンボイとなる。
なお、合体する時はかなりノリノリでとある回では「待ってました!!燃えるぜ~!!」と叫んだりしたこともあってかファンからは「ホモシャトル」呼ばわりされているとか…。


  • 情報員ステッパー(CV:小伏伸之(現:こぶしのぶゆき))
シルバーボルトに憧れて地球に来たが相手にされず、ホットロッドの部下になる。
とある事件から自身を救ったホットロッドを「兄貴~!」と慕っているが、そのアプローチにはホットロッド本人も「うざいっ!!」とウンザリするほど。
気弱な性格だがスポーツセダンに変形すると全開バリバリの暴走野郎になるのが玉に瑕。


  • 惑星参謀ウルトラマグナス(CV:なし)
シャトルキャリアに変形するマイクロン戦士。
密かに開発された戦士であり、コンボイとリンクアップすることでマグナコンボイとなる。
当初はTFではなくマイクロン基地だったが急遽の設定変更により物語に組み込められなかったため、あまり活躍できなかった。
おまけにビークル形態を見せるのもアイキャッチのみ…。



地球人

  • ラッド(声:中井将貴)
語り部・その1。
物静かだが行動力のある少年で、偶然マイクロンパネルを手にした時からサイバトロンに協力するようになる。
趣味はアウトドア。


  • カルロス(声:前田ゆきえ)
語り部・その2。
お調子者のトラブルメーカーで、大人びてるラッドとアレクサの足を引っ張ることもしばしば。
口癖は「すっげー!」「ひらめいた!」


  • アレクサ(声:富坂晶)
語り部・その3。
男勝りな少女。基本的に勝気で負けず嫌いな性格だが、中盤でスタースクリームと友情を育む立役者になる。
将来の夢は大統領。コンボイを見た時「こいつも(メガトロン同様)悪そうな面構えね」と言ったことも。


  • ビリー(声:新垣樽介)
ラッドの知人で、デストロンに拉致された時にサイバトロンに救われ、協力者となる。
口癖は「バカチン」。宇宙に出る際アニメを録画するの忘れた。


  • ジム(声:小伏伸之)
ビリーの子分で横暴な彼によく振り回されてる食いしん坊。
何気にメガトロンを「さん」付けした功績持ち。


この5人、特に語り部を務めるラッドら3人は本作の主人公的な存在であるが、空気の読めない発言や自分勝手な行動も少なくなかった。



デストロン

宇宙征服を狙うコンボイの宿敵だが、彼との戦いを喜ぶフシが度々見られる。
戦車から変形、力を崇拝する軍人気質だが、己の感情に忠実で部下思い。
後半、ユニクロン打倒とスタースクリームの仇討ちのためにサイバトロンと共闘するが…。
初期はジャイアンに性格が似ている。


ジェット機から変形、破壊大帝の座を狙う野心家だが、正々堂々と戦い、卑怯な作戦を嫌う誇り高き戦士でもある。
中盤、メガトロンに捨石にされた後、復讐の為に一時的にサイバトロンに加入するが…。
詳しくはリンク先を参照。


常に実直で、仲間とマイクロン思いだが、上官の命令がないと動けない、マイクロンを横取りされる、
と肩書きと戦車から変形する割に苦労性でデストロンに向いてない性格。

  • 空中攻撃兵サンドストーム(声:千葉一伸)
ヘリコプターから変形、卑怯なことも平然とやってのけるデストロンらしい兵士だが、意外とドジでマイペースな暴れん坊。
BWⅡオートジェッターよろしく「ヒィ~ハハハ~ッ!!」「ラ~リホ~ッ!!」という風に甲高い声を上げながらサイバトロンに襲い掛かる。


VTOL戦闘機から変形する狡猾な「冷徹軍師」。
なぜか「イカトンボ」というあだ名で呼ばれているが、透明化能力を持つ曲者でもある。
後半、ダブルフェイス側につくが最期はユニクロンの変形に巻き込まれて潰された。


空母、双胴戦艦、揚陸艦に分離・合体する大型TF。
基本的に「ゴ~ワン…」「ショックウェイ~ブ…」しか喋らないが、メガトロンへの忠誠心は強く、彼とリンクアップすることでバーニングメガトロンとなる。


黒のスポーツカーに変形する元サイバトロン戦士。胸には傷ついたサイバトロンマークが施されている。
かつてのホットロッドの親友だったが、炎に包まれ身動きが取れなくなったところをメガトロンに救われ、彼に忠誠を誓う。
一人ではランページを救えないと救援を呼びに行ったが一足遅く、彼を救えなかった事がホットロッドのトラウマになっていた。
ホットロッドと再会した際、ランページは過去のけじめをつけようと旧友に銃を向けるが、その友情は消えることはなかった。
その後、サイバトロンとは幾度と共闘。ホットロッドとは絶妙なコンビネーションを見せた。



◆マイクロン

  • ウィーリー(声:富坂晶)
マウンテンバイクに変形するラッドのパートナー。


  • バンク(声:中井将貴)
スケートボードに変形するカルロスのパートナー。


  • アーシー(声:前田ゆきえ)
スクーターに変形するアレクサのパートナー。
アレクサのキックボードをスキャンしたが、何故スクーターになったかは不明。
第14話では無理矢理な変装をさせられてアレクサの買い物に付き合わされたこともある。

上記の三体は第4話にて中型TF・バンブルに合体、後半では言語を喋るようになる。


  • スターセイバー
マッハ、ジェッター、シャトラーの飛行機型マイクロン『エアディフェンスマイクロン』の三体が合体した『宇宙最強の剣』。
戦闘時はライトセイバーよろしく刃が青く光るのが特徴。本編では主にメガトロン、ホットロッド、そしてスタースクリームが使用した。


  • コスモテクター
ドリフト、スピン、インディーのレーシングカー型マイクロン『レースマイクロン』の三体が合体した『宇宙最強の盾』。
当初は飛行形態という設定だったが、後から最強の盾に変更された。
スターセイバーを防ぐほどの装甲を持つが、その反動により大きなエネルギーを発生させる。主にグラップが使用する。


  • アストロブラスター
アポロ、ムーブ、ミールの三体の宇宙用メカ型マイクロン『スペースマイクロン』の三体が合体した『宇宙最強の銃』。
その威力はグラップをも瀕死の重傷に追いやるほど強力。



◇第三勢力

中盤に登場する謎のTF。バイクから変形、サイバトロンとデストロンの二つの顔で両陣営を翻弄する。そのためか、玩具ではデカ頭
倒されても不死身、半透明化で敵の攻撃を難なくかわす、サイバトロンのコンピューターをハッキングする、など恐ろしい能力の持ち主であり、自らを「ユニクロンの代弁者」と称し暗躍する。
初登場時はサイバトロンモードで偽装し行動、スターセイバーを手にした際デストロンに寝返る。
中盤からはデストロンからも離脱し、主君たるユニクロンの復活のために宇宙の影で暗躍する。実はユニクロンの意思細胞なのだがユニクロンに報告する場面がある。
興奮すると中の人が同じヒルツ25歳よろしく奇声をあげてハイになるのはご愛嬌。


スターセイバーコスモテクターアストロブラスターの三種の武器を得て復活した宇宙最大の敵。
後半にて出現、全てのTFを取り込み、滅ぼそうと、セイバートロン星の月に擬態し、サイバトロンとデストロンの戦いの監視と増長を続けていた。
G1シリーズのユニクロンとは同一の存在であり、その最終作に当たる『ビーストウォーズネオ』以来の登場。全TFの憎悪と闘争心を原動力とし、それを促すために自身の細胞からマイクロンを生み出した。

歴代シリーズでは初めてユニクロンの玩具化が実現。
デカい、各種ギミック満載と遊んで楽しい逸品である。


  • 大量破壊兵スカージ(声:大川透)
塩の惑星でダブルフェイスが送り込んだ、コンボイに似た怪物。
知性を持たず凶暴な野獣のような動きを持つ。それゆえか、喋る際も「ウガー」と唸り声しか発しない。
高い戦闘能力でホットロッドとラチェット、同じく惑星に降り立ったメガトロン、スタースクリーム、アイアンハイドを戦闘不能に追い込んだ。
マグナコンボイのマトリクスキャノンとメガトロンのアストロブラスターのコンビネーション攻撃の前に敗れ去るが、いかにして生み出したかは不明。
コンボイと同じ武装・能力の他に再生能力と巨大化能力を持ち、スターセイバーに似た暗黒剣・ダークセイバーをも併せ持つ。

なお、劇中ではブラックコンボイの名で引用される場面があった。

●他媒体展開

〈THE TRANSFORMERS LEGENDS OF THE MICRONS "LINKAGE"〉

日本の初回版DVD付属の外伝フルカラーコミック。
全13巻、45ページ、作者は市川裕文氏。
本編とリンクしており、様々な部分が補完されている。
完成度はとても高い。

そして主人公のステラ・ホリー(26)がマジ可愛い。
ちなみに、氏はビーストウォーズリボーン等も担当している。


〈トランスフォーマー クラウド〉

2014年4月の第二章では本作の世界が登場。
アルマダスタースクリームがメインで扱われている。

第六話「帰還」では、マイクロン伝説のとあるマイクロンに関する補完がなされた。





例え正義の戦いでも、

そこから生まれるものは悲しみや憎しみだ。


そして、憎しみの心を糧として生まれた

ユニクロンが二度と再び出現しないように


君たちの心に

『信頼』という正義の心を長く持ち続けてくれ。


約束しよう。


その言葉がある限り、ここでは、誰とでも仲間になれるということを…!



トランスフォーム!!







ラッド「戦え、コンボイ!トランスフォーム!」


スタースクリーム「いろいろ、追記・修正されたなあ…」

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最終更新:2024年04月16日 21:53