雨の日のアイリス

登録日 :2011/06/17(金) 00:11:19
更新日 : 2017/03/19 Sun 21:10:45
所要時間 :約 5 分で読めます






――ある雨の日に、彼女は願った――






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「雨の日のアイリス」は電撃文庫から刊行されたライトノベルである。
第17回電撃小説大賞4次選考作。

「このライトノベルがすごい! 2012」
作品部門第10位ランクイン!

電撃文庫MAGAZINEvol.27 2012年9月号に、
アイリスとアンブレラ博士が出会った頃の日常を描いた短編が掲載。

著者●松山剛
イラスト●ヒラサト


舞台となるのは人間と感情を持ったロボットが共存する世界。
ロボットたちが色々な危機や悲劇に苛まれる中で、
それぞれの想いを抱きながら必死に生きようとする、涙あり友情ありの、悲しくも心地よい物語。
人とロボットとの関係をさまざまな形で描いており、描写も生々しいものがあり結構心にくるものがある。
ラストも後味が良く、涙もろい人なら涙腺崩壊する一冊。
普通のラノベとは趣が異なり、映画や童話にあるような展開もあり、一般の人にもオススメできる作品。
優しさと温もりあふれる傑作。


【あらすじ】
ここにロボットの残骸がある。『彼女』の名は、アイリス。
正式登録名称:アイリス・レイン・アンヴレラ。
ロボット研究者・アンヴレラ博士のもとにいた家政婦ロボットであった。
主人から家族同然に愛され、不自由なく暮らしていたはずの彼女が、なぜこのような姿になってしまったのか。
これは彼女の精神回路(マインド・サーキット)から取り出したデータを再構築した情報、
彼女が見、聴き、感じたことの……そして願っていたことの、全てである。
心に響く機械仕掛けの物語を、あなたに。


【登場人物】

●アイリス・レイン・アンヴレラ

「いってらっしゃいませ! 早く帰ってきてくださいね!」
主人公。作中は主に彼女の一人称視点で描かれる。一人称は僕。
アンヴレラ博士に仕える女の子家庭用ロボットであり、アンヴレラ博士の屋敷を1人で切り盛りしている可愛い子。
表紙でピンク色のメイド服を着ている美少女はこの子。なんという愛らしさ。
少し世間知らずな所があり、博士やリリスから色々な事を教えられている。
アンヴレラ博士のことがとても大好きであり、アンヴレラ博士と絡んでいるシーンで興奮している。
優しく素直で無垢な性格でアンヴレラ博士によくからかわれる。
大好きな博士のためにアイリスはラビルフィッシュを背負って今日も行く。
1章の終わりに……?


●ウェンディ・フォウ・アンヴレラ

「アイリス、私はあなたのことが大好きです」
高い背丈、すらりとした手足、長い黒髪、眼鏡をかけた美しい顔の女性。
ロボット研究の第一人者で、妹を事故でなくしてからアイリスを造った。
しかしアイリスを妹の代用品ではなく家族として想い、対等な関係でアイリスを愛している。
ロボット整備士の資格を持っており、面倒な手続きもクリアして、
アイリスが他人に裸体を晒すようなことがないように、自分でメンテナンスしていることからそのことが窺える。
過去のとある出来事から故障したロボットをすすんで修理している。
1章の終わりに……?


●リリス・サンライト

「ようこそ、真夜中の読書会へ」
アイリスが工場で出会った、労働用ロボット。
身長140前後で長く美しい金髪をリボンで結わえた元気な美少女。超かわいい。
アイリスと出会った工場で一年前から働いている。
ボルコフとそのときに出会い、知り合いに似ていたため話しかけていく内によく会話するようになった。
様々な場所で働いていたので車の運転やロボットの修理もできる。
仕事が終わった後ボルコフと共に読書会を開いている。しかし、字は読めない。
3章でアイリス、ボルコフと共に脱走する。


●ボルコフ・ガロッシュ

「君に会えてよかった」
アイリスがリリスと共に出会った、元軍事用ロボット。
ボロコフではない。某28号でもない。かつて戦場で機甲兵として戦っていた。
しかし次第に体にガタがきて工場に労働用として送られてきた。
実際に耳が遠く、目もあまり見えないようで、動きも鈍い様子。
工場で働きながらリリスと共に読書会を開いている。
アイリスが来るまで彼が本を読んでいた。かなりのスローペースだが。
ある場面では涙腺破壊兵器となる。
3章でアイリス、リリスと共に脱走する。


●ラルフ・シエル
「では、いきさつを話しましょうか」
ロボティクス研究所で働いているアンヴレラ博士の実験助手。
すごくいい人。救世主。


●ライトニング
リリスの知り合いで、ボルコフに似た、大型のロボット。
昔、リリスと一緒にジャンク屋で働いていた。
しかしある日……?


★『三流魔人ウェザー・ダーク』
作中に登場する児童文学。
さぼりがちな魔人「ウェザー・ダーク」と、
それを叱咤する、彼に仕える魔法の指輪の精「フラウ・スノウ」との物語。
リリスたちが行っている「深夜の読書会」でアイリスはこの本と出会う。




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でもね博士。
僕、雨の日だってけっこう好きなんですよ。
どうしてって?
ウフフ、そんなの決まってるじゃないですか。















だって、あの雨の日に、大好きな博士と出会えたんですから。




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