マンボウ

登録日:2009/07/14(火) 16:04:33
更新日:2024/02/03 Sat 07:05:45
所要時間:約 4 分で読めます




学名:mola mola


フグ目マンボウ科に属する魚類の総称。
翻車魚。
マンボウ科は大きく分けて3属いるが、「マンボウ」といえばいわゆる「マンボウ(オーシャン・サンフィッシュ)」を指す。

アカマンボウと言う深海魚もいる(一部回転寿司でマグロの代用魚として使われる、マンダイと言う名で市場に出回る事もある)が、分類上マンボウとは全く関係ない。
ぬぼーっとした外見やサイズ的にはまあ似てなくもないのだが…
さらに、「サンフィッシュ科」という分類もあるが、こちらもマンボウとは全く関係ない。


食用としても用いられる。
が、そんなにたくさん取れるわけではない上、鮮度が落ちやすくすぐに不味くなってしまうため、現地でたまたま取れた時に食用にするのが基本。
食べる機会に遭遇できたら、運が良かったと思っていただこう。食べ方は地方によっていろいろ開発されている。
尚、味がマグロに非常に近いと評判なのはアカマンボウ。マンボウがフグに近いのに対してアカマンボウはリュウグウノツカイに近い種類なので味は全く違う。
ニンジャスレイヤーとかではマンボウの方が「マグロの代用として流通している」という都市伝説があるが、どう考えてもマンボウの方が高い

サメの次に大きい魚と言われ、大きければ全長3メートルにも達する(公式記録は3.3メートル)。
実際に見て頂ければ早いのだが、一度見たら忘れられない独特の形状である。
体は平たく、上下に長い。

胴体の力で尾鰭を振って速く泳ぐより体を膨らませて身を守るフグの仲間が潮流の速い外洋に適応したため、
尾鰭が無くなり(ヤリマンボウはの穂先状に残っている)、背びれと尻びれが長く上下に突き出している。

遠目で見るか、絵に描いたものこそ「可愛い」生き物として扱われるが、近くで、特に唐突に目にしたときはむしろ「怖い」と言う印象を受けるだろう。
しかし、スキューバダイビングをする者には人気である。



マンボウに関するトリビアとして最も知られているのが「産卵」である。
一度に3億個もの卵を産む…と言われており、卵生生物としては最多。
だが産卵シーンの映像がない上、実の所3億個の根拠もあいまい(当然単純に数えられる訳がない)なので、話半分程度に聞いておこう。

なお、稚魚はフグ目らしく、フグによく似ているとか。
最初はフグの形だがトゲ付きのハリセンボンのような姿を経由し、やがて成魚に近い姿になっていく。
ただし、成体まで育つ稚魚はそのうち1〜3匹ほど。



基本的に学者の間でも「何を考えているのかわからない」魚とされており、その生態にも謎が未だ多い。

行動範囲が広く、海の表層にいるかと思えば、水深のかなり深いところにいたりもする。
かと思えば、海面に横になって浮遊しているのを漁師などに発見されることも多々ある(この行動の理由も詳しくは不明である)。
漁師の仕掛けた網に引っ掛かることもしばしば。

普段は実にゆったりとした速度で泳いでいる。
ただ、外敵に襲われたときなどにはそれなりの速度で泳ぐことができる。
基本ゆったりとしているので、クラゲやプランクトンなどを捕食していると思われていたが、カニやエビ、小魚なども捕食していることがわかっている。


近くで見るとわかるが、その体表面は大抵寄生虫だらけである。
さらにそれを狙ってマンボウの周囲には小魚が集まって来る。マンボウの体液は傷ついた魚にとって薬になるという説もある。
まるでマンボウを中心とした船団のようで、「海の病院船」なる異名もある。
この寄生虫を振り払うためか、海面でジャンプする姿が稀に見られるのだとか。


なお2014年頃に、このジャンプ着水時の衝撃で内臓を痛めて吐血する(場合によっては死亡する)と言う噂が流れたが、

真 っ 赤 な 嘘

である。

フグの仲間なので肋骨がなく人間から見ると内蔵の防御が心許なく見えるのは確かであるが……。
この元々はただのネタツイートだったのだが、それが拡散するうちに(新しいネタを取り入れて)真実として伝わってしまった、と言う、ネットでよくある話。当時は真に受ける人が非常に多く、水族館の職員が大変迷惑したらしい。
ゲームにまでなった。

テレビニュースにも取り上げられ、ツイートした当人が*1謝罪するまでに至ったのだが、未だに信じている人も多い。
うっかり間違った薀蓄を披露して恥をかかないように。


以下、マンボウ死因伝説(デマ)
  • まっすぐにしか泳げず岩にぶつかって死亡
  • ジャンプした際の着水時の衝撃で死亡
  • 深い水深のところに潜って、水が冷たすぎて死亡
  • 食べた魚の骨が喉に詰まって死亡
  • 食べたエビやカニの殻が内蔵に刺さって死亡
  • 朝日がまぶしすぎて死亡
  • 体の表面の寄生虫を殺そうと海面に浮かんで日向ぼっこをしている際に打ち上げられて死亡
  • 体の表面の寄生虫を殺そうと海面に浮かんで日向ぼっこをしている際に干からびて死亡
  • 体の表面の寄生虫を殺そうと海面に浮かんで日向ぼっこをしている際に鳥につつかれてその傷で死亡
  • 正面からウミガメが近づいてきたのを避けられないと悟ってショックで死亡
  • ↑の近くを泳いでいて、↑マンボウが死んだことにショックを受けて死亡
  • さらに↑の近くを(ry
  • 海水の塩分がが肌にしみた痛みで死亡
  • 水中の泡が目に入ったストレスで死亡


妖怪ファンの間で人気の高い「海坊主」の正体ともされている。
海中から顔だけを突き出しているところを夜間などに目撃すると、
巨大な一つ目の坊主に見えて非常に怖いらしい。





タグの「スペースマンボウ」は、コナミのシューティングゲームである。
MSX2用であるが、現在コナミネットDXで携帯アプリ版が配信されている。

名前だけ見ると完全なギャグ作品だが、実際のストーリーは大真面目である。

更に遊戯王に出てくるバニラモンスターの「スペースマンボウ」のイラストでは中央のマンボウが目立つが、
左側の宇宙をよく見ると本物のスペースマンボウが見える。
同メーカーのSTG・パロディウスでは映画スターだとか。




追記修正はマンボウの卵を数えながらお願いします。

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最終更新:2024年02月03日 07:05

*1 ちなみにこの人は普段からこういうネタツイートばかりしている他、常人の思考の遥かに上をいくイラストを投稿することでも有名なイラストレーターである。どうしてこうなった…