H&K MP7

登録日:2011/03/08(火) 16:45:17
更新日:2020/08/09 Sun 00:15:39
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H&K MP7

カタログデータ
全長(伸長時) 380mm(850mm)
重量 1.6kg
口径 4.6mm×30
装弾数 15/20/40
連射速度 950発/分
発射形式 セミ/フルオート
メーカー H&K(ドイツ)

H&K MP7とはドイツのHeckler und Koch社(ヘックラーウントコッホ、H&K社)がP90の対抗馬として1999年に発表した、短機関銃である。
発表当時は「PDW」の名だった。
現在はトライアルを経て改良された「MP7A1」が現行の生産型となっている。
新世代の銃だが、外見上の設計・構成は従来の短機関銃の延長線にあるともいえ、手堅くいったといえるだろう。
同コンセプトのP90とは「社風」の違いが見える。
PDWタイプの火器であり、後方部隊の護身用や航空機の乗員が不時着した際の武器にも使える。



○開発の切っ掛け
ボディアーマーに対抗出来るP90が発表された時に黙って見ていた訳ではない。
同時期にMP5K-PDW(大まかにいうと、MP5を短くして、ストックを付けた物)を発表したが、
従来の拳銃弾では要求を達成することが出来ず、危機感を持ったことが開発の切っ掛けである。


P90の対抗馬として出された銃なので、ここからはP90と比べながら本銃を見ていこう。



○勿論あるよ、新型弾
弾丸はG11の4.7mm×33弾の開発データを元に開発した4.6mm×30専用弾薬を使用する。H&KはP90のSS190と同等もしくはそれ以上と宣伝している。
ディスカバリーチャンネルの「フューチャーウェポン」ではケブラー製のボディアーマーを貫通したが、セラミックプレートに対しての効果は不明である。
ぶっちゃけ新型弾に関してはこれ以上書けません。



○デザイン
イスラエルのUZIにも似たシルエットから分かるようにP90とは180度趣旨が異なっている。べつに真似したわけではないだろう。

小型の短機関銃と似たシルエットを持ちながら、全長340mm、伸長時は540mm(P90は500mm)、
重量は1.2kg、マガジン込みで1.8kg(P90はマガジン抜きで2.8kg)と携行性と隠匿性に特化したデザインとなっている。
セレクターが左右に付いているので射手の利き手を選ばないとなっているが、排莢口がスイッチ出来るかは不明。
【画像】
こんな写真もあるので出来ると思うけど。



○命中精度とか色々
前方に折りたたみ式のグリップが標準で付いており、持ちやすい。
H&Kは銃自体の反動はMP5以下、消音器付きの場合も静粛性はMP5SD(MP5の消音器付きモデル)以上だとしている。
命中精度もアイアンサイトでも高い命中精度が期待でき、
ドットサイト(遠くに が見えるやつ)を装備すれば腕利きの特殊部隊員でなくても200m先にいる敵の眉間を撃ち抜けるとしている。

P90にこういった宣伝文句はないが、多分P90以上の命中精度、集弾性があると思える。



○現在の状況
2000年に「後に発展改良すること」を前提に仮制式兵器として選定され、MP7の制式名称を与えられる。2004年には改良型「MP7A1」がリリース。
弾切れを遅くするために連射速度を落とし、前方側面にアクセサリーパーツを付けられるようにしている。
さらにP90におけるFive-seveNのように銃弾が共用の拳銃「P46」が開発中……だったが、あえなく中止となってしまった。
試作モデルは実用性があまりなかったという。



■現実世界での活躍
世に出てから日が浅い事もあり運用実績は少ない。
P90より少ないが、既に各方面で採用、トライアルが行われている。

ドイツ国防軍
イギリス警察
イタリア特殊部隊
韓国の海洋警察特別攻撃隊(SSAT)
ノルウェー陸軍 etc...

↑採用 トライアル中↓

アメリカ海兵隊
スイスの特殊部隊 etc...

…だが最近は2011年5月2日にアメリカ海軍特殊部隊SEALsのDEVGRUチームによって使用され、テロリストのウサマ・ビン・ラディンを倒すという大金星を挙げており、
採用国は着実に増えているようだ。
日本でも陸上自衛隊が4.6mm短機関銃として本銃と思われる装備を調達している。


■架空世界での活躍
ステルス(カーラ大尉が脱出後に使用)
CoD:MW3
メタルギアソリッド4
レインボーシックス・ベガス
GIRLSブラボー(第4話の福山邸武装メイドが使用)
Angelical Pendulum(チセリが使用)
あそびにいくヨ!
TV版攻殻機動隊(かなり普及している様子)
終末のマリステラ(コルノ准尉が使用)
The Division(シリーズ全作品で登場)


縁日の出店などで見られる中国産安物エアガンにG36の名称でMP7が売られているのがある。

まともなエアガンでは、東京マルイ(電動ガン・ガスブロ)とKSC(ガスブロ)で販売されています。
マルイの電動MP7は射程と電気容量が他の電気ガンに劣る。ガスブロはどっちの会社もなかなか良く出来ている。
ディティールが若干異なる他に14mmのねじが切られてたり、ホップアップの調整が楽なのでマルイのほうが使いやすいっちゃー使いやすいかも。
コンパクトさ故にスナイパーのお供としてよく腰にぶら下がっている。
ただし、両社製品ともに実銃取材時のミスのため、本物より少し小さい。
「リアルサイズじゃなきゃ嫌だ!」という人はVFCのガスブロを選ぼう。台湾メーカーの製品のため、上記二社より予備マガジンの入手性に難があるが…。




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最終更新:2020年08月09日 00:15