BF-月影のカルート

登録日:2012/10/13 Sat 23:18:26
更新日:2024/02/18 Sun 11:52:15
所要時間:約 5 分で読めます





極夜のダマスカス「ひゃーっはっはっはカルートォ?どうしてメインに3枚いる?カルートォォ!」


月影のカルート「(メインデッキの枠の)じゃまをするなっ!ダマスカスッ!」


極夜のダマスカス「おまえは制限だったんだぞ?だめじゃないか!制限だったヤツが3枚積みじゃあァ!」



極夜のダマスカス「ピン差しじゃなきゃあァ!!」




……というネタはさておき



《BF-月影のカルート》
効果モンスター
星3/闇属性/鳥獣族/攻1400/守1000
(1):自分の「BF」モンスターが戦闘を行う
ダメージステップ開始時からダメージ計算前までに、
このカードを手札から墓地へ送って発動できる。
そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで1400アップする。

【概要】

BF-月影のカルートとは遊戯王OCGにおけるカードの一枚。
BF(ブラックフェザー)のカテゴリに所属するモンスターの1つである。

かつてシンクロ環境を席巻した旋風BFでは疾風のゲイルと共に多くのプレイヤーから恐れられていた。


では、このBF-月影のカルート(以下カルートと表記)について解説しよう。

いわゆる「手札誘発」と言われる効果分類のカードであり、その名の通り手札から墓地に送って発動する。
効果自体も至ってシンプルで「BFの戦闘中のダメージステップ時に、そのモンスターの攻撃力をエンドフェイズまで1400上げる」となっている。

かのオネストのBF版と言えばわかりやすいだろう。
違いは「ダイレクトアタックにも使える」「攻撃力上昇値が固定」という点。

ダメージステップ中に攻撃力が1400も上がるのは馬鹿に出来ず、下級BFの攻撃力がダメージステップ中に倍近く上昇し、最上級モンスター顔負けの数字になるのは恐怖の一言。

この効果はシュラやブラストと特に相性が良い。
貫通持ちのブラストの場合、裏守備のモンスターを撃ち抜かれて大ダメージを食らう。
シュラに使われると、切り札の大型を戦闘破壊された上、後続のBFを連れて来られてメインフェイズ2にはシンクロ・エクシーズに繋げてくる。
黒い旋風ゲイルではなくカルートをサーチするのもよくある光景となっている。


入るデッキが全く違うのでややナンセンスではあるが、この手のパンプアップの代名詞であるオネストと性能と比べてみよう。
前述の通りオネストと違ってダイレクトアタックにも使えるので、詰めの局面のエンドカードにもできる。

カルートがオネストに勝っている点として、現状の禁止・制限下で複数枚同時発動可能なカードである事があげられるだろう。
一度に使うカルートの数が2枚なら2800、3枚で4200の攻撃力上昇が可能になる。
「エンドフェイズまで」という点もポイントでメイン2に攻撃力が2500どころか3000越えていくシュラなどをウィルスのエサになんて芸当も出来る。

なお、発動条件はどちらも「墓地に送る」こと。
そのため、マクロコスモスやダーク・ロウを使われると「墓地に送られる代わりに除外される」ので、そもそも発動できなくなる。


そして、このカードのもう一つの強さとして1400という絶妙な攻撃力が挙げられる。
要するに、シュラやブラストより低く、ゲイルやブリザードよりわずかに攻撃力が高く、奈落にギリギリ落ちない。

BFのキーカードである黒い旋風とは抜群のシナジーを生み出しており、
カルート召喚→ゲイルサーチ→3+3=6でノートゥングをシンクロ、という流れができる。

そこから手札のBFをさらに召喚し、旋風のサーチで展開していくのは今日のBFの王道パターン。


攻めに使いたいカードであるシュラやブラストからは旋風から手札に引っ張ってこれ、そのまま戦闘に使用可能。
普通なら事故要因になりやすいブリザードを筆頭としたチューナー達はカルートから旋風でサーチが出来ると至れり尽くせりである。

そんなカルートの変わった使い方では、シュラとゼピュロスのコンボがある。
シュラの効果でカルートをリクルートし、ゼピュロスの効果でカルートを手札に加えて相手の展開にプレッシャーを与えるなんて使い方もあったりする。

まあそんな面倒な真似しないでも、普通にカルートはギリギリでダークバースト対応の攻撃力なので墓地に行っても普通に使い回しは利く。
ついでに言っておくとBF-極北のブリザードの釣り上げに対応なので、ブリザードとカルートでカタストルライブラリアンを出せる。2016年現在ではチャンバライダーやソハヤなどに使うのが一般的。


と、そんな訳で「手札に居ようとフィールドに居ようと墓地に居ようと異常に使いやすいカード」と言う事で、カルートもゲイルと同じく制限カードの憂き目を見ることに。
2011年3月1日からは1枚しか使えなくなったため、結果的に旋風BFもかなり弱体化した。

それでも環境デッキと殴り合ってそれなりに勝負になり、しっかり構築したらたまに勝てたりするあたりいまだにBFの爆発力は相当なモノはあるが。

その後、2012年9月1日にはカルートが準制限にまで復帰し、ほんの少しBFに追い風が吹いたかもしれない。
……結局入れ替わりでのブリューナク禁止で、カルートが制限だった時代と爆発力はトントンなのは秘密。

そして遂に翌年2013年3月1日には制限解除された。
規制されたBFの中では最も早くに帰って来たのが彼であった。


【アニメでの活躍】

アニメではクロウ・ホーガンが使用したカードの一枚。

アニメでの活躍は基本的に手札から奇襲気味にBF達をパワーアップさせる事だけだった。
つまり主要BFなのにソリッドヴィジョンがなかったモンスターとしても有名だったりする。

なんだか悲しいカードの一枚でもあった。


【余談】

TCGではあるカードが制限入りすると、それを弱体化させた調整版が登場するのが通例。
案の定カルートが制限入りする際にも「BF-極夜のダマスカス」というカードが登場した。

カルートの後任ということで星が同じで効果も似ているのだが、
このダマスカスと言うカード、とても弱い。

攻撃力上昇値がたった500しか無い上、ダマスカスとゲイルやブリザードと攻撃力がぴったり同じなので、仮にフィールドに出して旋風使うにもブリーズぐらいしかサーチしたいのがいない。

しかもカルートが準制限はおろか無制限に復帰したため、本当にダマスカスのメインに入る枠が消滅した。





追記・修正は月影のカルートだけではなく、極夜のダマスカスも2枚以上積んでる人にお願いします

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 遊戯王
  • 遊戯王OCG
  • 遊戯王ファイブディーズ
  • 闇属性
  • 星3
  • 鳥獣族
  • BF
  • クロウ・ホーガン
  • 遊戯王5D's
  • 手札誘発
  • RAGING BATTLE
  • 攻撃力アップ

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年02月18日 11:52