範馬刃牙

登録日:2010/12/01(水) 02:54:21
更新日:2024/02/21 Wed 18:34:43
所要時間:約 6 分で読めます




「グラップラー刃牙」「バキ」「範馬刃牙 -SON OF OGRE-」「刃牙道」「バキ道」と五作続く、週刊少年チャンピオン唯一絶対の看板漫画バキシリーズの主人公。

CV:菊池正美(テレビアニメ)、島﨑信長(テレビアニメ第二作)


●目次

□概要

地上最強の生物、オーガと呼ばれる作中最強の雄範馬勇次郎の息子の一人。
異母兄にジャック・ハンマーがいるが、作中の台詞や勇次郎の傍若無人な行動から他にも腹違いの兄弟姉妹がいる可能性がある。(ちなみに刃牙はNTRによって生まれた)
年齢は幼年編時には13歳、地下闘技場編時には17歳、作品が「範馬刃牙」に移行してからは18歳になったと思われる。
身長・体重はさして恵まれてもおらず、現在168㎝/76㎏らしい。


高校生ながら、日本の裏格闘技界のチャンピオンとして君臨しており、「地上最強の高校生」と呼ばれる。

性格は日常生活ではぼんやりした昼行灯だが、本質的には『範馬の血』に由来する苛烈な闘争心と妥協のないストイックさを併せ持った生粋のファイターであり、
いざ試合となれば恐ろしいまでの変貌を遂げる。
普段の刃牙は、武の大先輩である愚地館長渋川達人には丁寧な敬語で接しており、決して野卑なだけの戦闘狂ではない。


彼の行動の殆どは、父・範馬勇次郎の存在からきており、闘い続ける目的も「父を越える」の一点のみ
他の登場人物が「地上最強」を目指している中、勇次郎に向かってあなたがもしこの世で一番弱い生物なら、俺は二番目に弱い生物でいいとまで言い放っている。

しかしその実、二人の雄が交戦意欲を燃やして火花を散らす様子を見て「自分をさしおいて二人だけでイチャついている」と嫉妬の炎を燃やしたり。
自分と闘うよう仕向けるために、心を抉るような暴言や敢えて空気を読まないかのような不謹慎な言動、父を彷彿とされる不遜な態度で相手を煽る事も多々ある。
その独特の感性にしても、万事が全て闘争を軸としている父親の勇次郎に酷似した価値観に根差したもので、刃牙もまた『範馬の血』を色濃く継いでいることが窺える。

また、幼年篇では常時血気盛んなやんちゃ坊主であり、『こちらの方が少年漫画の主人公らしい性格』と感じるファンも多い。


親父や兄同様に大食いで、また特大タッパー一杯のおじやとバナナ、さらに1.5Lの炭酸抜きコーラを平らげた直後でも平然と激しい運動が出来るほどの超人的なエネルギーの消化効率を誇る体質を持つ。一人暮らしが長いため料理も一人前にこなす。
山ごもりの前には自前で非常食を作り、安藤さんが入院してからは自炊しつつ特訓を重ねていた。
消耗した時に戦友、烈海王によって用意された中華料理を食べ、膝を叩きながら「うンめェ~~」と呟くなど、年頃の少年らしい一面もある。


□能力

身体能力はもはや普通の身体測定では測れない、ことごとく規格外の高さを誇る。
そのファイトスタイルは、正に総合格闘技と呼ぶにふさわしく、
打撃・関節、さらには特殊な技である鞭打や剛体術までも使いこなし、金的などのえげつない攻撃も得意とする。相手から使われる事はほとんど無い。

天性の格闘センスによって相手の技がどんなものか容易に見切れる上、脳内麻薬を自由に出す事も可能。
何よりも身体に流れる『範馬の血』が覚醒した時は大体どんな流れになっても勝利する。

刑務所編ではビスケット・オリバに不意討ちで顔面パンチをしても鼻血すら出なかった割には、その後修行をした描写も無いのに真っ向勝負で殴り勝てたりするよく分からないパワーを持つ。



刃牙が最強の戦士たる理由は、究極のトレーニング方法であるリアルシャドーにある。

リアルシャドーとは、刃牙が持つ多大な想像力によってありとあらゆる相手を想定し、シャドーファイトを行う事である。
あまりにリアル過ぎて、周りの相手にもシャドーの相手が見え、シャドーにもかかわらずダメージを負う(例 何もない所から壁に吹き飛ばされたり、鼻血を出したりしている)

いかなる状況でも実行できる上に対戦相手も選び放題
等身大のカマキリティラノサウルスなどという現実ではありえない相手を創りだしたこともあった)であるこのトレーニング法のお陰で
若年ながら刃牙の格闘キャリアは何千試合に匹敵するものとなっている。
その一方で800m走の最中にグラウンド整備用のローラーを引く特訓をイメージしてしまい、前半は世界記録を更新するペースだったのに後半でバテて最終的にビリになるなど、豊かすぎるイマジネーションが仇になってしまう弊害が出た事も。


最近では
体格や相手の攻撃力から考慮すると明らかに受けたダメージの描写が軽い
ベラボーに回復が早く、正面からの殴り合いに持ち込むのは勝利フラグ
など、公正に『強い』と言い切れない要素が大幅に増しており、『刃牙の試合はご都合主義が多すぎて爽快感がない』という意見も多数。

ぶっちゃけ主人公補正の塊であり、主人公でありながらその人気は烈、独歩、オリバ、花山等の一癖も二癖もある脇役とくらべてかなり低い。
また、性格描写も一貫性のない言動や優柔不断で何をしたいのか解らない場面が増えたことで
悪い意味で掴み所の無い怪人物と化している感がなきにしもあらず。
これは父親の勇次郎もそうで、この二人の織りなす親子喧嘩は水準こそ地上最強レベルだがしょっちゅう意味不明のトークが挟まり、テンポの良さや緊張感は皆無である。
グラップラー以降読者からの好感度はかなり低く、「バカ」などと見も蓋も無い渾名を付けられる事も。(本人曰く頭は良くないらしいので公式設定ではある)名前がタイトルになっているので、漫画にも「馬鹿道」「バカ道」という蔑ry...別称で呼ばれる場合がある。



技の一例

  • 剛体術
インパクトの瞬間に全身を極限まで硬直させることで、全体重を乗せた一撃を食らわせる。
速い話が70㎏のバットで殴られるのと同じ衝撃を受けることになる。
古くは宮本武蔵が提唱したとされる「脱力」の極意であり、現実でも打撃を用いるあらゆるスポーツにおいて必須のテクニックである。

  • 虎王
作者の別作品『餓狼伝』の主人公、丹波文七の技。
相手に飛び掛かって腕を取り、足を使って胸を地面に押し付けてL字型に固める。これは痛い。

  • 鞭打
剛体術とは逆に全身を弛緩させて放つ平手打ち。皮膚を直接攻撃するので防御のしようが無い。痛がりやがれ!

初めまして…師匠…。
ゴキブリから学んだゴキブリの象形拳と言える技。その体組織を模した液状化レベルの脱力から270kmのトップスピードをはじき出す。
ちなみに体当たり攻撃に用いた場合は「蜚蠊タックル」となるが基本的には同一の技。

  • トリケラトプス拳
トリケラトプスの力を宿す刃牙がイメージ力で編み出した象形拳「恐龍拳」の一種。手足と片膝で三つの角を表現する荒業。
当初はあくまでイメージ力による動作のみの模倣かと思われたが、後に実際に10t級の体重とパワーを発揮できることが明らかとなった。


以下、ネタバレを含みます





□劇中での活躍□



「グラップラー刃牙」



幼年編において様々な強敵と戦い、打ち勝って行く。この時はまだ人間らしさが残っていた。

しかしながら勇次郎に挑むもまったく歯がたたず、逆に母を殺されてしまう。

その後父を越えるべく地下闘技場の戦士として闘ってゆく事になる。

最強の戦士を決める最大トーナメントにも出場。
『燃える闘魂』猪狩寛至、ズール等と戦い勝利を重ねる。この時までは辛うじて人間らしかった。
が、『魔拳』烈 海王との戦いにおいて今までの戦いでも目覚める事の無かった範馬の血が覚醒。

決勝戦において、異母兄弟であるジャック・ハンマーと汗と涙と尿の混じった戦いの聖水を会場に撒き散らしながらのウォームアップから始まり、途中で勇次郎の過去篇を挟みながらも激闘を繰り広げ、
最終的には勇次郎と同じく背中に「鬼の貌」を出しながらこれに勝利。最大トーナメント優勝者の称号を手に入れ、直後にまだ戦いたいと決意を露にした。

この時の刃牙は純粋に地上最強を目指しているような発言もあり、父より強ければ云々~といった枯れた印象は無い。今と言っては無かったと言った方が正しいかも…。

「バキ」


日本に五人の『最凶死刑囚』が侵入した時には最初はあまり興味のない素振りを見せ、(恐らく数日前のグラップラー刃牙の最終回で「もうこんなに闘いたい」とまで言っていたが、この頃からやる気の無さげなスカした態度が出始める。)何度か襲撃され、柳龍光の空掌によって負けても彼女・松本梢江との恋愛に耽る。

「バキ… 色を知る年か!」

しかし恋愛が気に成った勇次郎指示の元死刑囚の一人であるシコルスキーによって恋人である松本梢江が誘拐された時には怒り狂い、シコルスキーのアジトへと乗り込み梢江を救出、露骨に弱体化したシコルスキーを叩きのめし、強キャラからかませに転向させた。この頃から父親譲りの傲慢な態度が目立ち始める。

この時父と肩を並べるという男、ビスケット・オリバとの初体面を果たし「愛以外に人を強くするものなどあるものか」との言葉を受けている。

そして梢江の夜這い・勇次郎の家宅侵入・「強くなりたければ喰らえ!(見開き)」を経てこれを実践。
実時間にして二日、読者時間にして二ヶ月もの濃密なセックスにより童貞を卒業する。

どんなセックスだったのかは「バキ特別篇SAGA」を実際に読んで確かめて貰った方が早い。正直に言って本当に説明し辛い。色んな意味で。


卒業後、襲撃してきた死刑囚の一人、柳 龍光と言葉を忘れかけた露助2人をまとめて相手にし、またまたデバフを掛けて圧倒。皮膚を剥がされても主人公補正でノーダメージである。

しかしながら毒手に侵されてしまい決着を着ける前に逃走。柳達2人にむちゃくちゃな屈辱を味わわせる。

数日後、シリアスプロブレムとオリバさんが言った通りに全身が痩せ細る。

飛騨の山麗で安藤さんの介抱を受けたが既に毒は全身を侵しており、烈海王によって中国へと渡る事になる。


中国編では体中を蝕み、最早戦えない程にまで侵食した毒を再び毒手をくらう事によって中和するという荒療治を行い、解毒に成功した。

この為だけに百年に一度の大会に刃牙を出場させてデザート付きの中華料理フルコース作ってくれた烈さんマジツンデレ。

美味い料理に用意してくれたデザート(14キロの砂糖水)のお陰で完全復活。ベストコンディション状態となり相手を2秒で倒したりと完全に人間をやめる。


日本に帰国した後は同じように偉大な父を持つマハメド・アライJr.の挑戦を受け、長ったらしい前振りと下馬評を覆しこれを一蹴。

その後勇次郎へと挑戦する意思を表明。勇次郎もこれを受諾し、遂に父へと挑戦する事になる。


まとめると
柳に負ける→脱童貞により進化→柳に勝利→でも毒で死にかけ→復活してまた進化→フリーザも真っ青な進化


「範馬刃牙」


ついに父・勇次郎に宣戦布告、父も受諾する。

まずは人間大のエアカマキリとエアバトル。良くも悪くも刃牙らしさが炸裂する。

父と肩を並べる男、ビスケット・オリバへと挑戦するべく、アメリカ大統領を誘拐するという暴挙にでる。刃牙はオリバのいる刑務所へと入る事に成功する。

刑務所内で、オリバに挑発の限りを尽くした刃牙は、遂にオリバと闘う事になる。
差がわからない程の実力差を味わうも、最終的には正面からの殴り合いに持ち込み、これに勝利した。

その後、オリバの計らいで出所、日本へと帰国。

日本へ帰国後、現代に蘇った原人ピクルに激しく魅了された刃牙は、ピクルとの勝負を熱望する。
そして戦友達の協力により、地下闘技場で、ピクルと対峙する。
通常の戦法が通用しないピクルに大苦戦するも、弱体化させ粘り最後には屁理屈をこねて引き分けということにした。
その後、久しぶりに栗谷川さんに会い、喫茶店で母は殺された時に勇次郎に愛されていたように見えたので恨んでいない事を告白する。
夜叉猿の事は完全に忘れているようだ。

そして父・範馬勇次郎との最終決戦、祖父・勇一郎の亡霊が出現したり、
「ドレス」と称して父の身を守る鎧にされたり、父に肩車されたり
途中ピクルが乱入するが理不尽に殴りつけついでに防御力も大幅に下げる。
最終的にはノーガードの殴り合いにもつれ込むが、勇次郎を前に倒れる。
闘いに疲れ、父の作ったエア夜食を食べてはちゃぶ台をひっくり返すなど名(迷)勝負となったが、
結果は我を突き通したことを父に認められ、「地上最強」となった。





この時刃牙は鼓膜を損傷しており、父の言葉が耳に入らなかった。
勝ったことを知らない刃牙は自らの敗けを認め、互いに敗けを認めるというちょっと変な事態に。

互いを認めあった二人の握手を以て物語はひとまず?終了した。



「刃牙道」

勇次郎との親子喧嘩から一年、極度の「退屈」から、トレーニング中のみならず、試合中においても欠伸が止まらない。一応相手を気遣って何とかかみ殺している……が、対戦相手からは……


ヒデェよ!

ごもっともです。
そんな日々を送っていた刃牙だが、ある時謎の鼓動を感じ――




□名(迷)言


『オレの事愛してくれますか』

『もういい』

『勝たなくていい。守れりゃいい。』

『ボクシングには蹴り技がない………そんな風に考えていた時期が…俺にもありました』

『あのバランスのいい山本選手がッッ……』

『誰がパンツはいていいッつッた』

『これはこれは……お久しぶりです………師匠………』


『あの言葉と残りの人生引き換えにしたっていい』





追記・修正…… 開始めいッッッ

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最終更新:2024年02月21日 18:34