コルトパイソン

登録日:2011/08/07(日) 11:52:47
更新日:2023/06/06 Tue 16:38:13
所要時間:約 6 分で読めます




コルトパイソンとは、コルト社製造のリボルバー拳銃の事。


○概要

諸元(4inモデル)
全長 241mm
重量 1092g
口径 .357Magnum
装弾数 6
製造 コルト社(アメリカ

西部劇の時代から活躍していたリボルバーだが、20世紀にもなると自動式拳銃の登場やメカニズムの頭打ちから、市場ではデザイン性での競合が続いていたが……

製品の完成度は高いのだが、ダブルアクション機構の参入に乗り遅れたり、金属薬莢を使う弾薬の特許をS&Wに抑えられたり、高すぎたりと、ライバルのS&Wに勝てないコルト社。
そんな老舗がコルトSAAの設計思想を元に己の名誉をかけて開発されたのがコルトパイソンである。



○特徴

当時最強と言われていた.357Magnumに耐えうる剛性と芸術性を併せ持った形状は半世紀たった現在でも色褪せることなく、
「リボルバーのロールスロイス」と呼ばれ人気が高い。
深みのある青を帯びた黒色に仕上げる「ロイヤルブルーフィッシュ」の質の高さも売りで、一挺ずつ熟練工により調整が行われる為、逸材も生まれやすい。

銃身のデザインも他とは一味違う。

銃身上にはベンチレーテッドリブがつけられている。本来は散弾銃に付けられ、加熱した銃身が陽炎を発生させるのを防ぐ為の物。
拳銃でその効果は期待できないが、パイソンをパイソンたらしめている。



もうひとつの特徴として、銃口まで伸びるエジェクターロッドハウジングで銃口の跳ね上がりを抑制する効果がある。

他には交換可能な照星と微調整可能な照門等の外観を持っている。
トリガーの引きも他の製品よりも滑らかとされ、外見だけで無く内部にもこだわった逸品である……?



○欠点あります

内部機構の設計の古さ等から欠点がある。

  • トリガーを引く際の重さが一定でない
  • シリンダーと銃身後部との間が広く発射ガスのロスが大きい
  • シリンダー前面が丸く加工されており、発射ガスが射手に吹き付ける量が多い(火傷や怪我の原因)
  • シリンダー内部の仕上げが荒い(80年代以降の品質低下によるもの)
  • シリンダーの回転がスムーズでない
  • シリンダー全長が短く、使用できない.357Magnum弾がある



○その後と現在

優れたデザインと耐久性で人気を得たが、数々の欠点とライバルのS&W社の性能向上とコルト社自身の業績悪化による品質低下によって支持を失い1996年に生産中止、
1998年にはカタログからも消えてしまう。

しかし、受注生産ながら『パイソンエリート』としてカタログに復帰。
2020年には2019年にリニューアル再販が開始されたキングコブラに続いて、販売が再開。



○バリエーション

  • ダイアモンドバック
1966年に登場した廉価版。.38Spl弾専用。パイソンと違い、フレームが一回り小さく、グリップ後ろ側に丸みがあり、仕上げが廉価版相応。

  • コンバットパイソン
3inモデル。S&W社等の3インチモデルに対抗して発売された。

  • パイソンハンター
1980年に登場した8inモデル。ラバーグリップとスコープが標準装備となっている。
しかし、コルト社の製品全般の品質が低下していた時期の商品で仕上げが極めて劣悪で命中精度も6inモデルに及ばないとされていた。

  • パイソン2020
2020年1月からリニューアル販売が開始されたパイソン。
素材が高強度ステンレス鋼に代わり、構造の剛性強化やトリガー系統の信頼性・操作性改善等の改良が行われている。


○登場作品



○補足と豆知識

これを『ラウンドバック』といい、逆に角張ったものを『スクエアバック』という

  • ラバーグリップのパイソンもあるが本来は木製のグリップパネルが標準である。

  • カスタムモデルがいくつかある。
「パイソンのバレル」×「S&W M19(稀にM581及びM586)のフレーム」=スマイソン or スモルト
「〃」×「トルーパーMK-Vのフレーム」=ボア(BOA)
「〃」×「キングコブラのフレーム」=グリズリー(Grizzly)

フレームは難ありだが、バレルの精度は高いのでカスタムの際はバレルを残すのが主流かと。




追記・修正よろしくお願いします

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 軍事
  • 兵器
  • 拳銃
  • リボルバー
  • .357Magnum
  • おっぱい
  • アメリカ
  • コルト
  • パイソン
  • コルトおっパイソン
  • シティーハンター
  • 聖徒会長ヒカル
  • 緋弾のアリア
  • 仮面ライダークウガ
  • 残党兵
  • コルトパイソン

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年06月06日 16:38