スーパーロボット大戦J

登録日:2009/05/27(水) 01:01:52
更新日:2024/02/13 Tue 07:41:24
所要時間:約 7 分で読めます





新たな審判の時、来たる。


スーパーロボット大戦シリーズ』の作品の一つ。
GBAシリーズ4作目にして最終作。
2005年9月15日発売。


【概要】

基本的には『D』のシステムを使っており、BPによるステータス養成システムやツメスパも続投。

大きな違いは戦闘アニメーションの大幅な強化で、これまでの作品に比べかなり動くようになっており、
それまではPS2スパロボの専売特許だった被弾モーションもつけられた。

携帯機では初のイベントシーンでの1枚絵も搭載されているが、数も少なくかなり偏っている感が強い。

MX』で搭載されたお気に入りシステムがつけられているが、『MXP』に先立ち3作品から選べるようになっている。
周回プレイをする度に新たに3つ選べるので最終的に全作品お気に入りにできる。

主人公システムがかなり異色になっており、3人のパートナーの中から1人を選んでサブパイロットとして出撃する。
選んだパートナーは1回出撃する毎に隠しポイントが上がっており、規定の数値で後継機必殺技が使用できたり、個別エンディング(一応)になる。

今までの皆勤賞&御三家だった宇宙世紀ガンダムとゲッターロボが初めて参戦しなかった

携帯機としては『COMPACT3』以降初めて積極的に乳揺れが入れられたが、本作を期にスパロボでの乳揺れは鎮静化・厳選されていくことになる。
ムゲフロEX』で盛大に暴走したがな!

CMソングは玉置成実の「CASTAWAY」。


【あらすじ】

人間が宇宙に進出するようになった時代。
遺伝子改造を受けたコーディネーターや、突如現れたオルファンを占拠したリクレイマーなどとの確執に政府は問題を抱えていた。

C.E.69。
木星方面から飛来した無人兵器群「木星トカゲ」により地球圏は戦争状態に突入、
地球自体にも不穏な空気が流れていた。

C.E.70。
ネルガル重工が独自に開発した機動戦艦ナデシコの竣工より物語は始まる……



【参戦作品】

★は新規参戦


ストーリーのメインとなるのはテッカマンブレードや種やナデシコ、サブでフルメタやレイズナー、ブレンパワード。
レイズナーは前半から再現される(火星が舞台なのでナデシコの序盤と統合された)が、時系列を再現するのが難しいためキャラデザの変更は無い。
Gガンは中盤までで再現が終わってしまう。ファンがよく言う「『東方不敗、暁に死す』が最終回で良い」を本当にやらかしている
コンVとダンクーガ、ふもっふはほぼいるだけ参戦であり、キャンベル星人とムゲ・ゾルバドス帝国は登場しない。
ゲッターロボ及び宇宙世紀ガンダムは本作が初の不参戦となった(正確にはゲッターはCOMPACT2の一部でも不在だが)。

新規参戦のテッカマンブレードはスパロボシリーズ初の非ロボットアニメ枠からの参戦作品であり、当時はファンに大きな衝撃を与えた。
寺田貴信PはスパロボJ発売直後のファミ通におけるインタビュー記事にて、
同作がロボットアニメよりもヒーローモノである事を認めた上で「参戦作品の幅を広げる意味もあって、参戦を決定しました」と言及しており、
事実本作を皮切りにスパロボの参戦作品が従来以上にバリエーション豊かなラインナップへと広がっていくこととなる。



【主なオリジナルキャラクター】

紫雲統夜
男主人公。
両親を亡くし一人暮らしだったことを除けばごく普通の高校生だったが、
ある日校庭に落ちてきた謎の機動兵器に乗ったのがきっかけでナデシコに乗船する羽目に。
性格は優柔不断で悲観的と典型的な巻き込まれ主人公。
余談だが、鏡俊也がシナリオを担当した男主人公ヒロインと死別するというジンクスを打ち破った唯一の存在でもある。
代わりに野郎が死ぬ…と思いきやこちらも生還させる手段がある。
え?ブラッド?あいつ、ヒロインすらいないじゃん…。
通称:夜を統べる者、奏者(『ラーゼフォン』の主人公・神名綾人との共通点が多いことから)


カルヴィナ・クーランジュ
女主人公。23歳。巨乳でドカーン。
かつては地球連合軍でホワイトリンクスの異名を持つエースパイロットだったが、
退職後に出向した会社で自身も重傷を負う事故で同僚を亡くし、トラウマから機動兵器に乗れなくなった過去を持つ。
その影響で冷めた話し方をする。
似非ヤンデレ。変わり身の早さにアンチも多い。
通称:カルビ


◆カティア・グリニャール
謎の機動兵器に乗っていた3人娘の1人。
真面目な優等生タイプでややツンデレかつクーデレ。
とあるきっかけでゲキ・ガンガーに目覚める(そのため二次では腐女子設定が付いたり)。
パートナーとしてはシステム上3番いらないこ。だがかわいいので問題なし。
左利き。
必殺技の演出は前機の必殺技を発展させたタイプ。
通称:ぐりにゃん


◆フェステニア・ミューズ
上に同じく。
やんちゃなおてんばタイプ。
大食いであり、MYどんぶりは鍋と同じくらいの大きさ。
お陰でトレーニングマシンとはお友達。
3人娘の中では一番胸が小さい(揺れるけど)。
必殺技の演出は豪快な突撃型。
通称:石鹸


◆メルア・メルナ・メイア
上に同じく。
大人しく弱気な性格だが言うときは言う。
甘いもの好きでコクピットにも持ち込むほど。逆に納豆が嫌い。
フェステニアとはダイエット仲間。
3人娘の中で一番胸がデカい。
必殺技の演出はトリッキータイプ。
通称:メメメ

上記のヒロイン3人についてはスパロボJ三人娘の項目も参照。


シャナ=ミア・エテルナ・フューラ
プロローグで思わせぶりに出てきて終盤まで顔出し無しの影が薄いフューリーの皇女。
実は統夜とは幼なじみで小さい頃遊んだ仲だが、ごめん覚えてない。


アル=ヴァン・ランクス
フューリー騎士団の騎士でシャナ=ミアの従兄。
かつて地球潜伏していた時にカルヴィナの恋人だったが、なんだかんだで命を狙われたり、左遷されたり。
愛機が斬艦刀持ちなのと対照的なキャラ付けから発売直後から親分とはよく比較されている。


フー=ルー・ムールー
フューリー騎士団の女騎士
さばさばとした性格。
策謀や大量破壊兵器を嫌い直接の対決を望む漢女。


ジュア=ム・ダルービ
フューリー騎士団の準騎士で、アル=ヴァンの左遷に伴い騎士に昇格。
人類をナメておりひねた性格だが、昇格後はアル=ヴァンが左遷されたショックから壊れる。
殺す殺す殺す殺す殺す殺ぉぉぉぉぉす!!


グ=ランドン・ゴーツ
フューリー騎士団の総代騎士。
人類が望み通りに育たなかったことを知り排除しようとする。
皇帝機ズィー・ガディンで戦う中、かつての敗北のショックから壊れて機体を変化させるが、ぶっちゃけ弱くなった。グランゾンよりはるかに弱い。
けど、機体の射程は過去最長。
気力下がると近くに攻撃できないゴミだけど。
加えてロボットブロックがないので、攻撃半減の能力を持つドラゴンファイヤーを使うと歴代最弱のラスボスと化す。
絶望せよぉおおぉおをを!



【主人公機】

特に性別などの制限はない。

クストウェル
◆クストウェル・ブラキウム
モビルファイターのような格闘機体。
すべての武器が移動後に使えるため、1周目の統夜を乗せてはいけない。
性能面だけで他と比べると、この機体のいいところって………?


ベルゼルート
◆ベルゼルート・ブリガンディ
砲撃戦用機。
離れた敵に真価を発揮するが接近されると役立たず…ようするにわかりやすいリアル系。
ブリガンディになるとヒュッケバイン・ボクサーを彷彿させる姿になる。


グランティード
◆グランティード・ドラコデウス
グルンガストのようなスーパーロボット。
遠近兼ね備えており使いやすいが無改造での燃費はイマイチ。
ドラコデウスになるとサブパイロット次第で斬艦刀使いになる。
耐える機体なので被弾=気力低下のカルヴィナを乗せてはいけない。


◆ヴォルレント
ラフトクランズ
3主人公機全てを使ってクリアすると使える隠し機体。
序盤からオルゴンクラウド(分身+移動地形無視+EN回復)が使えるのが強み。
リアル頭身カットインはない。
サブパイによってラフトの必殺技の性能が変わるが、アル=ヴァンのイメージからオルゴンソードFモードが一番知られていると思われる。



【評価】
当時としてはかなり先鋭的な参戦作品と、GBAとは思えないレベルで動く戦闘アニメで注目を集めた本作だが、評価は賛否が分かれている。

◆途中でシナリオライターの交代と、その引継ぎが上手くいかなかったと思われる整合性のないシナリオ。
(ルート分岐でいないはずのキャラが出る、一部キャラの口調が安定しない、等)
◆後継機の設定には登場イベントがいろいろ書いてあるのに、イベントは全部一緒とかなり地味。
◆分身系の能力を持つ機体が非常に多い上に計算式が変わったため、分身持ちの敵エースには必中無しでは全く当たらないことも多い。
 宿敵が分身持ちなのに必中を覚えず、感応も無いためエイジ涙目。
◆敵AIが命中率0%だとスルーしてくる(通称0%スルー)ため、リアル系のエース機が反撃無双ができない*1
◆シールド防御は戦闘では発生しているが実際にはダメージ計算に関与していないというバグがある。
 つまりシールドは飾りなので当てにしないように(敵も発生しないのでむしろ得かも)
◆スーパーのスピードとリアルのパワーを併せ持つ産廃性能で、分岐の仕様の都合上レベル上げも厳しいGガン勢。

…と、かなり粗の多い作品となってしまっている感は否めない。素材の多くを流用して作られた『W』の出来が良いため、下位互換扱いされる場合もある。
とはいえ、グレートゼオライマーの存在をはじめとしてJ独自の魅力というのも少なくないし、
宇宙世紀ガンダムを切り離した新しい世界観や、非ロボット作品であるテッカマンの参戦といった試みはスパロボの幅を大幅に広げたのも事実であり、
単体としての出来はさておきJなくして以後のスパロボはない、という点は留意しておきたい。


【備考】
◆キャラデザの糸井美帆はOGみたいなのを想像したのか表情パターンやイラストを沢山描いており、攻略本等でそれを確認できる。
◆エンディングは続編を意識させるものとなっているが、出す予定はないとのこと。
 ちなみに、Wは当初『J2』という開発コードで呼ばれており、部分的にその名残を感じられる。
◆2016年、『スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ』にて本作のオリジナルがOG参戦を果たした。
 OGの世界観に併せて変更された部分も数多いが、全体としてはかなり補完されている。


追記・修正はグレートゼオライマーで無双しながらお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • SRW
  • スーパーロボット大戦
  • スパロボ
  • スパロボJ
  • バンプレスト
  • バンダイナムコ
  • ハーレム
  • 似非ギャルゲー
  • ツンデレ冥王
  • ⊃天⊂
  • ⊃烈⊂
  • 分身祭
  • 大量爆発
  • 64エイジと交換してくれ
  • 絶望総代
  • 絶望せよおおおおおおおおおお!!
  • 可哀想な暗黒大将軍
  • 早送りBGM
  • 今こそゲッター3を!
  • リアル系無双………できません
  • 冥王様のターン
  • Fate/moon_knight
  • 鏡俊也
  • ブレン無双
  • ヴァンドレッド
  • フューリー
  • 三人娘
  • GBA
  • CASTAWAY
  • スーパーロボット大戦J
  • 携帯機スパロボ
  • 騎士
  • Fate/Limit_Over
  • ゲーム
  • ゲームボーイアドバンス
  • エーアイ
  • コズミック・イラ

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年02月13日 07:41

*1 一応、集中抜きで0%じゃなければ集中で0%になっても狙ってくる。