米村正二

登録日:2012/03/06 Mon 06:40:51
更新日:2023/10/07 Sat 02:19:08
所要時間:約 5 分で読めます





●目次

【概要】

米村正二とは、日本の脚本家である。福岡県出身。
アニヲタ的には平成ライダーシリーズプリキュアシリーズの印象が強いが、それ以前からアニメ方面でちょくちょく活動している。
というか、アニメのポケモンの初代編から途中参加であるがずっと脚本を担当しているなどかなり長く活動している人である。特撮の印象こそ強いが、関わっている作品を考えればむしろアニメの脚本の方が本業ともいえる。

一部納期の厳しさで知られる作品を含め数多くの仕事をこなしており、業界から重宝されている様子。

実は関わっている作品を見ると20年以上「子供向けの長期作品」の多くに関わっている何気にとんでもない経歴の持ち主だったりする。


【脚本に携わった主な作品】


◇Sh15uya~シブヤフィフティーン~
平成ライダーシリーズ(響鬼以降)
プリキュアシリーズ(ハトプリ以降)
サイボーグ009(2001年版)
◇ガンパレード・オーケストラ(青の章)
DEATH NOTE
ONE PIECE(2013年以降)
ポケットモンスターシリーズ

シリーズ構成

モンスターファーム〜円盤石の秘密〜
モンスターファーム~伝説への道~
◇フィギュア17 つばさ&ヒカル
◇ガラスの艦隊
◇無人惑星サヴァイヴ
怪談レストラン
◇ねぎぼうずのあさたろう
スマイルプリキュア!
寄生獣 セイの格率
ポケットモンスター(アニメ第7シリーズ)
ONE PIECE(2017年以降、三代目シリーズ構成)
シャーマンキング(2021年版)
◇シャーマンキングFLOWERS

仮面ライダーカブト
仮面ライダーディケイド(會川昇が抜けたため、急遽後半の事実上のメインライターに)

等。


【作風】

キャラクターの「個性」ともいうべき部分を強調するスタイル。
及び極端な特徴を持つキャラクターを使った良くも悪くも視聴者に印象を深く残す作風を好む。
『無人惑星サヴァイヴ』のメモリアルブックでは、話を進めるよりはキャラのかけあいを描く方が好きなことを語っている。
そうしたこともあってか長期的ではなく一話完結の要素・キャラクターが強いポケモンでは評判はまずまず(時々狂気のギャグ回を手掛けたこともあるが)。

その一方で、『仮面ライダーカブト』『スマイルプリキュア!』のシリーズ構成など、
キャラを特徴的に・場合によっては面白おかしく描く一方で、
長期作品の場合は、終盤の尻すぼみ・まとめ方があまり上手では無かったりする。
それに加えての独特な言い回しや、説明台詞を多用するため、なかなか人を選ぶ。

一方でシリアスも描くことがあり、印象的なのは、
(いい意味で)やりすぎた『ルパン三世 ワルサーP38』や「アンパンマンとバイキン黒騎士」あたりだろう。

それらのフリーダムさからアンチは多く、脚本が米村というだけでその作品の出来を危ぶむ人までいる程。
無論その弾けた作風を好むものも多い。

そのような方面が注目されることが多いが、関係者や本人へのインタビューによると、
「会議の要望には柔軟に対応し、出た案はできるだけ多く取り込もうとするタイプ」であるらしい。
また、『響鬼』以降から組むことが多かった白倉Pによれば、業界内では(親しみを込めて)「ポエマー」と呼ばれているらしい。

『無人惑星サヴァイヴ』のメモリアルブックでは、最終回脚本のラストの一部が監督の絵コンテで結構変えられた*1ことをあっけらかんと明かしたりしているなど監督他スタッフの意志は尊重する模様。


平成ライダーシリーズ

『仮面ライダーカブト』でメインライターを任された…が、まとめ方に関してあまり評判は良くない。

後のシリーズ作品でも、『仮面ライダーキバ』ではライバルが、ボタンへの執着を強調しすぎて妖怪みたいになったり(元からある意味妖怪みたいな人ではあった)、
仮面ライダーディケイド』では、メインライター會川昇が抜けてしまい、突然の途中起用・白倉Pの要望があった様子とはいえ、
ライバルキャラをホモ化(既にそういう傾向はあったが…)などキャラの個性を強調し過ぎてしまったり、最終回をぶん投げたり…といった感じである。

『ディケイド』以降は春のオールライダー映画を手がけることが多いが、その評判はだいたい微妙なことが多い。
ただし、これは制作スケジュールが非常にキツい(特に春映画)事も関係しており一概に彼だけの責任という訳でもない。むしろプロデューサーや現場監督含めたみんなの責任である


ちなみに最近では『仮面ライダーカブト』の小説も手がけているが、
DVD特典小説からの再録&1話のダイジェスト→いきなり最終局面のダイジェストになるなど電波っぷりが果てしない。
『フィギュア17』の小説もダイジェストだったが。

ポケットモンスターシリーズ

アニメのポケモンを見ている方々には「メイドカフェのミルタンク!」や「史上最悪のトゲピー!」、
その他にはカミツレデントといったポケアニのカオス回などがとても印象的であろうか。
(いずれも腹筋をもれなく崩壊させてくるので視聴の際にはご注意を)
ポケモンのカオス回といえばこの人である。

ただし初登板回の『イワークでビバーク』は屈指の感動回であったり、アニメのポケモンのバトル回もかなりの熱さを誇る。
有名な名バトルと言えばBF編のジンダイ戦シリーズやケニヤンとのリーグ戦だろうか。

最近では鏡サトシの回もこの人。ポケモンのファンからは安定と信頼のカオス回の執筆者としてよく知られているといえる。

20周年記念超大作いつも言ってるな、無印のリメイク・リブートと思われる映画『キミにきめた!』の脚本を担当。
サトシが主人公を続けて早20年、右肩下がりの成績のポケモン映画の逆転が期待され、その期待に相応しい高評価を得る事に成功した。

その後、2019年版アニメ『ポケットモンスター』のシリーズ構成に抜擢。
シリーズ構成就任後のアニポケにおける米村担当回では、主にもう1人の主人公のゴウのメインエピソードを執筆しており以前に比べてカオスさが控え、基本的に真面目な内容になっている。
だが、米村氏がカオス回を書かなくても他の脚本家がカオス回を書いているので、2019年版ポケットモンスターでは定期的にカオス回が放送されている。

プリキュア


「奴 は 弾 け た」


レモンノカオリハシナイケドネ!


ハートキャッチプリキュア!』にてプリキュアシリーズに初参加。
平成ライダーシリーズ(特に『カブト』と『ディケイド』)でのことからアンチには前評判は最悪だったが、要所要所で燃えたり萌えたりと良回を連発。
終わってみれば平成ライダーとは180度異なるナイスサブな役割を果たしてくれた。

平成ライダーとは違い、米村氏とプリキュアの出会いは幸福な結果をもたらしたといえるだろう。


が、続く『スイートプリキュア♪』では作風に合わなかったのかあまり目立たず、
2012年放送の『スマイルプリキュア!』ではシリーズ構成に抜擢されたものの、それまで本筋そっちのけでギャグばっかりやってきたせいか、
最終局面が尻すぼみになっていたりと残念ながら『カブト』の二の舞を踏んでしまったかのような展開となってしまった。
(両方とも万全な状態ではなかったという共通点があり、『スマプリ』では準備期間が東日本大震災などの影響で例年より短くなる、『カブト』では役者のスケジュールの都合の理由もある)

フォローしておくと、ちゃんと良回も多く、またギャグ回も色々な意味で視聴者の記憶に残るものばかりだったため、プラスマイナスが激しすぎたと言えるかもしれない。
ちなみに小説版は米村ではなく、サブライターの小林雄次が執筆している。

ドキドキ!プリキュア』でもサブ脚本として参加している。



追記・修正は最終回で唐突に銃を突きつけてからお願いします。

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最終更新:2023年10月07日 02:19

*1 登場人物(ハワードとシャアラ)の結婚シーンの削除。