根源的破滅招来体

登録日:2012/04/15 Sun 23:11:12
更新日:2023/12/09 Sat 22:56:40
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奴ら神を気取っているつもりらしいな…!


根源的破滅招来体とは、『ウルトラマンガイア』全編を通して戦う正体不明の敵(と認識される“何か”)のこと。


概要

その呼び名の通り「地球と人類に破滅をもたらす存在」と定義されており、
第1話のコッヴ襲来以前、数年前の1996年時点からアルケミースターズの光量子コンピュータ「クリシス」によって出現を予測されていた。

ワームホールを使って地球に干渉するのが特徴。
劇中では過去未来現在、果ては宇宙から怪獣を呼び寄せては地球に送り込むことによる直接攻撃を主体としながらも、
人の心や人類が開発した技術を利用して人類の自滅を目論んだりとどこかの悪魔を彷彿とさせる敵である。

だが、劇中では専ら尖兵となる怪獣を送り込んでくるだけで、肝心の破滅招来体そのものは姿を見せたことはなく、人類の破滅を願っていること以外は何もかもが不明な存在として描かれていた。


そもそも「根源的破滅招来体」という名称も、人類がつけた仮称に過ぎない。


番組初期の藤宮「地球にとって人類は必要ない」という過激な人類廃絶論に至ったクリシスのシミュレーションに沿った結果も、
実は破滅招来体と内通していたアルケミースターズの初期メンバー「クラウス・エッカルド」により細工・捏造されていたことが発端。

さらに、
  • ガイアとアグルの対立を仕組み、その戦いのエネルギーを利用して巨大怪獣を呼び寄せる
  • 本来はおとなしい怪獣を地球に連れてきて暴れさせる
  • 地球人がそのおとなしい怪獣が住む星を攻撃するよう仕向ける
  • 藤宮を死んだ恩師の姿で誘惑して引き込もうとする
  • エリアルベースを破壊する
などなど、狡猾な策と強力な怪獣によって歴代の悪役でもかなりの強敵になっている。


代表的な破滅招来体(とされるもの)

◆破滅魔人系

根源的破滅招来体直属の尖兵と思われる怪獣達。
全員が「破滅」の文字を肩書に掲げ、根源的破滅招来体の刺客の中でも格上の存在である事を匂わせている。
その存在は人類のみならず地球に住む怪獣達からも明確な『敵』として扱われている。

  • 破滅魔人 ブリッツブロッツ
白と黒の体色の烏天狗のような破滅魔人第1号。
大きな目に見える赤い模様は擬態で、嘴状の部分に本当の目がある。
高度な格闘戦闘力とウルトラマンの弱点を熟知し戦術に取り込む高い知性を兼ね備えた劇中屈指の強敵。


  • 死神/破滅魔人 ゼブブ
随分しぶとい『ウイルス』だと思いませんか…?
どんなに薬を強くしても、宇宙に蔓延してやろうと死に物狂いで向かってくる……

演:堀内正美
破滅招来体のメッセンジャーとして現れた魔人。
普段は奇怪な仏像めいた僧侶の姿だが、怪獣化すると蝿のような頭と翼を持つ人型の悪魔のような姿となる。
ガイアV2と互角の体術と、防御力に優れるアグルの体表をも容易く貫く右腕の日本刀のような刃がメインウエポン。
額や頭部の角からは怪光や電流を、左腕からは光弾を放ち、両目からは全身を包む堅牢な電磁バリアも展開可能と隙が無い。
特にバリア展開中はガイアV2の怒涛の近接攻撃を受けても無傷と事実上の無敵状態と化す。
さらに敵に追い詰められると土を投げ掛け目潰しをする卑怯な戦法も躊躇いなく使う。

破滅招来体を「主」と呼んで敬い、宇宙を「か弱い少女」に例える一方で人類を「悪性のウイルス」「宇宙を蝕む病原体」に例えて徹底的に侮蔑。
自分達が送り込んできたこれまでの怪獣を「ウイルスを滅ぼすための薬」と考え共存の可能性を根本から否定し、「人類は進化しすぎた…それ自体が宇宙を破滅に導くのだ!!」と身勝手に人類の存在を糾弾した。
モキアンを従え藤宮に自分たちの側に就くよう接触を試みるも失敗し、モキアンによる地球攻撃も失敗に終わると遂に地球に出現。
都市を無差別に破壊して人類が助かる代わりにウルトラマンを生贄に差し出すよう要求し、死神を止めるため現れたアグルV2を簡単に返り討ちにして勝利を収める。
アグル救援のため現れたガイアとも互角以上に渡り合うも新型ファイターに乗って助太刀に来たXIGとガイアの連携プレイの前に苦戦。
それでも切り札の電磁バリアで勝ち誇るが、バリアの僅かな隙間から米田リーダーの操るファイターSTに唯一の弱点である目を攻撃され、左目を潰されたことによりバリアを出せなくなってしまう。
その隙を突いて放ったガイアのフォトンストリームを受けて爆散した。


  • 破滅魔虫 ドビシ
通称「イナゴ」
数え切れないほどの大群で地球の空を覆い尽くし世界を暗雲で包んた蝗のような小型怪獣。
電波を吸収する特性を持っており、これでTV回線を除いた全世界各地のありとあらゆる通信手段をことごとくシャットアウトする。
単体では一般人の力でも追い払えたり倒せたりとそこまで強くないが、
体表はぶつかったビルの壁面がえぐれるほどの威力を持ち、群れで攻撃すればウルトラマンすら墜落させる。
地球から陽の光を閉ざしたことで劇中では氷河期の到来すら危惧させている。

  • 破滅魔虫 カイザードビシ
大量のドビシが結集することで誕生する巨大怪獣。
武器は頭部と両膝の計3か所にある目玉から放つビームと、腹部から伸びる口吻の噛み付き。
多数のドビシが集合・合体した怪獣であるためドビシが存在する限りどれだけ倒そうといくらでも復活・出現する。
一方で耐久力は低めで、ウルトラマンの力抜きでも倒すことは可能。


ウフフフ…アハハハハ!

演:梛野素子
破滅招来体の最強の刺客。
一見青く輝く巨大な女神のようだが、実体は禍々しい龍のような化け物。
高い知性を持ち、ドビシの大群を送り出して地球を混乱に陥れておきながら、カイザードビシ3体を駆逐して地球へと降臨。
カイザードビシに苦戦した2人のウルトラマンのエネルギーを回復させるという自作自演で人類を安心させた隙にゾグを味方と誤認し油断したガイアとアグルを攻撃して完封。
ドビシを利用してTV回線のみを生かした状態でウルトラマンに人間の希望を集めさせ、その後ウルトラマンの完全敗北をTV中継するマッチポンプで人類を絶望に追い込んだ。
なお、『ガイア』という作品のラスボスではあるが、根源的破滅招来体の黒幕ではない。

ゾグ撃退の1年後に出現。
海底で平和に暮らしていた種族「リナール」を襲い、地上にも進出する。


金属生命体

宇宙から飛来する、意志を持った流動する金属の名称。
敵のデータを読み取ることで姿形や戦闘能力をコピーする能力を持つのが特徴。

  • 金属生命体 アパテー
  • 金属生命体 アルギュロス/ニセ・ウルトラマンアグル
  • 金属生命体 ミーモス/ニセ・ウルトラマンガイア
今作に現れた金属生命体達。詳しくは個別項目を参照。

  • 電子生命体 クリシスゴースト
厳密には金属生命体とは異なる。
根源的破滅招来体の存在を予言しながらも破滅招来体に操られていた「光量子コンピュータ・クリシス」がシステムを凍結させられる際、最後の足掻きで生み出した邪悪なコンピュータウィルス。
通常のワクチンプログラムを寄せ付けず、人智を越えた感染速度でXIGの司令部であるエリアルベースへのハッキングを企むが、本命は金属生命体の残骸を取り込み現実世界に実体化すること。
結果目論見は成功し、金属生命体ミーモスが誕生した。


波動生命体


気に入らねぇのは、その全員が同じ証言をしてるってことだ
誰かに、頭ン中覗かれてた気がしたそうだ

ワームホールから襲来した、破滅魔人や精神寄生体と並ぶ破滅招来体の尖兵の代表格。
基本能力として人々の頭の中を覗き、人間を意のままに操る搦め手を得意とする。
第4話の脚本を担当した長谷川圭一氏によると、
「根源的破滅招来体の諜報部門」「人間を調査することによって元々人間が内在する暴力性や破壊性を攻撃方法として利用している人間のネガ」と位置づけたらしい。

  • 波動生命体 プライマルメザード
  • 超空間波動怪獣 メザード
  • 超空間波動怪獣 サイコメザード
  • 超空間波動怪獣 サイコメザードⅡ/リリア
  • 超空間波動怪獣 クインメザード
今作に現れた波動生命体達。詳細は個別項目を参照。


精神寄生体系

根源的破滅招来体の尖兵と明言された怪獣種。
現実世界では銀色の煙のようなエネルギー体として活動する。
人間の心の闇に付け込んで精神に憑りつき、内通者に仕立て上げるのが特徴。
劇中ではクラウスと融合して暗躍。
クリシスへの干渉による情報改竄により藤宮に間違った知識を植え付け、ガイアとアグルをいがみ合わせた元凶である。

  • 巨大異形獣 サタンビゾー/ニセ・高山我夢
我夢「これが、僕の心の姿だって言うのか…?そんなこと…そんなことあるか!!」

初出は劇場版
平行世界のフィクション番組であるウルトラマンガイアに登場していた怪獣。
願いを叶える玉の力によって実体化され、同じく玉の力によって召喚されたガイアと戦った。

その後テレビ版でも登場。
精神寄生体が我夢が心の奥底で抱えていた「人並み外れた天才である故に周囲の常人から疎まれることへの不満」という鬱屈した心の闇を、Σズイグルの破片である発信ダイオードによって実体化させる形で登場した。
一部の資料では「ビゾームの配下」という説も。

  • クラウス・エッカルド/黒い我夢
演:アルバート・スミス

アルケミースターズの創設者の1人。
己の才能への自惚れが強い高慢な性格で、人類の敵である破滅招来体を「遥かなる星の叡智」と尊称。
「破滅招来体は地球と人類を別のより高度な存在へ進化させようとしている」という歪んだ思想に取り憑かれて本編開始の数年前に精神寄生体と融合。
人類を裏切り破滅招来体側の工作員として暗躍した。
劇中では自身が開発に関わったクリシスを利用して1997年に「人類滅亡によってのみ地球が救われる」という偽りの結果を藤宮に与えガイアとアグルを戦わせてゾーリムを召喚する筋書きを整えたり、クリシスゴーストを発生させる破壊工作を実行した『ガイア』前半の物語の黒幕。
同時に我夢の心の奥底に眠る鬱屈とした負の感情の化身「黒い我夢」の正体でもある。
調査に当たった我夢によると「クラウスは自身の持ち得た才能を活かし、自身の肉体と情報を彼らに捧げた」とされる。
劇中に登場した時点で精神寄生体と完全に同化してしまっており、人間としての正気を喪失。自我はクラウスだけでなく我夢の心の闇も反映しており、黒い我夢やサタンビゾーを生み出し我夢に揺さぶりをかけていた。

  • 精神寄生獣 ビゾーム
早く光を解放しろ、我夢!
地球の力など…遥かなる星の叡智には!敵うものじゃない!!

ドイツまで追ってきた我夢を迎え撃つため、大量の精神生命体とクラウスが合体することによって変異・誕生した精神寄生体の集合体。
「我夢の心の奥に巣食っていた怪物」とも称される。
サタンビゾーと比較して人型に限りなく近づいた外見が特徴。
人間のマイナスエネルギーで強くなる性質を持ち、武器は俊敏な身のこなしを生かした体術と頭部からの破壊光線は光剣などガイアを意識したような技の数々を持つ。
加えて切り刻まれた肉片を「ミニビゾーム」と呼ばれる無数の小さなビゾームに変異・分裂する特異な能力も持つ。
なおミニビゾームは破壊されても元の煙のような精神寄生体の姿に戻って再結合し、元のビゾームの姿に戻ってしまう。


◆宇宙戦闘獣系

ワームホールから送り込まれる別の星の怪獣達。
実は破滅招来体に無理矢理地球に送り込まれ、環境の唐突かつ急激な変化に対応出来ずにパニックを起こして暴れているだけの被害者であり、
明確な破滅招来体の尖兵・眷属とは言い難い怪獣群。

破滅招来体最初の刺客として東京に送り込まれた宇宙怪獣。

  • 宇宙戦闘獣 コッヴⅡ(成獣・幼獣)
  • 惑星破壊機 ヴァーサイト
ヴァーサイトの内部で飼育した大量のコッヴを地球に送り込む予定だったらしい。

市街地を破壊するために送り込まれる。

  • 宇宙戦闘獣 (スーパー)コッヴ
  • 宇宙雷獣 (スーパー)パズズ
G.U.A.R.D.のワームジャンプミサイルを破壊するために送り込まれた強化体。


◆その他

再登場時に意外な関連性が明らかになる。

  • 反物質怪獣 アンチマター
ビッグバンによって誕生したトロヤ小惑星帯付近のワームホールから出現した反物質の宇宙で生きる怪獣。
地球を反物質の星に作り替え、宇宙空間との対消滅でビッグバンを引き起こし宇宙諸共人類を消し去ろうとした。
藤宮はビックバンの後の新宇宙創造が目的と予測している。
たかだか一惑星の生物を滅ぼすためだけに宇宙に存在する全ての星とそこに生きる生物を犠牲にするとか、根源的破滅招来体にとって人間はどれだけ脅威なのだろうか。

  • 超巨大天体生物 ディグローブ
地球に激突する軌道をとった天体サイズの怪獣。
東京に衝突すれば半径100kmものクレーターを作って地球を氷河期に追い込み、例え迎撃しても大気圏内でディグローブが爆発すれば半径20kmの範囲を焼き尽くす放射熱が発生する。

  • 奇怪生命 マザーディーンツ
  • 奇怪生命 ディーンツ
奇怪な緑色の雨に潜む「微生物の破滅招来体」が、不法投棄された医療用人工臓器に寄生・増殖して誕生した醜悪な肉塊のような生命体。
身体から多数の「ディーンツ」を生み出して増殖。
人間の有機物を摂取して成長し、さらにディーンツを吸収して巨大化する。
触角から放つ怪光線は人間を意識と眼球をのみ残して生きた粘着体に変え、ウルトラマンの脚すらドロドロに溶かしてしまう。
見かけによらず意外とスピーディに地面を駆け抜け、巨体を生かした体当たり攻撃も武器の一つ。

分身であるディーンツは夜行性で、喘ぎ声にも似た女性の声で人間をおびき寄せると触角の間の後頭部から放つ腐蝕性の唾液で人間を溶かし、有機物を摂取して粘着体へと変えてしまう。
この唾液もマザーディーンツの怪光線同様、人間を意識と眼球だけが残った生きた粘着体に変える。

  • 巨獣 ゾーリム
遥か彼方のどこかの宇宙に存在する蛇型の超巨大怪獣。
ガイアとアグルの戦いで放出された膨大なエネルギーを利用することで開いた超巨大ワームホールから地球に出現した。
頭部のみ出現したが、それでも身長50mのガイアが余裕で口の中に入ってしまうサイズであり、全体像は把握できないほどにデカい。
中盤のボス的存在であり、その大きさや雰囲気はラスボスかと思うようなインパクトがある。
頭部のみ出した状態で口から吐く火炎放射により地上を爆撃する。
ゾーリムと暴走したクリシスのパルスと同調していることがクリシスが破滅招来体に操られている裏付けとなった。

  • 宇宙忍獣 X(クロス)サバーガ
ワームホールの門番。
藤宮が罪滅ぼしのために破滅招来体と差し違えようとし、ワームホールを自ら開いた事を利用して送り込まれた怪獣。
ドリル状の左腕、右手から小型の生体兵器「小Xサバーガ」の放出、負傷した腕を一瞬で修復する再生能力、
地面の畳返し、土中からの奇襲攻撃、3体の分身を作り出す分身能力、飛行しての体当たり攻撃など極めて多彩な能力を持つ強豪。

  • 大宙魔 パスギーク
亜空間チューブを使って各地を奇襲した宇宙怪獣。
ジオ・ベースを襲撃した攻撃用生体兵器と思われる存在。

対ガイア用のロボット怪獣。我夢を拉致しようとした。
同時に精神寄生体を利用した我夢への精神攻撃を実行するための布石としての役目も担う。

俺は生きる!ガイア、俺は生きる!

かつて「地上で最も美しい虎」と呼ばれ、美しい毛皮や薬となる骨を求めて1970年代の乱獲によって絶滅したアルテスタイガーの最後の生き残り「イザク」のクローン細胞が、
人類が数々の野生動物を絶滅させてきた過去を盾にしようとした破滅招来体に奪われて改造されたことで誕生した怪獣。
他の破滅招来体とは異なり、怪獣化する前と同様「地球で生きたい」という強い生存本能でのみで暴れる哀しい怪獣。
XIGファイターのミサイル攻撃すら回避する高い跳躍力を活かした連続攻撃、ガイアV2とアグルV2を軽々と投げ飛ばすほどの怪力、体内に蓄えた重油を変換させて放つ火炎放射が武器。

  • 超巨大単極子(モノポール)生物 モキアン
死神に使役されているアンコウに似た巨大生命体。
全長333メートルという、ディグローブやゾグには劣るもののウルトラ怪獣でも屈指の巨体の持ち主。
体内にビッグバン時に存在したと言われる単極子(モノポール)を有しており、
地球に落下して強力な磁場により地球の大陸移動を強引に発生させてプレート同士を衝突、地殻変動により世界滅亡を引き起こそうとした。
エリアルベース崩壊の原因となった怪獣。

  • 幻影怪物 魚人
人々の恐怖を煽るために最終章で出現。
実体がなく破壊活動は行わないが、ドビシの出現と共に世界中に現れて徘徊し、人々の恐怖を煽り立てる。

……以上のように地球に破滅をもたらそうと様々な怪獣を送り込んできた。
この他、一連の自然コントロールマシーンや絶対生物ゲシェンク、サイボーグ獣人ウルフファイヤーを地球に放った謎の宇宙船などにも、
根源的破滅招来体が何らかの形で絡んでいると思われる。









以下、本編のネタバレあり















終盤、破滅招来体の使者である死神の口からその目的が語られる。

それは序盤~中盤の藤宮の思想と酷似した地球と宇宙全体のために人類を消滅させるというものだった。

その説明の際、死神は地球を少女に、人類をガンや病原菌に、怪獣を薬に例えている。

一応、テレビ最終回でゾグが倒されて以来攻撃は止んだものの、1年後にガグゾムが出現。
復活したガイアとアグルがガグゾムを倒してから先の話は描かれていないため、その後の展開は謎のままである。
根源的破滅招来体そのもの消滅は確認できていないため、いつかまた怪獣を送り込んでくるかもしれない。


破滅招来体の恐ろしさは、「正体が掴めない」ところにある。
金属生命体、波動生物体、破滅魔人……これらはいずれも「尖兵」に過ぎない。
TV本編のラスボスであるゾグですらも破滅招来体の一戦力でしかないのである。
前述の通り「何がしたいのか」は示唆されるものの、それが真実であるかはまったくの謎なのだ。
実際、人類を消滅させるとは言っても方法があまりにも大規模、かつ地球そのものにもダメージや悪影響を与えかねないようなことを平然と行っている。

不透明であるが故の、得体の知れない不気味さ。
これこそが根源的破滅招来体を恐怖の存在たらしめる原因である。
そのためか、劇中では根源的破滅将来体を神のように崇める教団(教祖:今田耕司)まで登場した。

折しもそれは、未来永劫あらゆる人間が抱き続ける「恐怖」と「不安感」の象徴であるかのように見える。
政治でも、自然災害でも、陰謀論でもいい。人間があらゆる事柄に恐れを抱く限り、根源的破滅招来体はいついかなる時でもその隙につけ込んでくるのだ。


余談

そして『ガイア』最終回から20年が経過した2018年。
突如謎の力で『ガイア』の世界の時間軸を全て書き換え、ガイアとアグルの存在をも消し去る歴史改変作戦を実行していることが発覚した。

この歴史改変を阻止するには、本来の歴史*1をできるだけ多くの人々の記憶に刻みつけなくてはならず、
逆に人々の間で記憶が十分に共有されていないと、歴史は完全に改変され、『ガイア』の出来事は全て、消されてしまうという。


ちなみに製作サイドから「話がワンパターンにならないようにあえて正体を設定しなかった」「『根源的な破滅』から連想される敵なら何でもあり」という裏話が語られているのはわりと有名な話である。

追記・修正は根源破滅教団に入信してからお願いします。

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最終更新:2023年12月09日 22:56

*1 TV作品『ウルトラマンガイア』の出来事