刻闘士(聖闘士星矢Ω)

登録日:2013/08/12(日) 01:44:00
更新日:2024/04/07 Sun 22:15:56
所要時間:約 10 分で読めます




刻闘士(パラサイト)とは『聖闘士星矢Ω』に登場する敵集団。




○概要


愛の女神パラスに仕える闘士であり刻衣(クロノテクター)と呼ばれる防具を纏う。
『新生聖衣編』にて出現。パラスの「アテナに会いたい」という願いを叶えるために障害となる聖闘士(セイント)の殲滅を目論んでいる。

海皇ポセイドン率いる海闘士(マリーナ)や冥王ハーデス率いる冥闘士(スペクター)は元々は人間であったが、彼らもまた人間なのかは不明。
劇中では何かと人間ではないと思わせるような言動をしており、一般人や聖闘士ら"人間"を見下している。

それぞれが特定の武具の使い手であり、4級以外はその武具に付けられた固有名称が肩書になっている。
これまで敵闘士の中にも武器を使う物はいたが聖闘士と同様、少数派で拳の方が主流であった。しかし、刻闘士はこの法則故に全員が武器を所有している。

所属する人物達の名前の由来は海王星や土星の衛星から。
このため北欧神話由来だったりエピソードGで使用済みだったりする名前のキャラが大量出現というちょっとした華悪崇カオス状態。

パラサイトの名称は「寄生生物 (parasite)」の読みではなく、石鉄隕石及び隕石の総称の英語読みの「pallasite」からきている。



○階級


聖闘士と同様に階級分けされており、上位の物から1級、2級、3級、4級(もしくは雑兵)と呼称される。

殆どの刻衣には胸の部分に数字が刻まれているため、階級の判断がしやすい。

功績しだいで階級を上げる事ができ、上昇志向が強く好戦的な面子が多く同階級でお互いに対抗意識がとても強い。

このように階級分けされていれば上位の者が下級に対して酷い扱いをしそうな物だが、驚く事に部下に対して優しい者が多い
敗れそうになった3級を見捨てたりせずに助ける2級が多く、中には自分の大切な武器を部下に貸し与えた1級までいる。



○共通能力


3級以上は共通能力として人間の時間を停止して石化状態にする技が使える。
3級パラサイトが使える「クロノディレイド」という技は有効なのは小宇宙の小さい人間のみであり、基本的に正規の聖闘士には効かない。生まれつきの小宇宙が大きければ一般人にすら効果が無い事も。

上位技である「クロノ・ディストラクション」は効果範囲と威力が上がっており白銀聖闘士の時すらも止め、光牙達は意識を持つだけで精一杯であった。

また、時間ということで度々外伝に姿や名前が登場するクロノスを思い浮かべるファンも少なくなかった。


色々と特徴を挙げてきたが最も挙げるべきは異常にしぶとい点である。

劇中で敗れた刻闘士の大半は必殺技が直撃して大きなダメージを受けても死んでいない者も多く、中には刻衣が砕けても生きている奴までいた。
感情移入のしづらい下級刻闘士が圧倒されまくった末に敗北しても死亡せずに撤退する、という展開が続くのでフラストレーションが溜まる視聴者も多い。



○1級


パラサイト四天王とも呼ばれる4人の刻闘士。
その実力は黄金聖闘士と互角、もしくはそれ以上だと言われている。

本拠地であるパラスベルダの城では城内へと続く4つの道をそれぞれ守護している。

聖剣と呼ばれる神話の時代に神々が使ったとされる剣を武器にしており、それぞれ原色であるをイメージカラーにしている。
なお、とある回で地面に四天王のものも含まれた無数の聖剣が突き刺さるイメージが出てくるが、これは車田正美先生つながりで『風魔の小次郎』の聖剣戦争編のキーである十聖剣のシーンのオマージュではないか、とされている。

普段は刻衣の上にイメージカラーの胸部装甲と肩当、マントを装着しているがこれは謂わば普段着のような状態で戦闘時になると胸部装甲と肩、マントを外し本来のパーツと額当てを装着する。
彼らが纏う刻衣は無印最終章に登場した、アテナの血を与えられた聖衣の究極形態・神聖衣(ゴッドクロス)や、ヒュプノスらの言葉でその存在が示された神々の鎧・神衣(カムイ)を思わせるものがある。


四天王の刻衣はそれぞれが黄道12星座の内3つに対応しており、待機状態ではそれぞれの星座の特徴を合わせたキメラの形を取り、刻衣の性能はひとつで黄金聖衣三つ分と同等。
聖剣の鞘としての役割も持っているため、聖剣に対応した固有名称を持つ。

ちなみに1級の刻衣は『クルセイドシステムカードゲーム』の公式サイトが初出で、割と早い段階から公開された。
見た目的には敵の幹部というより正義の味方が着ているようなデザインであり、クルセイドで装着時のデザインを見たファンを驚かせた。


パラスを守るべき立場にあるはずだが4人中3人が彼女を見下しており、周辺の警護と世話をタイタン1人に押し付けている状態である。
実は彼らはアテナをおびき出すためにパラスを利用しているだけであり"あの方"と呼ばれる主君・サターンがいる


天神創世剣のタイタン
CV:竹本英史

最初に出現した刻闘士。射手座の星矢の前から降臨したパラスを奪い、以降は従者として常に彼女の傍らに立ち守護している。
星矢シリーズ屈指のロリコン



赤い長髪が特徴的な男。四天王の中でも屈指のタカ派であり人間や聖闘士は殲滅すべきと考えている。
だからと言っていきなり自分が出撃する事もなく策を練っていた事から多分脳筋じゃない。


武神光臨剣のガリア
CV:山崎和佳奈

長い黄色の髪が特徴的な人物。比較的温厚なのかハイぺリオンの言動を諌める事が多い。
アテナやパラスに対してかなり見下した言動が多い。


重爆雷斬刃のアイガイオン
CV:江川央生
パラサイト随一の智将。その傲慢な知性は人間の可能性を試すと言われている。
聖闘士を始め、人間に対して「面白い」と強い興味を持っている。
そのためか、興味を持った相手が現れると舐めプ気味に戦い相手の力量を見極めようとする癖がある。

一輝と相打ちとなりパラサイト13人目にして1級刻闘士最初の戦死者に。
おまけに「四天王の中で最も小物」呼ばわりされることになってしまった。



○2級

中位の刻闘士。

聖剣保持者であるパラス及び四天王の補佐役を務める。
実力は黄金闘士相手に正面からでは敵わないものの、逃げに徹すれば無傷で済むというレベルから
黄金聖闘士相手でも互角以上に渡り合える実力の者まで存在する。


ウィップ(スネークプラズマ)のディオネ
CV:三浦祥朗

貴鬼を倒すためにジャミールへと派遣されるも、彼にスターライトエクスティンクションを放たれ返り討ちに会いそうになったので逃走する。

その後、パラスベルダで自身の武器であるウィップ(電磁鞭)・スネークプラズマを手に聖闘士の前線基地に向かい、貴鬼との決闘に挑む。
が、無抵抗の貴鬼に自分の攻撃が通じず、さらに刻衣の盲点を突かれ指一本で粉々に破壊されてしまう。
逆上した彼は配下の4級の軍勢に貴鬼の抹殺を命じるが、再びスターライトエクスティンクションを受けて部下もろとも星々の彼方へ飛ばされてしまうのだった。
このあんまりな戦果と完敗っぷりだったせいで視聴者から2級最弱の烙印を押されてしまった……

一応パラサイト10人目にして2級刻闘士の2人目の戦死者。

ちなみに、中の人の三浦氏はOVA聖闘士星矢・冥王ハーデス冥界編およびエリシオン編で氷河を演じていた。


サーバント(パーフェクトポーン)のレア
CV:高城元気

タイタンの部下。2級最強の男。
長い紫の髪が特徴で、刻闘士では珍しく性格がまともな部類。
上司のタイタンからも実力を評価されている。

光牙がハティを倒しかけた所で登場し流星拳を片手で受け止めた。
右腕に何物をも貫くという神の槍・ゲイボルグを宿し、その威力はオリハルコンの塊をも打ち砕く。
また、パーフェクトポーンという無数のサーバント(操り人形)を武器としており、これを用いた戦法も得意。

ニブルヘイムの門で天秤座の黄金聖闘士となった紫龍のエクスカリバーと互角の勝負を繰り広げるが、パーフェクトポーンを利用した「ゲイボルグ・影の槍」で紫龍を地に平伏させる。
しかし、極限にまで小宇宙を高めて聖衣を脱いだ龍峰にパーフェクトポーンをすべて破壊された後、再び立ち上がった紫龍の廬山昇龍覇を受け死亡した。

パラサイト14人目にして2級刻闘士の5人目の戦死者。


チャクラム(スラッシュリーパー)のエウロパ
CV:二又一成

目、髪、刻衣の色がそれぞれ右が青、左が赤になっているのが特徴的な超竜神
胸のマークを「乙」と読んではいけない。

タイタンの指令で動く事が多くあるが、立場上はパラスの側近である模様。
一人称は「ボク」で丁寧な言葉遣いだが敵味方問わず常に道化師のようにふるまい、相手をおちょくるようなおどけた言動が多い。
得物のチャクラムをジャグリングのごとく器用に扱い、星矢の光速拳にもあっさり対応、そして無限回廊を作り出し相手を翻弄するなど、2級刻闘士の中でも指折りの実力を持つことがうかがえる。
他にも昴の正体もしくは過去を知っている素振りや折れた聖剣を回収する、などと妙に不穏な動きを見せる。

実は1級パラサイト以上の力を持っていたがあえて2級の姿で力をセーブしていた。
正体はミラー共々サターン直属の側近で、昴をサターンとして蘇らせるトリガーを引いた後はその真の刻衣と実力を現す。

地上ではと交戦、星雲鎖の追跡をなんなくかわし逆に翻弄。
瞬最大の切り札たるネビュラストームを受けても平然としていたが、パラスを欺いたことによる怒りで究極にまで小宇宙を燃え上がらせたタイタンに恐怖、そのままギガンティック・プラネットエンドを受けて消滅した。

中の人つながりで車田先生の『B'tX(ビートエックス)』のジャグラー、そして立ち位置でLCメフィストフェレスの杳馬を思わせるキャラである。


ガントレット(ファントムアーム)のエーギル
CV:真殿光昭

ハイぺリオンの配下で彼に対する忠誠心は厚い。

パライストラ攻略戦の指揮を執るも玄武によって妨害され、自身も窮地に追い込まれる。
しかしハイぺリオンから天地崩滅斬を与えられ一転、聖闘士らを圧倒する。
この戦いで玄武の殺害に成功するも聖剣にひびを入れられてしまい、ハイぺリオンの怒りを買った事を悟る。
挽回のために光牙を狙うも返り討ちに会い池ポチャ。

ちなみに当のハイぺリオンは聖剣にひびが入った事を気にしておらず、逆に玄武を倒したエーギルを労っていた。

死亡したかと思われていたが実は命からがら逃げ延びていたものの、城に帰還したときには既にハイペリオンは戦死したあとだった。
鋼鉄聖闘士達の前にあらわれ、天地崩滅斬の破片で刻衣を再生させて彼らと対戦するが邪武に倒される。


スタッフ(スカーレットジェイナス)のパラドクス
CV:ゆかな

龍峰に敗北した黄金聖闘士・双子座のパラドクスの新たな名。
スニオン岬の岩牢に幽閉され、花占いに深けていた所をガリアの武神降臨剣の力で解放されてパラスの軍勢に加わる。
冥闘士が纏った冥衣(サープリス)のごとき黒水晶の色にピンクのハートマークが施された刻衣、そしてスカーレットジェイナスというスタッフ(杖)を得て龍峰の復讐に燃える。
本人もこの刻衣には「最近は金より黒が流行なのぉ♪」とお気に入りの模様。

廬山昇龍覇を指先一つで止めるほどの強さを見せ付けるが、これは黄金時代から既に備わっていたものであり、マルスの十二宮で龍峰と対峙した際はあえて「あなたがあまりにも…かわいいから♪」と手加減していた。
そのヤンデレっぷりと強さにはスカウトしたガリア本人も
「戦場をかき乱すとびきり愉快で危険な玩具」
と称するほど。

戦いの中、彼女は龍峰にかつてマルスの軍勢についた理由も「女神というだけでちやほやされてるアテナが大っ嫌い」とアテナへの憎しみを顕にしていき、クロスロードミラージュで彼に破滅の未来を見せ付ける。
しかし、実の妹である双子座のインテグラの介入により状況は一変。
未来を見る特異な能力故両親から忌み嫌われていた自身の苦しみと憎しみを幼い頃から愛されていた妹にぶつけていく。
やがて、パラドクスはインテグラの小宇宙により強化された龍峰の廬山昇龍覇とインテグラのギャラクシアンエクスプロージョンの前に敗北。
実の妹に「いつかお前からすべてを奪う!!」という呪詛を放ち姿を消した。

そしてヴァナヘイムの道でアテナと黄金聖闘士たちの前に突如現れてアテナの命を狙うが、またもインテグラに阻止され壮絶な戦闘を繰り広げる。
刻闘士になったとはいえ、本気で戦うときは武器を投げ捨てて素手で戦おうとするあたり根は聖闘士である。
インテグラと共に技を放つ姿は、同じ会社のアニメで同じ声優のキャラが使用するマーブルスクリューのよう。


クリスタル(ミスティックストーン)のスルト
CV:荻野晴朗

アイガイオンの部下。
人間の可能性に興味を持つアイガイオンの為に限界まで追い詰められた人間の力を見定めようとアルフヘイムの道を進む光牙、蒼摩、ユナ、瞬の前に現れた2級刻闘士。
聖闘士を無力化する為に作られたというミスティックストーンと呼ばれる宝石を武器としている。
全ての攻撃を跳ね返す力を持つコスモ・リフレクトを展開させつつ部屋にある水晶に自らの技を反射させ全方位に攻撃を可能とする戦法を駆使する。

光牙達を追い詰めるもコスモ・リフレクトの性質を見抜いた瞬の支持により、光牙に生身でコスモ・リフレクトを突破されミスティックストーンを素手で破壊される。
しかし彼の小宇宙はほとんど消耗していなかったため、武器は失ったがこれから本番だという時に瞬のネビュラストリームを受け死亡する。

パラサイト11人目にして2級刻闘士の3人目の戦死者。


●デスウォッチの時貞
CV:速水奨

もともとはマルスの配下であり、新十二宮編では水瓶座の黄金聖闘士として立ちふさがった元聖闘士。
時の果てでセブンセンシズに目覚めた栄斗に倒されたが、どうやら生きていたようで2級刻闘士として再登場。
ニブルヘイムの道を進む昴、エデン、栄斗、氷河の前に立ちふさがる。
時計座の聖闘士だった頃から時間を操る戦法を得意としていたため、刻闘士との技の共通点から何か裏設定があるのではと思われていた。
……が、特にスパイだとかそういうことはなかった。

栄斗に敗れた後、本人曰く「あのお方」に出会い、その場で刻衣を与えられた。
それが現在の聖闘士と刻闘士の戦いが始まったきっかけとなったらしい。

時を操る能力と自身の実力にかなりの自信を持っており、1級のアイガイオンには同格扱いするなと不遜な態度をとっていた。
これまでの刻闘士よりも時間を操る力に長けており、自身に流れる時を止めることによる絶対的な防御とデスウォッチの力をもって昴、エデン、因縁ある栄斗の3人を圧倒する。
この時の時貞はめちゃくちゃ喋る。

などと調子に乗っていると昴の謎の小宇宙による攻撃で傷を負い、直後に現れた氷河と戦闘。
かつては自身も水瓶座の黄金聖闘士だったためか、同じく水瓶座のカミュの弟子である氷河とも因縁めいたものを感じている。
戦いのさなか水瓶座の聖衣を刻衣と比べて「鉄くず」と評してさんざんコケにしたことで氷河の逆鱗に触れてしまい、氷河の絶対零度を超えるオーロラ・エクスキューションとフリージング・コフィンのコンボをくらい、氷の中で死亡した。

パラサイト12人目にして2級刻闘士の4人目の戦死者。
……と思われるが、氷河は「生きたまま閉じ込めた」と言っていたので、もしかしたら何か機会があれば復活してくるかもしれない。

余談だが時計座・水瓶座・刻衣と異なる3つの鎧を装着して戦闘を行ったことがあるキャラは原作・派生含めて(判明している中では)彼と星矢とシオン(ND)のみである。



○3級


下級の刻闘士。

新生聖衣を付けた光牙らには圧倒されるも普通の白銀聖闘士までならタイマンで撃破する実力を持つ。


モーニングスター(スタークラッシャー)のタルヴォス
CV:荒井聡太

タイタンの配下。光牙への刺客として現れた大男。
パラスへの忠誠心を持たず、純粋に世界を破壊して楽しむために刻闘士になった。

光牙が最初に闘った刺客でもあり、初戦で撤退したことを根に持って雪辱を晴らす事に執着、パラスベルダでの3度目の戦いでは重装甲で勝負に挑む。
しかし、龍峰の龍座の盾の援護を受けた光牙のペガサス彗星拳とペガサスローリングクラッシュのコンビネーション攻撃を受け死亡。

パラサイト2人目の戦死者。


スピア(ブリューナク)のロゲ
CV:三宅淳一

パラサイトビーという毒蜂を1万匹操る能力を持ち、それらを仲間といとおしむ。
聖闘士殲滅のためにパライストラを攻め、蒼摩を圧倒するも光牙の攻撃で撤退。

以降、出番は無かったがパラスベルダで再登場。
新生聖衣を纏った蒼摩と互角に戦い、隙を突いて大ダメージを与え、新生聖衣を中破させる。
負傷した蒼摩を抱えた鋼鉄聖闘士の一向を追い詰めるもケリー達の反撃を受け、蒼摩のライオネットボンバーで死亡。

パラサイト3人目の戦死者。

登場こそかなり早かったが、『新生聖衣編』1クール目に登場した刻闘士の中で唯一OPに出ていない。



クロー(マックスブリリアント)のユミル
CV:戸塚利絵
クロー(マックスブリリアント)のメトネ
CV:根本幸多

双子の刻闘士。ユミルが姉でメトネが弟。

貴鬼暗殺のために派遣されるも蒼摩とユナに敗れ撤退。
その事をずっと根に持っていたらしくパラスベルダにて再び蒼摩・ユナと対峙する。

しかしメトネが確実に勝利するためにエウロパから授けられた黒時計『アンチ・リミット』を使用。ユミルの命と小宇宙を吸収してしまう。
愛しあう姉と弟が一つになった事に陶酔し圧倒的な力を振るうもユナに自身の愛と絆を否定され逆上、ユナと必殺技をぶつけ合うが、そこにユナの技を利用した蒼摩の攻撃を受け敗北。
自身に怨みの目を向ける姉の幻影を見ながら炎に焼かれ死亡する。

パラサイト4人目?の戦死者。


トリプルロッドのハリメデ
CV:宮崎寛務

五老峰を襲撃し、三節棍(トリプルロッド)を武器に龍峰と対決した刻闘士。
人の情や思いやりに否定的で『本当の意味で強くなる為には全てを捨て去り、戦いに集中する環境を作らなければ駄目』という持論を持つ。

反面、勝つためには手段を選ばず、自分より強い相手には情や思いやりを利用し攻め立てる卑怯な手も使うこともある。

パラスベルダでの決戦では、聖衣修復用の銀星砂(スターダストサンド)を運んでいた貴鬼の弟子・アッペンデックスの羅鬼を人質に聖闘士の情報を聞き出そうとするが光牙に阻まれる。
その腹いせと言わんばかりにタイタンから授かった新たな三節棍・ファントムイーターで光牙を追い詰めるが、小馬座の青銅聖衣が発する悲しみの声を受け止め説得した昴のプレアデステンペストを受けて死亡。

パラサイトでは9人目の戦死者であり、3級パラサイト最後の戦死者でもある。


ダガーのハティ
CV:岡本寛志

日本にて光牙と昴、そして栄斗と戦った刻闘士。
忍者のクナイに似た形状のダガーの使い手で、常に複数懐に忍ばせている。

非常に用心深い性格で、十分に勝てると判断した戦いしかしない。
出世欲が強く自分が劣勢になると慌てる小物だが実力は意外と高く、光牙と昴、栄斗を同時に相手にしても圧倒する強さを持つ。
非常に高い聴力を持ち、相手の心拍や筋肉の動きを聞く事で動きを先読みする事が出来る。

光牙との二度目の戦いでは攻撃を同じ場所に集中する事で今まで無傷だった新生聖衣にダガーを貫通させた。
昴にとっては親友である鋼鉄聖闘士・エルナの命を奪った仇敵でもある。

パライストラ襲撃時には星矢とアテナ降臨に際しあっさり平伏して撤退。
そしてパラスベルダではタイタンの命を受けテーベと共に自警団のアジトを攻めるが、小馬座のケレリスの出現により壊滅を阻まれる。
二度目の襲撃では昴の鋼鉄聖衣を完全に破壊するものの、ケレリス捨て身のスーパーノヴァ・エクスプロージョン・マキシマムを受けて爆死。

結局、出世の夢は叶わずパラサイト6人目の戦死者となってしまった。合掌…


ハンマー(デーモンズ・インパクト)のテーベ
CV:沼田祐介

小物すぎる言動が特徴の小男。
かなり雑魚くさいデザインだが、盾座のエネアドの防御力を上回る攻撃力を持つ。

「情けない奴」が大嫌いで、死んでいったアリア達への想いを捨てないエデンを嫌っており、土下座させようとするがあっさり返り討ちにされてしまう。
その後、パライストラの襲撃に参加するも玄武によって返り討ちに合った。

パラスベルダでの戦いでも登場し、エデンら青銅と戦うも最後は自身が召喚した隕石をエデンに砕かれ、落ちてきた隕石の破片に吹き飛ばされて死亡。

パラサイト5人目の戦死者。


デスサイス(ソウルキラー)のキュレーネ
CV:私市淳
デスサイス(ソウルキラー)のグレイプ
CV:松原大典

タイタンの配下である双子。キュレーネが兄でグレイプが弟。
「パラサイト最強の双子」を名乗る。
常に2人で行動するもお互いの中に信頼などはなく、2級昇格を巡って対立している。

パラスベルダでは地下水道で光牙らを迎え撃つが、ケレリスの遺志を継ぎ小馬座の青銅聖闘士となった昴のスーパーノヴァ・エクスプロージョンを受けて2人もろとも戦死。

パラサイト7人目&8人目の戦死者。

なお、キュレーネ役の私市氏はOVA星矢・冥王ハーデス十二宮編で地妖星・パピヨンのミューを演じていた。


●クラブ(インパルス・メイス)のエデン

スパイとしてパラサイトとなったオリオン座のエデン。



○4級


雑兵とも呼ばれる最下級に刻闘士達。

専用の武器を持たず、青銅以下かつ一般の鋼鉄聖闘士とほぼ同じ能力しかない。
3級に近い実力を持った者もそれなりの数が存在し、パラスの城門の守護を任されている。
数が非常に多い。

新OPでは羽らしきものが生えており、それが4級刻闘士の本来の姿と思われる。



○階級不明


階級不明刻闘士のミラー
CV:うえだゆうじ

自らの階級に興味を持たない謎の刻闘士。
今まで四天王の召集にも応じなかったが、パラスベルダの戦いの風に誘われ、ふらりと現れた。

常に飄々とした態度を取っているが、闘いをゲームとして楽しんでいる。
刻衣を纏わないのも生と死の緊張感をも楽しむ為とのこと。
その実力はタイタンも認めており、彼をして
「奴が動けば、少なからず戦況が動くだろう。奴はそれだけの力を持っている男だ」
と言わしめるほど。

錬金術の名を冠する聖衣破壊用ガントレット・アルケミーグローブを右腕に装着し、聖闘士を狩りながら聖衣石(クロストーン)をコレクションするのが楽しみだった。
本編では昴の兜と右肩部、光牙の右肩部、龍峰の龍座の盾、栄斗の脚部と右腕部を除くすべてと、レギュラー陣の聖衣の部位をことごとく破壊した。

その後、パラスの居城の目前にまで迫った光牙達の前に再び出現。
2級の刻衣を身に纏い、青白き炎の壁『ファイヤーウォール』で行く手を阻み彼らに交戦を強要するも一輝が赤き炎と共に参戦。
鳳凰座の聖衣に興味を持ち、攻撃をしかけるも聖衣破壊が通じず、逆に鳳凰幻魔拳と鳳翼天翔の餌食となる。
今まで集めた聖衣石を奪い返され、楽しみを奪われた事に激怒して本気を出そうとするもエウロパの制止を受け撤退する。

また本気を出そうとする際、武器であるアルケミーグローブを外して戦おうとしたことから本来の武器は別にあるものと思われていたが、実際の地位はエウロパともどもサターンの直属でありそれ用の刻衣がある。

地上では氷河と交戦し、速さと速さのぶつかり合いの中、左掌を氷河の胸部に叩き付ける。
しかし、マイナス273度の凍気で足を封じられただけでなく刻衣までも粉々砕かれ、ダイヤモンドダストを受けて呆気なく敗北した。



○黒幕


刻の神サターン
CV:水島裕

前述のように刻闘士のトップは1級だが、第二期前半OPには彼ら以上の存在と思われる男のシルエットが写っていた。
また、後半OPでは昴の足元にそのシルエットが浮かび、光牙と激突するシーンで否応なしに第二期のラスボスになるのではないかと予想されていた。
案の定、昴はサターンが自分の記憶を封じて作っていたかりそめの人格だった。
挙げ句「昴の姿で人間を観察してきたけどやっぱ人間は愚かだから滅ぼす」と言い出して光牙達を唖然とさせる。

第一期のマルス戦の時期から既に暗躍しており、十二宮戦最中に「時を超越した空間」で倒れていた時貞と接触して彼を配下に引き入れた。
フェニックス一輝が彼を追っていたが姿を消しており、その頃に昴になっていたようである。
昴になった後は記憶喪失の少年として鋼鉄聖闘士の養成所に転がり込んでいた。
その間サターンの本来の人格は休眠に近い状態にあり「昴」としては自分が神である自覚もないものの、意識下の本人格が作用したと思しき言動行動をしている。
話が進むにつれて本来の神格の片鱗が漏れてくるようになり、エウロパがウロボロスを使って集めた城戸沙織とパラスの力を注ぎ込まれて本来の姿となった。


パラスに貸していた剣「永劫輪舞」は元々彼のものであり、四天王の聖剣もその一部だったようで全てが融合すると鎌状の「真・永劫輪舞」となる。
パラスの刻衣を作ってあげたり自分の聖剣を貸したりと妙にまめな割に四天王にも自分の所在を伝達しておらず、昴の姿で刻闘士達を始末しているなど部下達にとって非常に迷惑きわまるラスボスである。
挙げ句四天王のうち2人はほぼ彼に葬られたようなものである。
それ故にタイタンからも愛想をつかされお前呼ばわりされる程。

人間を歯牙にもかけないか虫ケラ程度にしか思わなかった結果足元を掬われたこれまでのボス格の神と異なり、入念に計画を練り人間を観察しその力を認めた上で全力で潰しに掛かるという、よくよく考えれば戦う上で当然のことを初めて実行した神である。が、それゆえに聖闘士達はどうあがいても勝てない絶望的な戦いを強いられることとなった。
不死の肉体に加えて二人の女神から吸い取った力をもプラスした無限の力を持ち、ダメージを受けても瞬時に回復し、射手座の星矢を退け最後に残った6人の青銅聖闘士も聖衣を粉々にされて打つ手無しの状態にまで追い詰める。
しかし昴でいたときの記憶や人格が影響して人間を滅ぼすことに躊躇が生まれ、最大奥義を繰り出しながらも今一歩のところで止めを刺しそこねてしまう。

沙織や全聖闘士の小宇宙を結集させられ、最強フォームの聖衣をまとった光牙が全力でかかっても倒しきれなかったが、その戦いに高揚感を感じた喜びと人間の絆の美しさを認めて改心、地球を滅ぼすのはやめることにして宇宙の彼方に去っていった。


由来はローマ神話の農耕神サトゥルヌス(サターン)から。
サターンはギリシア神話においては農耕神クロノスに相当する立ち位置となっており、漫画版の世界観である『聖闘士星矢 エピソードG』に登場するクロノスとはパラレルな関係となる(分身のような存在という説もある)。

何の因果か、エピソードGにおいてクロノスがアテナ抹殺の為にサガに授けた黄金の短剣は、Ωでは星矢がサターンに対する切り札として使用している。

名前をサターンにしたのは、エピソードGとの差別化のため、そして現在週刊少年チャンピオンで不定期連載中の『聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話』に同名の時間神クロノスが登場しているための措置だと思われる。
なお、農耕神と時間神はフィクションでも現実でもよく混同され、刻の神というのは本来ならエピソードGのクロノスやΩのサターンではなくNDのクロノスのことを指している。
もしくは、星矢世界では特に両者の区別はしていない可能性もある。



○余談


  • 刻衣のモチーフ
88星座に認定されていない過去の星座ではないか?とする説がある。

  • 派閥
刻闘士には派閥があり、それぞれが四天王の誰かの配下である。
という設定であるが明言されたエーギルとタルヴォス、直接命令を受けたキュレーネを除くと誰が誰の配下であるか明確な描写が無い。

刻衣の色で判断出来る、という情報があるが、赤なんだか青なんだか分からないエウロパがタイタンの命令で動いているので信憑性が弱い。

  • 『風魔の小次郎』要素
上述の通り、パラサイト四天王が使用する聖剣は演出や名前に同じ車田作品の『風魔の小次郎』を思わせる要素が入っているのが特徴。
また、昴のデザインは聖衣を纏っていると分かりにくいが『風魔の小次郎』の主人公である小次郎に非常に酷似している。
刻闘士と昴の関係を考えると意図的に狙ったデザインと考えても不思議ではないだろう。




追記・修正はクロノディレイドを破った強い小宇宙を持つ者がお願いします。

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最終更新:2024年04月07日 22:15