イン・キー事件(水曜どうでしょう)

登録日:2011/04/29 Fri 00:51:55
更新日:2023/11/26 Sun 13:36:11
所要時間:約 3 分で読めます




ただ、まぁ
打つ手はないです



イン・キー事件とは水曜どうでしょうの企画『アメリカ合衆国横断』の第七夜に発生した事件である。


全日空から誘われて、サンフランシスコを紹介するという趣旨でサンフランシスコへ飛び立ったどうでしょう班。
しかし、翌朝には「本当は七日間でサンフランシスコからワシントンDCまで横断する」企画であることが大泉に告げられる。
サンフランシスコからワシントンDCまで約5000キロ日本列島を往復しても足りない距離である。大陸って広いな!

旅前半は大泉がカジノでD陣のお金をスッてしまい、うれしーこと嬉野Dと口論になったり、行く先々の街でコスプレをしての意味不明なコントを繰り広げたりと、普段通りのグダグダを展開するどうでしょう班であったが、横断3日目の夜に大泉が過労で倒れて*1からを皮切りに、日本では有り得ない多大な困難がどうでしょう班を襲った。


地域時差の問題である。


北米大陸はその広大さ故にタイムゾーン(同じ標準時間帯を使う地域)が4つ存在するのだが、この性質上東に行く程に時間が1時間増える(進む)
つまり、サンフランシスコ(西)からワシントンDC(東)に移動するどうでしょう班は、進めば進むほど時間が押していく格好になってしまった。
これによって(ただでさえザルな)走行スケジュールの消化が一気に難航。更に大泉のコスプレ衣装や小物を買い込んだ事による時間の消費、連日連発した寝坊による移動時間の減少が影響して、中間地点へ辿り着いたのは全行程7日間のうち4日目の事であった。


さすがに企画担当のミスターも焦ったのか、途中から自らハンドルを握り黙々と運転する事に。
しかし途中で大泉にハンドルを託して一休みしたミスターが目が覚ますと、車は目的のコースから外れて温泉地を走っていた。
ミスターが寝ている隙間に、藤村の策謀(と同調した大泉の運転)により、どうでしょう班は『ホット・スプリングス』という温泉地へと到着したのである。

ミスター「やりやがったな」

この時のミスターは明らかに怒っていた。
実際、この後一行は温泉(正確には温水プールのようなものであったらしい)に入るのだが、カメラに映し出されたのは
満面の笑みを浮かべる大泉洋と、その隣で大泉を横目で物凄い形相で睨み付ける仏頂面の鈴井貴之
カットが切り替わり、次の目的地へ移動する車内では、誰一人口を開かない重苦しい空気の中、
ただ一人険しい表情で地図と睨めっこするミスターの姿があった。

大泉「どこで間違ったかなぁ……」

そしてこの翌日、かの事件は起きるのである。





問題の翌朝、場所はテネシー州・バッファロー。
まだ薄暗さが残るホテル前の駐車場で、レポーター風に喋る大泉の姿から映像は始まった。
この日は幸いにも寝坊せず起床できた、という事を喜びつつ、さあ出発だとエンジンのかかった車に近づいて、運転席のノブをガチャガチャ。開かない
後部座席、後ろのトランク、助手席とドアノブを動かすが、どれも開かない
どういう事か?




大泉「それではご紹介しましょう」
「イン・キーマンの鈴井さんです!」




(字幕)
私が
犯人です


大泉が指し示す先、そこには地面に膝をつけて額に土を付けんばかりに土下座するミスターの姿があった。


なんとミスター、エンジンを掛けたままドアの鍵を閉めて車外に出てしまったのである。
鍵がイグニッションスイッチに刺さったままなので、ドアを開ける事が出来ず誰も車に入れない……つまり『鍵の閉じ込み(イン・キー)』をやらかしたのである。

藤村「おっさん、おっさん何してんの?
(※藤村がおっさん呼ばわりしたミスターは、大泉が所属する事務所の社長(現会長)です)



ここからロードサービスが到着するまでの間、昨日のこともあってか大泉と藤村はここぞとばかりに反撃開始。

藤村「1時間くらいこのままエンジンかけっぱなしだから、暖まっちゃっていいよぉ大泉くぅん

大泉「(平謝りするミスター横目に)落ち込んでるだろぉ? そりゃ落ち込むよ。インキーだもん

といった感じに、底意地の悪い婉曲表現やわざとらしく「インキー」を連呼するなど、ミスターを散々に弄り倒すのだった。



しかし、これで終わらないのがどうでしょうクオリティ。

ひとしきり弄り倒した後、ひとまずホテルの部屋で待機しようとするのだが、


ドアノブ (ガチャガチャ)

ミスター「…(;._.)」

藤村「…鍵は?」(マジトーン)
大泉「部屋の鍵は?」(マジトーン)


ド ア が 開 か な い 。

宿泊したホテルの部屋はオートロックだったのだが、またしてもミスターが原因*2でインキーをやらかしたのである。
ほとんど泣き笑いのような表情でノブをガチャガチャさせることしかできないミスターに、「あんた先出てったじゃないの!」と仰天しながら呆れ返る藤村に、「オートロックだって知ってるだろぉ!?」と自分の所属事務所の社長をどつく大泉。

大泉「おい、イン・キーにイン・キーか?」

大泉「死ぬ気か!?


この瞬間、ミスターの駄目人間っぷりが確定した瞬間ではないだろうか。

なお、大泉は当初よそ見をしていて藤村の声を聞くまでは事態に気付いていなかったが、一部始終を撮影していたうれしーは、最初のドアノブが開かなかった段階で事態を察したのか、既に笑い出していた。


大泉「…フロント行っといでよ」

ミスター「…」トボトボ

大泉「すぐ!!
藤村「走る!!!

ミスター「(脱兎)」ダッ!

それから一時間後、ロードサービスによってドアが開けられ一件落着。
再びワシントン目指して出発……したまでは良いのだが、一連の事態の下手人たるミスターの様子が、昨日までの時間を気にしていた様子から一変。
移動開始直後にまるでトラブルなど何もなかったかの如く喋り出したのを皮切りに、

大泉の「アメリカンになれよ」の指示の元、ド派手なカウボーイ衣装を(しかもかなりノリノリで)着こむわ、
「カントリーウエスタン」と称して自ら衣装を買って更にドヤ顔決めるわ、
挙句の果てに葉巻をスパスパ吸いながら「なんだったらまたインキーやって時間稼ぐから」と開き直るなど、
ミスターは思考が狂ったかのように急にアメリカを満喫し始める。

藤村「アメリカを履き違えてるもん……」
大泉「…葉巻に何か入ってたんじゃねえのかな?」

もっともその結果、残り3人が「このままではマズい」と一致団結する形となったので、結果的には良かった……とも言える。
かもしれない。






「借しなさい借しなさい。僕が全部、倍にして返してあげるから。」
「追記・修正の大泉だ、僕は。」

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最終更新:2023年11月26日 13:36

*1 その日はミスターが下痢、藤村Dが発熱しており大泉に運転の負担が集中してしまった。

*2 屋外でのやり取りから、真っ先に部屋を出ていったミスターの姿に、他の全員は「鈴井がルームキーを持っている」という認識で一致していた模様。当のミスターにはそんなつもりは微塵も無かったのは言わずもがな。