連合国(第二次世界大戦)

登録日:2011/12/07(水) 07:23:43
更新日:2024/04/09 Tue 08:39:32
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連合国とは、第二次世界大戦において枢軸国と交戦、もしくは1942年の連合国共同宣言に著名した国などを指す。

英語では「United Nation」、「Allies」と呼ばれる。


■主な国家


チャーチル「最近辛いのう、ヤス…」
大英帝国。世界中を股にかけ、広大な植民地を持つ最強国家。
…の筈だったが、第一次世界大戦などで疲弊、弱体化に追い込まれている。グレートとは言い難い。
ソ連を警戒してナチスドイツの軍拡を許すが、ドイツとソ連が不可侵条約を結びポーランドに宣戦布告すると、堪忍袋の尾が切れたのかドイツに宣戦布告した。

弱体化しても軍隊はほぼ一級であり、特に海軍・ロイヤルネイビーはドイツ海軍では太刀打ちできないレベルである。
首相のチャーチルが戦艦主義で空母を甘く見ていたりとかはあるが…。

他にも傘下のオーストラリアが東南アジアやパプアニューギニア諸島で日本と、南アフリカ連邦が北アフリカ戦線でドイツと戦った。



戦後は強国としての権威を失い、インドやエジプトなど世界の植民地を失う事に。


  • フランス共和国 Republique Francaise

ガムラン「おっほっほ~元気だ( ^ω^)」
(ファニーウォー中)

欧州の陸軍大国。ドイツ嫌い。
第一次世界大戦では勝利したが機動戦を主体に戦っていた為、新たに出現した「塹壕戦」の前に大打撃を受ける。
その教訓を活かし「最強の要塞をドイツ国境に建てて敵をガン待ちする」と言う考えに至るが、

総統閣下「じゃあ俺、北側のオランダ、ベルギー、ルクセンブルクも食べて侵攻するから。」

華麗に回避され、右フックでノックアウトされてしまった。

そのため「何か弱い」と言うイメージを抱かれがちだが、陸軍大国なだけあって戦車の設計などは優秀。
しかし戦車を分散配置してしまい(これは当時としてはセオリーだった)、ドイツの機甲師団と航空部隊による、連携の取れた集中運用の前に各個撃破された。

その後、イギリスに亡命したシャルル・ド・ゴールをリーダーとした自由フランスとドイツに降伏したヴィシー・フランスに別れる事になる。

ご存知の通りドイツは敗れ、戦後は自由フランスが国家の再興を行った(諸事情でド・ゴールが一旦身を引き、十数年後再登板する等ごたつきは長引いたが)。


  • アメリカ合衆国

ルーズベルト「あぁん?真珠湾にお客さん?」

1941年12月の真珠湾攻撃からの参戦。すぐにドイツからも宣戦布告を受け、ここにきて初めて世界大戦の様相を呈す。
圧倒的な工業力と合理主義に基づく生産能力で、日本とドイツを相手に勝利した。

週1で駆逐艦を作り上げ、月1で正規空母を作る生産能力は「週刊駆逐艦」「月刊正規空母」と言われたりする。
弱点は「世論が五月蝿い」ぐらいか。だが真珠湾攻撃なんかされちゃった暁には、世論がむしろ味方になってしまうのである。

しかし真珠湾攻撃が無ければ参戦しなかったか…と言われると微妙である。
少なからず首脳陣はやる気満々であったし、既にドイツと小競り合いしていた。また、真珠湾自体、発端を作ったのはアメリカ自身。
日本は我慢の限界を突破したから手を出した(今の北朝鮮がテポドンぶっぱなしたようなもん)からである。
まあ中国に手出してアメリカの態度を硬化させた日本が原因っちゃあ原因だし、その辺は個人の感性の問題である。

それまで「孤立主義」の体制を取り、諸外国への干渉を控えていた米国だが、この戦争を通して世界中に影響を与える超大国への道を歩むことになる。
それを阻むのは…


  • ソビエト社会主義共和国連邦  Союз Советских Социалистических Республик

スターリン「おじさんはねぇ、ドイツみたいな国のね、悶絶顔を見るのが大ッ好きなんだよ!」

帝政ロシアを打ち倒し、世界初にして最大の社会主義国家。
英仏独、と言うか殆どの国から敵対視されていたが、ドイツと不可侵条約を結び、世界中を驚愕させた。
バルト三国やフィンランドを食べながらフランス戦を眺めていたが、1941年にドイツ軍に侵攻され第二次世界大戦に突入する。

圧倒的な数の陸軍を持つ。
開戦初期は装備や練度でドイツ軍に遅れを取っていたが、ドイツの補給が滞り始める(攻勢限界点に達する)と、
シベリアから増援が来たり、装備が充実し始めたりで、盛り返した。
末期には練度でもドイツ軍を上回るようになった。

ヤルタ会議の結果等を受け終戦直前に「日ソ中立条約」を破棄して日本侵攻を開始、終戦が足かせとなった日本軍を破って「北方領土」やサハリン全土をゲットした。
そして戦後は東ヨーロッパ諸国に共産党政権を建て、衛星国とした。
長い長い冷戦の幕開けである。


  • 中華民国

蒋介石「あぁん?(統一戦線)入ったやろ?」

毛沢東「全てはチャンス!」(騙し討ち的な意味で)

忘れちゃならない眠れる獅子…と言っても当時は軍閥で勢力争いを広げていた。現代三国志状態である。
しかし、日本と言う敵が現れたため、(業を煮やした蒋介石の部下による「西安事件」等によって)統一戦線を作り協力して迎撃。
…まぁ統一戦線作った後も小突きあってたけどね!! 

圧倒的な人海戦術が強み。蒋介石率いる国民党はアメリカから、毛沢東率いる共産党はソビエトから支援を受けていた。
と言っても大体がレジスタンスみたいなものなので、練度は余り高くなく、日本軍相手に苦戦することが多かったが、
その粘り強さで日本を苦しめた事は間違い無い。

戦後は再び内戦が激化し…国民党の中華民国政府は共産党政権に敗北し、日本が終戦後手放した台湾へと逃れたことは、皆の知るとおりである。
共産党は「中華人民共和国」を築き中国の覇者となり、70年代には国連の常任理事入りや日本との「日中共同声明」等で西側諸国からも「唯一正式な中国」として自らを認めさせた。
そのせいで台湾の「中華民国」は自分から常任理事の座すら奪った「中華人民共和国」と入れ違う様に国連から離脱してしまい、現在でもその立ち位置等においてデリケートな存在となっている。


  • その他
他にもドイツに占領されたベネルクス3国・ノルウェーなどの亡命政府や、戦前の「ユーゴスラビア王国」・戦時中に起こり戦後ユーゴスラビアを治めたチトー率いるパルチザン、オーストラリア・カナダ等イギリス連邦の諸国、
コスタリカ・ブラジル等中南米諸国等も連合国に加盟した。




■戦後

枢軸国を打ち倒した連合国は、その体制を基本に国際連合を作った。
戦勝国であるアメリカ、イギリス、フランス、ソ連、中国(中華民国→1971年から中華人民共和国)は常任理事国として世界を左右する権力を持った。

連合と枢軸の二つの世界は再び一つに統一…されるわけはなく、新たに「西側」と「東側」へと分かれる事になる。

結局人類は、一つの対立関係を潰して新たな対立関係を生んでしまったのである。
既に第二次世界大戦の末期には、ヨーロッパ戦線は「米ソどちらが多くの勢力圏を得られるかの競争」状態であった。
その犠牲がドイツや朝鮮であり、今なお少なからず世界に影響を与えている。



追記・修正はより多くの勢力圏を確保してからお願いします。

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最終更新:2024年04月09日 08:39