コウケツ(北斗の拳)

登録日:2010/05/02 Sun 01:41:41
更新日:2024/04/11 Thu 22:57:56
所要時間:約 7 分で読めます





死体はきりきざんで畑にまきなさあい
それが荒れ地を甦らせる早道じゃからねえ!!


コウケツとは北斗の拳に登場する悪役の一人。
終章のリュウ編の一番最初のボスキャラとして立ちはだかる。
ボスキャラとされているが、コウケツ自身に戦闘力は無い。悪知恵で立ち回るジャコウタイプの悪役である。


【人物】

世紀末には珍しく、純粋に知恵だけを使ってモヒカンどもを統率し、大軍閥の長にまでのし上がっていった人物。
組織の経理、領地の経営も基本的には自分の知恵で管理・運営し、荒れ地を農地として復活させて自身の力にしている。
経営者としての実績だけをみれば一流である。

これまた世紀末の世界には珍しく、スーツを着用しており(両肩には北斗の拳の世界観らしく肩当てがついていたが)、両手の指に趣味の悪い指輪をはめている。まさに成金。
そして、何故か関西弁である。関西出身なのだろうか?

しかしその性格は腹黒く、何かしら他人を見下したようなところがある(公衆の面前では隠そうとするぐらいの分別はある)。
荒れ地を甦らせたといっても、それは投入した農奴全員が過労死するぐらいのすさまじいブラック経営の結果、果たされたものであり、
しかも冒頭のセリフのごとく、農奴は死体さえも利用しつくそうとするなど、他者に対する共感や理解などはまったくない。


初登場時の時間軸ではすでに一軍閥の長ではあるが、一本の信念で立つような人物でもない。
一国の主のくせして、なぜか「長いものには巻かれろ」といった言葉が合うような人物でもある。

かつて拳王軍に所属していたが、どう見ても戦闘向きの人材ではなく、もっぱら係を任されていた。
でも拳王軍の馬ってあの黒王号かリュウガの白馬ぐらいしかいないから、その係ってけっこうすごくね?

自身もそのことは自覚していたらしく、おべっかで成り上がろうとしており、ラオウに媚びを売ろうとしたが、
逆にその態度が逆鱗に触れ、蹴っ飛ばされた上に「二度とそのツラを見せるな」と一喝された。

武闘派揃いの拳王軍ではやはり軽蔑されてきただったようで、元上司のジンバ曰く「オレに張り倒されていつも小便をチビっていたわ!!」とのこと。

この頃の経験が体育会系への憎悪とルサンチマンを育んだと思われる。


ただ、こうしたラオウからの罵倒やモヒカンたちの軽蔑の中で育ってきたからか、意外にも人の情に通じている部分もある。
もちろん善の方向ではなく悪の方向に全振りではあるが、
かつては武力の無さから軽蔑されていたはずなのに、現在ではその武力ではるか上のモヒカンたちを完全に統率しており、
後述のように元拳王軍幹部のジンバを瞬殺、同・バルガを効果的に使って人々の心を折る、
モヒカンたちではできない発想と冷酷さを垣間見せて、側近のモヒカンを恐怖交じりに絶句させるなど、
「おべっか使い」だったころの拳王軍時代の彼と比較するとあきらかに成長している。

薄汚い小悪党であることは間違いないのだが、それでいて一章のボスキャラを張れたのだから、やはりただものではない


【本編での活躍】

ケンシロウラオウの遺児・リュウを連れて旅に出る日のこと。
挨拶に回っている最中にリュウの乳母であるハクリ夫妻の土地を横取りしようとコウケツの部下が襲撃。
伝染病を患う者たちが暮らす隠れ里を浄めるべくコウケツ一味は火矢で村を焼き払い、ハクリ夫妻は命を落とす。
残虐な行いに怒ったケンシロウ&リュウはコウケツに復讐を決意する。

一方町ではコウケツの部下・キスケがリンゴなど多数の農作物を見せつけてコウケツ農場で働かないか、と人々を勧誘しており、ケンシロウ及びその他大勢がその話に乗ってトラックに乗り込む。


しかしキスケの勧誘は嘘であり、その実態は連れてきた人間を農奴として死ぬまで働かせるというものであった。
かつての上司(?)だったジンバがコウケツ農場を奪おうとするも、すでに元ジンバの部下を組織内部に組み込んでおり、彼らの手によってジンバをボウガンで射殺させる。

「食わせれば狼もブタになる!!」
「狼の時代は終わった! 今は狼を番犬として飼う時代よ!」

連れてきた皆を巨大な岩が転がっている草一本も生えていない荒野であるレッドバレーに送り、
そこでかつてラオウ軍で名を馳せた名将・バルガがコウケツに従って農奴になっている姿を見せて人々を絶望させる。

しかしリュウによる人質(農奴の子供たち)の解放や農奴の反乱により劣勢に立たされる。
コウケツのいる場所にケンシロウとリュウが乗り込んでくるが、ケンシロウを自身が薬物を投与しまくって作り上げたマイペット(見た目はフランケン)に相手をさせ、
リュウと二人で特別製のシェルターの中に閉じこもる。
ちなみにこのシェルターはコウケツ曰く10tのコンクリートと鋼鉄材を使っており、爆弾の爆風をも跳ね返す代物らしいがケンシロウの拳によって割とあっさり破壊された
シェルターでコウケツは自身がラオウにされた屈辱的な行いを回想し、その恨みを晴らすために連発式のボウガンでリュウを殺そうとするも(とことんみみっちい男である)、
マイペットごとシェルターをぶち破ってきたケンシロウに止められる。

その後、最終兵器・覊獣拳(きじゅうけん)と称するマイペットの頭部に乗り「こ奴の肉体とワシの頭脳で最強」の合体を果たしトンファーを使う煩苦覇棍(はんぐはこん)で戦ったものの、
読者のおおかたの予想通りマイペットはケンシロウの手刀で真っ二つになりあっさり死亡。
その時にようやく自分の相手がケンシロウであることを知り、逃げ出す。

這う這うの体で逃げ延びたコウケツは後述のトラップのある部屋に入り、ケンシロウをおびき寄せて殺害しようとするが、
最後は自分自身が罠にかかり命を落とした。

「きさまにはドブネズミらしい最期こそふさわしい」


【余談】

●死因のトラップ

コウケツの用意していたトラップは
“自分の体重以外の重さのものが部屋に入ったら、床から無数のが飛び出て串刺しにする”
というものであったが、
  • コウケツ自身の体重が増えたらどうするの?
  • 備蓄している食料に傷付くだろ…
  • むしろ食料入れる時どうするの?
という具合に実にツッコミ所が多い。
それでも某五車の星のトラップよりレベルが高く感じるが。
上のツッコミに対しても、体重は毎朝測って設定しなおす、食料運搬時はスイッチを切っておく、などの方法は考えられる。
また命の危機となれば食糧が傷ついてもいいと割り切ったのかもしれない。そもそも食べ物に穴が開いたって、料理するぶんには問題ないし。


●食への意識・世紀末の必要悪?

コウケツのセリフに
「食べ物を粗末にする奴は生かしちゃおけねえ…」
というセリフがあるが、

聖帝様「今日のは口に合わぬ!!」ドカ~ン

と比べてみても彼の食に対する意識はかなり高いものだと見てとれる。
世紀末の食糧事情からさも当然のセリフに思えるが、これは現代の飽食の時代における我々への警鐘なのではないだろうか。
是非とも今の小学生やらに聞かせたいセリフの一つである。

また、彼の言う「狼を番犬として飼う時代」とは、「食糧を奪い合う時代の終わり」「労働の対価によって食糧を手に入れる時代の始まり」とも取れる。
彼の台頭は、第2話で種モミを手にミスミが語った夢「食糧の安定供給を通じての平和」が叶いつつあるという希望の光なのかもしれない。

方法はどうあれ、世紀末の荒野に緑溢れる農地を復活させた手腕は本物。
読者の間でも
  • コウケツ自身も少なからず苦労と試行錯誤をしていたはず
  • これだけの成果を挙げるには多少の無茶はやむを得なかったのでは?
  • 実際問題、荒野を甦らせる手法自体は間違っていなかった
などの意見も散見され、彼の存在は世紀末の荒廃した自然と社会を復活させる過程で生まれる必要悪とする見方もある。

私欲に走った行いや数々の非道な手段こそ許されるものではないが、その根底にある思想は新たな時代の幕開けを感じさせる。



「ここをこー編集してえ、するとこうなるわけや」

「ぷ~!!まわりはほんとバカばっかしや!!」

「カカカカカカ!!ええ項目になったの~ほほほ!!」

「コウケツ様!!」

「は!!な…なんだね」

「登録語句一覧に新しい語句が登録されていました」

「で……いくつがクソ項目だ!?」

「今回見た登録分全てです!!」

「プッ…くく…」

「今削除依頼を出しているところでございます」

「なに!?それは間違いよ!!」

「クソ項目は追記・編集しなさあい。それが荒れた項目を甦らせる早道じゃからねえ!!」

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最終更新:2024年04月11日 22:57