強欲な壺(遊戯王)

登録日:2010/03/17(水) 23:23:04
更新日:2024/04/24 Wed 23:20:10NEW!
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爆発します。


強欲な壺
通常魔法
(1):自分はデッキから2枚ドローする。


●目次

【概要】

遊戯王OCG」のvol.3にて登場した魔法カード。
最初期に登場したカードだけあってテキストが短く、現行版のテキストは僅か一行。

だが「テキストが短いカードは強い」とは遊戯王OCGに限らずトレーディングカードゲームにおける不文律であり、それを体現したカードの1つである。*1

シンプル故に強力であり、条件やデメリットも無しに1:2の交換が可能。
また、ストラクの常連だったことから入手難度も低く、誰のどのデッキにもほぼ必ず投入される程。
このカードが採用されないのは《異次元の境界線》*2を使うロックデッキか、何らかの理由でモンスターのみで構築された【フルモンスター】くらいだった。

単純にして明快で、そのとてつもない汎用性から「最強のカードの一枚」に挙げられることも少なくない。
遊戯王OCGはカードを使用するためのコストが原則として存在しないため「ハンド・アドバンテージ」が戦局に直結しやすいのである。
手札コスト無しに2枚ドローできるカードは貴重であり、強力なものになりやすい。
これ以外にもドローソース自体は数多くあるが、「手札の枚数を増やすことができない」「コストや使用条件が厳しい」など様々な制限がかかっている。

他のTCGにも「カードを複数枚引く」効果を持ったものはいくつか見られるが、カードに使用コスト*3が発生するという理由もあってドローできるだけの理由で規制がかけられているという事例は少ない*4
こと遊戯王OCGというゲームの中でのローリスクのドローカード群は《デステニー・ドロー》を筆頭に、禁止にこそされなくともほぼ例外なく制限等の規制を経験するほど強力なカードばかりであり、
こと使用リスクがいっさいない《強欲な壺》と《天使の施し》は「特別な理由もなくこのカードが投入されていないデッキはデッキではない」*5とされていた時期もあった。


遊戯王OCGの黎明期には【エクゾディア】が流行。非常に強力なドローソースとして猛威を振るう。

第2期に入るとハンデス三種の神器が登場。先攻で《強欲な壺》&《天使の施し》でドローしまくった後ハンデスカードで相手の手札をズタズタにする、という悪用のされ方が目立った。これは現代の先攻制圧の概念に近く、使った者勝ちの先攻ゲーの様相を呈していた

こうして登場からおよそ1年後、00/04/01の改訂で制限カードとなった。
《強欲な壺》と《天使の施し》が3積みできるとそれらが次のドローソースを引き込むことで猛烈なデッキの回転を生み出すことができるため、【エクゾディア】やハンデス云々を抜きにしていてもどの道規制は間違いなしであった。

その後暫くは制限で許容されていたが、06/03/01の制限改訂で遂に禁止行きとなる。

特別なコストや条件もなく2枚ドローできる《強欲な壺》は引いただけで圧倒的な優位をもたらす。そんなカードがどんなデッキでも採用できるため、このゲームそのものの運ゲー化を強烈に加速させてしまう

現在では当時以上に環境がさらに高速化しているため、先攻有利とされる中でその格差を広げることができるカードの価値はますます高くなっている。
調整版ともいえるカードが複数出ているため、無条件で2枚ドローできるこのカードの復帰は困難だと思われる。

2014年以降は「禁止カードにエラッタをかけて解除する」という手段をとるケースが増えているが、このカードの場合「何の発動条件もコストもなく2ドローする」ということ自体が強力なため「1ターンに1回だけかつ自分の手札がこのカード1枚しかない時のみ使用可能」といった相手との格差を極力広げないような大きな制限でもつけない限り困難だろう。

そしてそんな事をすればそれはもはや『強欲な壺』ではなく別カードであり、そうするぐらいなら新しい『壺』のカードを出した方が手っ取り早いということであるのでそういう意味でもエラッタ込みで復帰が困難なカードと言える。


イラストを見る限りでは顔のついた緑色の壺であり、歯茎を全開にしながらにやけているという何とも言い難い表情をしている。
ちなみに恐らく元ネタはウィザードリィ5に出てくる笑うヤカン。
壺でこそないが同じぐらい何とも言い難い笑みをしながら金ピカの金貨で囲まれているビジュアル通り、金を食わせてくれと言ったり経験値が妙においしい等、
強欲な要素も持つNPCになっている。

その独特なイラストと単純で強力な効果から知名度は高く、他のカードのイラストにも度々登場する。


【関連カード】

《死者蘇生》などと並んで遊戯王OCGの代表的なカードの1つであり、このカードをモチーフにデザインされたカードも多い。
いずれも「~な壺」「強欲な~」「~な瓶」というカード名で、ドローやサーチに関する効果を持っている。
多くは発動条件としてコストや制約が付いているため、相性の良いデッキは限られる。

また《灰流うらら》で無効にされてしまうため、重いコストが発生するものについては結構なリスクが伴う点には要注意。


◆イラスト関連

壺盗み
「強欲な壺」発動時に発動する事ができる。
「強欲な壺」の効果を無効にし、自分はデッキからカードを1枚ドローする。

《強欲な壺》のメタカード。
速攻魔法には珍しく特定のカードを無効にする効果を持つ。

しかしその対象があまりにもピンポイントなため、元から使われなかった。
そして《強欲な壺》が禁止行きになり遂に全く意味をなさなくなった。

このカードで相手の《強欲な壺》を無効にした上で1枚ドローできるため、自分は±0、相手は-1の消費になるので一応アドバンテージは稼げる。
だからなんだと言われればそれまでだが。

正直、罠カードだが2枚ドローをパクれる《精霊の鏡》の方が使いやすい。


壺魔神(つぼましん)
星3/地属性/岩石族/攻1200/守1300
手札から「強欲な壺」1枚を墓地へ送る。
自分のデッキからカードを3枚ドローする。

《強欲な壺》をコストにドローを加速させる下級モンスター。

しかし登場時既にコストにするカードが制限だった上、このカード自身の攻守の数値も高くないため使いづらい。
そして現在は《強欲な壺》が禁止のため、効果を活かすことが出来ない。

イラストは《強欲な壺》の下からムキムキの体が生えているというもので、外見が更に気色悪くなった。
設定では《強欲な壺》が成長してこうなるらしい。壺ってなんだ……。

なお《ドラゴン族・封印の壺》を破壊するのは《壺魔》(つぼまん)であり、別物。


強欲な壺の精霊
効果モンスター
星1/光属性/天使族/攻 100/守 100
(1):「強欲な壺」が発動した場合に発動する。
その「強欲な壺」を発動したプレイヤーはデッキから1枚ドローできる。
この効果はこのカードがモンスターゾーンに表側攻撃表示で存在する場合に発動と処理を行う。

《強欲な壺》発動時にドローを加速させる。

だがその効果は相手にも及び、しかもステータスも最弱レベル。
揚げ句の果てには肝心の《強欲な壺》は禁止行きである。

ちなみに《強欲な壺》→《強欲な壺の精霊》→《壺魔神》と進化していくらしい。


グリード・グラード
速攻魔法
相手フィールド上に表側表示で存在する シンクロモンスターを破壊したターンのみ発動することができる。
自分のデッキからカードを2枚ドローする。

海外先行発売の速攻魔法。《強欲な壺》が恍惚な表情を浮かべている。
やっぱり生物なのか…?

海外先行発売のカード(日本語訳済)が入ったEXTRA PACKに収録された。
相手がシンクロモンスターを使わなければ意味が無いので、サイドデッキ向け。


強欲なカケラ
永続魔法
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、
自分ドローフェイズに通常のドローをする度に、
このカードに強欲カウンターを1つ置く。
(2):強欲カウンターが2つ以上置かれているこのカードを墓地へ送って発動できる。
自分はデッキから2枚ドローする。

カウンターを貯めると2枚ドローができる永続魔法。
割れた《強欲な壺》の破片らしい。

通常のドロー限定な上にタイムラグが激しいのが難点。
《カウンター・クリーナー》を使われても泣かないこと*6。まあ単純な魔法・罠除去で吹き飛ばされてしまうが。
いっそのこと魔法・罠除去の囮や《降雷皇ハモン》の召喚コストとしての運用するのもありだろう。
運良く残れば《強欲な壺》同等の効果を得られるため悪くない選択肢である。

ドローソースがほとんど無く、OCG程ゲーム進行が速くなく汎用除去が溢れていないデュエルリンクス環境では比較的見るカード。


強欲な贈り物
通常罠
相手はデッキからカードを2枚ドローする。

相手にカードを2枚ドローさせる通常罠。
名前の通り、木箱に収められた《強欲な壺》が贈り物として描かれている。

効果を見た時点で分かるが、普通に使った場合、自分はこのカード1枚と相手にドローさせた2枚の合計3枚分のアド損を被ることになる。

トリックスター・マンジュシカ》のバーン水増しや、相手の手札を増やして《大暴落》に繋げるなどの使い道もあるにはあるのだが、《星の金貨》などの方が使いやすいのが現状。

……ところがデュエルリンクスだと話は別。
デッキの枚数が20枚以上30枚以下と大幅に減っている関係で相手に無条件で2枚ドローさせることが手軽なデッキ破壊に繋げられる為、構築次第では意外な活躍を見せてくれる。



◆「壺」関連


貪欲な壺
通常魔法
(1):自分の墓地のモンスター5体を対象として発動できる。
そのモンスター5体をデッキに加えてシャッフルする。
その後、自分はデッキから2枚ドローする。

自分の墓地のモンスターを5枚選択してデッキに戻し、2枚ドローする魔法。

墓地のモンスターが5枚未満の場合は発動できず、墓地が肥えていない序盤は腐る。
そもそも墓地リソースが重視される遊戯王OCGにおいては墓地リソースの枯渇に繋がる状況も少なくない。

だが、墓地のカードを意図的にデッキやEXデッキに戻して再利用できるという《強欲な壺》にはないメリットもある。

そもそも手札の枚数を増やせるドローソース自体がかなり貴重なので、回転が速いデッキでは事故や墓地リソースが枯渇するリスクを承知の上で重宝される。

シンクロ召喚の登場以降墓地を肥やすのが容易になり、EXデッキのモンスターを使い回すため*7、主要デッキにも複数積まれた。
選んだモンスター次第ではメインデッキの枚数が増えないので事実上の《強欲な壺》になる。

なお、5枚全てEXデッキに戻した場合はシャッフルしない
どんな場合でも必ずシャッフルを行わなければならないと勘違いしている人も多いが、その場合メインデッキにカードが加わったわけではないのでデッキの無作為化を行う必要がなく、シャッフルを行わないという裁定が出ているので注意。

また、デッキに戻すのはコストではなく効果である。チェーンで対象にしたカードを1枚でも墓地から移動されると以降の効果はすべて不発になるので注意。
デッキに戻す効果ながらドローする効果も含むため、デッキのカードが2枚以上なければ発動できない。後述の《貪欲な瓶》も同様。

登場後半年ほどで制限になったが、その後一度無制限に。そのままシンクロ環境でも無制限の時期が長かったが、11/09/01で制限カードに復帰。そこから長らく制限カードとなっていたが、17/10/01で準制限に、18/4/1でついに無制限に緩和されることになった。
海外ではでは13/09/01で禁止カードに指定されていたが、その後環境全体が大きくインフレした約7年後の20/01/20にて漸く制限復帰し、続く20/04/01に制限解除された。

たしかに強力なカードではあるが、このカードが発動できるということは既にデッキが回転しているということであり、現環境ではオーバーキルなものとして見られているためだろう。


謙虚な壺
通常魔法
(1):自分の手札を2枚選んでデッキに戻す。

《強欲な壺》とは真逆の効果を持つカード。
使うだけで自分の手札を3枚失うというもの凄いディスアドバンテージを生み出し、その性能は謙虚どころの騒ぎでない

着目すべきは手札に来て腐ったカードをデッキに戻せる点だが、その用途ならカードを引き直せる《打ち出の小槌》の方が使いやすい。
よっぽどデッキに戻したカードが手札に舞い戻ってきて欲しくない場合でも《鳳凰神の羽根》の方が使いやすいだろう。

一応《精霊の鏡》と併用すれば相手の手札を2枚デッキに戻すことができる*8。ただし、《精霊の鏡》の前に何らかの効果をチェーンされるとコンボが頓挫するためリスクは高い。


無欲な壺
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分・相手の墓地のカードを合計2枚対象として発動できる。
そのカードを持ち主のデッキに戻す。
このカードは発動後、墓地へ送らずに除外する。

効果は大雑把に表現すると《転生の予言》の通常魔法版である。

即効性では優っているが、相手の蘇生にチェーンできない為、汎用性では劣っている。
また《転生の予言》と異なり発動後自身を除外するようになっており、無限回収を防いでいる。
このカードを活かすなら魔力カウンターを使用するデッキか、戻した自分のカードを即座にサーチできるようなデッキにするのがいいだろう。


強欲で謙虚な壺
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、
このカードを発動するターン、自分はモンスターを特殊召喚できない。
(1):自分のデッキの上からカードを3枚めくり、その中から1枚を選んで手札に加え、
その後残りのカードをデッキに戻す。

《強欲な壺》と《謙虚な壺》の合体壺。略して「強謙」とも。
効果は今までの「壺」とは全くの別物で、デッキトップから3枚公開して1枚手札に加えるというものである。

厳密にはドローソースではなくサーチカードである。手札の枚数は変わらないが、デッキを掘り進めてキーカードを早期に入手しやすくする、という意味ではどちらかというと《天使の施し》に近い。

使用するターン中は特殊召喚ができなくなり、めくったカードと加えたカードを見られてしまう(≒デッキ、次の行動がバレる)デメリットもあるが、
デッキトップの3枚のカードから選べる十分な安定性と汎用性の高い効果が評価され、一時期は様々なデッキに投入された。

現在でも、特殊召喚を行わない【メタビート】【フルバーン】【ふわんだりぃず】や、相手ターン中に展開する【アーティファクト】【ブラック・マジシャン】で採用される。

かつては、特殊召喚を多用するデッキですら下準備のために投入されるという事態になっており、スーパーレアという事も相俟って凄まじく高騰していた。
その後準制限カードに指定されるが、環境の変化により採用率が落ち込んだため制限解除された。

第9期以降の激しいインフレに伴う環境の高速化で、1ターンの間特殊召喚できないというテンポアドバンテージの損失が重く見られるようになっているのである。

後年ではノーマルでの再録やスターターデッキにも収録されたため、シングル価格もかなり落ち着いている。


紅蓮魔竜の壺
通常魔法
自分フィールド上に「レッド・デーモンズ・ドラゴン」が
表側表示で存在する場合のみ発動する事ができる。
自分のデッキからカードを2枚ドローする。
このカードを発動する場合、次の相手ターン終了時まで
自分はモンスターを召喚・特殊召喚する事はできない。

レッド・デーモンズ・ドラゴン》が存在するときに2ドローできるが、発動後次の自分のターンまで召喚・特殊召喚できなくなる。

ノーコストで2ドローは強力だが、そもそも《レッド・デーモンズ・ドラゴン》がいないと発動できず、このカード自体は《レッド・デーモンズ・ドラゴン》を場に出すことに何の寄与もしない。つまりむやみに採用すると事故の原因になりやすい。

おまけにテキストの関係で「《レッド・デーモンズ・ドラゴン》を特殊召喚したターンに発動できない」という致命的な欠陥が存在する。*9

しかも現在の「レッド・デーモン」は《琰魔竜 レッド・デーモン・アビス》や《琰魔竜 レッド・デーモン・ベリアル》など上位のシンクロにどんどん進化させていくテーマなので、なおさら相性が悪い。
3枚連続発動位しないと割に合わない為採用率は低い。


貪欲で無欲な壺
通常魔法
このカードを発動するターン、自分はバトルフェイズを行えない。
(1):自分メインフェイズ1開始時に、自分の墓地のモンスター3体を対象として発動できる(同じ種族は1体まで)。
そのモンスター3体をデッキに戻してシャッフルする。
その後、自分はデッキから2枚ドローする。

「SHADOW SPECTERS」で登場した《強欲で謙虚な壺》に続く第二の合体壺。
大寒波》のようにメインフェイズ1開始時のみ発動可能で、使用するターンはバトルフェイズが不可。
選択するモンスターの種族がばらけてなければならないと調整された《貪欲な壺》といえる。

ただ、メインフェイズ1開始時にしか使えないという点から基本的に直前の相手ターン、遅くともスタンバイフェイズまでに準備をしなければならない。

一族の結束》を使う単一種族デッキでは使用できないが、それ以外のデッキでは大抵エクストラのカードや汎用の手札誘発、デッキによっては出張パーツがあるので問題なく採用できる。
だが、バトルフェイズを行えないデメリットがあるので、《カードカー・D》や「ヴォルカニック」のようなデメリットが共有できるカードがあると良い。


金満な壺
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、
このカードを発動するターン、自分はP召喚以外の特殊召喚ができない。
(1):自分のEXデッキの表側表示のPモンスター及び
自分の墓地のPモンスターの中から合計3体選び、デッキに戻してシャッフルする。
その後、自分はデッキから2枚ドローする。

第9期3番目のパック「ザ・シークレット・オブ・エボリューション」で登場した新たな壺。
特殊召喚がP召喚しかできなくなるが、1:2交換ができるカードの1つ。
EXデッキで表側表示のPモンスターか墓地のPモンスターを合計3枚選んでデッキに戻して2枚ドローする。

ペンデュラムカードに特化した《貪欲な壺》で、発動条件は満たしやすいが制約がキツい。
ペンデュラム召喚で展開したカードを積極的に素材にするデッキだと少々扱いにくいため、エクシーズ素材となったPモンスターの再利用に役立てたい。
縛りが入るのは特殊召喚なのでアドバンス召喚に繋いで攻める手もある。

また、新マスタールールの導入以降は、EXデッキからの特殊召喚に制限が加わったため、過剰に溜め込み過ぎたPモンスターを活用して手札に変換する使い方もある。


強欲で貪欲な壺
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分のデッキの上からカード10枚を裏側表示で除外して発動できる。
自分はデッキから2枚ドローする。

第9期9番目のパック「ザ・ダーク・イリュージョン」で登場した第三の合体壺。通称は「強貪」または「ゴードン」。
除外コストや1ターンに1度の発動枚数に制限がついたが、2枚ドローが可能。
現環境で1:2交換ができる数少ないカードであり、《強欲な壺》の調整版の1つといえる

デッキからカードを10枚も「裏側表示」で除外するというコストはかなり重い
遊戯王OCGは初手が5枚のため40枚のデッキならば初期状態のデッキは35枚となる。
そこからおよそ3分の1のカードがごっそり削られるため、引かなければいけないキーカードが全て除外される可能性もあり、そうなってしまえば元も子もない
また、デッキ枚数が12枚も減るということは、それだけライブラリアウトに近づくということでもある。
珍しい例ではあるが、【デッキ破壊1キル】が相手の時や勝負が付かずに長期戦になった時は、自分の首を絞める結果になる場合も考えられる。

また、裏側表示のまま除外されるため、除外された時に発動する効果を持っているカードも発動せず、
回収する手段も《ネクロフェイス》や《E・HERO エリクシーラー》等の限られた方法しかない。
「特定のカードが1枚でも無くなると回らない」デッキではリスクが高く、気軽に投入できるデッキは限られる

……と思われていたが、やはり現環境で1:2交換ができるのは貴重かつ強力であった
環境によって採用率は大幅に変動しているが、相手よりも早くキーカードを引くためにリスクを受け入れ使用する決闘者は多い。
ユニオン(ABC)】【青眼の白龍】など3枚除外されると機能不全に陥るカードはあるが、1回の発動で同名3枚が裏側除外で飛ばされてしまう可能性は無い訳ではないが低く、1枚でも残っていれば問題はないためそれらのカードを3積みすることで対応していた。
なお、《十二獣モルモラット》が1枚でも除外されるとキツくなる【十二獣】がトップメタだった環境ではこれまでの流行がが嘘のように見なくなった。

後に【十二獣】が2017年7月1日の改訂で大規模な規制を喰らい採用率は再び上昇したが、以降の環境では《灰流うらら》が流行しているため採用率はあまり上がっていない。

また、最近のカテゴリはサーチとリクルートが非常に豊富で、それらで引っ張れるカードをピン刺しで散らして入れることが増えた影響もある。
リスクを背負ってまで2枚引きに行くより、それらのサーチやリクルートを行うカードで確定でもって来た方が安定するという事情もある。

しかし、それらのカードが規制され安定性が落ちた後は、初動で動けないよりはマシと割り切ってピン刺しのカードが裏側除外で飛ばされるリスクを覚悟の上で投入されることもよくある。
裏を返せばリクルートやサーチを行うカードが少なく何が除外されてもそれ程困らない、又は特定のカードを絶対に手札に加えるかフィールドに出す必要がないデッキでは単純なドローソースとして運用しやすい。
【メタビート】などが代表例か。

ちなみにデメリットも《紅蓮魔獣 ダ・イーザ》をもの凄い攻撃力にする、《魂吸収》+《No.43 魂魄傀儡鬼ソウル・マリオネッター》のコンボ、といったものならば利用できる。
このカードと《機巧蛇-叢雲遠呂智》でダイーザを強化する【叢雲ダイーザ】は環境でも結果を残したことがある。

なお、効果の都合上2枚発動するとデッキ切れが目の前に迫り、40枚デッキでは3枚目が基本的に腐る。投入枚数はよく考えたい。
また1枚目ならそこまででもないにしろ、2枚目を発動するとデッキの約半分が裏側除外で消し飛ぶためデッキリソースの損失が馬鹿にできなくなる。

同一ターンに2回以上発動できない制約もありこのカードでこのカードを引くと損になる場合もあり、リスクを承知の上で何が何でもこのカードを発動したい3枚投入、被るリスクを考慮した2枚投入、引けたらラッキーぐらいで被りのリスクを発生させない1枚投入は意見や好みが分かれる。
デッキ枚数が43枚(後攻ドローを考えるなら44枚)以上なら3枚使うことも可能だが、深く考えずにデッキ枚数を増やすと今度は事故の確率が上がるので注意。

しかし《隣の芝刈り》などのカードを使うデッキはあえてデッキ枚数を上限まで増やすため、それらのデッキではリスクが低くなる。

基本的には複数枚積むのは2枚目以降の発動は考えず初手に引きやすくするためになるだろう。

登場から何年もの間規制されなかったが、2021年10月1日の改訂より準制限カードに指定された。上述の性質上3枚目は腐り、寧ろ2枚積みで適正という意見もあるので、あまり意味のない措置ではあるとも言える。


大欲な壺
速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):除外されている自分及び相手のモンスターの中から合計3体を対象として発動できる。
そのモンスター3体を持ち主のデッキに戻してシャッフルする。
その後、自分はデッキから1枚ドローする。

第9期10番目のパック「インベイジョン・オブ・ヴェノム」で登場した壺。
壺シリーズとしては初の速攻魔法。

「壺」シリーズの1つだが、あくまでもドローはオマケ。除外されているモンスターをデッキに戻す効果の方が本命である。
基本的には自分のカードを再利用するために使う。《D-HERO ディアボリックガイ》などを使いまわせるといいだろう。

速攻魔法のため、相手が除外を主軸としたデッキであればその妨害ができるのもポイント。
《異次元からの埋葬》と比較されるが、戻す先がデッキか墓地かによって使い道が分かれる。


強欲で金満な壺
通常魔法
(1):自分メインフェイズ1開始時に、自分のEXデッキの
裏側表示のカード3枚または6枚をランダムに裏側表示で除外して発動できる。
除外したカード3枚につき1枚、自分はデッキからドローする。
このカードの発動後、ターン終了時まで自分はカードの効果でドローできない。

第10期7番目のパック「SAVAGE STRIKE」で登場した壺。通称「強金」ないし「ゴーキン」。
自分のEXデッキのカードを3枚を除外して1枚引くか、6枚除外して2枚引ける。
《強欲で貪欲な壺》がメインデッキから10枚除外するのに対し、こちらはEXデッキのカードをコストに2枚ドローが可能

事実上1ターンに1枚制限がかかっている上、コストとしてEXデッキのカードを複数枚要求する。最低でも3枚、2枚ドローしたければ6枚ものカードを除外する必要がある。EXデッキのカードは最大15枚なので2枚引くためには2/5のカードが失われる。

再利用の難しい裏側のまま除外するため、コンボへの活用も限られる。

さらにメインフェイズ1の開始時にしか発動できないため、必要なEXデッキのモンスターを使い切ってから発動という誤魔化しも不可能。EXデッキが非常に重要な要素である昨今の環境では余りにも重いデメリットが課せられているといえる。

だが、EXデッキを使用しない・さほど重視されない【】【メタビート】などではデメリットがなく、実質《強欲な壺》を複数積めるのと同義*10であるため、発売前から有望なドローソースとして注目を集めていた。

さらに、登場後はEXデッキを活用するデッキでも「ランダムな除外でも1枚残ってれば問題ない、それより2ドローのほうが大事だ」と言わんばかりに投入されまくっていた。
EXデッキを使うには使うが使用頻度が低く重要度が高くない、重要なカードが1~2種類ぐらいしかないデッキではそれらのカードを複数枚積みすることでランダムな除外をケアしている。
本来ピン刺しで十分なEXデッキのカードを、このカードを使うために複数枚揃える必要があるため売り上げにも貢献している。

このカードが入らないのは【マドルチェ】のようにEXデッキが使いたいカードでカツカツなデッキや、デッキの中核を担うモンスターが制限カードであり、その1枚が除外されたら戦術が根本的に瓦解するタイプのデッキくらいとなっていた。

「強金」の愛称で今日も元気にEXデッキを除外しまくりながらデュエリストに親しまれている。

注意点としては、発動タイミングがメインフェイズ1開始時と限られているため、前述の通り実質ターン1制限がかけられていること。
サーチカードを握っていてもそちらを先に発動する事ができず、
このカードでサーチ先をドローしてしまう、などという事態もよくある上、
《大熱波》など同様の発動条件を持つカードとの兼ね合いが難しい部分もある。
また、ドローへの制約があるため他のドローソースと併用しにくい面もある。

だが、デッキによってはほぼ無条件での2ドローの前には余りにも軽いデメリットといえる。

一方、このカードのデメリットは一連の処理で適用されるため、《灰流うらら》で効果だけ無効にされたとしてもその後に他のドローソースを発動することはできる。

発動時に「強満かましてよかですか?」などと言わないようにしよう。


金満で謙虚な壺
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、
このカードを発動するターン、自分はカードの効果でドローできない。
(1):自分のEXデッキのカード3枚または6枚を裏側表示で除外して発動できる。
除外した数だけ自分のデッキの上からカードをめくり、その中から1枚を選んで手札に加え、
残りのカードを好きな順番でデッキの一番下に戻す。
このカードの発動後、ターン終了時まで相手が受ける全てのダメージは半分になる。

第11期3番目のパック「BLAZING VORTEX」で登場した壺。
《強欲で金満な壺》と《強欲で謙虚な壺》の要素を組み合わせたような効果を持つ。

他の効果でドローできない制約、コストでEXデッキから3or6枚裏側除外するのは《強欲で金満な壺》と同じ。ドローではなく、《強欲で謙虚な壺》のように除外した枚数分デッキトップを公開し、その中から1枚を手札に加える効果になっている。なお、《強欲で謙虚な壺》と異なり残りは好きな順番でデッキボトムに送る。例によって同名ターン1制限あり。

基本的な使い方は《強欲で謙虚な壺》に近い。手札の総枚数を増やすのではなく、必要なカードを手札に集めやすくなることでデッキの安定性を上げることができる。

デメリットが特殊召喚の制限から相手に与えられるダメージが全て半分になる効果に変わっている。キーカードを引き込みながら展開することが可能になった一方で、1ショットキルを狙うのは難しくなっているため、どちらかと言えば制圧デッキ向き。

《強欲で金満な壺》と比較すると手札は増えなくなったが、メインフェイズ1開始時以外でも使える上に除外するカードを自分で選べる様になっている。そのため、除外したくないカードを先に出したり残したりといった調整ができる。

コストの対象から裏側表示の指定もなくなっているのでEXに移動したペンデュラムモンスターをコストに選べたりと融通がきくようになっている。そのため、多くのデッキで初動の安定性を高めるため採用された。

その後、デッキ構築の幅を狭めると判断されたのか2022年4月1日に準制限カードに。
マスターデュエルでは更に厳しく、8月31日より制限カードとなっている。


禁忌の壺
リバース・効果モンスター
星9/地属性/岩石族/攻2000/守3000
「禁忌の壺」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリバースした場合、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●自分はデッキから2枚ドローする。
●フィールドの魔法・罠カードを全て持ち主の手札に戻す。
●相手フィールドのモンスターを全て破壊する。
●相手の手札を確認し、その中からカード1枚を選んで持ち主のデッキに戻す。

「ディメンション・オブ・カオス」で登場した壺。

まさかの「壺」モンスター。ただし効果としてはどちらかと言えば「ポッド(ポット)」シリーズに近い。

リバースした場合に《強欲な壺》《ハリケーン》《サンダー・ボルト》《強引な番兵》の内どれか一つを発動することができる。

《サンダー・ボルト》以外の3枚は現在禁止カードであるため間違いなく強力なのだが、レベル9かつリバースモンスターなので普通に効果を使うと手間とコストがかかるので、リバースモンスターのサポートが必要になってくる。

もっぱら《聖占術姫タロットレイ》とのコンボ用カードである。


◆「強欲」関連


強欲な瓶
通常罠
(1):自分はデッキから1枚ドローする。

罠になり、ドローできる枚数が1枚になった。

確実にデッキ圧縮はできるが、罠カードなので発動のタイミングが遅れ使いにくい。
主に【チェーンバーン】においてアドバンテージを失わずチェーンを積むために利用される。

同じくフリーチェーンで1枚引ける罠カードとして《八汰烏の骸》がある。そちらは相手フィールドにスピリットモンスターがいる場合に2ドローという効果も選択できるため長らく上位互換として扱われた。

その後、《強欲な瓶》のサポートカードとして《瓶亀》が登場した事で相互互換となった。


瓶亀(かめがめ)
効果モンスター
星4/水属性/爬虫類族/攻 200/守2100
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
「強欲な瓶」が発動する度に自分のデッキからカードを1枚ドローする。

効果は一見すると《強欲な壺の精霊》の《強欲な瓶》バージョンのように思えるかもしれないが、こちらは相手が発動してもドローするのは自分である。
そして下級モンスターながら守備力は2100と高いため、あちらに比べるとまだ使い勝手はよい。


強欲なウツボ
通常魔法
(1):手札の水属性モンスター2体をデッキに戻してシャッフルする。
その後、自分はデッキから3枚ドローする。

「壺」ならぬ「ウツボ」がイラストに写ったシャレカード。
水属性ならどんなモンスターでもデッキに戻す事で3枚も引けるが、3:3交換なので手札は増えない。

水属性モンスター2枚とこのカードが手札になければ発動できず、
手札の水属性モンスターよりも必要なカードを引きたい場合でないと旨味が薄いということは覚えておきたい。

相性の良いカードは自分の墓地の攻撃力1500以下の水属性モンスター2体を回収できる《サルベージ》。
発動条件を満たせるうえ、手札枚数を1枚増やすことができる。


強欲ゴブリン
効果モンスター
星4/地属性/悪魔族/攻1000/守1800
このカードが表側表示で自分フィールド上に存在する限り、 お互いは「手札のカードを捨てる事によって発動する効果」を発動できない。

手札を捨てて発動する効果を発動できなくさせるメタ効果を持つモンスター。
氷結界の龍 ブリューナク》の効果を止められたりもするが、はっきり言ってステータスが低く、簡単に戦闘破壊される。


強欲なポッド
リバース・効果モンスター
星3/地属性/岩石族/攻 700/守 800
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリバースした場合に発動する。
以下の効果をそれぞれ適用する。
●相手フィールドのカードの数まで自分のデッキの上からカードをめくり、
その中から1枚を選んで手札に加え、残りを墓地へ送る。
●EXデッキから特殊召喚された相手フィールドのモンスターの数まで、
自分のEXデッキからモンスターを墓地へ送る。

今度は「壺」ではなく「ポッド」。《強欲な壺》と《メタモルポット》を足して2で割った様な見た目。
リバース効果で相手の場のカードの数までデッキトップを捲って1枚を手札に加えて残りは墓地送り、相手の場のEXから特殊召喚されたモンスターの数だけ自身のEXデッキのモンスターを墓地へ送る。

前半は《強欲な壺》と言うよりは《強欲で謙虚な壺》を思わせる効果をしており、後半に至っては面影がほとんどない。
相手依存にはなるものの、上手くいけば大量の墓地肥やしが可能となるのでこちらを主軸に据えるべき。



エクシーズ・効果モンスター
ランク5/闇属性/獣族/攻2500/守1500
レベル5モンスター×2
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手の効果で発生する自分への効果ダメージは代わりに相手が受ける。
(2):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
破壊したそのモンスターの元々の攻撃力以下の攻撃力を持つフィールドのモンスターを全て破壊する。
「七つの大罪」の一つ「強欲」を司るエクシーズモンスター。しかしドロー効果は持ち合わせていない。
個別記事を参照。


◆その他


貪欲な瓶
通常罠
「貪欲な瓶」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):「貪欲な瓶」以外の自分の墓地のカード5枚を対象として発動できる。
そのカード5枚をデッキに加えてシャッフルする。
その後、自分はデッキから1枚ドローする。

「強欲」でも「壺」でもないが、類似した効果をもつ瓶。

発動の遅い罠カードでドロー枚数も1枚だが、《貪欲な壺》と違って魔法・罠カードもデッキに戻せるので腐りにくい。
また、墓地に置かれた魔法・罠カードをノーコストでデッキに戻すことが出来るカードは貴重である。
そのため、そういうカードを再利用しやすくするための工夫も必要になる。
あれ? ドローソースじゃなくね?


ゴブリンのその場しのぎ
カウンター罠
500ライフポイントを払う。魔法カードの発動を無効にし、そのカードを持ち主の手札に戻す。

上述の《強欲ゴブリン》がボロボロの服で《強欲な壺》を抱え、媚びへつらっている。カードの効果から、《強欲な壺》は彼の所有物であったと考えられる。

戻した魔法カードはすぐに使用できるため実際はその場しのぎにすらなっていないことが大半。
一応発動タイミングが限られたカードでは再発動を阻止できたり、コストが必要なカードはもう1度コストを払わせることもできるが…
ほとんど意味のない効果だが、ライディングデュエルではかなりのメタカードに進化する。


雪花の光
通常魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の墓地に魔法・罠カードが存在しない場合に発動できる。
自分はデッキから2枚ドローする。
このカードの発動後、このデュエル中に自分は「雪花の光」以外の魔法・罠カードの効果を発動できない。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。
手札のモンスター1体を相手に見せ、デッキに戻してシャッフルする。
その後、自分はデッキから1枚ドローする。

「FLAMES OF DESTRUCTION」より登場したカード。
ターン1の制限こそあるものの、効果だけを見ればノーコストでの2枚ドローに加えて自身を除外しての手札交換と 《強欲の壺》の上位互換 である。
しかし相応にデメリットも重く、墓地に魔法・罠カードが存在すれば発動できず、 発動以降は同名カード以外の魔法・罠カードの発動を封じられる

この非常に重いデメリットのため基本的に(このカード以外を採用しない)【ほぼモン】専用のドローソースとなる。

しかし全ての【フルモンスター】が駆逐されたという訳ではなく、《星見獣ガリス》等の【フルモンスター】であることに価値があるデッキや《エキセントリック・デーモン》などP効果を用いるデッキ、《超重荒神スサノ-O》で相手の魔法カードを利用したり「超重武者装留」を装備魔法として使う【超重武者】などでは採用が見送られることになる。

逆にいえばそのような一部の【フルモンスター】以外にはとりあえず3積みしても良いポテンシャルを秘めており、【彼岸】や【海皇水精鱗】などモンスターのみでも戦えうるデッキではこのカードの為だけに【ほぼモン】にすることも考えられ、後者は実際に環境に食い込むことがあった。

発動が封じられるため《虚無空間》の自壊効果が発動せず、実質無条件で維持することが可能になるという非常に強力な状況を作り出す事ができる。

しかし、このカードを採用できるデッキの事情を考えるとその状況を作り出す事自体が大変難しく実用性はネタレベルと言った所。


上記のカードの他にも強欲な壺やその一部が描かれたカードは数多く存在し、ゴブリンとも縁がある物もまた多くある。


【漫画・アニメでの活躍】

原作ではバトルシティ準決勝で闇遊戯が使っていたのみの登場。
しかしアニメでは初代の乃亜編あたりからみんな使い始め(アニメで最初に使ったのは人形である)、アニメGXの2期あたりまで(禁止カード指定された後も)ずっと使い続けられていた。ちなみに乃亜編の杏子は(初心者とはいえ)あろうことかこのカードを手札コストにするというプレミを犯している。
それ以降はさすがにスタッフが自重したのか出番が減り始め、禁止となった5D's以降は一回も出ていない。

ただし《強欲な壺》そのものが出ないだけで《強欲な壺》の役割を引き継いだドローカードは相変わらず登場する

漫画GXでは十代や紅葉がしばしば使っている。さらに《強欲な壺》すら超えるドローカードも出てくる。
だいたいが手札が尽きたときに限って引いたり、これによってコンボパーツが揃ったりなど、逆転フラグとも言える存在。

シナリオライターや漫画家に優しいカードとも言える。
(《ガード・ブロック》がもう少し早く世に出ていれば壺の出番を減らせたかもしれないが。)

GX3期からは登場しなくなっている。
デュエルアカデミア教師の佐藤が「禁止カードの改訂があった」ようなことを言っているので、多分この時期にあちらの世界でも規制されたのだと思われる。

あとたいてい使うとソリッドビジョンがパリーンと割れるのが特徴。
これは初期のテキストである「自分のデッキからカードを2枚引く。引いた後で強欲な壺を破壊する。」(最初期の遊戯王はデッキのシャッフル等基本的な動作がまだルールとして明文化されておらず、カード毎の個別の効果として処理されていた。)から来ていると思われる。


【ゲーム作品において】

禁止制限適用以降のゲームでは当然ながら使用できない。
TFシリーズをはじめ一部作品では、禁止制限のない専用リミットを使用することで他の禁止カードともども使用可能になる。
またデュエルリンクスでは単独の実装こそないが、十代のスキル「奇跡のドロー」で使用可能である他、レイドデュエルイベントにおいて使用できる特別なアイテムを使うことでゲーム外から手札に加わる。

カードではないが、遊戯王マスターデュエルだとメイト *11としても実装されている。
構ってあげるといやらしい笑い声を出して弾んだり回転したりする。やっぱり生物だったようだ。
《強欲な壺の精霊》も内部にお住まいで、特定の場面でひょこっと顔を出す。キモかわいい。
なんとかデュエル中に使えないかなあ
とか言っていたら禁止制限を全て撤廃した「アンリミテッド」のレギュレーションが追加され、更に2022年9月30日より
禁止カードの生成が解禁。これにより公式なデュエルで憚られることなく強欲な壺を使うことができるようになった。

【余談】

E・HERO バブルマン》は場に出したとき他にカードがない場合2ドローする効果を持ち、「強欲な泡男」等と呼ばれることがある。
十代は初手か窮地の時にこいつを召喚しドロー →《バブル・ショット》で体勢を立て直す。
尚OCGではドロー発動条件が厳しくなっている。ディスクガイェ…

タレントの藤田ニコル氏の笑った顔が《強欲の壺》の顔と似ていると言われる。
実際検索エンジンでも、「強欲な壺」、もしくは「藤田ニコル」で検索すると検索候補として一緒に表示され、なんと テレビでも紹介された。
これだけなら単なるユーザー側のネタで済んだのだが、何をトチ狂ったか 藤田ニコル自身が《強欲な壺》のコスプレをしてしまった。
案外ノリノリである。



《強欲なアニオタ》
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最終更新:2024年04月24日 23:20

*1 テキストが長いということは発動条件やデメリットが記載されていることが多いため。ただし、カードパワーのインフレが進むと強力な効果をいくつも持つカードが登場するようになるため、一概には言えないことではある。

*2 自分の墓地に魔法カードが存在しない場合、互いのプレイヤーがバトルフェイズを行えなくなる永続魔法

*3 コストに加えてカード毎の発動制限があることも。

*4 かのMtGには異常な低コストで3枚ドローという事例もあるが。もちろん禁止・制限指定されている。

*5 入って当然のカードが採用されていないのでは完成形とはいえないという意味合い。

*6 ちなみに《カウンター・クリーナー》のイラストにも《強欲な壺》が描かれている。

*7 融合・シンクロ・エクシーズ・リンクモンスターはメインデッキに入れることは出来ないので、代わりにEXデッキに戻す

*8 このコンボは2:2交換なので悪い燃費ではないが、アドバンテージは取れない

*9 発動「する」ターン表記なため、このカードの発動以前に特殊召喚を行っていた場合は発動不可になる。もし発動「した」ターン表記であったならば発動前の特殊召喚に制限はなかった。

*10 前述の方法で回収しない限り、2枚目までしか2ドローはできず、3枚目は1枚しかドローできないが。

*11 ゲーム進行には全く関係ない、盤面外に置かれるマスコット