ギー(赫炎のインガノック)

登録日:2012/03/16(金) 10:34:43
更新日:2020/12/15 Tue 23:36:39
所要時間:約 6 分で読めます




――ああ。
――訊ねる声が聞こえる。

答えられない。
答えられない。
言葉は出ず、伸ばした手も届きはしない。

きっとあの時。
世界と一緒に僕は壊れてしまったのだ。




赫炎のインガノック -what a beautiful people-の主人公。
CV:古河徹人/竹田彬夫
ファンからはギー先生の愛称で親しまれる。

閉鎖都市インガノックの下層で巡回医師を営む青年。
大公爵アステアが発見した「現象数式」と呼ばれる技術で病巣を直接置き換えたり傷を癒したりする数式医(クラッキングドク)という存在。
診療所は持たず、とうてい白衣とは呼べない改造外套を羽織って下層を歩き回っている。

一般的な数式医が貴族や上層のお抱えとして裕福な暮らしをしているのに対して、ギーは貧しい人々を相手にほとんど対価を求めず治療を続けている。
このことについて一部の患者からは親しまれ感謝もされているが、一方で変わり者、もしくは狂人として奇異の目で見られることも多く、
本人もそのように見られていることは十分自覚している。

また、末期の癌だろうが致命的な傷だろうが魔法の如く一瞬で治る現象数式でも蔓延する奇病や麻薬中毒にはその場しのぎにしかならず、
ギーひとりがいくら人を救おうが焼け石に水にしかならないのが現状である。
だが、そのこともわかった上で手を差し伸べ続けている。

自分のことはないがしろにしがちで食事と睡眠をほとんどとっていない。
現象数式を自分に施して代謝を抑制しており確かに普通の人間よりは食事も睡眠も必要ないのだが、
大脳変異の影響で睡眠欲と食欲を完全に失っているため「寝落ちる」「飢える」などのブレーキがまったく利かない。
そのため放っておいたらいつ命を落としてもおかしくない状況に立っている。
このことについて奥さんことアティからは常に心配されている。







以下ネタバレ









奇械《ポルシオン》
ギーの背後にたたずむ41の奇械の一つ。
所持する力は全部で4つ。

「太陽の如く、融かせ」
人間には破壊不可能な《クリッター》すら焼き尽くす炎をまとった右手。情報空間だろうが焼き尽くす。

「王の巨腕よ、打ち砕け」
巨腕はカイナと読む。超質量の一撃で対象を全方位同時圧壊させる。

「刃の如く、切り裂け」
相手を一瞬でばらばらにする。作中だと30mほどの《クリッター》をばらばらにした。

「光の如く、引き裂け」
悪なる右手。対象の現在を奪い去る。すごく簡単に説明すると相手を取り込み消滅させる感じ。ちなみに記憶など特定のものだけでも可能。しかし、それによりアティは…

上記の能力はどれも強力で、作中ではラスボス以外を、

手を伸ばす

Right hand from behindが流れる

解析・弱点発見

上記のどれかを使う

相手は死ぬ

という一連の流れで相手を倒す。
たとえ相手がどんな《クリッター》だろうが、最強(笑)の奇械使いだろうが一撃である。
ちなみに弱点がわかるのは、ギーの現象数式を使用する目とポルシオンの目が重なった際に相手の情報を知ることが出来るからである。

元々ギーは、インガノックが閉鎖され異形都市となる前は医学生だった。
しかし、10年前に起きた病院の崩落事故で一人の少女の命を救うことができなかった。
《復活》の以後、都市の住民全員が崩落事故のことを忘れている中、ギーも例外ではないにも関わらずただひたすらに人々へ手を伸ばし続けている。
物語終盤、グリム=グリムによってさらわれたキーアを追う最中に黄金螺旋階段を上り全てを思い出したケルカンと対峙。
記憶の断片を思い出し、死闘の末ケルカンの奇械《トート》を破壊する。
そして、ギーは黄金螺旋階段でキーアと共に願いの果てに至る。

インガノックは真に解放され、そこには青空が浮かんでいた。

ED後のギー先生は……なんと生死不明である。ポルシオンが自身が消える最中に瓦礫の中に消える二人を見ているのが最後である。
彼のその後はプレイヤーの考察次第なのかもしれない。
一応後日談のWEBノベルでは生きているっぽいことが書かれている。


ポルシオンは10年前の崩落に巻き込まれ命を落とした41人の一人。
実は物語はギーの視点ではなくポルシオンの視点で展開されている。
章の合間にある心の声を聞くゲームパートはポルシオンが心の声を聞いている。ゆえにギーの心の声も存在している。
ちなみに心の声で聞く事が出来るインガノックの記録は西方碩学協会の主宰『トート』が残したもの。この『トート』と奇械《トート》の関係は不明。

ギーの背後で手を伸ばし続けた彼はインガノックが解放され、ギーから離れ蘇った後もやはり手を伸ばした。


【余談】
実は黄金螺旋階段を登り切ったキャラクターの中で唯一帰ってきた描写がない。
あと、作者である桜井先生がブログやコミケのペーパーなどで展開していた(元)お遊び企画「深闇のセレファイス~What a beautiful apocalypsis~」に「アティという名の影人間を侍らせる最強の現象数式使い」というキャラクターが出てくる。敵として。


……なるほど、確かに。
人はこれに追記・修正できないだろう。
けれど、どうやら。背後の彼は人ではない。
鋼の君。我が奇械≪Wiki篭り≫僕は君にこう言おう。
めいでんの如く、書き足せ。


画像出典:赫炎のインガノック-What a beautiful people-
     株式会社ビジネスパートナー・Liar soft
     イラストレーター 大石竜子

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最終更新:2020年12月15日 23:36
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