ガンダムレオパルド/レオパルドデストロイ

登録日:2010/03/06(土) 23:15:06
更新日:2024/02/09 Fri 03:51:09
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“過ちは繰り返さない”なんでしょ!?



機動新世紀ガンダムX』に登場するMSでガンダムタイプの一種。



ガンダムレオパルド

型式番号 GT-9600
分類 重火器格納型MS
所属 旧地球連邦軍→フリーデン
生産形態 少数生産機
全高 16.8m
重量 8.5t
装甲材質 ルナ・チタニウム合金
武装 インナーアームガトリング
ヘッドバルカン×2
ヘッドキャノン×2
ブレストガトリング×2
グレネードランチャー×6
ショルダーミサイル×11
ホーネットミサイル×2
ビームナイフ
Gビット×12
セパレートミサイルポッド
S-1ユニット

搭乗者 ロアビィ・ロイ



【機体説明】

ガンダムXエアマスターと同じく第七次宇宙戦争にて投入されたニュータイプ用「ガンダム」の一機。機体カラーは緑。
全身に多数の火器を備えた重武装型である。

なお形式番号の関係やGジェネの機体解説で「旧連邦が最初に開発したガンダム」との記述がある事から、
本機はガンダムX世界における初のガンダムと誤解されがちだが、
DVD-BOX付属の設定には「第一次宇宙戦争で開発された初のガンダム」というニュアンスの記述が有り、
レオパルド側には第七次宇宙戦争時代に開発された機体というニュアンスの記述が有ることから「ガンダムX世界初のガンダム」というのは間違いである。

現所有者であるロアビィが本命の彼女から賭けで勝って譲り受けたが、宇宙戦争時のパイロットについては不明。

重装甲と大量の内蔵火器による重MS(と言っても他のガンダム作品に比べれば遥かに軽いが)だが、足の裏に備えたキャタピラ+ローラーを使用して地面を滑るように移動する。
そのため地上では高い機動力をもつ。劇中では足を止めての撃ち合いはもちろん、高速移動しながらの射撃戦やガブル戦での大ジャンプからの地上への砲撃等、地上での機動性を活かした軽快な戦闘シーンの印象が強い。劇中のガンダムタイプでは唯一飛行能力を持たない為エアマスターの手に捕まって移動する事も有った(強化後は乗っていた)。元々が宇宙戦争用の機体の為、当然宇宙空間でも問題なく戦闘可能。
フラッシュシステムにより12機のGビットを操作可能で大戦中は強力な重火力部隊を編成し無敵を誇っていた。

足裏の設定画ではキャタピラの横にローラーが付いているのが分かる。
だが、この設定画にはローラーキャタピラ無し版の画が存在する(ただし有り版と無し版の両方が一緒に掲載された事は何故か無い)。
そのため、水中や宇宙での運用ではデッドウェイトなローラーキャタピラは換装撤去していた可能性が高い。
某デアゴ出版物では「自力で出し入れ出来る」とか書いて有ったがこれは間違いで実際に両方の画を比較すると分かるが、
明らかに収納を想起させる様なパネルラインは無く当然アニメ本編でも自力出し入れしていた描写はない。
後述の換装オプション装備等から考えれば整備時に換装していたと考える方が妥当である。

飛行に適さない機体の特性、重量による移動制限のためか、局地戦では専用装備が追加される事が多く
雪国では雪上を移動するためにブレードシューズというかんじき型装備を、水中運用の際は専用装備S-1ユニットを使用した。

勿論それらの装備はフリーデンメカニックチーフであるキッド・サルサミルが制作している。さすがキッド。



【武装】

◆インナーアームガトリング
レオパルドの主武装の八門の砲身を持つ大型ビームガトリング砲であり高い連射性と威力を誇る。
コレ一本だけで普通のMS一体の持つ全火力を上回るレオパルドの最強武装。
通常のガトリングと異なり、砲身と左腕を連結させる事で使用する変わり種。

砲身はバックパックにアームで繋がっており、普段は左後ろに下げている。
使用時には前に展開して名前通り左腕を内部に包み込み左肩の照準機状パーツと砲身側の黄色い円形パーツ、
それと左肩の吸排気スリットパーツと砲側のパーツが合致し結合する事で左腕そのものが大型ビームガトリング砲になる。
腕の駆動エネルギーを直接ビームに変換できるのが高出力のワケである。
名前にビームと付いて無いせいでよくゲーム作品で実弾兵器扱いにされるがビーム兵器である。

また作中では左に大きく開いて横に撃ってたりするが、現状出ているプラモではその構造上肩関節の都合も有って腕が振れないので射線が限定される。
2000年代以降のガンプラ技術でのリメイクやデザインの追加などで何とかして欲しい所である。

◆ヘッドバルカン
ガンダム恒例の額部バルカン。牽制用。

◆ヘッドキャノン
ヘッドバルカンと共に側頭部に装備された小口径キャノン砲。
実はヘッドバルカンとこれはブレストガトリングのせいで劇中では一切発砲描写が無い。

◆ブレストガトリング
胸部に備えた実弾ガトリング砲。
左右1基ずつ計2基備えており、使用時にはカバーになっている装甲が展開する。カバー装甲のおかげで防御力も上がっている。
ヘビーアームズにも似た様な武装があるがこっちは左右のカバーも砲も独立してるので片方だけ撃つという節約染みた裏技が使える。

◆グレネードランチャー
右前腕に装備している。大2、小4の計6門あり、各種榴弾を発射可能。
使用時には発砲時のインパクトを吸収する為前後にスライドする。

◆ショルダーミサイル
右肩アーマーに備えた中型誘導ミサイル
内部の8基以外にカバー裏にも3基の計11基を装備する。基本的に一斉射で使用。

◆ホーネットミサイル
両脛アーマーに収まっている赤外線追尾式のミサイル。天候によって命中率が左右される。劇中で使った際も効果的に使えたとは言えない状態だった。

◆ビームナイフ
接近戦用武器。右足側面外側の専用ホルダーに収まっている。
ビーム刃が短いためエネルギー消費が少なく取り回し易い。
前作のヘビーアームズとは違い、劇中ではアシュタロンのビームサーベルを受ける為に使っただけ。

◆Gビット
フラッシュシステムにより起動される本体と同性能のMS型ビット兵器。
本機のGビットはGTビットと呼ばれ、インナーアームガトリングを搭載し親機同様の高い火力を持ち大戦中は無敵を誇ったと記されている。
過去の戦争でほとんど失われた為、劇中では回想シーンに登場するのみ。
どちらにせよパイロットのロアビィがニュータイプでは無い為使用できないが。

◆セパレートミサイルポッド
左足側面に装着する追加武装。パトゥーリア戦でのみ装備。
ミサイル4基を内蔵するがミサイル自体はショルダーミサイルと同じようだ。

◆S-1ユニット
水中戦用装備。
背部に付ける曳航ソナーポッド付きの多連装魚雷発射管内蔵の推進ユニットよくマブチ水中用モーターとか言われると、
インナーアームガトリングと換装する多連装マイクロ魚雷発射装置を「S-1ユニット」と呼ぶ。
基本的にこれら以外は水中用では無い為、水上に浮上した時やフリーデンの甲板に上がって背部推進ユニットをパージした際は左腕は使わずブレストガトリングと右腕グレネードランチャーで応戦していた。
ホーネットミサイルを魚雷に換装したとかいう根も葉もない噂が飛び交っているがデタラメである、多分やってたとしてもUTM版のみ。



【『機動新世紀ガンダムX 〜UNDER THE MOONLIGHT〜』での扱い】

第一話にS-1ユニットとセパレートミサイルポッド装備で登場。キッド自作装備のハズだが何故か装備している。ミサイルは全部水中用に魚雷に換装されてる模様。
パイロットは名もないチンピラキャラであり、雇い主のローザⅡ世を裏切り攻撃を仕掛けるも、その後現れた黒いGXのサテライトキャノンを受け跡形もなく消し飛んだ。


ガンダムレオパルドデストロイ

  • 型式番号 GT-9600-D
  • 分類 重火器格納型MS
  • 所属 フリーデン
  • 生産形態 カスタム機
  • 全高 16.8m
重量 8.6t
装甲材質 ルナ・チタニウム合金

【武装】
ツインビームシリンダー
リストビーム砲×5
ブレストガトリング×2
ホーネットミサイル×2
11連ミサイルポッド
ヘッドビーム砲×2
ビームキャノン
ビームナイフ
ショルダーランチャー×4
Gビット×12
セパレートミサイルポッド
ヒートアックス

搭乗者 ロアビィ・ロイ


【機体説明】
レオパルドデストロイ(通称:レオパルドD)は、ガブル戦にて中破し、ボロボロになったレオパルドを見たキッドが
「こりゃ直すより改造しちゃった方が早い」と一目で判断して大幅改修を加えた機体。カラーリングも赤茶色に塗り替えられた。
本体の外見はあまり変わりないが装甲の大幅な強化とジェネレータの出力アップの恩恵によりビーム兵器が多数追加された。
これにより火力は大幅にアップしたにもかかわらず、実体弾メインからビーム兵器メインになった為重量はほとんど変わっていない。流石キッドさん!
ローラーキャタピラによるダッシュも引き続き可能で、地上では飛行しているガンダムDXやエアマスターバーストと並走可能な程の機動性を持っている。
また、宇宙でも大気圏内で飛行が可能なエニルジェニスに対し、「その機体じゃガンダムに追い付けないでしょ!」と言えるだけのスラスター出力の機動性を有している。

改修前同様大気圏内では飛べないが、Gファルコンと合体する事で大気圏内飛行能力を得る事が可能。
この形態では誘導兵器であるミサイルや射角・射界の広い火器を搭載してる事も有り全方位に死角が無くダブルエックスすら上回る通常戦闘能力を持つとされている。
劇中では結局テスト飛行のみに留まった。
ロアビィ「あはっ!こりゃいいや。これでもうウィッツの世話にならなくて済むな。」

エアマスターバーストらに遅れてかなり遅れて鳴り物入りで登場したのだが、OPではなかなか反映されず、
なおかつ劇中での出番は後半ガロードの単独行動編が主流になったこともあってあまり活躍できず、という有様に。
よって残念ながらあんまり目立った単独の活躍シーンがなく、イマイチ印象の薄い可哀想な機体でもある。
その分ゲーム等ではその鬱憤を晴らす活躍をさせられるだろう。


【武装】
◆ツインビームシリンダー
レオパルドDの主武装。
インナーアームガトリングと同じく普段はバックパックに懸架アームを使ってマウント*1しており、使用時に延伸して前腕に装着する。
左右二つで、右手用は砲身が四門に減ったビームガトリング、左手用は複合ビーム砲になっている。
片手一基当たりの威力はインナーアームガトリングと同等なので単純計算で以前の2倍の破壊力を得た上に
射線を左右で分割する事も出来れば正面に纏める事で倍の弾幕火力を形成出来る利便性も高まっている。
さらにインナーアームガトリングが左腕丸ごと包んでいたのに対し
ツインビームシリンダーは前腕部に砲身ユニットを付けるだけなので腕の可動範囲を殺さずに済み、取り回し易くなっている。

◆リストビーム砲×5
グレネードの代わりに装備された。右前腕部にあるためツインビームシリンダーを装備すると使用出来ない。
ちなみにグレネードとの違いは実体弾からビームになった事の他に大の方が纏められて1門の大きなビーム発射口になった事。

◆ブレストガトリング×2
無印から継続。

◆ホーネットミサイル×2
無印から継続。

◆11連ミサイルポッド
ショルダーミサイルをセパレート化した物。左肩外側ハードポイントに装着されている。
一応肩関節の改良の為なんだとか、やっぱり無印版右肩のあの構造はキッドも問題視していたようである。

◆ヘッドビーム砲
ヘッドバルカン、ヘッドキャノンに代わって側頭部に取り付けられたビーム砲。
劇中では使われた事が無いのにゲームではよく採用される、多分ビーム属性のヘッドバルカン程度の扱いだからなんだろうけど。

◆2連装ビームキャノン
右肩外側ハードポイントに装着された可動式の二連装ビーム砲。基部で回転するので射角・射界が広い。

◆ビームナイフ
無印から継続。原作では結局デストロイでは使用せず。

◆ショルダーランチャー×4
ショルダーミサイルのセパレート化で空いた肩のスペースに4基追加された武装。
公式サイトによると1基ずつが恐るべき破壊力を持つらしいがビーム火器か実体弾火器かは謎。

◆Gビット
フラッシュシステムにより起動される本体と同性能のMS型ビット兵器。設定のみで原作では使用するシーンは無い。

◆セパレートミサイルポッド
無印から継続、ただし劇中未装備。

◆ヒートアックス
要するにヒートホーク。劇中未装備。
旧革命軍機もヒートホークを使ってるがあっちは普通の片手斧っぽいのに対しこっちはやや小振りの手斧っぽい印象、ハンドガードも付いてる。



ゲームでの性能】


初登場はα外伝から。圧倒的な武装の数が再現されており武器がメチャメチャ多い。
特にビームナイフの演出(ローラーダッシュで突撃し切りかかる)はカッコいいので必見。
また、デストロイに改修されるとGファルコンとの合体運用も可能になる。
ただしα外伝だけで以降の作品では主要武装以外再現されていない。

ローラーダッシュで地上では高機動という設定からかスパロボシリーズでは地形適正が素で陸Sだったり移動後攻撃可能な武器が多い。

現状S-1装備が再現されているのはRのみ。そこではエクサランス・ダイバーネオゲッター3と並んで水中戦が行える数少ない機体である。

何故か全弾発射系の必殺技が無かったが、第2次再世篇にて遂に「フル・バースト・アタック」という名称で追加され死角が無くなった。

ミサイルが強いこのゲームでは当然の様に強いユニット。
更にレオパルドデストロイは同系統の機体と比べて燃費が良い事が多く、格闘・ビーム・実弾とあらゆる敵に対応できる武装バランスの良さも相まってかなり使いやすい機体になっている。

ACE2のヘビーアームズみたく多数の武器を持ち、順次切り替えていけば弾切れは気にしなくてよい。
しかしメイン射撃のインナーアームガトリングを撃つ時に腕に装着する動作を必ず入れるためワンテンポ遅れて発射するためやや煩わしい上に
何故か火力がレオパルドの搭載火器中最弱という本来の設定と真逆の状態にされている。

ちなみにレオパルドデストロイは無い。(エアマスターもバースト無し)


【MSV】

以下の初出は全てコミックボンボンの記事からである。

◆レオパルド・アイアン
装甲を強化し、鉄球ツングースハンマーを装備して白兵戦に対応させた機体。ネオロシア代表に似ている。

◆レオ・ダイバー
魚雷とクローアームで水中戦に対応させた機体。水から上がると武器が少ないのがネック。
シルエットはズサっぽい。

◆レオ・タンク
火力を更に強化した機体。代わりに落ちた機動性をタンクにすることで補っている。当然飛行能力系は皆無。



ガンプラ

ノーマル機、デストロイ共に1/144、1/100HGで発売。

1/100HG無印レオパルドの出来は販売当時からガンダムXのプラモの中で一番良いと評判であり今見ても素晴らしいの一言。
1/144と違い、セパレートミサイルポッドも付いている。
デストロイの方は追加パーツの分がやや出来が悪いと言われる事も有るが概ね無印と同評価の良キット。
両スケールとも、ブレードシューズやS-1ユニットまでは立体化されていない。
まあ流石に2000年代以降の現行ガンプラとの比較では劣る部分が有る(特にギミックや関節周り)のでMGやHGAWシリーズでのリメイクが待たれる所。

後に『ガンダムビルドファイターズトライ』で登場したレオパルドの改造ガンプラ「レオパルド・ダ・ヴィンチ」が1/144HGで発売されたが、通常のレオパルドまで発売する予定はまだない。




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最終更新:2024年02月09日 03:51

*1 ただしこちらは収納時は短縮化するギミックが付いている