フェニックス(仮面ライダーウィザード)

登録日:2012/11/04 Sun 03:54:23
更新日:2024/04/16 Tue 17:40:36
所要時間:約 2 分で読めます





おう、楽しませてもらうぜ



人間態/怪人態(声):篤海

【概要】

「サバト」によって誕生したワイズマンの配下である上級ファントムの一体で、同じく上級ファントムのメデューサと共に行動し、新たなファントムを産み出すべく暗躍する。
普段は宿主である「ユウゴ」という青年に擬態している。


【人物】

好戦的かつ粗暴な性格をしており、破壊衝動も抱えている自信家。
メデューサの「衝動に任せてゲートを死なせたら困る」という旨の台詞、およびそれを言われた当人の今度はうまくやる」という発言から察するに、衝動に任せ過去にゲートである人間を最低一人は殺害した事があるらしく、
「再び貴重*1なゲートを殺害しかねない」という理由から彼女から活動を禁止されている。
とはいえ、ワイズマンの許可とやり方の指定があれば行動出来ることと、一応身体の自由は保証されていることから、レギオンに比べればマシである。

元々のファントムの仲間意識の薄さに加え、彼自身のあまりにチンピラ丸出しな言動のために仮にも幹部でありながら手下のファントムに舐めた態度を取られる事が少なくない。
特に実力者であるベルゼバブに至っては、真っ向から彼を「暴れるしか能のない奴」と罵っていた。

【人間態】

無精髭を生やした粗野な風貌の青年。
赤系統の派手な服装をしているワイルド系の男。ビジュアルはヤクザやギャングそのもの。
彼の元となったゲートは「藤田雄吾」
今のフェニックスとは全く異なり、花屋で働いていた非常に大人しい好青年だった。


【怪人態】


身長:246.0cm
体重:162.0kg
特色/力:地獄の業火を操る、炎の翼、驚異的な再生・強化能力

を基調としたカラーリングと翼を広げた不死鳥の様な頭が特徴的な怪人。背中には鳥よりも昆虫に似た虹色の翅を畳んでいる。
怪人らしくないデザインで、ぶっちゃけ知らない人が見たらヒーローと思うだろう。

強力な火炎「地獄の業火」を操る能力と驚異的な再生能力を持つ他、戦闘では大剣「カタストロフ」を振るう。
上級ファントムだけあってその実力は極めて高く、ウィザードのフレイムウォーターランドを真正面から破り、
晴人をして「これまでの(ファントム)とは比べ物にならない」と言わしめ、初戦ではそれまで苦戦らしい苦戦をした事が無いウィザードを真っ向から圧倒した。

また、蘇るたびに魔力が上昇する能力と自身を倒した技に対して耐性を得るという能力(本人曰く「同じ手が二度通じるかよ」)を持ち、
中盤ではミサ以上の魔力となり各ドラゴンすらも真正面から打ち破った。
復活にはある程度の時間がかかる上、復活した直後は魔力不足で弱体化しており*2、完全に魔力が溜まるまでしばらくは大人しくしなければならないという弱点がある。
しかし死と再生を繰り返すうちにこの弱点すら克服して、最終的には死んだ直後に復活する上即全力を出せるようにまでなっていた


【本編での活躍】

1話からメデューサと共に登場。
部下であるファントム達に圧力をかけながら、何か言ってはメデューサに睨まれてたり下っ端に小馬鹿にされる日々を送る。

本格的に活動を開始したのは8話。ウィザードの妨害により一向に進まないファントム誕生に痺れを切らし行動を決意。
ミサに睨まれながらもワイズマンから許可をもらい、ゲートである少年『伊藤洋樹』を絶望させるべくウィザードの始末も兼ねて出陣。
彼の両親を襲い*3、ウィザードとの戦いも、その圧倒的実力で彼に初の黒星を付けた。

その後、洋樹の両親を殺害すべく再び病院を襲撃した際も終始ウィザードを圧倒するが、晴人がウィザードラゴンの力を手に入れ
ウィザードフレイムドラゴンに変身した事により形勢が逆転。
ドラゴンブレスを受けて完全に焼き尽くされ、消滅した。

…かに思われたが、もう一つの能力である再生能力によって復活。再びミサの前に姿を表したのだった。

16話にて、施設をひそかに支援している不良少年・達郎のクリスマスプレゼントを跡形もなく焼き尽くし、絶望に追い込む。
しかし、ウィザードによってファントムを生み出すのを阻止され、ウォータードラゴンによって氷漬けにされ、粉々に砕かれた。
余談だがアナザーウィザードはこのタイミングで誕生した。

再び復活した後はウィザードとの再戦を望むも、ワイズマンの命のもあり前線に出る機会を得られず、次第にフラストレーションを貯めていく。
そんな中、自身の起こした暴力事件(夜道で絡んできた酔っぱらいを怒りに任せて返り討ち)を調査していた大門凛子と接触。
ちょうどその時活動していたベルゼバブに徹底的に馬鹿にされ見下されていたため、意趣返しのため(フェニックスだということは伏せて)ベルゼバブの情報を彼女に与えるなどして彼女と交流していく。
そんな中で「やりたいことができない」と涙ながらに零し、それを「人間を襲いたくないのに強制される」と誤解した凛子に
「あなたのやりたいことをやればいいじゃない」、と人間との共存の可能性を問われるも、皮肉にもその説得の言葉で吹っ切れてしまう

ゲートもサバトも知った事か!! 俺は俺のやりたいように暴れてやるぜぇ!!!

募りに募ったストレスを炎と共に放出し、「自分のやりたいこと(破壊衝動に任せて暴れ回る)をやる」と決意。
ワイズマンたちを裏切り、単独行動をとるようになる。
そこ、『どこのイライラしてる人?』って言わない。

その後、グレムリンの入れ知恵で重傷を負わせた凛子を人質として廃工場にウィザードを呼び出し対決。

さあ、ここからが俺様のショータイムだ!! うおおおおおっ!!!

倒されても復活し、さらなる圧倒的な魔力でウィザードを敗北寸前まで追い込んだ。
最後の戦いでは初めて対峙した場所で激突。

楽しいぜぇ! やっぱ戦いはこうでなくっちゃなぁ!!

とテンションを高めながらウィザードの全ドラゴン形態を難なくあしらうも、ここに来てウィザードが発現した新形態「オールドラゴン」に圧倒され、遂に爪で串刺しにされながら炎を搔き消される。
勝敗は決したかに見えた。だが…

やるじゃねぇか…だが気を付けろよ、俺はまた蘇るぜ…!

お前を倒す気はない

何!?

不死の身体を呪うんだな

ウィザードは既にフェニックスとの戦いに終止符を打つ方法を見出していた。
そして間髪入れずに放たれた渾身のキック(ストライクドラゴン)によって太陽まで吹っ飛ばされそこで焼かれては再生し、また焼かれを繰り返すことになり、「死と再生の無限ループ」に落ちるという、見ようによっては普通に倒されるよりもエグい形で決着を着けられた。
これぞまさに、「どうあがいても絶望」である。

バカな…この俺が…こんな…!

ぐあっ…あああぁぁ…!!


―フェニックスは―
二度と地球へは戻れなかった…。


そして、死にたいと思っても死ねないので



お前に、フィナーレはない


なおフェニックスへの対処法としては、攻介が「自分が倒して復活する前に魔力を食う」という方法を提案している。
劇中では晴人が決意と意地を通すために敢えて単独で挑んだので実行はされなかったが、実践した場合に倒しきれたかは不明。
まあ実行したとしても、既にウィザードのドラゴン系スタイルすら圧倒するようになっていたフェニックスに
パワーアップ前のビーストで勝つのはほぼ不可能だったであろうが…

凛子と彼のエピソードは、例え人間(凛子)がどれだけ理解し共存しようと努力しても、ファントム(フェニックス)とは決して分かり合うことは出来ないという事を視聴者に植え付けたエピソードと言える。

なお、太陽に焼かれては生き返るを繰り返していたらその内太陽の火にすら耐性を持つと思われるが、どのみち太陽の引力に捉えられ続けるので耐性を得たところで本当に死にたくても死ねない状態になってしまう。それ以前に死と再生を繰り返し過ぎて無限ループの負荷に耐えかねて崩壊する可能性もあるが…


本編以外の活躍

『劇場版 仮面ライダーウィザード in Magic Land』でも登場したが、こちらは別個体。
仮面ライダービーストに魔力を食われたため、復活する事なく倒された。ある意味こっちの方が幸せだったかもしれない、というか間違いなく幸せである。
フェニックス、感謝しな。やっと死ねたんだ…

スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』ではショッカーの大幹部として登場したが、ウィザードのキックストライクで粉砕された。
映画を見ていた大きなお友達の多くは「それじゃダメじゃん! トドメ刺せよ! ブレイドかディケイドあたりでもいいから!」とか思った事だろう。

スーパーヒーロージェネレーション』ではエネミー側のユニットとして登場。
彼が登場するウィザードのステージでは、オールドラゴンとなったウィザードのストライクドラゴンによって
太陽に放逐される場面がムービーで再現されている。
ただしムービー中にウィザードが「フィナーレだ」と言ってしまうとんでもないミスがある
(一応ムービー終了後に原作同様の「お前にフィナーレはない…っ!」がある)
ウィザードの必殺技のストライクドラゴンでもフェニックスの最期を再現した演出になっている。

サモンライド』では火の世界「エンデルガス」の大ボスとして登場。
が、何故かガンダム並みのサイズに巨大化しており、マグマで半身浴しながら襲ってくる。
完全に原作を無視した形態であり、同作がクソゲー扱いされる要因の一つ。
そもそも、同作の敵陣営は「ライダーに倒された怪人の怨念が、黒幕に肉体を与えられて蘇った」という設定なので、
少なくとも本編中では死んでいないはずのフェニックスには当てはまらないのだが…

ロストヒーローズ2』にも登場。序盤~中盤にかけて3回も戦うことになる。
立ち絵では背中を向けてカタストロフを構えており、なかなかカッコいい。


【余談】

元ネタであるフェニックスとは、死んでも蘇ることで永遠の時を生きるという伝説の鳥のこと。所謂不死鳥。「フェネクス」「ポイニクス」とも呼ばれる。
古代エジプトが伝承の発祥とされ、エジプトからローマに伝わり現在の形になったとされる。
また一部ではソロモン72柱の悪魔の1体としても換算される。
悪魔としてのフェニックスは詩作に優れており、話す言葉も自然に詩になるが、人間の姿を取った時は、耳を塞ぎたくなるほど聞き苦しい声で喋るという。


これが地獄の追記・修正って奴さ。

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最終更新:2024年04月16日 17:40

*1 『仮面ライダーアギト』の超能力者同様、作劇上主人公の身の回りにゲートがたくさんいるが、実際のところはかなり貴重

*2 それでもウィザード通常スタイル相手なら十分やり合える程度は強い

*3 「子供のゲートならば親=子供にとっての希望を奪えばファントムを生み出せる」というワイズマンの作戦。