赤司征十郎

登録日:2012/09/03(月) 05:37:23
更新日:2024/03/13 Wed 11:35:10
所要時間:約 11 分で読めます




すべてに勝つ僕はすべて正しい

僕に逆らう奴は親でも殺す



赤司(あかし)征十郎(せいじゅうろう)は、『黒子のバスケ』に登場するキャラクターである。





基本データ

身長:173cm
体重:64kg
所属:洛山高校1年(主将)
ポジション:PG(ポイントガード)
背番号:4(帝光時代も同じ)
誕生日:12月20日
星座:射手座
血液型:AB型
座右の銘:迅速果断
家族構成:父のみ(母は鬼籍)
好きな食べ物:湯豆腐
苦手な食べ物:海藻、紅ショウガ
趣味:将棋、チェス、囲碁
特技:乗馬
苦手なこと:ギャグ
得意科目:全科目
得意なプレイ:全部
オフの日の過ごし方:馬に乗る。
好きな女性のタイプ:品のある女性
バスケをはじめたきっかけ:頭脳と技術必要な所が魅力的に映ったから、母親の勧め。
注目している選手:黒子テツヤ



猫のように細い虹彩にオッドアイ。
洛山高校のPG(ポイントガード)にして一年ながら主将を務めており、そのことに対して「無冠の五将」のメンバーである実渕・葉山・根武谷も含めた周囲から一切不満が感じられないという異常な統率力を持つ。
監督も信頼を寄せており、赤司の指示に従えとまで言っている。
そのためか、上級生にも敬語を使われており、赤司の方が逆に先輩である彼らを呼び捨てにしている。

キセキの世代」の一人で、元帝光中学バスケ部主将。
黒子のバスケにおける事実上のラスボスでもある。

初登場は黄瀬の回想『Tip Off』と思われているが、実は18話の黒子の回想に背後だけだが登場している。
しかし、口調は「おめぇ」や「~だろがぁ」などとても赤司とは思えないもので、キャラクターの設定変更があったと思われる*1


性格

普段は物腰の柔らかな礼儀正しい少年で、実際親しい相手に対しては穏やかであり、洛山のチームメイトとも和気藹々とした付き合いをしている。
しかし一方、筋金入りの勝利至上主義者で、彼にとって勝つことは基礎代謝であり、息をすることに等しい。
この世は勝利が全てで勝者は全てが肯定されると考えており、今まで自分があらゆる事で負けたことがないがために「全てに勝つ僕は全て正しい」と豪語する。
そのため、自分に逆らおうとする者には実力行使も辞さない(下記参照)。

勝利する事は当然と考える分非常にストイックで、努力を怠らず、相手を侮ることもしない。
厨二病と揶揄されることもあるが、行動や実力あっての性格・発言であるので厳密には間違っている。
…それでも大分ぶっ飛んでいるが。

黒子の特異性を見抜いた張本人で、他にも黄瀬と灰崎の素質の差を見極めたりと才能を見出す事も得意。
また、小説とアニメの描写だが学業も非常に優秀で無遅刻無欠席で通知表常にオール5と完璧超人。
将棋や囲碁・チェスといったボードゲームが趣味だが、それらの腕も凄まじく各部の部長も余裕で負かす程。


プレイヤーとして

個人の得点能力もあるPGとしてオーソドックスな司令塔型で、「パス」「ドリブル」「スピード」と全てが一級品*2
身体能力も高く、必要でないのでしないがダンクまでこなせる。
黄瀬ほどではないにせよ、割と万能型の選手と言える。
また、全体の流れを読む予測能力に非常に長けており、コート上の全てを統べる緻密なゲームメイクを行う。
しかし、彼の力の本質は他にある。

天帝の眼(エンペラーアイ)

「呼吸、心拍、汗、筋肉の収縮、相手の全てを逃さず見透かす。全ての動きは先を読まれる」

DFでは相手にプレイする事すら許さずボールを奪い、OFでは重心移動を正確に見切る事でアンクルブレイクを複数相手にすら誘発して完全フリーを作り出す。
OFもDFもすべて無効化する能力。
加えてホークアイの如く広い視野も誇るので背後のスクリーンを見ずに避けることなどもできてしまう。
体格に恵まれていないにもかかわらず才能絶対主義の紫原が勝負を避け、負けが想像出来ないと言うのも納得である。

他の「キセキの世代」の能力はあくまで従来のプレイスタイルの延長線上のものであるが、赤司は関係なく突発的に開花しており、本来開花するはずだったもう一つの能力がある。

更には偶発的にしか入れないゾーンにもゾーンに入るキッカケとなるトリガーさえ引けば確実に入ることができる*3
劇中ではほぼ自分の意思で入って見せており、他のキセキの世代すら驚かせた。

もう一つの能力(というのも微妙だが)の正体は「天帝の眼」だが使い方が大分違う。
僕司が上記のようにただ相手の動きを見切るのに対し、元人格の俺司は仲間の動きを完全に見切りパスする相手にとって一切負担にならない高性能なパス*4を放ち、味方の調子を上げてゾーンに入れない者でもゾーン一歩手前まで調子を上げるという司令塔には理想ともいえるプレイスタイルをとる。
黒子よりもよっぽど黒子の理想を体現している
要は別人格が生み出された時に「目の前の相手の動きを見切ることに長けた1on1特化の僕司」と「仲間の動きを見切ることに長けたチーム戦特化の俺司」に分かれたのである。無論、俺司が僕司の能力を、僕司が俺司の能力を使うこともできるが精度は劣る模様*5


試合

作中での詳細な試合描写は準決勝の秀徳戦と決勝の誠凛戦の2つ。

緑間擁する秀徳相手に慎重かつ余裕の試合運びを行った。
同点で終えた第1Q、第2Qは得点調整した結果と一部読者に疑われる程。

秀徳の中で無冠が唯一手を焼く緑間には第3Qからマークに付き、「天帝の眼」を披露し易々と攻略。
「蹂躙」「虐殺」と称するに相応しい実力差を見せ付け、秀徳面子に絶望感を与えた。
緑間の「とっておき」に対しても一時点差を詰められるものの、終わってみればほぼ想定通りの勝利を収める。


中学時代

青峰と同じか、或いはそれ以上に、現在と中学時代では異なる部分がかなり多い。

外見からして、オッドアイではないし、髪型も含めて黒子にかなり似ている*6
表情も爽やかに微笑む場面が見られたりと、今のややもすれば狂気じみた感じは全く見受けられない。
一人称も中学時代は俺、キセキの呼び方も名字呼び。
敗北などないと切り捨てている今と違い、敗北に興味があるとも話している。

しかし洛山チーム内での人当たりは中学時代に通じるものがあるし、中学時代から尊大な部分は表れていたりする。

青峰のような変化ではなく考え方が振り切れたとも取れるが、果たして何があってこうなったのか…


ネタキャラ?

何かと行動や言動が斜め上なので、ネタキャラ扱いされる事もかなり多い。

初顔出しでの火神への鋏襲撃+セルフ散髪+「逆らう奴は親でも殺す」(通称オヤコロ)*7
一見すると厨二病まっしぐらな「すべてに勝つ僕はすべて正しい」
瞳孔開きっ放しのコマの多さと斜め上の行動言動。
巻頭カラーで披露された「天帝の眼」というネーミングと、行動付きで2回言った「頭が高い」(通称ズガタカ)。
中学時代との余りの違いから囁かれる多重人格説(実際にその通りであった)。

とにかくネタの宝庫。
そしてこれからもますます増えると予想されており、そういう方向での期待も大きい。
…キャラとして愛されている証でもあるが、ここまで並んでもラスボス感が損なわれていないのは凄い。


以下ネタバレ

赤司の中学時代と高校時代の振る舞いが大きく異なる原因は、中学時代、ある出来事がきっかけで赤司の精神内に存在する別人格「もう一人の赤司」と入れ替わったため。
所謂「二重人格」である。
「もう一人の赤司」の存在については、普段の学生生活でも共に過ごすことが多かった緑間がちょくちょく感づいていた程度であり、表だって出ることは稀であった。
が、下記のある出来事以降は本来の人格と完全に入れ替わることになる。

その出来事は中学2年生の時に起きた。
当時は青峰と紫原の才能が開花した頃で、青峰は周囲よりも強くなりすぎた故にまともに練習することすら出来ずにいた。
青峰が強すぎて帝光一軍の選手すら全くついていけないため練習にならない。
それを見兼ねた当時の帝光監督は、青峰に対して「練習に来なくていい」と伝えた。
この発言の裏には、監督が理事長に「何があっても『キセキの世代』を試合に出せ」と念押しされていた事情もある。
この発言を受け、普段の練習に価値を見出せなくなった青峰は練習をサボるようになる。

時を同じく、傑出した才能を有すが故に孤立していた紫原が「青峰が練習に来なくていいなら、青峰と大差無い自分も練習に来ない」と宣言したため、身勝手な行動に怒りを感じた赤司はそれを止めるため、紫原と1on1で対決することとなる。

しかし、「キセキの世代」として才能を開花させた紫原には歯が立たず、今までそうすべきと思ったこと以外では負けたことが無い赤司は精神的にも追い込まれる。
人生初の敗北を予感したその瞬間、赤司の中にいた「もう一人の赤司」と入れ替わり、更に上述の「天帝の眼」を開花。
それまで圧倒していた紫原を逆に圧倒しかえし、勝負に逆転勝利した*8

人格が「もう一人の赤司」に入れ替わったことで、以降の赤司は対外的に現在のような振る舞いを行うようになる。
左目も現在と同じオッドアイになったが、本編中誰もそのことには突っ込まないため、オッドアイは漫画的描写であり、実際には変化していない可能性が高い。

二重人格が顕出した背景には、特異な家庭事情も絡んでいる。
日本有数の名家・赤司家の跡取りとして生まれた征十郎は、厳格な父から大人でも悲鳴を上げる程厳しい英才教育を受けていた。
しかしそれを見兼ねた母親が父を説得し、教育の合間に遊びの時間を取らせたことで、征十郎は心を安らぎを得ていたため、厳しい教育環境の中でも幸福な日々を過ごしていた。
バスケットボールに関しても、母親がこの遊びの時間で征十郎に教えたものであり、天賦の才もあってかスキルも上達していった。

だが、そんな母親が若くして亡くなると、父はその死を忘れようとするかの如く、征十郎に対する教育の厳しさを増幅させた。
征十郎も必死の思いで応えつづけたが、段々激化していく教育環境の中で、家の中にいる時と外にいる時で、自身の中に「違う自分」がいることを感じ始めるようになった。
これが上述の「もう一人の赤司」の顕出につながるのである。

帝光中学でバスケをしている時間は楽しいと感じていたが、キセキの世代が覚醒し始めてからは安らぎの場所が欠落を感じ、紫原の1on1で人格が完全に交代した。
その後はある程度過ぎてから元の赤司は意識(精神?)を取り戻しいつでも入れ替わることが出来たが、もう一人の赤司が負けるまで現状をキープする道を選んだが、誠凛対洛山戦で僕司が負けて黛のある言葉が掛けられて元の赤司が主導権を握ることになった。

「天帝の眼」の真の力により、洛山メンバーをゾーン一歩手前の状態にして満身創痍の誠凛を追い詰めるが、過去「もう一人の赤司」により完膚なき敗北を味わされ一時バスケを離れた荻原が現れ黒子にエールを送る。
それをきっかけに周りからの応援で誠凛は気力を取り戻し洛山に再び食らいつく。
そして最後は誠凛の影である黒子と誠凛の光である火神の連携プレーが決めてとなり洛山は僅差で敗退、赤司は人生で初めての敗北を噛みしめた。

敗北後は温厚な俺司に戻ったことでそれまでの刺々しさはなくなり、バスケ部のメンバーとも良き関係を築けている模様*9





追記・修正しない奴は親でも殺す。

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最終更新:2024年03月13日 11:35

*1 アニメでは赤司らしい口調に改変され、声も赤司役の神谷氏が当てている

*2 高尾も「PGとしては流石の一言」と評している

*3 青峰と異なり無条件で入ることはできない模様

*4 パスを受けた側の手に合うようにボールの縫い目の位置までコントロールし、相手がドリブルする際に一番切り込みやすい位置にパスをする

*5 WC決勝では俺司が火神をアンクルブレイクで転ばせている

*6 現在は目つきの違いから髪型を同じにしても余り似ていない

*7 アニメでは流石に「逆らう奴は親でも許さない」(通称オヤユル)に変更されているが。

*8 これ以降、紫原は赤司には絶対敵わないと思い、彼にのみ従順に接するようになる

*9 当初ドラマCDでは部活動以外は五将の3人に対して敬語を使っていたが、「いつも通りで良い」と言われ結局タメ語で会話するようになった

*10 俺司の持つコートビジョンと、僕司の持つ未来視が一つになればナッシュの魔王の眼に対抗できるという考え