レーヴァテイン

登録日:2011/11/10(木) 00:08:25
更新日:2023/10/22 Sun 22:43:24
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『レーヴァテイン』は、北欧神話に登場する魔法の武具。

日本では非常に有名。
だが、原典ではエッダの…それもある謎かけにただ一度登場するのみの、ぶっちゃけマイナーアイテムである。


【エッダにおけるレーヴァテイン】

『フョルスヴィーズルの言葉』において、砦(館)に入りたい主人公「スヴィプダグル」に対して巨人「フョルスヴィーズル」が投げかけた問答。

簡潔にまとめると、

  • 砦に入るにはユグドラシルを照らす雄鶏ヴィゾーヴニルの肉が必要
  • その雄鶏を殺せるのは『レーヴァテイン』のみ
  • レーヴァテインはスルトの妻シンモラから、ヴィゾーヴニルの尾羽と引き換えに貰わなければならない
というもの。

早い話が堂々巡り
殺さなくても、羽くらいなら抜けるんじゃね?

なお、この謎かけは『最初から選ばれた者のみが砦に入ることを許される』というのが一般的な解釈。


【日本のサブカルチャーにおけるレーヴァテイン】

ここからが本題。
日本ではこの武器は、もっと言うと『炎の剣』のイメージが強い。某妹様とか。


しかし、エッダで語られている特徴は、
  • ヴィゾーヴニルを殺せる
  • 製作者は狡賢いロプトル
  • レーギャルンという九つの鍵が付いた匣に封印されている
  • シンモラから貰える
これだけ。


注目すべきは四番目の「シンモラから貰える」である。
シンモラは上述したようにスルトの妻だが、スルトはラグナロクにおいて炎の剣で世界を焼き払う巨人である。
そこから「スルトの振るう炎の剣こそレーヴァテインである」という仮説が立てられた。

また、作家リュードベリィは、
フレイの持つ『勝利の剣』こそレーヴァテインである」
と主張している。
が、どちらも決め手に欠ける。



原語では「レーヴァ」と「テイン」に分解され、前者は「災い、破滅」または「裏切り、害意」、後者は「、枝」の意味を持つ。
なので直訳すると「裏切りの杖」「災厄の枝」などの意味になる。
のだが、剣を表わす詩的表現として「○○の杖」という用例があり、「鍛えた」ともあるため、レーヴァテインは剣と解釈された。
一部では、という解釈もある。


まあ最近は蛇腹剣だったり、火炎放射器だったり、金髪紅眼美少女の収束魔導砲だったり、
アームスレイブだったり、ドイツ軍人の切り札だったりして、わりとフリーダムだが。


ついでに、日本語では「イとィ」「ヴァとバ」が揺れることがあるので、
レーヴァテインも、レーヴァテイン、レーヴァティン、レーバテイン、レーバティン、と表記揺れしたりする。

わざと少し変えたのか間違えたのか
レヴァンティン、レヴァンテインにしてる作品もある。
コンピュータRPGなどは名称の孫引きでこっちになってる物が結構ある。


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最終更新:2023年10月22日 22:43