斬り抉る戦神の剣

登録日:2009/06/22 (月) 21:36:01
更新日:2021/12/12 Sun 09:21:36
所要時間:約 6 分で読めます




斬り抉る戦神の剣(フラガ・ラック)

Fate/hollow ataraxiaに登場する宝具。


ランク:D〜C(通常時)
原典:ケルトの光神ルーの短剣・フラガラッハ
使用者:バゼット・フラガ・マクレミッツ


伝説ではケルトの光の神ルーが持つとされる短剣で、持ち主が手をかけるまでもなく鞘から放たれ、敵が抜刀する前に斬り伏せると言われる。

フラガの家が現代まで伝えきった神代の魔剣であり、数少ない「宝具の現物」。

「逆光剣フラガラック」や「後より出て先に断つ者(アンサラー)」という二つ名を持つ。
場所によっては「後より出て先に立つもの」とか「後より出て先に断つもの」とかとも言われる。
使用しないときは鉛色の石球の状態で、一つにつき一発限りの使い捨て。
使用時は皮手袋をはめ、使用後にはその手袋はほとんど消炭になってしまう。

使用準備段階ではバゼットの背後に帯電し浮遊する。

そしてバゼットの魔力充填・詠唱・構え・動作によりそれが解放されると、
切っ先のほうから順にアルギズ、ザガズ、ゲボのルーンが刻まれている短剣のような刃が現れ、そこからレーザー状の光弾が放たれる。
能力は「光弾」と、特定の条件下で光弾に付随される「順序の入れ替え」。

単に放つだけの通常使用では単なるC〜Dランク程度の並の宝具にすぎないが、
その真価は順序の入れ替えにある。その条件は対峙した敵が切り札を使用すること。

そのためフラガラックの攻撃は相手の攻撃より遅れて放たれるが、
超速のレーザー攻撃により相手の攻撃より先に相手に当てることができる。
そして、因果を歪め「相手よりも後から攻撃、先に命中させた」を「相手より先に攻撃した。相手は既に死んでいるので反撃は出来ない」という事実に改竄してしまう。

その結果、フラガラックの攻撃が命中した瞬間、敵の攻撃は『起き得ない事』となり逆行するように消滅する。
たとえば、相手の切り札が拳銃だった場合、相手が銃を構える→フラガラック発動→相手が銃を撃つ→フラガラック発射・命中→
相手は攻撃前に既に死んでいることになり、銃弾は消滅する、となる。

この剣が真に斬り抉るものは敵の心臓ではなく、両者が相討つという運命。
いかに威力があろうといかに速かろうと、能力が成立さえすれば敵のあらゆる攻撃をキャンセルできる、究極の迎撃礼装。

尚、この時「十二の試練を突破したことからAランク以上に跳ね上がったのか?」という推測はあるが、
そういった設定は現状存在しないため、「単に攻撃力がAランク以上だった(もしくは迎撃時のみ上がる)」から通用するのかは定かではない。


このように、切り札の撃ち合いでは最強の宝具の一つと言える。
が、その分使用者には、相手の切り札を見極めること、切り札を使わざるを得ない状況に追い込むこと、
相手の切り札に合わせてフラガラックを構えて命中させるなど、それなり以上のスペックが要求される。

また、完全無欠ではなく、天敵として“死してなお甦るモノ”があり、
複数の命を持つものや、自動蘇生能力を持つ者、強力な再生能力で心臓すら再生されるものにとっては、フラガラックは
単に一回殺される、もしくは大ダメージを受ける厄介なだけの攻撃になる。

切り札の撃ち合いという状況にさえできればほぼ勝利が確定し、「出す前に倒した」ことになるので傷も負うことがない。
しかし相手の切り札が「命中したという結果を確定させてから出す」などの、フラガラックと同じ因果を操作するタイプであれば無傷ではいられない。
ちなみに、よく勘違いされがちだが、これは「切り札」に反応するので「宝具」以外にも反応するし、宝具であっても反応しないこともある。
(例えば対5次キャスター戦では反応する切り札がないとされている)
常時発動型の切り札の場合は相手がバゼットに向けて攻撃していなくても発動する。

またこれを受けたセイバーの傷が点、ランサーの傷が線上にズタズタだったのは威力の違いではない。
フラガラックを撃ったと同時に相手が放った因果を歪める槍が「フラガラックを撃つ前の」バゼットに命中して致命傷を与えたことで発射の軌道が定まらず、ずれてしまった結果である。

フラガラックのもととなる球は鉱石にバゼットの血をたらし、秘密の技法で一ヶ月地下室に寝かせておくと、あら不思議。完成である。
製作期間は1ヶ月程かかり、年に十本程度しか作れない。

いやまあ、宝具を1ヶ月で作れるって凄いことなんだけどね。
無限の剣製? あれは投影魔術だから…

フラガラックと『刺し穿つ死棘の槍』の対決はhollow屈指の燃えどころ。

hollowのオマケシナリオ(一応hollow本編との直接的な繋がりはない)『後日談。』ではじゃんけんの後出しに使うというトンデモ行為が出た。
ご先祖様はまさかじゃんけんごときに子孫が宝具を使うとは思いもしなかっただろう。
使われた士郎はピンピンしていたが、まあギャグだし気にするだけ心の贅肉だろう。


プリズマ☆イリヤでもバゼットの切り札として登場。映像化はこっちが先になる。
ライダーを夢幻召喚して使用した『騎英の手綱』による攻撃時はペガサスの方に照準を合わせられたため、実際に宝具を発動した美遊は無事だった。
とがいえサファイアも『術者が振るうタイプの宝具なら美遊の方が貫かれてた』と断言するように危険極まりない行為であったことに変わりはなく、実際に本編中でも「バゼット相手に宝具の真名解放は禁物」と語られている。



ちなみに本来5つの能力を持つらしく、ホロウの時点ではまだ未熟の為、2つの能力しか使いこなせていない。
もし、全性能を引き出したらホロウ時代では適わないシエルとも互角に闘えるらしい。

格闘ゲーム『Fate/unlimited codes』では、魔力解放中に相手の超必殺技が放たれた場合に使用することで、キャンセルして直撃させられる。
ただし、ランサーの『刺し穿つ死棘の槍』に対して使用した場合、どちらも相手に命中する原作再現の状況になる。おまけにムービーも原作再現のものに。
一試合につき使えるのは3つまで。迎撃以外にも、アンサラーを設置し、反射・誘導して使うことで、威力を増大した飛び道具としても使える。
聖杯必殺技は、相手を三方向・三連続のフラガラックで射抜く『斬り抉る戦神の大剣(トゥール・フラガラック)』。



追記、修正よろしく。

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最終更新:2021年12月12日 09:21