首領クリーク

登録日:2009/12/18 Fri 23:25:19
更新日:2024/04/21 Sun 22:53:19
所要時間:約 7 分で読めます






弱ェと言われてとりみだす奴ァ 
自分で弱ェと認めてる証拠だ

強ェ弱ェは結果が決めるのさ

おれがいるんだ 
ギャーギャー騒ぐんじゃねぇよ



漫画ONE PIECE』の登場人物の1人。

●目次


【プロフィール】

本名:クリーク
通称:“海賊艦隊提督”、“ダマシ討ちのクリーク”、“首領(ドン)・クリーク”
所属:クリーク海賊団
役職:提督
悪魔の実:無し
懸賞金額:1700万ベリー
年齢:42歳→44歳
身長:243㎝
誕生日:9月19日(9←ク、リ、1←ー、9←ク)
星座:乙女座
所属船:ドレッドノート・サーベル号
出身地:東の海(イースト・ブルー)
血液型:XF型(現実だとAB型)
初登場:単行本6巻・第45話・『嵐前』
好物:海王類の丸焼き
CV:立木文彦(後にサカズキを担当。)


【概要】

「東の海」の中で「最強最悪」との呼び声高いクリーク海賊団の首領。
外見はいかつい鎧に身を包んだゴツい男。
手配書の写真では長髪をなびかせていたが、作中に登場した時は髪を短く刈り込み頭に包帯を巻いており、
恐らく偉大なる航路での航海か、ミホークに襲われた時に負傷したものと思われる。

特筆すべきはその規模であり、総勢5000人、船50隻を誇る*1
万単位の構成員を有する四皇にはさすがに天と地の差があるが、一部の七武海が1000~2000人くらいであることを踏まえれば数だけは現在でも多い部類に入る。
それゆえ、海賊団のトップである彼の肩書も「船長」ではなく「提督」である。
ちなみに多くの部下を率いる四皇の一部や金獅子のシキも「提督」の肩書きだったりする。

最弱のと評される東の海とはいえ、その中でも懸賞金額はアーロンに次ぐ2番目。
賞金稼ぎヨサクによると「個人の戦闘能力ではノコギリのアーロンの方がクリークより上」と世間で評されているようだが、海賊団の規模と戦力ではクリーク海賊団の方が上。


【人物】



おれはそういう
甘ったれた「義」や「情」なんてモンが
最も嫌いだと常々言ってあるはずだ

いいか これは“戦闘”なんだ

勝利のみを目的とした戦いだ

通称の“ダマシ討ち”の名に恥じぬ卑劣漢。
自分こそ最強と考えながらも、その最強の定義は「最後に勝っていた者」であり、普段は傲慢不遜ながら、勝つために必要とあれば自ら土下座命乞いもしてのける
そして、クリークは、油断している相手への“逆襲”“急襲”をもって勝利する。
高い実力を持ちながらも、ダマシ討ちもいとわない手段の選ばなさが危険度を引き上げているので、悪い意味で海賊らしい海賊と言える。
バラティエのクルーからは「悪魔みてェな野郎」とさえ言わしめていた。

仲間を大事にするルフィとは正反対に、忠誠心の高い優秀な部下でも自分の言うことを聞かないと「いずれまた命令を聞かないかもしれない奴は、ここでいっそ殺してやるのがおれの愛」として平気で見捨てる打算的なリアリストな一面を持つ。

その一方で卑劣なだけではなく、恐怖も多分に含まれているだろうが彼の一言に部下は敬礼で迎えるなど統率力には優れている。

溢れる程の自信に満ちているが、その自信の根拠は『絶対的な自分の武力への信頼』によるものである。
それ故に自分以上の強さを受け入れず現実的に……というより自分の持つ『常識』の枠内で考え過ぎてしまう傾向があり、
ミホークが巨大ガレオン船をぶった切ったのを、常識はずれの剣技によるものと信じられず悪魔の実による技だと決めつけようとしていたり*2、ルフィに完敗した際には敗北を受け入れられず錯乱を起こしていた。
これでは仮にゼフの航海日誌があったとしても、偉大なる航路の制覇は難しいだろうと言わざるを得まい。
冗談交じりで「クリーク海賊団に一番必要だった人材はガンビアの婆ちゃん」なんてネタもある

卑劣漢ながらも、海賊王
上記のように驕りゆえに自分より強い存在を受け入れず、最終的に真っ向勝負での敗北を受け入れられず錯乱してしまった面こそあるものの、
偉大なる航路で惨敗しながらも、失敗の原因を彼なりに冷静に考え「情報不足」という結論を出したり*3、心を折らなかった点は評価に値するといえる。

自分が「井の中の蛙」であったことをはっきり知った後の彼がどうするのかは不明。



【戦闘能力】



戦う気だと!? そんなものは必要ねェさ

戦闘に要るものは“殺す手段” それだけだ

それが「武力」だ!! 人間のな!!

バラティエ船頭のサバガシラ1号の突進を片手で止めて投げ飛ばしたり、鎧をまとった状態で1トンもの槍を軽々と振り回す尋常ならざるパワーを持つ。
ちなみに空想科学読本の柳田理科雄氏が検証した所、上記のシーンから推察するにサバガシラ1号の重量の25倍もの腕力を有しているらしい。パネェ。

単純な個人の実力ならば、ノコギリのアーロンが上と世間では評されているものの、
彼の恐ろしさは単純なパワーなどではなく、二つ名にも表れた
  • 手段の選ばなさ
  • 全身に纏ったウーツ鋼の鎧に内蔵した圧倒的な武装による豊富な手札
が挙げられる。

手段を選ばないえげつなさと、それだけに依存しない素の実力の高さ。この二面性こそがクリークの脅威である。
通常汚い手段を使う敵は、本人の実力は低いというのがお決まりだが、彼にはその常識が通じないのである。
当人もまた「最後まで立っていたものだけが真の強者」として、卑怯な手や騙し討ちをすることに一切ためらいはない。

クリークはその狡猾さも持って、命乞いからの騙し討ち・・モーニングスター・毒ガス人質、様々な手段で敵を追い詰めていく。

ギンは「この海の覇者」「唯一人…おれの憧れた男だ…!…最強だと…信じてた…」と述べるほどクリークに強く憧れていた。

装備

  • 鋼の腕
文字通り堅いウーツ鋼の籠手。
某錬金術師とは無関係。

  • ウーツ鋼の鎧
やたら硬い黄金に輝く鎧。
内部には多数の銃や武器が仕込まれ、一斉に弾幕を貼ることが可能。
大盾のような肩アーマーは腕に漬ければ打撃武器になり、構えれば大砲になって各種弾丸を発射できる中々の万能武器。
なお、ウーツ鋼とは実在する金属で、ダマスカス鋼の別名。
現実のそれとは見た目が大幅に異なる*4ので、単純に「すごい金属」程度のイメージで設定されたものだろう。

  • ダイヤの拳
ダイヤ製のナックルダスター。
クリーク自身の怪力もあって巨大なマストを叩き折れる威力を持つ。
なお、現実世界のダイヤモンドはあまりにも硬すぎるせいで衝撃に弱く、すぐ砕けるので、武器に使える代物ではない。
まあOP世界では全身をダイヤにする能力者とかダイヤモンド並みの甲羅を持つカメカメの実とか出てくるので、その辺は深く考えないようにしよう。
ルフィに打撃が効かないこともあって作中で拳が使われた描写は62話でマストをへし折った程度。

  • トゲ付き鉄球
一撃で船のマストを割り箸のようにへし折る。

  • 剣山マント
ルフィの攻撃の防御に使用した表面がびっしりと太い針で覆われたマント。
しかしダメージ覚悟のルフィには躊躇なく殴り付けられた。その衝撃は見てるギャラリーにも痛みが伝わるほど。

  • 小型爆弾
目眩ましと攻撃用に多数所持。

  • 鉄の網
ルフィを海に引きずり込むべく使用した鉄製の投網。

  • 大戦槍(だいせんそう)
触れれば即木端微塵だ!!!

クリーク最大の武器。
両肩の肩当をくっ付けることで完成する重さ1tの大槍。
クリークの身の丈ほどの全長を誇り、打ち込む力に比例して大きな爆発を引き起こす特性を持つ。
ルフィにすぐ矛先を折られて「棒付き爆弾」にされたが、それでも威力は十分。

  • 猛毒ガス弾 『M・H・5(エムエイチファイブ)
クリークの代名詞ともいえる大技。肩当ての中央にある砲身から、着弾と同時に猛毒ガスをまき散らす砲弾を放出する。
その威力は小さな町なら壊滅させることができるほど強力で、吸い込めばたちまち効果が現れるなど即効性も高い。
当然自分と部下にはきっちり対策のためにガスマスクが用意されている。
また発射方法が全く同じの「炸裂手裏剣」という技もある。

【来歴】

最初は監獄(インペルダウンではない)にぶち込まれていたが、海兵に成り済まし脱獄。

海軍の軍船を奪いクリーク海賊団を立ち上げ、海軍旗を掲げ海軍に成り済まし安心している街を襲ったり、
白旗を揚げたり、無害な商船を装ったりしながら敵船を襲うなどのダマシ討ちで成り上がっていく。

そして海賊団も50隻もの船に5000人の兵力と大きな勢力となり、東の海最強との呼び声の中で、意気揚々と偉大なる海に入るも、
運悪く偉大なる航路7日目にして王下七武海ジュラキュール・ミホークに遭遇。
彼の『暇潰し』で艦隊は壊滅。途中で嵐に遭遇したおかげでミホークを振り切り這う這うの体で何とか東の海に逃げ帰る。

しかし、海賊団はガタガタで、食料も底をつき一味の大半は飢え・重傷に苦しんでいた(酷い者は餓死している)。
その上、まともに戦闘もできないボロボロの状況で海軍が現れ踏んだり蹴ったり。
この時は戦闘総隊長のギンが囮になり難を逃れた。

海軍のもとから脱走したギンの帰還で海上レストラン『バラティエ』の存在を知る。
バラティエでは土下座して食料を乞うも、いざサンジから食事をもらうと豹変。
バラティエを奪うこと*5、偉大なる航路で航海出来なかったのは『情報不足』とも考えたので、
かつて偉大なる海を無傷で航海したサンジの師である赫足のゼフの航海日誌を狙うことを表明し、
まさに『ダマし討ち』の二つ名に恥じない姿を見せる。

当然ながらバラティエのコック全員でこれを拒否し、クリーク本人はルフィと対決。
当初は武力及び周囲が海だらけで不安定な足場ゆえにルフィを圧倒し、ルフィを海に落とすことには成功するも同時にルフィの“腹にくくった一本の槍(=を恐れぬ信念)”に敗れ去った。


敗北後、意識を取り戻すも自分の初めての完敗を受け入れられずに錯乱。
ギンに気絶させられた後、彼に連れられてバラティエを去った。その後の消息はギン共々不明。

【クリーク海賊団】

首領クリークを総督とする海賊団。
東の海において最大最強の海賊団で、ルフィたちと出会ったときは王下七武海鷹の目のミホークによって壊滅状態だったが、
最盛期には50隻もの船と5000人の兵力を誇り、「東の海の覇者」と謳われていた。
また上述のように団員一人一人も、荒くれ出身のバラティエのコック達をして「今まで追い払ってきた奴らと違う」と言わしめるほどの精強揃いである。
もっともルフィとサンジには当たり前のように一蹴されていたが。

海賊旗は両脇に砂時計の入ったドクロ。この砂時計は「お前らが地獄行きになるのは時間の問題だ」という挑発が込められている。

ギン

クリーク海賊団戦闘総隊長。異名は“鬼人”。
詳細は当該項目を参照。

パール


ハァーーッハッハッハッハ!!てっぺき!! よって無敵!!

異名:鉄壁のパール
年齢:23歳→25歳
身長:239cm
所属:クリーク海賊団第2部隊隊長
所属船:ドレッドノート・サーベル号
出身地:東の海
懸賞金:不明
誕生日:7月11日(真珠記念日)
血液型:F型
好物:ホタテ
CV:河本浩之

“鉄壁のパール”の異名を持つクリーク海賊団第2部隊隊長。口癖は「いぶし銀」
全身に盾を装備しており、胴体を巨大な2枚の盾で挟まれている。
ジャングル育ちのため、少しでも傷を負って自分の血を見ると錯乱し火を焚く癖がある、海戦に致命的に向いてない男
盾を駆使した鉄壁のガードに絶対の自信を持ち、「今まで戦闘で血を出したことが無い」と自称しているナルシスト。
……のだが、その割に彼が負傷した際にはクリークや配下の海賊たちが「マズいな」「やべエ!!!」などと苦り切ったり慌てたりしていたので、実際には負傷したこともあるし、火を焚きまくる癖も何回か発動してきた模様。
上記のセリフはただの強がりだったか、あるいは負傷すると錯乱して記憶が飛ぶらしい。
名前は多分ライオンの洗剤ブルーダイヤのCMのフレーズ「金銀パールプレゼント」からだろう。金がクリークね。

その他構成員

  • アイデアマン
クリーク海賊団の参謀。
頭についたランプが特徴。
サンジvsパールの戦闘を見守っていた。

  • ハッスル
クリーク海賊団戦闘インストラクター。
海賊たちの中で一人だけボージングを決めている。

  • カギッコ
クリーク海賊団の錠前師。
の専門家で、頭のカギがトレードマーク。



【余談】

  • 4番目のED『しょうちの助』
歴代ボスが描かれる場面で、アルビダバギークロアーロンや、白猟のスモーカーサー・クロコダイルと、
かつて戦った強敵&これから戦う強敵が描かれていたのになぜか彼だけハブられている

  • 『ONE PIECE 10th TREASURES』
ウソップ選『嘘つきランキング』では堂々の3位になっている。
あのナミ(4位)やMr.2ボン・クレー(5位)をも上回る活躍を見せた(因みに1位はウソップ、2位はサー・クロコダイル)。
因みに、選考理由は
『“ダマシ討ち”だけあってダーティなが目立った』
かららしい。

  • 『ONE PIECE 連載1,000回記念 表紙』
ワンピースの連載1,000回記念として、現段階の連載陣が、自身の作品のキャラとお気に入りのワンピキャラ(当然ながらルフィは対象外)を描き表紙を飾る企画が行われた。掲載は週刊少年ジャンプ 2021年3・4合併号と5・6合併号。
この時に堀越耕平氏(僕のヒーローアカデミア作者)が描いたのが首領クリークであったが、これが中央のルフィに次ぐ大きさで描かれてしまったため(*6)本誌に登場久しくして圧倒的存在感で表紙に登場することになった

え?スモーカーはどうしたって?戸塚慶文氏(アンデッドアンラックの作者)が描いたから…。*7





その夢見がちな小僧に『追記・修正』を教えてやる…!!

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  • 全身武器庫
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  • 薄情
  • 44歳
  • 人数が多いだけの集団
  • 東の海
  • バラティエ
  • 懸賞金1000万越え
  • 全世界人気投票161位
  • 初登場がクリーク編~ローグタウン編終了まで

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最終更新:2024年04月21日 22:53

*1 数に関してはルフィ曰く『人数が多いだけじゃねェの』だが、本船船員はバラティエの一般コック達を倒している。バラティエのコック達は何れも荒くれ出身である故に腕っぷしは強く、並の海賊程度は寄せ付けない戦闘能力を持つ。つまりクリーク海賊団は一般戦闘員さえも東の海の平均的な海賊の水準を超えているという事である。

*2 この時点で登場済のキャラで言えば斧手のモーガンの空振りですら鉄柵と石壁を数mは切れる描写のある世界でこの態度は現実的どころか現実逃避とすら言える

*3 実際、ログポースの存在を知っていたのかすら不明。

*4 現実のウーツ鋼は、美しい木目状の模様が浮かび上がる。

*5 曰く『海賊が乗ってるとは誰も思わない間抜けな外観で騙しやすくなりそうだから』

*6 週刊少年ジャンプでは、勢いのある作者ほど表紙絵が大きく掲載される習わしがあり、その序列に従って、堀越耕平氏の画は2番目の人気作品として大きく描かれた。また、僕のヒーローアカデミアの主人公のデクは小柄なので、首領クリークは彼よりも大きく描かれた

*7 スモーカーに関しては当時まだ読者側だった堀越氏が投稿した件に由来している。ワンピ単行本のSBSで、その件に触れた回があった