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霧島美穂／仮面ライダーファム

登録日：2011/01/31 Mon 15:25:44
更新日：2024/03/13 Wed 13:27:41
所要時間：約 3 分で読めます




私は……勝たなくちゃいけないのよ！
どんなに汚い手を使ったって
勝たなくちゃいけないんだ！！



霧島美穂とは、『仮面ライダー龍騎』の登場人物。
劇場版とTVSP版に登場。

演：加藤夏希


概要

劇場版に登場する綺麗な女性で、自身もその美貌を認めているのか結婚詐欺師という裏の顔を持っている。年齢18歳。

劇場版では浅倉威は彼女の姉を殺害しており、彼女は姉の仇を取るため、そして死んだ姉に命を与える為にライダーの戦いに参加する（この時、浅倉の弁護をした北岡秀一も憎んでいる）。

上記の結婚詐欺も、戦いの勝者になるまで姉の遺体を冷凍保存しておく際の資金集めが目的である。
只、彼女も自分の行為が正しくはないという自覚がある様で、真司から説得され心が揺らいでいた。
そしてそんな真司に想いを寄せていく事になる。

公式で初の女性ライダーとなっている（前作にもいるのだが、非公式）。


◇仮面ライダーファム


スーツアクター：橋本恵子
霧島が変身するライダー。基本色は白。契約モンスターは白鳥型モンスター｢ブランウイング｣。

身体は細身でブーツには高めのヒールがついており、背中にはマントを常時装備している。
このマントは翼のように広がり、高所からの落下時には落下速度を低下させることもできる。
また、一部のジペッドスレッドの形状が通常とは異なる。
戦闘においては女性の為、力は劣るが技の鋭さや速さで補っている。

『仮面ライダー龍騎』で唯一の女性のライダーである。
当初は単純に白いナイトとして設定されており、装備品やカードが似通っているのはその名残。


【契約モンスター】

ブランウイング

白鳥型モンスター。4000AP。
翼から敵を吹き飛ばすほどの突風を巻き起こせる。


【召喚機】

ブランバイザー

レイピア型の召喚機。
バイザーの翼を展開、柄の中にカードを装填する。
レイピアとしても使用可能。
普段は左腰のホルスターに提げている。


【所有カード】

  • アドベント
ブランウイングを召喚。

  • ソードベント：ウイングスラッシャー
ブランウイングの翼のフチを模した薙刀型の武器。2000AP。

  • ガードベント：ウイングシールド
ブランウイングの翼を模した盾。2000GP。
この盾は無数の羽を撒き相手を攪乱する。

  • ファイナルベント：ミスティースラッシュ
ブランウイングの羽ばたきで起こした突風で敵を吹き飛ばし、飛んできた敵をウイングスラッシャーで切り裂く。5000AP。
劇中では一度にシアゴースト6体を切り裂いた。
技の性質を見る限りでは、多数の相手を倒す（あるいはダメージを与える）のに向いている技だと言えるだろう。


活躍

劇場版 仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL

劇場版では水岡という詐欺師を騙そうとしていた所に、北岡を追っていた令子と真司が来訪した為、逃亡。
その時にモンスターが出現しファムに変身、一緒にいた龍騎とたまたま通りかかったゾルダと共に、撃退する。

その後、神崎士郎に呼び出され残り３日の宣告をされ、そのまま、浅倉との戦闘に発展。
王蛇に苦戦を強いられるが、ゾルダの介入で、戦闘は中断された。

後日、美穂は突然、真司を呼び出す。
昔、騙した男を帰らせる為に真司に恋人役を頼む。その時の二人は本当の恋人同士のようだった。

その後、真司を遊園地に誘い、楽しく遊びいい雰囲気になるが、隙を見て真司のデッキを奪おうとする。しかし真司に気づかれ、逃亡した。

その後、再び王蛇に挑むも苦戦をしいられ殺られそうになるが、黒い龍騎が現れ王蛇を圧倒し、ジェノサイダーを粉砕。
王蛇がブランク体になった瞬間、ファムは王蛇のデッキを破壊することに成功する。
狂気に包まれた浅倉はそれでもなお首を締めて襲い掛かってくるが、敗北者の宿命には逆らえず浅倉は消滅し、姉の仇を討つ事が出来た。

美穂は黒い龍騎は真司と思い、お礼に彼をもんじゃ焼き屋の食事に誘う。が、席をたって戻ってきた真司に外へと誘い出されると、突如真司が襲いかかってきた。

それはリュウガだった。その圧倒的な力の前にファムはなす術もなく致命的な一撃を喰らうが、龍騎が介入した為、リュウガは撤退した。

美穂の身を心配する真司だが彼女は最後の力を振り絞り、普段の態度で真司に接し、真司のほどけかけた靴紐を結び直し、真司を帰らせる。
そして彼が見えなくなった後、彼女は路上で倒れ、静かに息をひきとった。


そろそろ……死ぬか……｡
ごめんね……｡ お姉ちゃん……｡
真司……真司……｡ 靴の紐位……ちゃんと結んでおけよな……｡



翌朝、出勤する人から誰にも声を掛けられず、路上に眠り続ける彼女の姿がそこにはあった。その骸にやがて、黒い羽が……。

余談だが、最後に彼女が真司の靴紐を結び直すのは右足。
奇しくも、リュウガとの最終決戦で龍騎がドラゴンライダーキックを放つのも右足である。



TVSPでは劇場版とは異なり、高見沢逸郎のグループに参入し、真司と蓮の敵として二人を追い詰めた。
声も加藤夏希が担当している他、作中に登場するメモでも名前が記載されているため、こちらでも同様の理由で変身者に選ばれて戦っていると見られる。
戦う場合も戦わない場合も彼女は終わるまで生存している。

TV本編の処遇は諸説あるが、公式では『主人公らとは別の場所で戦い、散ったライダー』となっているため、既に脱落していたかもしれない。




ベントしてやる……！


『KAMENRIDER DRAGON KNIGHT』

海外リメイク版のKAMENRIDER DRAGON KNIGHTでは、異世界ベンタラの13人のライダーの一人・仮面ライダーセイレーンとしてレギュラーキャラに昇格。
ケイスという美女が変身し、彼氏ポジは真司ポジのキット・テイラー/仮面ライダードラゴンナイト（龍騎）ではなく蓮ポジのレン/仮面ライダーウイングナイト（ナイト）となった。オリジナルより華麗に舞う戦闘シーンが印象的。

「ワイン、キンキンに冷やしといてね♪」とレンに向けた台詞が死亡フラグ（？）となり、JTC/仮面ライダーストライク（王蛇）に破れベント（異空間に閉じ込められること）されてしまう。

デッキは一時的にキットの知人マヤ・ヤングに預かられ、ライダー達のシステムを造り出したマスター・ユーブロンにより救助されゼイビアックスの最終決戦に参加、その野望を打ち砕く。
そして、キットとレンと共に今日もベンテラと地球を守る為に戦っている。


『仮面ライダーディケイド』

「龍騎の世界」における「ライダー裁判」の参加者の1人。
しかし途中で脱落したようで、士たちの前に直接姿を現すことも無かった。

その後「BLACKの世界」に迷い込み、てつをに襲われていた士を助けるためにディエンドが足止め役として召喚した別個体が登場する。


『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』

『ジオウ』のスピンオフとして発表された本作では、残念ながら霧島およびファムは登場しない。特にライダーについては（疑似ライダーであるオルタナティブ及びオルタナティブ・ゼロを除いた）原典の14体中唯一の未登場となっている。
作中には他の13体に加えてディケイドで登場した仮面ライダーアビスが登場しているため、ファムの代わりにアビスが参戦してのライダーバトルだったともとれる。しかし、描写から誰が何に変身していたかを割り当てていくと、*1一人だけ変身先が不明の人物が存在している。どんな人かは自分で確かめよう。

『小説 仮面ライダー龍騎』

基本的な性格は映画版と同様だが、こちらでは詐欺師ではなく耳かき専門店の店員。
真司とは「ストーカー化した客を追い払って欲しい」という彼の何でも屋への依頼で知り合い、その後もサービスで耳かきをしたり一緒にお好み焼きを食べに行ったりするなど、恋仲とまでは行かずとも腐れ縁のような関係を築いていた。
ライダーとして戦う動機は、両親を殺害した浅倉への復讐を果たすと同時に、殺された両親を「願い」で生き返らせる事。

当初はライダーとして戦う事に何ら躊躇は無かったが、しきりに戦いを止めようと呼びかけてくる龍騎の正体が真司である事を知り、このまま戦い続ければ真司を殺す事になると迷いを抱くようになる。
そうしてある夜に自暴自棄になりながら真司に殴りかかり、そのまま遂に勢いで彼と一線を超える（※ニチアサでは絶対出来ない表現）。
その後暫し余韻に浸っていたが、仇の浅倉がコンビニに立て籠り虐殺をしている現場に遭遇、ミラーワールドで交戦する。
王蛇の狂気に追い詰められるも、乱入してきた龍騎とナイトに助けられる形で遂に王蛇を倒す。

……が、美穂自身も既に致命傷を負っており、ライダーを止める事を真司に約束した後は彼に自分の死を知られまいと、拾ったタクシーで海へ行き、身投げした。



余談

加藤夏希氏は仮面ライダーになれたことはとても良い思い出のようで、放送から15年以上経った2020年にも自分の子どもに仮面ライダー話をしたことを語っている。
しかしまだ4歳の娘さんは仮面ライダーに興味がなく「仮面ライダー出てたんだよと自慢しても素っ気なくスルーされてます」と笑い交じりにこぼしている。
「下の子は男の子だから成長したら興味もつかな」「娘がもっと大きくなったら一緒に龍騎見たいな」と、夏希お母さんは子どもたちへの布教を諦めていないようだ。
しかし、布教のきっかけとなる客演は子育ての両立もあるかは不明だがなかなか機会が巡ってない模様。
各種ゲームはともかく、お誂え向きだった『仮面ライダージャンヌ＆仮面ライダーアギレラ withガールズリミックス』にも残念ながら登場する事はなかった(その代わりか『龍騎』からは主題歌担当が出演している)。



そろそろ死ぬか……。

ごめんね、お姉ちゃん……。

真司……真司……追記・修正くらい、
ちゃんとしろよな……。

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最終更新：2024年03月13日 13:27

*1 作中冒頭にライダー全員が集まるシーンが存在するので、そこから割り当てていくと分かりやすい