パープル・ヘイズ

登録日:2011/12/24(土) 13:16:14
更新日:2024/02/29 Thu 17:50:55
所要時間:約 6 分で読めます




パープル・ヘイズとは、


1.ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス初のシングルであり、同名楽曲。ジミヘンにとっては2枚目。

2.フロントミッション3rdに登場する特殊部隊。


ここでは順に、主に3について説明する。

【1の概要】

ジミ・ヘンドリックスの代表曲の一つでもあり、「ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500」では114位にチャートインしている。

元々はジミヘンが弾いていたリフにマネージャーであるチャス・チャンドラーが、
「歌詞を付けてみたらどう?」と提案したのがこの曲の誕生になったと言う説がある。
ちなみに歌詞を書いたのはジミヘン本人で、仕上げる際にかなり歌詞をカットしたのだが、
チャンドラー曰く「全然カットされてねえよ!」とつっこんでいたらしい。

歌詞の中に「excuse me while I kiss the sky」という詩があるが、
よく「excuse me while I kiss this guy」と空耳ネタにされており、ジミヘン本人もワザと空耳版をショーで歌ったことが何度かある。

アメリカのコメディアン「チーチ&チョン」のネタの一つでもあり、
オジー・オズボーン等にカヴァーされたり、フランク・ザッパにパロられたりと未だに高い人気を誇る曲。
FF7ラスボス戦BGM「片翼の天使」(特にイントロ部分)もこの曲に影響されたことが語られている。

なお、「これはの中を歩いているについて書いたものだよ」とはジミヘンの弁だが、
パープル・ヘイズとは紫色のLSD(ドラッグ)を示しており、更にマリファナの呼び名である為、
クスリ(パープル・ヘイズLSD)キメて歌詞書いたんじゃないのかとかよく言われている。
この界隈じゃ珍しくも無い話だが。

ちなみに同名商品でマリファナ味の飴がアメリカで問題になったりしたことも。


【2の概要】

正式にはFIA第6847特殊部隊「パープルヘイズ」であり、デニス・ヴァイカートが率いる部隊。
隊長はジョー・ペイカーなのだが、彼が音楽好きという設定からか、名称は1に由来していると思われる。

アリサ編では何度も交戦することになり、エマ編では基本的に味方。最後はどっちのルートでも全滅する。



【3の概要】







本体はパンナコッタ・フーゴ。名称は1に由来。
見た目は頭部に鳥の嘴のようなバイザーを付け、全身ツギハギで繋いだような人型。
ジョルノが咄嗟に臨戦態勢に入ったほどの凶悪面。


パープル・ヘイズの能力


◆パラメーター

破壊力-A
スピード-B
射程距離-C(5m)
持続力-E
精密動作性-E
成長性-B

◆能力


近距離パワー型に分類され、射程の長さは半径5メートルだが、イルーゾォ戦では遠隔操作を行っている。(マン・イン・ザ・ミラーの能力の影響もあるが)

スタンド自体が自我を持っており、綺麗好きだがヨダレを常に垂らしている。
ピストルズのように喋るわけでもなく、お世辞にも知能は高くない。
フーゴの「凶暴な面を具現化した」ような能力で、非常に獰猛な性質から本人も制御しきれない為、滅多に使用したがらない。

最大の特徴は拳に取り付けられた片腕3つ、計6つのカプセル。
これにはあらゆる生物を30秒程で腐敗させて死に至らしめるウイルスが内包されており、肉体どころか骨まで腐敗し液化・消滅させる。
更にウイルス自体変化し続けると言う特性を持ち、ジョルノの様に抗体を打ち込んでも、二度通用する可能性は非常に低い。
また、拳を直接当てなくともカプセルを発射出来たり、他の人間が持ち歩くことも可能。
カプセルの硬さはだいたいプラスチック程度らしく、石にぶつかった程度でも簡単に割れる。

ウイルスの殺傷力ばかりに気を取られがちだが腕力自体も非常に優れており、岩盤を破壊したりした他、小説版ではフーゴを上空数百メートルまでブン投げたことも。

アバッキオ曰く「敵も味方もお構いなし、勿論スタンドもだ!!」とのこと。本体であるフーゴも例外ではなく、完全な耐性を持つのはパープル・ヘイズ自身のみ。なお、他のスタンドそのものがウィルスを喰らった描写はない。

最大の弱点光。
ウイルスは光に非常に弱く、一度カプセルの外に出たら、太陽などの光を浴びると僅か十数秒で殺菌されてしまう。室内ライト程度のでも同じらしい。
その為、チョコラータのスタンド『グリーン・デイ』の殺人カビのように、死体から死体へどんどん感染が広がっていく…という事はまずない。
外伝小説でジョルノは「心の中にブレーキがあるとそれに応じた能力になる」という持論を唱えているが、フーゴの中の「ブレーキ」が光の欠点と「カプセルの個数」という使用回数の制限を産んだと言えるだろう。*1
また、カプセルは一度の戦闘で使い尽くすと、再補充まで丸一日程度掛かる。
その為、実はイルーゾォ戦以降から離脱の時まで、『パープル・ヘイズ』のウイルスカプセルはあと1個だけの状態だった。*2

こうした性質から荒木氏も「強力かつ凶悪で使い勝手が悪く、強く設定しすぎた」と述べており、作中の活躍もイルーゾォ戦のみ。

なお、本体であるフーゴの項目にも、「実はフーゴは元々は裏切り者の設定だった」ことが記載されているが、この『パープル・ヘイズ』も例外ではなく、元ネタの通り名前がマリファナの暗喩であり、名前で伏線を張っていた。

黄金の旋風ではラッシュが利かない分、ギアッチョでさえも正面から殴り飛ばせる*3高い単発攻撃力を持つがゲームなので流石に一撃必殺にはならなかった。
「この……ド低脳がァ――ッ!!」と殴りつける技もある。


余談だが、原作中では『パープル・ヘイズ』のカラーイラストは存在せず、『恥知らずのパープルヘイズ』表紙にて初めてその紫色の体色が設定された。
何でもこれは、同小説の装丁に際して担当者が編集に相談したところ、カラー原稿が無かったためお任せされたとのことで、
結果的にこのカラーリングそのままでゲーム版にも逆輸入、アニメ版でもほぼ同じデザインとなった。
鳴き声は「ぶっしゃあああああ」だがふなっしーではない。



そして外伝小説『恥知らずのパープルヘイズ』の終盤ではフーゴが決めた『覚悟』により、新たなる変化を遂げる。



パープル・ヘイズ・ディストーション


◆パラメーター

破壊力-A
スピード-B
射程距離-E
持続力-E
精密動作性-C
成長性-?

◆能力

スタンドのデザインが少し変化し、腰布が取り払われ、ウイルスのカプセルが両足にも三つずつ追加。

カプセル内のウイルスが更に凶暴化し、30秒どころか一瞬で相手を腐敗・蒸発させるほどの威力に強化された。
さらにフーゴ自身の精神状態に応じてウイルスの凶悪性が上がる性質を獲得した…のだが、あまりに凶暴化したウイルスは、本気で攻撃するほどウイルス同士が瞬時に「共食い」を引き起こし、殺傷力が大幅に下がってしまうという矛盾を引き起こす。

マッシモ戦では「口にカプセルを含み、噛み砕く」という捨て身の戦法で撃破したが、マッシモが一瞬で消滅したのに対し、前述の特性からフーゴ自身は口内や喉を負傷する程度で済んだ。
噛み砕くシーンはのちに『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』で逆輸入された。

なお、「ディストーション」とは「ゆがみ・ひずみ」の意味。


●余談

  • スタンド自体が自我を持っているような描写があること
  • フーゴ自身すら感染してしまうウイルスの特性
  • そして『ノトーリアス・B・I・G』の前例

…などから、
ジョルノはフーゴの死後、『パープル・ヘイズ』が「一人歩きで暴走してしまうスタンド」に変化する危険があると考察していた。

その為、フーゴの精神的成長を促すのが、麻薬チーム討伐の最大の目的であった。


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最終更新:2024年02月29日 17:50

*1 逆に「ブレーキ」を取払ったのがチョコラータの『グリーン・デイ』である。

*2 イルーゾォ戦でスタンドと切り離された時に2個、ジョルノが1個、イルーゾォのトドメに2個使ってる。

*3 ギアッチョは背中を叩くか鉄柱に刺さない限りなかなか怯まない