アサシン クリード

登録日:2010/09/20(月) 22:43:06
更新日:2024/04/21 Sun 16:22:34
所要時間:約 4 分で読めます






Nothing is true.Everything is permitted.
真理は存在しない。この世に許されぬ行為などない。

―アサシン教団信条より抜粋






アサシン クリード』(Assassin's Creed)とは、UbisoftがPS3、Xbox360向けに発売したソーシャルステルスアクションゲーム。

◆概要

中世盛期のエルサレム、アッカ、ダマスカスなど「大シリア」を舞台に、広大なオープンマップ型フィールドをエクストリームスポーツ「フリーランニング」を駆使して駆け抜け、アサシン教団の一員として自身の名誉挽回を賭け騎士団の主要人物暗殺任務を遂行していく。

続編として「アサシン クリード Ⅱ」「アサシン クリード ブラッドライン」がある。


市民を助ける為に兵士を倒すも良し、それを無視するも良し、屋根の上の歩哨を投げ捨てる(落とす)も良し、兵士相手に暴れるも対兵士通り魔も良しと自由度が高い。
但し、市民に手を出すと掟に背くためシンクロ・バー(=HP)が減る


◆ストーリー

1191AD. 第三次十字軍時代エルサレム。
十字軍の遠征により、聖地は混沌に陥っていた。戦いを収束させるべく、一人のアサシン(暗殺者)が送り込まれる。
彼の名はアルタイル。
かつて最高位の「マスターアサシン」の称号を得ながら重要なミッションに失敗し、地位を追われた若者である。
新たにチャンスを得たアルタイルは着々とミッションを遂行し、十字軍やイスラム勢力の要人を暗殺していく。
しかし、ターゲット達に隠された秘密が明らかになるにつれ、彼は全世界を脅かす、恐るべき陰謀を知ることになる……


◆登場人物(※中心人物のみ記載)

《アサシン教団》

アルタイル
若くして師範代に登りつめた「マスターアサシン」。
しかし力に溺れた自己中で、ある重要ミッションで「敵の眼前に啖呵を切りながら踊り出る」というアサシンにあるまじき行為を行った結果、重要アイテムは奪われるわ同行していたアサシンは片腕を失うわその弟は殺されるわで、結果的に本拠地に敵を誘い出してしまうわの散々たる失敗。
処刑されても仕方ないところをその腕を買った教団長に助命され、マスターから見習いまで地位を落とされた上で教団から与えられたミッションをこなしていく厳命を受ける。
ミッションをこなしていくうちに本来の「暗殺者の信条」を思い出していきその奢りを改心するが……
後の時代では『伝説のアサシン』と呼ばれるようになる。
詳しくは個別項目で。

◇アル・ムアリム
教団の長。
自らのとある計画にアルタイルを利用しようとするが……

◇マリク・アルシャイフ
アルタイルの同僚。
アルタイルの項目にもあるように、とある作戦時に左腕と弟を失ってしまう。
以来、一線を退いてからはエルサレムの管区長となる。アルタイルには何かと突っかかるが、まあ残念でもないし当然である。
だが終盤の彼は「漢」。人間的にも成長し、心を入れ替えたアルタイルからの謝罪を受け入れる場面は本当に名場面。
ちなみに弟のカダールはアルタイルのことを純粋に羨望の眼差しで見ていた様子。色々憐れである。


《テンプル騎士団》

◇ローベル・ド・サブレ
騎士団長。
ある計画によりこの世を手に入れようとする。要は悪党。

◇タミール
闇の武器商人

◇タラル
奴隷商人

◇アブル・ヌクド
肥 満 体

◇マハド・アッディーン
独裁者

◇ジュバイル・アルハキーム
神学者

◇モンフェラート候ウィリアム
執政官


《チュートン騎士団》
◇シブラント
騎士団長

《ホスピタル騎士団》
◇ガルニエ・ド・ナプルス
騎士団長or医者

◇マリア
???



【以下微ネタバレ】

実は、上記の世界は「記憶の世界」である。
現実世界は現代2012年。アニムスと云う特殊な装置で青年・デズモンドのDNAに記憶されている先祖の記憶を見て、『エデンの果実』と言われる秘宝を探している。


◆現代登場人物

◇デズモンド・マイルズ
アルタイルの子孫。バーテンダーとして働いていたが、アブスターゴ社に拉致監禁される。
アサシンや自分の家系について一切知らないそぶりを見せるが、実は承知しており、自身もアサシンである。(ご先祖様に関しては知らなかったが)
しかし本格的な訓練前に逃げ出している為、この監禁状態に立ち向かう力は皆無。

◇ウォーレン・ヴィディック
デズモンドを拉致したアブスターゴ社の研究員。話が長い。
デズモンドを通じてアルタイルの記憶から情報を得ようとしているが
『肝心な記憶はご先祖様と同調(シンクロ)率を上げないと見られない。なので比較的見やすい記憶から徐々に同調率を上げる必要がある』
『かと言って長時間繋がっていると同調しすぎて記憶がごちゃごちゃになる“流入現象”が起きて被験者の精神が壊れる』
というジレンマからなかなか捗らないため、彼も彼で(上からせっつかれて)やきもきしている。
今作の段階ではちょっと間の抜けたおっさん博士だが、続編が出るごとに腹黒具合がマシマシになる。(出番は減るけど)

◇ルーシー・スティルマン
ウォーレンの助手。
何かとデズモンドを庇うが正体は……


◆用語

◇アニムス・システム
DNAに記憶されている先祖の記憶を呼び戻し追体験させる装置。
プレイヤーは正確には「アニムスでアルタイルを操作するデズモンドを操作する」という事になる。ああややこしい。
まだ試作段階のようで何かとバグる。記憶の世界で翻訳できていない言葉があるのもこいつが未完成だから。

◇アブスターゴ社
表向きは製薬会社だが、実際はテンプル騎士団の子孫が作った秘密結社(?)。

◇アサシン教団とテンプル騎士団
古の時代より世界を陰から支配してきたのがテンプル騎士団で、それに対抗するために結成されたのがアサシン教団、という認識でオッケーである。(アサシン教団の成り立ちに関しては2017年発売の「オリジンズ」まで待つことになったが)
タクティクスオウガで言うならアサシン側はカオスルート、テンプル側はロウルート。
メガテンシリーズで言うならアサシン側はガイア教、テンプル側はメシア教。大体そんな感じ。
トランスフォーマーだと……まぁどっちとも言えませんね。
どちらも最終的には世界の平和のために戦っているのだが、片や自由を、片や秩序を重んじているため、決して相容れることなく争いあっている。自由主義と啓蒙主義みたいな?

アサシン側のいいところは上記の通り、自由であること。ただし我が強くてひたすら暴力に傾倒してしまう者もいて、これは本作におけるアルタイルも当てはまってしまう。のちに彼は考えを改め、人としてずっと成長することになるが、『真実はなく、許されぬことなど無い』という教義の在り方については終生悩むこととなった。
自由な分、一枚岩ではなく、離反者が出るのもこっち側の難点。

テンプル側のいいところはその逆で規律がしっかりしていること。
ただこちらの項目にもあるように、善悪はどうでもよくて、とにかくきっちりしていればいいというスタンス。なので圧政でもおk、である。
このゲーム内の歴史的にはずっと優勢側と言っても過言ではないためか、離反者はいない様子。ぶっちゃけ福利厚生もこっちの方が良さそうだし。まあ権力の座に胡坐をかいて贅沢三昧していたりする俗物もめっちゃいるけど。


◆舞台

◇マシャフ
シリアの険しい山岳地帯にそびえ立つ、アサシン教団の本拠地。

◇ダマスカス
イスラム教文化の中心地。シリアの大都市。

◇エルサレム
さまざまな民族や文化が共存する都市。十字軍の聖地でもある。
イスラム勢力とキリスト教系勢力の争いが、当時(よりも前)から現代までの永きに渡り続いている事を再認識させられる。作中当時はイスラム勢力下。

◇アッカ
十字軍の重要な拠点となってる港街。住民の9割はキリスト教徒。


◆余談

タイトルの訳は「暗殺者の信仰」*1
世界観に宗教色が織り込まれているので、確かに頷ける。
現実の宗教や信仰という極めてデリケートなものを取り扱う部分もあってかシリーズではゲーム起動時に
このゲームのストーリーは歴史上の出来事をテーマとしたフィクションです。
また、この作品は、異なる信仰、信条を持った人々からなる様々な文化的背景を持つチームにより製作されました。
というメッセージが表示される。



追記、修正お願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ASSASSIN'SCREED
  • アサシンクリード
  • アサクリ
  • 暗殺者
  • 必殺仕事人
  • 中東
  • 地獄のサブメモリー
  • ユービーアイソフト
  • ハサン・サッバーハ
  • 影分身の術
  • ドジっ子アルタイル
  • カウンターゲー
  • Xbox360
  • PS3
  • UBI
  • ステルスゲー
  • ゲーム
  • パルクール

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年04月21日 16:22

*1 creedには宗教的な信条の意味がある