ウルトラマンタロウ

登録日:2009/07/18 Sat 14:55:46
更新日:2024/02/05 Mon 20:36:45
所要時間:約 16 分で読めます






それはもちろん、一部には汚い心の人もいる。

しかし、多くの人間はみな美しい心を持っている。

その汚さも、美しい心を引き立てるためにあるんだ!

少ない悪人のために、多くの良い人を見捨てるわけにはいかないんだ!!


画像出展:映画『ウルトラマン物語』より
公開日:1984年7月14日(全国松竹系の劇場にて)
©円谷プロ

ウルトラマンタロウとは、ウルトラシリーズに登場するキャラクター。
初登場作品は『ウルトラマンタロウ』。


プロフィール

身長:53m
体重:5万5000t
年齢:1万2千歳(放映当時は1万8千歳)
飛行速度:マッハ20
走行速度:マッハ1
水中速度:160ノット
ジャンプ力:600m
腕力:ウルトラ兄弟で一番のパワーを誇る。

デザイナー・俳優

キャラクターデザイン
  • 井口昭彦

CV

スーツアクター

概要



タロォォォォォォ!!


画像出展:『ウルトラマンタロウ』(1973年4月6日~1974年4月5日)
第1話「ウルトラの母は太陽のように」より
© 円谷プロ

ウルトラの父とウルトラの母の実子にして、ウルトラ兄弟6番目の弟。

地球では勇敢なZAT隊員・東光太郎と一体化*1し、エースの後任として活動している。
変身アイテムはウルトラバッジ。隊員服の左袖に装着しているバッジを外して頭上に掲げ、上記のように叫んで変身する。持ち歩き式のアイテムではなく、隊員服の付属品になっているため、変身の場面はほとんどが隊員服で、私服で変身した場面は正月休暇中に怪獣が出現した第40話のみ。
ただし、変身シーン自体のバリエーションはいくつかあり、目を負傷していた第35話ではストレッチャーで滑走しながら病院のガラスを突き破って変身、モットクレロンが野菜を食い尽くしていた第43話では片手に大根を持って変身している。
なお、企画時点ではウルトラバッジは胸に付ける予定だった*2が、篠田氏が「演技の妨げになる」と意見した事で左袖に変更された。

没ネームが「ウルトラマンジャック」だったことは有名。その後、様々な事情と思惑からタロウとなったが、ジャック(≒ジョン)が英語圏での太郎ポジのポピュラーな名前ということを考えると、案外理にかなった繋がりと言えるかもしれない。

この他にも、「ウルトラマンファイター」「ウルトラマンハンター」、さらにウルトラマンキングも候補だったとのこと。 この時は明言はされていないが、キングブレスレットの由来は没ネームのウルトラマンキングからなのかもしれない。

前作『ウルトラマンA』にも第29話~第43話に「ウルトラ6番目の弟」を名乗る梅津ダン少年がいたが、そちらとは無関係。ダン少年は何の説明もなしに姉とともに『A』第43話を最後に姿を見せなくなったが、書籍『僕らのウルトラマンA』によると、
「『タロウ』という作品が企画される中、そこで「ウルトラ6番目の弟」という肩書きの都合が悪くなったために降板させられた」という可能性が指摘されており、もしもこれが事実であれば、彼とその姉(そしてその演者たち)は制作側の都合で降ろされた被害者と言えるかもしれない。

人物

兄弟の客演が多いのが災いして「いつも兄弟に頼ってばかりいる」というイメージが定着してしまう。
その扱いゆえに、今でも末っ子ポジションがよく似合う。

といっても最近の作品では落ち着いた雰囲気で登場し、おおとりゲン=ウルトラマンレオからも「タロウ兄さん」と呼ばれているため、末っ子ポジションはウルトラマンメビウスに譲り始めたようだ。
後の『タイガ』では「息子」のタイガが登場している他、『ウルトラマンZ』でもウルトラマンゼットが初代のマン兄さん、エース<ウルトラマンA、タロウの力を借りた形態「ベータスマッシュ変身時に(他2人と同じく)『兄さん』付けで呼ばれているため、
令和の時代ではもはや末っ子ポジションではなく、偉大な先輩の一人にカウントされていると言っていいだろう。
なお、ここ数年の活躍では優遇されているが、成長したのもあってか、かつてのタロウを懐かしむ人もいる程落ち着いたキャラになっている。
だが、後述の『ギンガ』にレギュラー登場してからはネタキャラの位置も狙い始めた。さすがタロウ教官。

『タロウ』最終話でウルトラマンの力に頼ろうとする白鳥健一少年に真の勇気を示すため、ウルトラバッジをウルトラの母に返して*3光太郎の姿のままバルキー星人を倒すと、雑踏の中へ消えていった。

しかし、メビウスが地球防衛に就く20年前=1986年に兄4人が地球に留まらざるを得ない状況となったため、モロボシ・ダンからウルトラバッジ(ウルトラの母から預かってきた)を受け取って光の国へ帰還。

セブンとは従兄弟である設定が存在したが、現在は使用されていない。ウルトラの父の養子であるエースは義兄にあたり、2人とは特に仲が良いらしい。

容姿・身体特徴

頭部にはウルトラの父と同じく立派な角「ウルトラホーン」を持ち、超戦士の証であるとの設定が加えられた。
幼少時はこの角は小さく、映画『ウルトラマン物語』で語られたエピソードを経て、現在の大きさになったとされる。
なお、初代ウルトラマンのデザインを手掛けた成田亨氏はというと、角のついたタロウ……もとい、タロウファミリーの造形を嫌っていたらしい。

一部書籍によると「頭部にはアイスラッガーが付いているが、ウルトラセブンのような強力なウルトラ念力をまだ習得していないために使用出来ない」とあるが、 タロウの頭部の突起は分離を想定していない固定式であり、教官を務めているという設定の『ウルトラマンメビウス』、偉大な父として息子・ウルトラマンタイガから尊敬されている『ウルトラマンタイガ』など、既に大成していると思われる状態で客演している後番組でもアイスラッガーとして使用する描写がないため、この設定は黒歴史化している可能性が高い。

戦闘能力

前述のようにウルトラ兄弟の中でも最強と謳われ、書籍類でも「兄弟最強の能力を備える」と記述されている。

基本能力

基本的な身体能力はプロフィールを参照。

攻撃力
円谷プロ監修の『ウルトラ戦士 全必殺技大百科 改訂増補版』では「体内に無限のパワーを秘めている」と設定されている。

防御力
全身が木っ端微塵になるウルトラダイナマイトの自爆にも耐える心臓を持つ。そして、心臓さえ残っていれば全身を再生できる。

素早さ
肉弾戦では素早いパンチの連打を見せる。またマッハ20で飛行可能。

必殺技

ストリウム光線!!

ストリウム光線
タロウの必殺技。構えはT字に見えないわけでもない。
ウルトラマンとしてはかなり珍しく、スーパー戦隊シリーズみたいに必殺技の名前を叫んでから放つ*4
それに加えて全身が7色に発光もするので、昭和ウルトラシリーズでは一番必殺技発射までが遅い。
ただ、急いでいる時などは構えだけで簡易版が打てるので無問題。
テンペラ―星人には強化版の「ネオストリウム光線(ストリウム光線Bタイプ)」を使用。
一回しか使っていないが、書籍ではしっかりと紹介されており、『新ウルトラマン列伝』最終回でもウルトラマンギンガに技名が言及されるなど、それなりに知名度はある。
多くの敵を倒しているが、効かなかったり無効化されたことも多い。

ウルトラダイナマイト
体に炎を纏い敵に体当たりして自爆し、再生する。ストリウム光線同様に技名を叫ぶ。
書籍ではタロウを代表する技として紹介されているが、劇中では卑怯な戦法な使うカタン星人に使用したのみである。
威力こそほとんどの怪獣達を葬れる程強力だが、それだけに莫大なエネルギーが必要なため、連発はおろか避けられたらエネルギー切れでタロウが倒れてしまう。
ちなみにTVで初使用の時は肉片が画面に向けて飛んできた。

再生する術を身につけなければそのまま死んでしまう荒業で、心臓があれば再生出来るタロウだからこそ可能。
しかし、再生出来るとはいえ身体への負担は重く、使う度に寿命が縮むという。
コツは心臓に力を貯める感覚でやる事。後に自ら封印したらしい。

実は人間に換算すると3日ぐらいとそんなに寿命は縮まない。まあ、数日でも寿命縮むのなんて嫌だが。
というか重要なのは「どれくらい寿命が縮むか」ではなく「寿命が縮むほど消耗してしまう」という点だろう。そもそもこの設定自体、児童誌などでの後付けなのだが

コスモミラクル光線
グランドキング戦でスーパーウルトラマンとなって使った光線。
グランドキングを一撃で爆破した。

スワローキック
空高くジャンプし、空中回転しながら相手を蹴りつける
変身直後に繰り出したり、移動ついでに繰り出したりと頻繁に使用しており、決め技として使われた回数は少ないが、タロウといえばこの技を連想するファンもいる。
『ウルトラマン Fighting Evolution』シリーズでもタロウの空中攻撃や投げ技のモーションに採用されている。

インテグレートスパーク
ライブステージで使用したウルトラマンジードとの合体技
必殺光線の重ね撃ちで、エンペラ星人に痛打を与える程の威力を持つ。

その他、多彩な技を使用している。

装備・武器

タロウブレスレット
ウルトラブレスレットと同型の武器。
手投げ槍等に変化する。
序盤に少しだけ使われたが、下記のキングブレスレットを受け取った事で早々にお役御免となった。
なお、ウルトラマンジャックは『ウルトラマンレオ』第34話でなぜかこのタロウブレスレットを身に着けていた。

キングブレスレット
何でもありのチートアイテム。
元々はゾフィーが使用する予定だった。

戦闘スタイル

肉弾戦ではボクシングスタイルで戦う。

『タロウ』以降の主な活躍

ウルトラマンメビウス


私を見くびるな!!

光の国に帰還後は宇宙警備隊の教官を務めており、メビウスの師匠に当たると新たに設定された。

本編では帰還命令が出されたメビウスの後任として地球に向かった。エンペラ星人の尖兵・インペライザーに苦戦するメビウスの代わりに戦い、メビウスブレイブでもまったく歯が立たないインペライザーをストリウム光線一撃で半壊させ、撃退した。2戦目では苦戦を強いられるが、メビウスがバーニングブレイブに覚醒し、インペライザーを倒したことでその実力を認め、地球防衛を任せて帰還している。

なお、メビウスの師匠という設定からか、タッグで戦う際に構えや格闘攻撃のモーションなどが完全にシンクロするという演出があった。

映画『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟

終盤にてゾフィーとともにUキラーザウルス・ネオに苦戦するウルトラ兄弟達にエネルギーを届け、共に戦った。

ウルトラマンメビウス外伝 ゴーストリバース

エースとともに怪獣墓場で起きた異変を調査するが、蘇った暗黒四天王の罠に捕らわれてしまう。
メビウスらの活躍で解放され、エンペラ星人の復活計画を阻止した。

映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE


光の国は…俺が守る!

ウルトラの星は、必ず復活する!それまで…俺がこの光を守る!

光の国では引き続き、宇宙警備隊の筆頭教官を務めている様子。
宇宙牢獄から脱獄したウルトラマンベリアルと部下を引き連れて最初に戦う。

この時の戦い方が「ジャッキー・チェンっぽい」と評判。まあ監督が坂本浩一監督なので仕方がない。
また、ギガバトルナイザー装備のベリアルに対して、父ほどではないが善戦しており、単騎でベリアルとマトモに戦えたのは、旧来の光の国の中では彼とゾフィーと父だけである。
ウルトラマンキング?あの人は善戦じゃなくて圧倒してたので……

ストリウム光線を回避したベリアルにしがみつき、本隊が待ち受ける光の国に叩き落とそうとするが、通用せず敗北。しばらく動けずにいたが、最終防衛ラインであるウルトラの父のピンチに再び駆けつけて庇う。ベリアルがプラズマスパークタワーからエネルギーコアを奪取した後は光の国が凍りつく中でウルトラダイナマイトの応用技を使い、残された最後の光を守り、自らも凍りついた。

ちなみに最初は牢獄の侵入者への対処が目的だったようだ(ベリアル復活の報を聞いて他のウルトラマンたちは牢獄が簡単に破られた事に唖然としていた)。

映画『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国

光の国のシーンで登場。
終盤ではベリアル銀河帝国軍が送り込んできた100万体のダークロプス部隊を他のウルトラ戦士たちとともに迎え撃った。

ウルトラマンギンガ

スパークドールズの中で唯一自我を持っており、降星町の銀河神社から御神体ことギンガスパークを見つけた礼堂ヒカルを『選ばれた者』と認め、彼の協力者となる。
一応、ヒカルにウルトライブのやり方を教えたのも彼だが、何故かウルトライブできずに大困惑。
ウルトラ念力でサポートはするものの、怪獣の攻撃に吹き飛ばされるわ、バルキー星人に捕まるわ、鳥かごに入れられるわと散々である。

そんなこんなで『ギンガ』本編でのタロウの口癖は「早く大きくなりたい」
『スパークドールズ劇場』でもしっかり言っており、劇場の〆にもよく使われる。

そして最終回。
倒れていく人々を前になぜ何もできない自分に意思を残したのか、ウルトラの父と母に問いかける。
そして返ってきた答えは「彼がウルトラマンであるから」だった。
ウルトラマンは人々の希望を力に変えて戦う。そして一方的に彼らを助けるのではなく、時に支えられ、時に救われ、人間と力を合わせて戦ってきた。
希望を取り戻し、ダークルギエルの呪縛から解かれた人々の手にギンガライトスパークが現れる。

掛け替えのない友達よ!戦おう…私とともに!!

輝きを放つギンガライトスパークが、タロウのライブサインをリードする。
そして…………



タロォォォォォォ!!


ウルトラマン No.6!!

出典:『ウルトラマンギンガ』最終話「きみの未来」より
2013年7月10日から8月14日まで第1期(全6話)、11月20日から12月18日まで第2期(全5話)がテレビ東京系列にて放送/全11話
©「ウルトラマンギンガ」製作委員会、円谷プロダクション


遂にウルトライブに成功!
しかも、主題歌「ウルトラマンタロウ」が原曲で流れるというサプライズ!

ダークルギエルとも互角に戦い、BGMも含めて、ここまで貯めに貯めたフラストレーションを一気に爆発させたような活躍ぶり!タロウ特有のボクサースタイルの戦い方でダークルギエルに立ち向かった。途中、再度スパークドールズにされそうになるが、ストリウム光線とタロウバリヤーで時間を稼ぐ。そして一瞬の隙を突いてギンガに光を分け与え、自らの敗北と引き換えに復活させた。

ギンガによってルギエルが倒された後は、ヒカルたちに感謝の言葉を告げて他のスパークドールズとともに宇宙へ帰って行った。

ちなみにスパークドールズは1000年前に地球に飛来したらしいので、タロウは1000年間人形の姿で地球を見守っていたということになる。
……何をしていたのだろうか?

ウルトラマンギンガS

引き続き登場。
ギンガからのウルトラサインを見てヒカルの助けになるためにウルトラ兄弟から力を託され、疑似的なスーパーウルトラマンになって地球に飛来した。
そして自らの姿を『ストリウムブレス』に変え、ギンガをギンガストリウムに強化変身させる。

ギンガストリウムはタロウがギンガと融合した姿で、戦闘スタイルを含めていたる所にタロウを彷彿とさせる個所がある。当初はウルトラホーンもあったとか。
ストリウムブレスはタロウの化身なので当然地球にはない物だが、それをヒカルは堂々と左手首に付けていたため、ヤプールに「ウルトラマンだと教えているようなものだ」とツッコまれていた。

ストリウムブレスになってもヒカルと意思疎通は出来るのだが、ギンガ程ではないのだが無印に比べてあまり会話してくれない……。
とはいえ、ハイパーゼットンに通用する必殺技としてコスモミラクル光線を教えたりと要所要所で活躍していた。

ビクトルギエルを倒した後、「呼べば助けに来る」とヒカルに告げ、再度宇宙に飛び立って行った。

後日談である映画『劇場版 ウルトラマンギンガS 決戦!ウルトラ10勇士!!』ではゼロの台詞で名前のみ登場。
「タロウから聞いている」という話だけだったので、『ギンガ』のタロウがM78ワールドのタロウと同一人物なのかは明言されなかったが、十中八九同一人物と思われる。

ウルトラマンオーブ

第2話「土塊の魔王」にて、4ヶ所の龍脈の力を借りて土ノ魔王獣・マガグランドキング東京の地下に封印していた{「角持ちし赤き巨人」として登場。
謎の男・ジャグラス ジャグラーによって封印は破られてしまうが、ウルトラマンオーブの決死の活躍によってマガグランドキングは倒され、
タロウの力もウルトラフュージョンカードとしてオーブの人間態であるクレナイ ガイの手元に宿るのだった。
なお、タロウとメビウスのフュージョンカードを用いてフュージョンアップするバーンマイトは「ストビュームダイナマイト」を始めとしてタロウモチーフの必殺技も持ち、
タロウの代名詞扱いされているスワローキックもタロウのそれと同じSE付きで攻撃技の一つに採用されている。

ウルトラマンジード

ベリアルが引き起こしたクライシス・インパクトに他の兄弟達と居合わせた。
……はずなのだが、なぜか地球にはいたのに宇宙パートではいなくなっていたため、少し話題となった。

後日談となる映画『劇場版 ウルトラマンジード つなぐぜ! 願い!!』ではギルバリスを宇宙警備隊隊員達と追いつめていたが、
ストリウム光線では特殊な装甲を持つギルバリスのコアを破壊出来ず、逃げられてしまった。

ウルトラマンR/B

タロウ本人としての出番はないが、湊カツミ&イサミ兄弟が変身及びクリスタルチェンジに使うルーブクリスタルのひとつとして登場。
1300年前、ウルトラマンロッソウルトラマンブル火炎骨獣 グルジオボーンを追って地球へやってきた際、2人が消滅した後に飛び散ったとされる。
属性は「火」で、主にロッソの基本形態・フレイムとして変身する時に使われる。

ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ

ウルトラダークキラーの復活に際し、ニュージェネレーションヒーローズを光の国に招集するとともにウルトラマンリブットに黒幕の調査を指示した。
惑星テンネブリスに向かうニュージェネレーションヒーローズを兄弟とともに見送るが、自身も後から駆け付け、再度ギンガと一体化。
ダークキラーとの戦いが終わった時には姿を消していた。

ウルトラマンタイガ

ウルトラマントレギアとはかつて親友の関係だったことが判明。
第1話冒頭では、光の国を攻めようとするかつての友の前に立ち塞がるが、目の前で息子たちを倒され激昂、互いにウルトラダイナマイトを発動し、ぶつかり合い出番を終えた。

タイガはタロウの息子であることでコンプレックスを抱いており、トレギアはそれを利用してタイガを闇に堕とそうと画策していた。

外伝小説『トレギア物語/青い影』では、トレギアとは小学生時代からの付き合いで宇宙各地を2人で旅したり、文才ある彼にラブレターを監修してもらった過去が描かれている。

後日談となる映画『劇場版 ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス』では宇宙遺跡ボルヘスでトレギアと再会。
青春の思い出を語り合い、トレギアに光の国に帰るよう手を差し出すが拒絶され、邪神魔獣 グリムドがタイガの地球に向かっていることを教えられる。
タイガ、ロッソ、ブルの窮地に駆け付け、3人を圧倒していたグリムドをさらにに圧倒。ウルトラダイナマイトで止めを刺そうとするが、爆発からの復元を利用してグリムドに体内に侵入され、闇に堕ちたタロウに変貌。
トレギアに誘導されるがままにタイガに襲い掛かるが、ウルトラマンタイタスウルトラマンフーマ工藤ヒロユキも加わったウルトラダイナマイトを受けてグリムドを引き剥がされ、正気を取り戻した。

グリムドとの最終決戦ではニュージェネの最強形態を纏めて凪ぎ払うグリムドを正面から抑え込み、ウルトラマンレイガが誕生するまでの時間を稼いだ。
最終的に親友の最期を目の当たりにしたわけだが、どんな心境だったのだろうか……。


役者・声優について

『メビウス』で唯一、本編及び劇場版で人間体の客演が叶わなかったウルトラマンで、声は映画『ウルトラマン物語』以降、『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀]]』まで石丸博也氏が一貫して演じた……というより、もはやそれが定着。
特に『ウルトラマン物語』当時は石丸氏の声も若く、篠田三郎氏の雰囲気にも近いため、末っ子の若者という雰囲気がよく出ていた。
その後、『メビウス』になってから再びタロウ役の声を担当するようになったが、石丸氏の年齢的な問題もあって声が中年の雰囲気になっている。
とはいえ、『メビウス』以降のタロウは完全に歴戦の戦士という立ち位置なので、おじさんでもまったく問題はないし、むしろ70を過ぎても「おじさん」の声で済むほうが凄い。
しかし、『大いなる陰謀』では一部シーンで若かりし頃のタロウを描く事になったため、若き日のタロウの声に森久保祥太郎氏が割り当てられた。
息子のタイガを演じる寺島拓篤氏を彷彿とさせる若々しさを見せつつも、ベテランのタロウを演じる石丸氏の雰囲気も醸し出す絶妙な演技は必聴*5
続く『ウルトラギャラクシーファイト 運命の衝突』でも、引き続き森久保氏がタロウの声を担当。
ちなみに『ウルトラマンフェスティバル2018』のステージショーではウルティメイトフォースゼロのメンバー・ジャンナインの声別のアニメ6兄弟の末っ子演じた入野自由氏が演じていたことも。

一方、『タロウ』本編で光太郎を演じた篠田氏はというと「今後東光太郎を演じるつもりはない」と明言している。
しかし、これはタロウが嫌いというわけでは決してなく、「ファンの思い描く作品を裏切りたくない」「タロウは自分の役者人生の思い出の一つとして取っておきたいから」とのこと。
なので今でもタロウと呼ばれることを喜んでおり、新聞のインタビューや、テレビでおおとりゲン役の真夏竜氏やモロボシ・ダン役の森次晃嗣氏と共演した際には変身ポーズを見せており、令和に入ってからも『タイガ』の企画で、「息子」と一体化した工藤ヒロユキ役の井上祐貴氏と対談したりしている。
他にもウルトラシリーズの後輩と別番組で共演した時にシリーズへの思いについて語ることがあるとのこと。
篠田氏いわく「光太郎は目立たなくても、人間として平和のために頑張っている」らしい。

なお、『ウルトラマン列伝』内で石丸氏演じるタロウが『タロウ』本編を回想する際は、篠田氏の掛け声が石丸氏の掛け声に変えられている。
一方で、その他の一部シーンでは篠田氏のライブラリ音声が割り当てられている。
  • 『ギンガS』にてウルトラマンギンガストリウムがストリウム光線を使用する際にタロウの掛け声が発される時
  • 最終回でタロウがストリウムブレスから本来の姿に戻って飛び去って行く時
  • ウルトラマンオーブがバーンマイトフュージョンアップする際にタロウの掛け声が流れる時
  • 劇場版『ジード』でのストリウム光線の掛け声
  • 『Z』でのベリアルとの宇宙牢獄での対決の場面


余談

  • 他の面々の身長が40~45mな兄弟の中で、身長53mと一際でかい。試しに40mのウルトラマンを170cmの人間に置き換えたとするとタロウは225cmとなる。
    明らかにでかすぎるが、ウルトラマンの縮尺は結構ガバガバなので恐らく人間換算で183cmくらいのニュアンスだろう。
    基本的に他のウルトラマンよりも頭半分ほど大きい、スマートな長身である。
    これ以上の大きさのウルトラマンとしてウルトラマングレートの60mなどがおり、更に大きいのがタロウと縁があるギンガとウルトラマンビクトリーの無限大である(これは設定上であり、実際は周りとの対比のためにサイズが変わる)。

  • 初めて名前を叫んで変身したウルトラマン。
    これは光太郎を演じた篠田氏のアドリブだが、以降のシリーズに受け継がれていくことになった。


  • コメットさんの初恋の相手でもある。コメットさんはレッド族と親交が深いのか?

  • 嫌いなものは弱い者いじめとまんじゅう。子供達のヒーローらしく、弱い者いじめがまんじゅうの次に嫌いだという。
    ……そこまでまんじゅうを嫌うのは一体過去に何があったのか、タロウよ。

  • 『メビウス』放送後に公開された映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』は、元々は『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟2』というタイトルで、前作で人間体が登場しなかったタロウを主役に据えた作品として企画されていた。
    だが、前述の通り篠田氏が光太郎役での出演を固辞したことから、内容を大幅に変更して平成ウルトラ(TDG)3部作主人をメインに据えたものになったという裏話が明かされた。
    • 同作のDVDメモリアルBOXのレプリカ台本にはこのプロットも収録。かつて光となった子供たちであり、主役としてのウルトラマンティガ復活に歓喜したティガ世代も「そちらのほうも見たかった」というほど、出来が良いと評判である。
      ただし、このプロットではタロウと光太郎は分離しており、上記の裏設定とは矛盾が生じている。






「追記・修正して、早く大きくなりたい……」


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最終更新:2024年02月05日 20:36

*1 ただし、劇中の描写では光太郎自身がタロウとなったような描写になっており、劇中でも光太郎とタロウが各々の人格で話したりするシーンは存在せず、掛け声なども光太郎役の篠田氏が演じている。企画時の段階からも光太郎自身がタロウとなる設定だった。

*2 オープニングテーマの「胸のバッジが輝いて」という歌詞などがその名残。

*3 その際、回想として第1話のタロウ誕生の映像が流用されているが、その旨のナレーションなどがないこともあって、光太郎とタロウが分離する瞬間と誤解している方がいる。

*4 『ウルトラマンギンガ』以降のニュージェネレーションヒーローズでは必殺技を叫んでから放つのが当たり前になっているが、それ以前ではタロウを除けばジャック、ゼロ以外にはおらず(さらにジャックは『ウルトラハリケーン』の一回だけで、スペシウム光線などの毎回使うような必殺技名を叫んでいたわけではない)、非常に珍しかった

*5 奇しくも兜甲児繫がりとなっているが、そもそも『マジンガーZ/INFINTY』で森久保氏が起用されたのは、『マジンガーZ』当時の石丸氏の声の雰囲気を求められたためであるため、ある意味ではかなり順当なキャスティングとなった。