ブリジット・アーヴィング・フロストハート

登録日:2011/05/22(日) 00:36:35
更新日:2024/03/18 Mon 20:22:29
所要時間:約 5 分で読めます







「なぜ私は――あなたが捨てたものを千年も守っている?」


ヴァンパイア十字界の登場人物。


年齢:1200歳前後


夜の国崩壊により滅びそうになったヴァンパイア血族を1000年間、まとめあげているダムピールコミュニティの指導者。


見掛けは20代前半の女性だが、人間世界の中で維持する事が困難なダムピールコミュニティを維持する手腕をもつ。

政治、統治能力に優れているだけではなく、戦いにおいても屈指の戦術家であり戦略家である事は誰もが認めている。

霊力も魔力も強く、剣の腕も蓮火の次に来る達人。
更に世界中に警戒網と催眠結界、索敵網を巡らせているという完璧超人。

かつてはストラウスの下、150歳の若さで夜の国の大将軍として活躍していた。
その為、一般には知られていない当時の国の実状を幾つも知っている。

しかし夜の国崩壊後の1000年間、封印の十字架を壊すストラウスを止める為、ブラックスワンやダムピールの精鋭と協力しながらその命を狙っている。

その最終目的は、純血ヴァンパイアの屍を触媒にして発動する「人化の術」という術法で、忌まれ追われる全てのダムピールを人間にする事。
しかしこの術法は施術者自身は効果の外にある為、術を行うブリジットは一人、ダムピールとして生きる事になる。



「私はヴァンパイア最後の血族となろう」

「そしてただ夜の果て、ひとり死のう」



以下物語の展開含むネタバレ






















その素性はアーデルハイトの異母姉であり、時のヴァンパイア王ゴットフィードとダムピールの側室との間に生まれた王家の姫君。

ダムピールにしてヴァンパイアの血が濃く、5歳にして魔力と霊力に長け、才に溢れていた為ダムピールながら女王を許されるのではと讃えられた。

しかしブリジットが10歳の時、あと千年は生まれないとされた純血のヴァンパイア、アーデルハイトが生まれた。
おそらくアーデルハイトより遥かに優れているブリジットが姉として存在すると、アーデルハイトは劣等感を抱く。

最悪、国を割るほどの可能性と跡目争いを避ける為にストラウスに預けられることになり、それ以後、王家には彼女はいないものとされることになった。

それからはストラウスの娘として育てられ、夜の国が滅びるまでずっと共に在り続けた。


因みに、ストラウスはブリジットを「私の小さな娘(リトルレディ)」と呼んで可愛がった。
ブリジットも当初は王家を追い出されたことで荒れアーデルハイトにも恨みを抱いていたが、ストラウスに引き取られてから程なくして全て忘れ去った。
当時、わずか10歳でかなり上位の存在と思われる元老級ヴァンパイアでさえ上手くいけば倒せるとストラウスが認めたほどの溢れる才は、ストラウスの指導によって大きく開花した。
ずっと一緒にいたストラウスには父親以上の感情を抱いていたのだが、ストラウスにとって自分は「娘」でしかなく、その立場ゆえにままならぬ想いを抱き続けることとなった。

ちなみに後にアーデルハイトもブリジットが姉と知るのだが、自分の存在が原因で王家を追われたことを気に病み以降はブリジットを姉と呼び慕った。
ブリジットも自分を慕うアーデルハイトのことは「可愛い妹」と大切にし、いつか王と王女として二人が結ばれるであろうことを祝福した。

が、ストラウスの恋人としてただの人間しかも教養の無ければ素性も知れない村娘であるステラが夜の国に来た際は一悶着あったらしい。
そもそも出会いからして「一か月ぶりにストラウス(父親)に会えると思ったら、自分(と父のダブル)ベッドに知らない娘が寝てたあげく、帰って来た父がそいつを恋人だと言いだした」と衝撃的すぎる出会いだった。
それ故最初は不愉快だったらしく、地味な嫌がらせをしたり理由を付けては会うのを拒んでいたが、後にステラのみストラウスの幸せを願っている事に気付き、二人の関係を認めた。
認めた後、ストラウスの子を身籠ったステラの様子を気にして会いに行ったりと、仲は良好だった。


そんなブリジットが最初に殺害されたステラを発見。


ストラウスが和平交渉から帰ってくるまで引き裂かれた遺体を修復、腐敗しないよう魔力で保護した。

その後、ストラウスがステラを失い、埋めようのない虚無を知りながら何も出来ない、心を支える何者にもなれなかったと思わずにいられなかった。


腐食の月光暴走時は行方不明のストラウスに代わり陣頭指揮を執った。
人間、ヴァンパイアを問わず周辺各国に協力を要請。セイバーハーゲンと協力し、物と人、段取りを2日で揃え腐食の月光を封印した。

だがその後すぐにヴァンパイアの迫害が始まり、立っているのがやっとだったブリジットは万全の指揮、統率をとれず混乱を前に無力だった。
なんとか争いを回避しながらようやくストラウスを発見。


だが復讐に走ったストラウスに裏切られたブリジットは胸を貫かれ、捨てられた。


これが原因で憎悪の復讐者となり、セイバーハーゲンの頼みで赤バラ王討伐軍の指揮を執る事となった。

しかし1000年間、命を狙うようになってからもストラウスに対する感情は変わっていない。

後に復活したアーデルハイトの口から伝えられた真実とメリル森島が気付いたストラウスの真意を聞いて、再びストラウスを慕い始める。

この時に自分が胸を貫かれ、捨てられた理由に気付く。

それはストラウスがいなくなった後に血族をまとめられるのはブリジットだけ。
傷つけられる事によって「赤バラの娘」として警戒される事なく、討伐軍に迎え入れられる為。
真意を話されなかったのは、ストラウスと本気で戦わなくなってしまう為。

ストラウスと再開した時の見せる素顔はまるで年端もいかぬ子供のようで、普段見せている顔とのギャップが激しい。


その姿、まさにツンデレ。


森島がいるにもかかわらず、うさぎさんりんごをむいてストラウスに食べさせてやっていたほど。

最終決戦の前にストラウスの意志だけではなく、身も心も本物の娘となる為に吸血し、ストラウスとの別れを果たした。



「――さようなら。大好きなストラウス」


ストラウスが隠し通してきた真実が全て明るみに出た後は、「人化の術」がハッタリと知り、後々の人間・ダムピールの共存が難しくなった為にストラウスが発案したダムピール月面移住計画「最後の羽」計画のリーダーとして活動する。


全ての決着がついた後は森島とデートしていたりしているようだ。






追記・修正はうさぎさんりんごを食べさせてもらった方からお願いします

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最終更新:2024年03月18日 20:22