KISS(バンド)

登録日:2010/07/23 Fri 13:27:48
更新日:2024/03/18 Mon 16:30:14
所要時間:約 9 分で読めます




“最高”を求めてたんだろう!?
もう手に入ったじゃないか!!
そう、世界一ホットなバンド・・・・
KISS!!!!



1974年にアメリカのニューヨークからデビューしたハードロック/ヘヴィメタルバンド。
しかし代表曲にヘヴィメタル調の曲は殆ど無く、分かりやすいアメリカンハードロック。
漫画的なステージ衣装に、白塗りを基礎に黒や緑でメイクした姿が特徴。
メイクには通常40分かかるが、本気を出せば20分で完成する。
全員“悪魔”だの“宇宙人”だの厨二病設定が付いていたが、今では忘れ去られている。

血を吐いたり、ワイヤーアクションや花火、大量の照明、スモーク、火柱、リフト等を駆使したド派手なライブを行い、メイクしたメンバーと相まってド派手。
とにかくド派手。
アルバムの邦題にやたら“地獄”が付き、ほぼ原題クラッシュしたものも。
例:Kiss(デビューアルバムの原題)→地獄からの使者
Alive!→地獄の狂獣
MONSTER→地獄の獣神(最新作)

派手なメイクやパフォーマンスから勘違いされることもあるが、デスメタルやブラックメタルではない*1

ちなみにバンドのコンセプトはアメリカ式ビートルズだったりする。(全員が兼任Voであるのもその影響)
さらに自称“世界一アツいバンド”と名乗り、世界一金にがめついもうけが上手いバンドでもある。
1996年にオリジナルメンバーで再編成するが、すぐに崩壊し、2001年に解散ツアーを行うが翌年に撤回、現在も世界中で活動中。

2014年にロックの殿堂入りを果たすが、恒例の演奏に関してまたもやエースがいちゃもんをつけた為、キレたポール&ジーンは前代未聞の”演奏拒否”を発表し一時エース&ピーターがドタキャンか?という事態まで発展した。
結局式典では2001年以来13年振りにオリジナルメンバー4人が集合して事なき事を得た。

2019年から「最後のツアー」である「One Last Kiss: End Of The Road World Tour」を開催する事を発表した。
これが単なるライブ活動からの引退なのかバンドの解散なのかは不明だが
ツアー期間は2~3年に及ぶ長期ツアーになる模様。
因みにKISS史上初となる「レギュラーLIVEでの元メンバーのゲスト参加」も
匂わせており、既にエース・フレーリーは「参加したい」と表明している。

■メンバー

ベース兼ボーカル:ジーン・シモンズ(1972-現在)
地獄から来た悪魔であり、バンド創始者にしてリーダー(ビジネス面)。
通称・社長
必殺技は火吹きと吐血。
ちなみに彼の著書の内容はいかに俺様以外のメンバー(ポールとエリック・カーを除く)が馬鹿か、いかに俺様が女と寝たか、という話が殆どである。
彼の書く歌詞はほぼ100%下ネタである。(NOTHIN' TO LOSEなんかア○ルの事を歌ってる)
ちなみに実業家としての顔を持ち中国にデカいショッピングモールを作るなど発言した事もあり、ポールと共同オーナーでメキシコにレストランを開いた。
並外れた女好きという致命的欠点にさえ目をつむればビジネスマンの鏡的な人間で再結成の際、エースとピーターは5年くらいしかもたないと判断して、
5年契約の従業員契約を結ばせてる。(事実2人は再結成から5年前後で相次いで脱退している)
だが、そんな彼も80年代はKISSの活動よりも俳優業に興味を持ってしまい「アニマライズ」では制作を途中で放棄して映画撮影に参加してしまい相方ポールを激怒させ、マーク・セント・ジョンが代わりにベースを弾く羽目になった。
ベースマガジンに登場した時、
「ベーシストは曲を作れ。曲が土台なんだ。」「ベースの練習なんかしないで曲をつくれ」
「自分はエンターテイナーで、たまたまベースも弾くだけ(中略)
 ベーシストなんて、どこかのホテルのエレベーターの中で聴こえてくる誰も気に留めない音楽をプレイするのがせいぜいだ」
等彼なりの独自のベーシスト理論を語っている。

最近では2017年12月から「ザ・ヴォールト・エクスペリエンス」と言う50年分の未発表音源などをまとめたBOXを最低価格2万ドル(約20万円)で販売し始めた。

因みに価格帯は3つに分かれていて

  • ジーン本人が直接購入者に手渡しする「ザ・ヴォールト・エクスペリエンス」コース…20万円

  • ジーン本人と共に世界各地のプライヴェート・スタジオで1時間、収録される曲を聴きながらジーンと様々な話をする「ザ・エグゼクティヴ・プロデューサーズ・エクスペリエンス」コース…25万円

  • ジーン本人が直接ファンの自宅を訪れ、そこで2時間ジーンと共に時間を過ごす事が出来、(なお、25人まで招待可)ジーンと音楽を聴きながら写真撮影やサイン、質問などができる「ザ・ホーム・エクスペリエンス」コース…50万円

となっている‥。

そして、一番安い「ザ・ヴォールト・エクスペリエンス」コースの手渡しイベントには、場所によってはKISSの歴代メンバーがゲスト出演し、アコースティックコンサートをする事もあり、現時点で存命する全てのKISSの歴代メンバーが出演しており、相棒ポールは元より、「ロックの殿堂」入り以来というピーターや、何と3回もゲスト出演したエース、35年振りの再会となったヴィニーなどかなり豪華なイベントとなっている。

それに加えて2017年のチャリティーイベント、2018年には自身のソロツアーでエースと共演するなど過去に険悪な関係にあった元メンバーとの関係も改善したり、過去の発言を振り返り「俺は傲慢で女性蔑視の豚だった」と反省するなどかつてのビジネスライクのキャラが嘘のように温和になりつつある。

リズムギター兼ボーカル:ポール・スタンレー(1972-現在)
セクシー胸毛&尻
バンド創始者にしてもう一人のリーダー(音楽面)。
オカマっぽいがオカマではない。
若い頃は単なる女好きで人気が出だしてone night ladyが続出すると
「親子丼姉妹丼なんて当たり前、動物以外ならなんでもヤッた」と
回想していた。
実は生まれつき小耳症により右耳が聴こえず、それが幼少期の深いトラウマとなると同時に音楽活動にのめり込むきっかけにもなった。
太く鋭いシャウトが特徴的で、ライブでは必ずギターを破壊する。破壊用ギターを50万円で売っていたりする…買えばポールが破壊してくれるよ★~
2013年現在、還暦を超えて声は多少ハスキーにはなれど、その歌唱力はほとんど衰えていない。
(★>`)
2014年、オリジナルメンバーの中では一番最後に自伝を出した。
因みにエースやピーター、ヴィニー、マークはおろか、元マネージャーのビル・オーコインや相方であるジーン、更にはGUNS N' ROSESのスラッシュに至るまでかなり辛辣な評価したりくそみそに貶したりしてるのである意味一読の価値があると思う。
一例を挙げると

ジーン「ひたすら自分の利害のことばかり気にしてる

エース「無能であてにならなくてほんの僅かな実力しかないただの負け犬

ピーター「トミー(・セイヤ―)が教えた犬の芸当以上のプレイは出来ない

と、こんな感じである。
その一方でジーンがプリンスの死に関する発言をした時は彼を非難する一方で他人のジーンの批判には激怒する、
エースのソロアルバムのPV撮影で14年ぶりに共演した時には

「ときに何を言おうが、一触即発の事態になろうが、俺らは家族なんだ。」

と一筋縄でいかない発言もしている。

上記の二人がKISSの中心人物(正式メンバー)である。
以下は歴代メンバー(契約メンバー)

初代リードギター兼ボーカル:エース・フレーリー(1972–1982、1996–2002)
初代宇宙人
下手なのか個性的なのか紙一重な変態ギタープレイ、地声丸出しのダルダルな歌唱スタイルは好みが分かれる。
フラフラしながらギターを弾き、煙を出し、花火を発射する。
また平沢唯と同様、レスポールに強い拘りを持つ。
代表曲は「2000 man」「Shock Me」「Rocket Ride」…etc
重度のドラッグ&アルコール中毒でもあり、死にかけたりする事はよくあったらしい。
因みに「Shock Me」は酔ってる時(より正確に言うと70年代のライブ中)に誤って感電した事故を自虐ネタにした歌である。
在籍中にゴネて出したソロアルバムがヒットし、バンド活動よりもソロ活動の方に興味が湧いてしまい脱退。
KISS脱退後「フレーリーズ・コメット」としてソロ活動を始め最初の1作目はヒットしたものの後は全く売れず、ピーターと一緒にドサ廻りしたこともあった。
1972~1982年までは正式メンバー(契約上は84年まで)だったが、1996~2002年の再結成の期間は5年契約の契約社員(ジーンの自伝参照)であり、
ツアーの負債を負わない反面ギャラや待遇はジーンやポールと比べて天と地の差(例えば飛行機はエコノミークラスであったりホテルはシングルルーム)があった。
もっとも、これについてはいつも用意した飛行機に遅刻して乗らなかったり、部屋中を修復不能になるまで破壊するエースにも非があったりする。

再結成の際、

  • 完全に自分の持ち曲以外のギターフレーズを忘れており、トミー・セイヤ―に教えてもらっていた

  • 控室で彼女といちゃついていたのを注意されてトミーをぶん殴った

  • 更に遅刻癖とトラブルメーカーっぷりも変わらず、トミーがいざという時に備えてフルメイク&衣装でスタンバっていた

などなど後に後任となるトミー・セイヤーにはかなりの迷惑をかけていた。

2002年のソルトレイクシティオリンピックの閉会式でのパフォーマンスを最後に脱退した。
案の定この時も遅刻してトミーがハワイから休暇返上してスタンばってたとか…

トミー「」

再脱退後はソロ活動を再開。
2006年にはVH1殿堂にKISSが殿堂入りした際、前座としてロブ・ゾンビやスラッシュ、ギルビー・クラーク、スコット・イアン、トミー・リーに混ざって登場。
いっその事KISSと共演しちゃえば良かったのに‥
アフター・パーティーでは みんなと仲良く笑顔で写真撮ったり している。
LOUD PARK 09をドタキャンしてLOUDNESSに迷惑を掛けた。
2014年にKISSがロックの殿堂入りした際も最初は

「俺とジーンの間には特になんのわだかまりもないよ!」

なんて言っていたにもかかわらず

「俺がメイキャップするとして、トミーとエリックがメイキャップなしでその場にいるのは構わない。
(中略)俺とトミー両方がメイキャップしているってのはなしだ。
エリックとピーター両方がメイキャップしているってのもな。そんなの茶番だ。」

と無理難題を吹っかけたもんだから演奏中止の原因になった。

挙句

「あいつらは俺たちとのどんな形での再結成も蹴ってきたんだよ。本当に頭に来るよ。」
と最初の発言は一体どこにいったかの如く猛批判していた。

2014年9月、5年振りに新アルバムを発表し、ソロ活動では自身初となる全米9位と初のTOP10入りを果たした。
今でも現在のKISSを「KISSの半分コピーバンド」と言ったり、「(演奏中止で)彼ら2人は報いを受けた」などと批判していた
…と思いきや、2016年に発表したカヴァーアルバムでは、何と14年ぶりにポールと共演を果たした。

本人曰く「俺らはいつだって友達だ」とか…。

2017年にはジーンともハリケーンで被害を受けた人たちへのチャリティーコンサートで15年振りに共演を果たした。

そして上記の発言が嘘のように

  • 上記のジーンのBOX手渡しイベントには3回も出演

  • 2018年のジーンのソロバンドのオーストラリア公演にエースも前座で出演

  • 2018年10~11月に開催予定の「Kiss Kruise VIII」にも参加しKISS本体とも共演

  • 2019年から行われるKISSのフェアウェル・ツアーにも「参加したい」と宣言

と何だかんだで仲が良い様である。

初代ドラム兼ボーカル:ピーター・クリス (1972–1980、1996–2001、2002–2004)
初代猫
ドラムを叩きながら歌う。
初期は手数が多く忙しいドラムプレイだったが、徐々に劣化していった。
代表曲は「Beth」「Hard Luck Woman」「Black Diamond」…etc
乾いた木の様な嗄れたハスキーボイスが好評で、ピーターの歌うバラードは大ヒットしたが、薬中で性格が悪いのでバンドから3回も追い出された。
バンド脱退後ソロ活動を始めるが鳴かず飛ばずで、元メンバーのマークとデモを作ったりしてるがこれも頓挫。
エースと仲良くドサ廻りしたこともあった。
ポール曰く再結成前のピーターは「辛うじて逮捕されずに済んでいる人間」状態だったとか…
1972~1980年までは正式メンバーだったが、1996~2001・2002~2004年の期間はエースと同じく5年契約の契約社員であり、
ジーンやポールの自伝によると2001年の脱退したのはジーンに「契約内容を変えろ」と文句を言って契約を切られた…。
つまり再び解雇されたのである。

2002年に復帰したのはジーンがツアーの招聘先(エアロスミス側)に「オリジナルメンバーは3人」と強く迫られ、
嫌々ピーターを雇わざるを得なかった為でありその証拠に契約内容は前と全く変わらなかった
再結成の際、長年の不摂生でドラムは叩けず、肉体の衰えが顕著でジーンにドラムの猛特訓とジム通いを命じられた。
ジーンの自伝ではエースはまるっきし行こうとしなかったが、ピーターは真面目に通ったらしいが、
ポールの自伝ではピーターも「まるで老人」レベルの体力とやる気のなさでお話にならなかったとか…
それでも鈍った腕は治らず、97年のとあるライブではドクターストップを宣告され、
ピーターのドラムのコーチであるエディー・キャノンというドラマーが猫メイクをして叩いた事もあった。
精神が不安定で彼が自分のワイフをバックステージで殴打する光景を、ジーンは何度も目撃している。
数年前に男性ながら乳がんを患ったが、見事克服した。
現在はフルタイムでの活動を引退し、ときたまゲスト出演をするなど悠々自適な生活をしている。

2014年の殿堂入りの件では例の如くエース側に付いて批判していたのにちゃっかり式典には何事もなかったかのように出席していた。

2017年6月にオーストラリアとアメリカで開催されたKISS EXPOのイベント出演を最後に「もう年(71歳)だから」という理由でライブ活動を正式に引退した。

但し、イベント出演自体は引退していないようで、2018年には上記のジーンのBOX手渡しイベントにゲスト出演し、4年振りにジーンと再会した。

若い頃は読み書きすら満足に出来ない知性の持ち主で、しかも何故かぺニスのサイズに自信があったらしくKISS加入の為にポールとジーンとの面談にて初対面にもかかわらずぺニスのサイズを自慢した。
またライヴ前のメイク中にメイクしているエースの肩にご自慢のイチモツを乗せる悪戯をしたところそのぺニスにエースは何の躊躇も無くキスした為、翌日からエースにはシェフというアダ名がつけられた。「何でも味見するから」である。

2代目リードギター:ヴィニー・ヴィンセント(1982–1984)
黒歴史
“エジプトの魔術士”という謎ポジションで、あのランディ・ローズが受け取る予定だったギターを弾いている。
超絶テクニックの持ち主で、低迷していた人気を盛り返したのは彼による部分が大きかったが、KYだったのでクビになった。
その後はソロ活動(ソロバンド)を開始し、ヒット曲を出した事もあったが、
やっぱりKYが原因で彼以外のメンバーが全員脱退した
どんだけKYなんだよ…
その後ジーンに頼み込んでメンバー復帰とまではいかなかったものの、「リベンジ」で久々に曲を提供したりもした。
1996年のKISS EXPOに招待され、トリビュートバンドのメンバーとして参加したは良いものの
ジーンの許可なしに“エジプトの魔術士”メイクをした為ジーンに罰金を命じられてしまう。アホな子…
2011年に妻への暴行で逮捕され久々に世間に姿を現した…。
その後、再び音沙汰不明だったが2018年のKISS EXPOにも再び参加した。
そして上記の通り、2018年のジーンのBOXイベントにゲスト出演しジーンと35年ぶりの再会をしている


3代目リードギター:マーク・セント・ジョン(1984)
黒歴史その2
病気によりアルバム1枚でクビになった。
07年に脳溢血で人知れず急死。


4代目リードギター:ブルース・キューリック(1984–1996)
兄はエースが事実上脱退してた「暗黒の神話」でヴィニー・ヴィンセントと共に影武者でギターを弾いていたボブ・キューリック。
あらゆるプレイをソツ無くこなす職人型。
地味だが、実はオリジナルメンバー以外では現メンバーのエリック・シンガー、トミー・セイヤーに次いでバンドに長期間在籍している。
しかし、96年の初代メンバー再結成により無理矢理追い出されてしまう。
(もっとも、脱退後に制作されたアルバム「サイコ・サーカス」では何故かベースとして3曲参加していたりする)
今は現ドラムのエリック・シンガーのソロプロジェクト等で活躍している。

5代目リードギター兼ボーカル:トミー・セイヤー(2002-現在)
2代目宇宙人
メンバーの中では一番大柄。
元々KISSの大ファンで本業バンドBLACK N' BLUEが解散した後、本家公認のKISSのコピーバンドでエース役をしていた。
BLACK N' BLUEはジーンのプロデュースでデビューした為か、
その繋りでKISSのツアー・マネージャーといつ遅刻してもおかしくない悪癖を持つエースの代役として裏で控え、エースの2度目の脱退後にその後任を務める。
因みにアルバム「サイコ・サーカス」では自分のVo曲以外収録に絶対参加しなかったエースの代わりに11曲中8曲を弾いている。
現在はオリジナルのリード・ボーカル曲を2曲持ち、エースの「Shock Me」を歌うなど活躍の幅を広げている。
声質はやる気のなさそうな初代と比べるとなんか力強い声質。

元キッスファン
   ↓
ジーンの雑用係(バンドの移動先のホテルを予約、ジーンのコーヒーを入れるポールの家の壁塗りジーンの家の雨どいの掃除と奴隷並に働いたとか…)
   ↓
ツアー・マネージャー(主としていつも遅刻するエースの為に飛行機の予約を何度も行う+破壊されたホテルの部屋の後始末、部屋を密封したがるピーターの為の準備…etc.)
   ↓
エースのギターの先生&代役
   ↓
キッスのメンバー

とシンデレラ並のサクセスストーリーを経験している。



2代目ドラム:エリック・カー(1980–1991)

童顔で小柄だがプレイは激しく、声量もデカいのでボーカルも務めた。
性格は温厚そのものでジーンの自伝でポールを除いて唯一悪口を言われなかったほど。
ファンに対してもメンバー中一番フレンドリーで、ファンレターの返信も熱心に書いていたという。
ピーターには当初こそ恨まれていたものの、実際会ってから和解し非常に仲が良好だった。
後任のエリック・シンガーとも面識があり、シンガーがポールのソロツアーのドラマーを務めていた時にカーがライブを観戦し、
そのあまりの上手さにショックを受けて、シンガーに向かって

「お前は俺の後任になるよ」

といい、ポールにも

「KISSの俺の後任は彼だ」

と言い放ったという。

因みにポールとジーンは知ってか知らずか「Hot In The Shade」のドラム仮テイク用を収録するのにエリック・シンガーを起用してる。
(因みにトミー・セイヤーも参加している。)
結局カーの予感は本当に当たりカーの死後シンガーが後任を務めている…

しかし、ジーンは自伝で

「シンガーは(当時)KISSのメンバーに…とまでは考えてなかった」

「カーが元気になって戻って来てくれると信じてた」

と述べ、ポールも自伝で

「REVENGEのレコーディングでシンガーを起用した事でカーから『KISS』での自分の居場所を奪ってしまった」

「彼の自尊心を最悪な形で踏みにじってしまった…」

と述べている事から、
カーを解雇する気はさらさらなかったらしい(そら一番まともなメンバーだもんなぁ…)。
長年に渡ってバンドを支えたが、あるツアー中に喀血して病院送りとなり、診断で心臓癌であることが判明。
しかし手術で回復したため復帰。みんなと一緒にツアーを全うしようとするも、仲間たちからの説得に折れて療養に専念。
再び持ち直すも結局心臓癌により1991年に死去。
奇しくもQUEENのフレディ・マーキュリーも全く同じ日に死去した。
葬儀は家族の配慮で公開葬となり、そのおかげで多くのファンが彼を見送る機会を得たという…。
何気にボーカルの才能もあったが、殆ど発揮されなかった。
声質は前任のピーターによく似たハスキーボイスだがピーターに比べるとやや枯れてない。
亡くなる直前に下ネタ入りビデオレターを作ってたりする。


3代目ドラム兼ボーカル:エリック・シンガー(1991-1996、2001-2002、2004-現在)
2代目猫
BLACK SABBATHゲイリー・ムーア、BADLANDSやアリス・クーパーで活躍していた。
エリック・カーの死後、後任を務めている。
オリジナルメンバー再結成でブルースと共に無理矢理追い出されたが、今はKISSに復帰している。
上記にブルースとシンガーが再結成の煽りでバンドを追い出されたと書いてあるが、
実際は有給休暇で2人には常に充分な給料が支払われており、生活には困らなかった。
休暇中は何処で誰とセッションしようと自由だが、ジーンからの召集には即対応するという条件の有給休暇だった。
つまり、エースとピーターの滑り止めである。
ピーターの結成当時からの悪癖“オレもう辞める病”を懸念しての事だった。
2003年に一度脱退してるのはピーターが一時復帰した為ですぐに復帰している。

本人はインタビューで2度目の脱退に関しては、

「2003年に活動再開する際、エースが脱退してトミーが加入したので招聘先が条件としてオリジナルメンバーは3人必要だと言ってきて(中略)
エースが脱退した以上僕が脱退してピーターが復帰するしか選択肢はないだろ?」

と語っており、決してジーンと揉めた訳ではなく、シンガーも悪印象は抱かなかったとの事。
シンガーの猫メイクは当初不評もあったが、コンサートの定番曲「Black Diamond」や「Beth」を(ボーカルの経験がないにもかかわらず)問題なく歌え、
かつピーターよりドラムが上手いので結果的に好評になる。

ちなみに声質は前任者二人のハスキーボイスとは対照的に、ややクリーンかつマイルド。
何でこうもKISSのドラマーは歌の才能があるやつばっかしなんだろう?
現在はオリジナルのリード・ボーカル曲を2曲持ち、ピーターの曲も歌う等活躍の幅を広げている。
あと以外にもシニカルで毒舌屋でもある。

曰く「俺はバンド(KISS)がやることに対してそれほど価値を見出すことはできない。」
シンガーさん…

またエースとピーターが今のKISSを「KISSの半分コピーバンド」と言った事に対しては

「(2001年の2度目の参加時に)エースはKISSに在籍していたけど、
彼がステージに上がってKISSとしてお金を稼いでいる間は何の問題も無かった。
実際彼はそれを気に入っていたし、ピーターに戻ってきて欲しいなんて思いもしなかったと思うよ。
(事実ポールに「彼(ピーター)がここにいなくて嬉しいよ」と言ってる)翌年にはエースはKISSを脱退したけどね。」

またピーターに関しても

「(2003年の復帰時にエースがいない事に関して)ピーターも何も気にしなかった、だろ?」

と発言している。
シンガーさん、仰る通りです。

おまけ 影武者ドラム:アントン・フィグ(1979-1980)
キッスの歴代サポートメンバーの中で一番有名なので紹介。
1978年に出したエースのソロアルバムから参加。
その伝手で当時重度のアルコールとドラッグ依存症で完全に廃人一歩手前まで行っていたピーターの代わりに、
「地獄からの脱出」と「仮面の正体」のレコーディングにピーターの影武者で参加する。
その功績によりKISS加入が内定するが嬉しさのあまり内定を口外してしまった為、内定が白紙に戻された。
その後KISSを脱退してソロ活動を始めたエースのソロバンドに参加する等エース絡みの仕事によく参加している人。



KISSといえばメイクしているイメージが強いが、1983年から1996年の13年間は素顔で活動していたこともある。
今度は衣装が派手になった。

電話でKISSのオーディションの誘いを受けたマーティ・フリードマン曰く、バンドの統一感を大切にしているため、

新しいメンバーは

  • 黒髪ロング
  • 髭なし
  • 身長6フィート(約183cm)以上

(ちなみに、オリジナルメンバーの平均身長は181.25cm。)

といった厳しい条件があったという。
マーティは身長制限(彼は外国人としては小柄で170cm弱ほど)に引っかかったため断念したらしい。
しかし、エリック・シンガーが入ってから髪に関する制約からは自由になった。
ポール曰く

どうでもいいんじゃないか、そんなこと。俺達は人生のこの期に及んで誰かの髪の毛の色で物事を決めたりでもするとでも言うのか

とのこと。

因みにドラマーに関しては身長制限はあまり関係なくピーターもエリック・カーも小柄だった。
まあ、ライブ中はいつも座ってるからね。

ちなみに、オリジナルメンバーの平均身長は181.25cm。




イェー!
ミナサン、ツイキ・シュウセイ!
ツイキ・シュウセイ!

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最終更新:2024年03月18日 16:30

*1 デスメタルは派手なメイクや恰好をしない人が多い。