龍が如く 劇場版

登録日:2012/03/15(木) 12:55:29
更新日:2024/01/09 Tue 00:02:48
所要時間:約 6 分で読めます




この街では、憎しみも愛。





『龍が如く 劇場版』とは、テレビゲーム『龍が如く』を実写映像化した作品。
2007年に公開された。
監督は『着信アリ』や『妖怪大戦争』などを手掛けた三池崇史。



PS2で発売された一作目を原作として、神室町のモデルとなった歌舞伎町で実際に撮影された。
漫画、ゲーム等を実写映像化した作品の中ではやはり賛否の分かれる結果となっており、黒歴史とするプレイヤーも多い。
ただし、原作のような殺伐とした舞台の雰囲気や真島役の岸谷五朗の怪演等、光る点もある。

ゲーム未プレイの人はもちろん、ゲームプレイ済の人ならその何倍も楽しめる作品………らしい。





【あらすじ】
巨大歓楽街、神室町。
その街に潜む裏社会の住人達の間で、ある騒ぎが起きていた。

極道組織『東城会』の消えた百億。

混迷を呼ぶ夜のネオン街に、十年の刑期を終えて出所した男、桐生一馬が帰って来た。





【登場人物】
桐生一馬(演:セクスィ…北村一輝)
「お前は…まだ生きてる」

本作の主人公。
罪状は不明だが十年の刑期を終えて出所し、神室町に帰って来た男。
由美を探す中、一人で母を探す遥という少女に出会い、行動を共にする。

映画ということで意図してヒーロー像を取り入れている為、渋いというよりもイケメンな桐生さんになっている。
原作以上に激しい連戦で若干余裕が無いようで、一般人を投げて弾除けにしたり、大声を上げる事も多い。
終盤、誰もが驚愕する方法で危機を脱する。



遥(演:夏緒)
「『お前』じゃない。私は遥。」

神室町で美月という名の母を探す少女。
出所した桐生と出会い、行動を共にする。
幼いながらも、したたかさを持った少女。

普通にかわいい。
メイキングでの犬との絡みは和む。



真島吾朗(演:岸谷五朗)
「ハイ、お父ちゃ~ん!今日もみんなでホームランやぁ~!」

東城会真島組の組長。
頭のネジが一本飛んでいるかのようにブチ切れた狂気的な男。
日頃から神室町で暴れまわっているようで、街を組員と共に歩くだけでも大量のチンピラが襲いかかり、ちょっとした抗争になる程の危険人物。
しかし2以降に見せた知的な部分もあり、部下に経済新聞を読む事を進める事も。
十年前から桐生と闘っていたようで、その決着を着けるべく桐生を付け狙う。

扱いが優遇されており、ぶっちゃけ真島との闘いが映画の中心。

お馴染みの長ドスやOF THE ENDを彷彿とさせるショットガン(ただし撃つのは人)、少年漫画ばりのバッティング技を駆使しての桐生との闘いはこの映画の見所。
特に長ドスを使った戦闘では、斬り付け→逆手に持ち替えて突き下ろし→左手に持ち替えての奇襲という原作のQTEバリのドス捌きや華麗な後ろ回し蹴りを披露している。

演じる岸谷五朗氏の効き目の都合で眼帯が原作とは逆だが、原作一作目の真島の狂気さを全面に押し出した演技はなかなか味がある。



伊達真(演:井ノ頭五…松重豊)
「桐生……死ぬなよ。」

桐生の知り合いの刑事。
錦山組に監禁されていた風間を救出する。

俳優の関係で二人並ぶと桐生より背が高いという、原作を知ってる人には奇妙な絵面になる。



風間新太郎(演:塩見三省)
「その子の母親は…ミレニアムタワーのアレスに居る。」

風間組の組長であり、桐生の父親のような存在。
錦山組に監禁されていたが伊達に救われ、真島に追い詰められた桐生を救う。

風間に撃たれた真島の「もぉ、誰ぇ……?」というセリフは、原作未プレイ視聴者の心境を代弁している。



一輝(演:加藤晴彦)
ホストクラブ『スターダスト』のオーナー。
桐生の知り合い。
桐生に携帯電話を渡した。

怪我を負った謎の男、朴を匿う。



ユウヤ
ホストクラブ『スターダスト』のホスト。
原作とは違い、ふとましくない。空気。



朴(演:コン・ユ)
ソウルから送り込まれた殺し屋。
東城会の百億を抜いたとされる神宮京平を暗殺するために神室町にやってくる。

風間とも知り合いのようであり、横浜で劉家龍に行方を訪ねるが返り討ちにされて負傷。
『スターダスト』で一輝の世話になり、事件が終わった後一輝に別れを告げて神室町を去る。

結果的にオリジナルキャラクターが原作の大悪党を射殺するというとんでもない事をしてしまった。

情報屋(演:荒川良々)
DVD屋『ビーム』の裏に住み着く情報屋。
サイの花屋ではない。

多額の情報料を要求するが、ドMなので痛めつけられたぶん料金を減らしてくれる。
武器屋も営んでおり、真島や朴に武器を売った。



悟(演:二股…塩谷瞬)
唯(演:ダルビッシュの元…サエコ)
誰得な登場人物。本筋に一切絡まないのに頻繁に登場する。

神室町で強盗を繰り返すカップル。
途中、情報屋から手に入れた銃を元手にエスカレートしていく。
ほとんど唯の独断で動いており、悟は渋々それに付き合っている。
唯はヤクザに借金していたため金をほしがっていたが、そのヤクザに撃たれて重傷を負う。

事件の終結後、一万円札の舞う神室町で悟は唯を抱え、二人は夜の闇に消えていった。




今西(演:湯けむり…遠藤憲一)
中西(演:ムロツヨシ)
誰得な登場人物その2。本筋に絡まず、出番も少ない。
百億が抜かれて金の無くなった銀行に押し入ったマヌケな強盗。
金が無いのでどうにもできず、銀行に立てこもる。
暑い真夏に銀行の空調が死んでいたのでだんだん薄着になり、最後はパンイチ。
人質達と親交を深めるが、終盤神室町に舞う一万円札に驚いて出てきた所を逮捕される。

今西は数年後、刑事として神室町にいるらしい。



野口刑事(演:哀川翔)
銀行強盗を捕まえるべく、様子をうかがう刑事。
こちらも空調が扇風機しか無い部屋かつ、大量の警官がすし詰めになって立てこもりを監視しているのでかなり気が立っている。

勤務中にビールを飲む。

原作ゲーム最新作の『5』で中の人が180度キャラの違うヤミ金業者として登場している。


澤村由美(演:高岡早紀)
桐生と同じ孤児院で育った女性であり、遥の母親。

終盤、自らの仕掛けた爆弾を作動させ爆死する。



錦山彰(演:真木蔵人)
「うわああああぁ!!」

ラスボス。
神宮の百億を狙う男。

風間を拉致監禁し、終盤に遥を誘拐する。
傷を負った桐生を圧倒し、一度は勝利するが、桐生の驚くべき奇策の前に敗北して気を失う。

そのまま目を覚ます事無く、ミレニアムタワーの爆発に巻き込まれて死亡。



神宮京平
永田町のケダモノと呼ばれる男。
東城会の百億を狙う。

登場シーンは部下を並べさせたりと非常に決まっていた、が。
神室町をヘリコプターでゴキゲンに遊覧飛行していたらあっさりと朴に撃ち殺され、爆炎に巻き込まれた。
それだけの人。

演じるのはなごっさん。





【原作との相違点】
  • 原作での季節は冬だが、劇場版では夏
  • 最終的に風間が生存している
  • 錦山、由美、神宮の最期


他、多数。展開も殆ど端折られており、代わりに長ったらしいオリジナル要素がねじ込まれた。





【楽曲】
CRAZY KEN BANDが楽曲を提供。

エンディングテーマ
「12月17日」

挿入歌
「ハマのアンバサダー」
「黒い傷跡のブルース」


「12月17日」と「黒い傷跡のブルース」はゲーム『龍が如く2』の挿入歌としても使用されている。















黒歴史扱いされてはいるが、見所はあるので興味があったら見てみては?






追記・修正はスタミナンスパークを飲んでからお願いします。

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最終更新:2024年01月09日 00:02