ドロス級空母

登録日:2012/01/02 Mon 23:37:22
更新日:2024/03/08 Fri 20:13:16
所要時間:約 3 分で読めます






「……さてドロス、うまくやれよ……!!」

「ドロス! 突出します!!」






【性能諸元】

所属 ジオン宇宙攻撃軍
分類 宇宙空母
艦籍番号 CV-65
全長 495m
全高 123.7m
全幅 351.5m
全備重量 144,000t
武装 2連装メガ粒子砲 ×8
対空砲 ×2
MS搭載数 182機
その他戦闘機多数



【解説】

ドロス級超大型空母とは機動戦士ガンダムに登場する架空の宇宙空母。

総帥ギレン・ザビが所有する大型空母。
特徴的なブリッジ形状をしており、艦首から前方に長〜く延びたフニャフニャの棒状のものがそれ。ブリッジクルーの精神力の高さには頭が下がるばかりである
一年戦争で実戦に投入された多くの軍用艦がMSの運用において十機にも満たない数であったのに対し、
単艦で百機以上のMSを搭載・運用した艦は戦中・戦後においてもドロス級宇宙空母のみであり、もはや軍艦というよりも移動要塞と言った方が適切かもしれない。

ちなみに艦の設計そのものは割と単純。
ほぼ箱型であり、連邦のコロンブス級輸送艦をそのまま巨大化したような感じである。



この空母の初出は39話。
この時はグラナダに着陸したりシャリア・ブルブラウ・ブロを運んだりしていた。


次に登場したのは42話。
宇宙要塞ア・バオア・クーのNフィールドに配置され、Nフィールド守備艦隊の要として活躍。

戦闘開始当初はMS部隊を温存し、ガトルを多数発進させる。
その後MS部隊を発進させ、自身の強固な防御力、グワジン級大型戦艦2隻を初めとする精強な護衛艦隊、
更に要塞からの支援射撃でNフィールドではジオンが優勢を保っていた。

一度はドロス艦隊を前進させて連邦軍に決定打を加えようともしたが、直後連邦の別動隊が反対のSフィールドから突撃し、総攻撃の機会は逸する。
それでも依然としてNフィールドを支え続けた。

しかし、キシリア・ザビによるギレン暗殺によってジオン側の指揮系統に混乱が生じた折、そのスキに乗じた連邦軍の集中攻撃により15分後に撃沈してしまう
これにより要を失ったNフィールド守備艦隊は壊滅。
Nフィールドは突破され、連邦艦隊とMS部隊が要塞に接近し要塞は陥落してしまう。

なおこのNフィールド攻撃隊のドロス轟沈にはホワイトベース隊は一切かかわっていない(ちょうど要塞の反対側にいた)。
連邦軍勝利のきっかけに、主人公たちがほとんど関わっていないというのも『ガンダム』らしい。
また主戦場とは反対側のフィールドに配備されていたにも関わらず、ホワイトベース隊のクルーたちがジオン側の混乱を如実に感じ取っているため
ギレン暗殺によるジオン守備隊への悪影響が相当大きかったことがうかがえる。


姉妹艦にドロワ、ミドロが存在する。これに関しては後述。


大きさについては、全長498mとされる。
近いサイズでは、グワジン級が440m(294m説あり)、時代は下るがカイラム級が487mとほぼ拮抗している。
ドゴス・ギア級大型戦艦に至っては完全に上回る600m前後。
全長だけで言えばそこまで非常識なサイズではない。
だが大抵の軍艦は翼や艦橋など細く張り出した部分を含めてのサイズであり、横幅も広いドロス級の体積はケタ違いである。




【同型艦】

ドロワ

「ソロモンの悪夢」ことアナベル・ガトー大尉の母艦であったことで知られる2番艦。艦籍番号CV-66。
初出は『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』第1話冒頭だが、この時は直接登場せずデラーズが「沈んだ」と言及するのみだった。

設定では元々キシリア配下のグラナダに配備される予定だったが、彼女が潜水艦隊を設立することに難色を示したドズルにこれを認めさせる交換条件として本艦を譲渡したとされる。

当初は未完成状態でソロモンに配備されていたが、ソロモン陥落に伴い*1残存艦隊と共に脱出。
ドロワは鈍足であった為に連邦の追撃隊にとって格好の的であったが、ガトー大尉の駆るゲルググによる鬼神の如き奮戦で退却に成功。
この時の戦闘が「ソロモンの悪夢」の由来となった。
その後ア・バオア・クーのSフィールドに配置されていたが、ドロスとほぼ同時に撃沈。
一説には激しい損傷によって機能の大半を失ったものの、原型を留めていたとするものもある。

しっかりと作中に登場したのは『機動戦士ガンダム戦記 アバンタイトル』が初。
こちらでは航行不能説が取られ、終戦を迎えた時点である程度の機能は保ちつつSフィールドを漂っていた。


ミドロ

ミドロは小説版に登場する。ただし小説版だとドロスもドロワもいなかったりする。

一説(TV版設定)によればミドロはア・バオア・クー攻防戦時に本国で試験航行中だったとされ、
この艦の存在が連邦が講和につく遠因を作ったとされている。
余程連邦軍にとってはトラウマだったのだろう。




【ORIGIN版】

安彦良和氏の「THE ORIGIN」では「ドロス」だけ登場。キシリア率いる突撃機動軍所属。


アニメではMS発進口だったものがムサイ級がやすやすと入るほどに超巨大化
大雑把に見積もってもkm単位(7000m以上)でありもはや空母どころか宇宙要塞である。
ただアニメ版サイズではカタパルトや整備ドックを考えるとMS182機はかなり無理がある設定だったので、
これに関しては解決している。さらに多くのMS、戦闘機を積めるわけだし。
まあ明らかにデカすぎだが。


巨大化に伴って、当然欠陥砲もアホみたいに巨大化している。
射程、火力は通常の戦艦の比では無い。
その火力はマゼラン級戦艦を一撃で沈める程。
ミノフスキー粒子による長距離砲撃阻害はどうした


ドロスに有効打が無い連邦艦隊は大打撃を受け、ワッケイン将軍も戦死。
これにより残存する連邦艦隊はドロスの脅威から逃れる為に、何の武装も無い輸送艦もア・バオア・クーに突撃するまでに追い込まれてしまう。

末路はキシリアが要塞から脱出する為にパープル・ウィドウに乗り込みドロスに向かう途中、
シャアがバズーカを持ってブリッジ付近に現れ、バズーカをブリッジに直撃させる。
コントロールを失ったパープル・ウィドウはドロスのカタパルトに突っ込み、爆発。
その爆発が原因でドロスは大破炎上。そのまま要塞のコントロールを押し潰し撃沈した。
ボスが死ぬとドロスも沈むということのようだ




【サンダーボルト版】

『THE ORIGIN』と同じくパラレルワールドの宇宙世紀を描いた漫画『機動戦士ガンダム サンダーボルト』に登場したドロス。
本作ではジオン残党の海底要塞として登場。
やはり超巨大サイズで、複数のマッド・アングラーやユーコンを悠々と格納出来る。

ダリルら旧リビング・デッド師団をはじめ多くのジオン兵が身を寄せていたが、南洋同盟(カルト)にドはまりして裏切ったダリル達によって爆破されてしまった。




【ゲームでの扱い】

初期のスーパーロボット大戦シリーズでは、ギレン等の乗艦として登場。
ホーミングミサイル等の武装を捏造で持たされており、しかも異様に高性能でボス敵に相応しいスペックとなっていた。
ただし、『α』以降はファーストガンダム自体の参戦頻度が激減したこともあり、スパロボでドロスを見る機会はほぼなくなっている。

Gジェネレーションシリーズでは、PS1時代の作品では莫大な搭載数で移動基地として存在感を発揮していたが、
PS2以降は搭載数の上限が8+1で固定化されてしまったため、無駄にデカくて移動に困るだけの使いにくい母艦に…

ギレンの野望シリーズでは、高い耐久力とMAも搭載可能な莫大な搭載力もあって、一年戦争以後も長く使える。



追記・修正は、本艦の撃沈を防いだ方にお願いします。

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最終更新:2024年03月08日 20:13

*1 要塞の裏側に配置されていた為にソーラ・システムによる被害を免れていた。