功夫編(LIVE A LIVE)

登録日:2012/02/24 Fri 00:02:03
更新日:2024/04/08 Mon 21:35:27
所要時間:約 23 分で読めます




まだわからんか‥‥
心じゃよッ!


所は中国 大志山という山に拳法使いの老人がいた。
年老いた彼はその拳法を受け継ぐ若者を探し始める……。
3人の弟子を探し出し 体力・速度・力それぞれの修行をつける。
果たしてどの弟子が拳法の後継者と相成るか?


功夫編とはLIVE A LIVEのシナリオの一つ。サブタイトルは『伝承』
英語表記は「Imperial China」。
キャラクターデザインは「拳児」や「ジーザス」の藤原芳秀。

中国・大志山にて伝えられている拳法「心山拳」の老師は自らの衰えと寿命を悟り、
強き肉体と精神を持つ後継者を探す為に久方ぶりの下山を決意する。

そして3人の若者が集い、修行に明け暮れることになるが…。

修行を経て弟子を鍛えるというサブタイトル通りの「伝承」がテーマとなっており、
これによるレベルアップやそれとは別な能力上昇・技の習得優先順位変更がある。
最終的に修行回数の一番多い弟子が伝承者となる。そして、それ以外の弟子は敵の襲撃で殺されてしまう。
ぶっちゃけ伝承者にならない弟子につけた修行は無駄になるため、予め誰を伝承者にするか決めて集中的に鍛えた方が得。
ただ、修行を始める前に虎を倒しまくって弟子のLVを上げすぎてしまうと、修行がままならなくなり最悪詰むのでLV上げは程々に。
特にレイが画竜天聖の陣を取得してしまうと手が付けられなくなる。

実は中世編・最終編を除けば唯一4人PTが構成可能なシナリオ。
また、他の編とは異なり名前設定は「拳法(心山拳)の名前」となっている。
これは主人公が「心山拳老師」で、それを受け継ぐ弟子は複数人いて、最終編では伝承者となった弟子が「心山拳師範」の名義となるためで、実質的には名前を設定しているようなものではある。

リメイク版ではセリフの吹き出しに喋っているキャラの名前が表示されるようになったが、功夫編のラストではこのことが演出として効果的に使われている。

●登場人物

CVはリメイク版より。

●主人公

心山拳老師
CV:石丸博也
「強くあろうとする心…それこそが強さなのじゃ」
物語開始時点では断絶寸前の「心山拳」の唯一の使い手である。彼の自宅は心山拳道場を兼ねている。
お年寄りだからなのかLVアップは唯一しない。能力も知を除けば全て低い。
逆に年の功からか、戦闘では知力依存の老狐の舞で活躍。
本作は「レベル」自体がステータスの一種であり、命中・回避率に大きく影響するのだが、
老師の初期レベルは全主人公トップの「10」*1。このため敵の攻撃をかわしやすい。
リメイク版ではレベルが命中・回避と独立したが、他キャラの10~12レベル相当はあるのでオリジナル版と同等の使用感である。
更に武術の達人なだけあって手・足・突・鋭・鈍属性に対する耐性を備えており、思った以上に耐えるキャラ付けは健在である。
とはいえHPは低いのでラストの連戦は場合によってはサポートに徹した方が良いか。
シナリオの関係で最終編に唯一登場しない主人公。
本項目冒頭の台詞は彼がユンの強さを評した名言だが、地味に最強を目指す格闘家もまた同じ結論に至っていた。


●弟子


レイ・クウゴ
CV:上田麗奈
「老いぼれが一人で仇討ちかい?」
竹林にたった一人で住んでおり、野盗を生業としている勝気な娘。
長い髪を後ろで三つ編みにしているが、藤原先生のデザインイラストでの設定によれば「お下げは普段垂らしているけど戦う時は首に巻く」らしい(ゲーム中では描写されてはいない)。逆に危険じゃね?
能力の成長は平均的だが力が若干低く、初期能力の関係で体力に難がある(山頂の修行シーンでも体力の無さが描写されている)。リメイク版では命中と回避が低めで、いざという時に攻撃を外してしまうことも。背面や側面からの攻撃を心がけよう。
今作では貴重な女性のPTキャラであり、彼女が伝承者にならないと最終編PTは全員野郎になってしまう(キューブは機械なので一応「男」ではないが……)のでそういった理由で選ばれることも多い。
さらに彼女が伝承者かつ最終編での主人公になると、通常なら戦って倒さなければ仲間にできないポゴを無条件で仲間にできるメリットがある。*2
こういった理由から弟子の中で一番人気。ツンデレ*3。シナリオの最後でデレる。
名称は孫悟空+ブルース・リーの芸名レイ・シウロン。

●固有技
形意拳/象形拳の才を持つ。
最終的な火力は伝承者中最低だが、小技から大技まで使い勝手が非常に優秀。(特に画竜天聖の陣)また、技名が心山拳同様動物を模しているため、技名の統一性がいいという評価点がある。1つ、動物が被っていたりするが。
弟子の中で唯一無属性技を持たないが、最終編に出てくるマスタードラゴンなどの撃破に有効な技はある。
  • 猿手
猿のひっかき手刀。ヒット数は多い。
上記のマスタードラゴンなどにかなり有効。ただし、ピスタチオの撃破にはレベルアップや攻撃力の強化が必要。
  • ネコけり
己の『速』を反映する連続キック。リメイク版では多くの小技にあわせて単発攻撃扱いになり、威力は大技に譲っている。
これといい、おミケの連続キックといい、FF6のヤツといい、SFCRPGのネコキックは強烈である。
  • 水鳥脚
水鳥拳(南斗聖拳に非ず)。離れた敵の周囲を飛び回り、遠方旋回キックで大ダメージを与える。
画面内でのサイズや構えの大きい相手には特に効果的。ちなみに飛び道具属性。
リメイク版では多段ヒットしなくなったので相手の耐性の突破と、射程の長さを目的に使う。
  • 蛇形拳
相手のスキをついて蛇のごとく襲いかかる締め技。手技に対する反撃にもなる。
反撃条件を満たしていればノックバックをされても発動する点が特色。
ジャッキー・チェンの映画「スネーキーモンキー 蛇拳」あたりが元ネタだろうか。
  • 星降拳
鳳凰拳。見た目的にはそう見えないが手刀の連打を浴びせ、ダメージと共に相手の力・体を下げる。
リメイク版では強烈な手刀の一撃として描写される。
  • 画竜天聖の陣
聖竜拳。多少のタメ時間の後、龍の気が駆け巡り画面全体の敵を攻撃する。
タメ時間はあるとは言ってもさほど気にならないレベルですぐ出せる技であり、
そもそも画面全体攻撃なのでレイが袋叩きにされている状況でもなければ、多少タメたところで気にならない。
心山拳奥技と並んで役に立つ、破格の使い勝手を誇る技と経験者一同が認めるレベル。
修行前に虎を狩りまくって習得することもできる。修行の際に、この技のぶっとび具合を身をもって実感できるであろう。
  • 虎咆精気法
心意虎拳。独自の呼吸法で己のHPを回復し、さらにLV・速を上昇させることがある。リメイク版ではLVの代わりに命中・回避が対象。
己自身の長所を伸ばし、リメイク版であれば追加効果が確実に発動するのでリカバリーにも便利。
  • 天馬後すい脚(リメイク版:天馬後錐脚)
天馬拳。敵の方に背を向けて強烈なキックを行い、さらに攻撃後後退で相手の側面に回り込んだり、敵の合間をすり抜けるという地味ながら奇天烈な挙動を伴う技。
威力はそこそこだが極めて実験的な性能であり、布石の技といった立ち位置。なお、使いどころは探せば見つかる。岩に包囲された場面が。

ユン・ジョウ
CV:下野紘
「僕を信じてくれたお師匠様のためにも…!」
ウォンの町に住んでいる、祖母と二人暮らしの気弱な青年。孫子王の言いなりとなってスリを行っていたが、勇気を振り絞ったその様が老師の目に留まる。
レイ・サモと違い秀でた部分が無いということから2人が熟睡する中、
一人夜通しで鍛錬を行ったりするほど芯は強い。一番正統派な弟子。
初期能力は低いが成長率が高く、全キャラ最速でHP以外の能力がカンストする晩成型。
その成長速度はレベル25程度でHP以外ほぼカンストするほどで、特に物防特防までカンストするのは驚異的な速さ。
ただしHPに難があるため最前線に出るには打たれ弱く、オールカンストを目指すと下位になってしまう。
固有技は割と性能は素直だがレイほど使い勝手は良くない。
西安破裏拳はアホほど威力が高いがタメ時間も長いので、サンダウンのハリケンショットと比べると差が…。
名称は沙悟浄+ユン・ピョウ。

●固有技
気功の才を持つ。いくつもの属性を持ち、射程も弟子たちの中では長め。
  • 突き
腰の入った拳での突き。咄嗟に使う感じである。
リメイク版だとヒット数が減り、射角を補う小技という立ち位置に。威力表記は「中」なので弱点を突けば十分な威力になる。
  • けり
素早い蹴りだが単発。ユンは手技を重視している感じのようだ。
  • 凍手刀
氷気功。離れた敵に対して手刀で冷気を放って攻撃し、さらに麻痺させることがある。要『知』。
リメイク版だと拳法に耐性を持つ相手に効果的という見せ場が出てきている。
  • 炎手刀
炎気功。離れた敵に対して手刀で炎を放って攻撃する。
全方位1-2マスに撃てるという射角の面で凍手刀よりも使いやすい。
  • 空破旋風手
無心の技。離れた広範囲に見えない連撃を放つ。力(物攻)を大きく下げることがある。
解説にもあるように「反撃されない」点が非常に大きく、反撃が凶悪な敵を安全に倒すのに大きな効果を発揮する。
  • 自己安静息
集気法の類でHPを回復し、酔い・(麻痺・)毒状態ならばそれも治療する。運がいいと力・体も上昇する。
リメイク版では必ず物攻・物防・特攻・特防UPが発動。中回復アイテムと違い防御面が伸ばせるのが特徴。
  • 気功念斬波
刃気功。気功の刃を放ち続け、直線軌道上の敵すべてに大きなダメージを与える。
刃には貫通力があり、多段ヒットでダメージがばらける心配がないという特徴を持つ。
  • 西安破裏拳
極限まで練った気を高め、相手への体当たりと同時にぶつけて一撃必殺する技。比喩抜きで高威力を誇る。
相手を吹き飛ばし、麻痺させたり、体を大きく下げる追加効果もあるのだが、大抵999ダメージとかでケリがつく。
しかし、比喩抜きで本作最大級のタメ時間が必要になってしまうので、扱い的にはロマン技であるといえる。使うには仲間の助けも要るレベルだ。
リメイク版では懐からの強烈な打ち上げを見舞う。カンストダメージが狙える技の種類が減ったのと、撃つためのサポートが充実したために相対的に地位は上がったかもしれない。
その威力は防御力が大幅アップしたデスプロフェットをノーバフで正面からワンパンできるほど。撃てれば強いのだ。撃てれば。

サモ・ハッカ
CV:水島裕
「このサモ・ハッカ、食い物の恩も恨みも忘れないッチ!」
ユンファの市場で食い逃げを繰り返していた、大柄で大食らいの男。
おつむが弱くて誰も雇ってくれないこともあり、逆にこの体格から自信が無い。語尾に「ッチ」と付く。
力・体力・HPに優れるが知力・速さは低い。(速さは修行で補強可能)
固有技はどれもクセが強く、見た目もふとましいので一番不人気。
しかし能力低下技やラスボスに有効な技等、他の二人とはまた違ったタイプの技を覚える、ある意味技巧派キャラ。
心山拳師範としては唯一HPが高くなるため積極的に壁役をこなせるのが大きな強み。
一方知(特攻)に劣るため奥義の威力が伸び悩み、奥義よりも独自技を使って戦うことが推奨される。

義理人情に厚い人柄で、最終編の最後にラスボスに投げかける言葉も、単純だがそれ故に深く心に残る。一見の価値あり。
なお、伝承者が決まるイベントでは彼が一番優先度が高い。*4
また、功夫編でワタナベが見られるのは彼が伝承者になった場合のみで、ある意味ではゲーム的に優遇されている。
名称は猪八戒+サモ・ハン・キンポー。*5

●固有技
独自の拳法の才がある。リメイク版では突属性に定評が出るように。
技名は彼の食い意地を表すかの如く食材・料理関係で統一されている。
  • クマの手
遅いが重いパンチを浴びせる。多少の溜め時間の後、指定マスを中心とした3×3にランダム多段攻撃。釘パンチの類か何かか?!
  • ほいこーろー
変な踊りを踊る。自分を中心とした一定の範囲に対して、STEP数に応じた固定ダメージを与える。主人公側の技としては空破旋風手と並ぶ無属性。無属性は心山拳師範の特権
威力がSTEP数に依存し、最大でも99とダメージの振れ幅が大きく不安定で他の技と比べると最大火力も見劣りするが*6、範囲の広さやどんな相手にも問答無用でダメージが通ること、反撃を誘発しないことはダメージ数値のデメリットを補って余りある強み。
最終編に何種類もいる「反撃が強い」「HPは低いが他の能力がやたら高い」「時には数で攻めて来る」相手に効果的。
サモが技巧派キャラとされる侮れぬ技。
99STEPSだとサモが最後に四股を踏む演出が入る。
リメイク版では99STEPSで四股を踏む演出はカットされたが、高威力の場合(具体的には67STEPS以上)、最後には4人に分身するというすごい事をやっている。
この技だけでラスボス変身前を無理やり倒してしまうという事もできる。
  • とうばんじゃん
相手の防具をも砕く手技。解説通り『体』を下げてしまう。しかし、このエフェクトはどう見てもかみつき‥‥モーションの想像がつかない。
リメイク版では高速回転からの両手突きとなり、特防も崩す。
  • ばんばんじー
軸回転しながら離れた相手に突撃を与え、受けた敵を吹き飛ばしたり力を下げたりする。射程のクセはかなり強いが、大きい敵ならば狙いを付けやすい。
SFC版だとマップ中央の位置で技を選択すると、攻撃範囲が指定できないため、サモに×マークが出る(サモから4マス目の位置でないと当たらないため)。リメイク版では3マス目から当たるようになった。
  • トン足
遅いが重いキックを放つ。クマの手より連発数が少なく、一発あたりの威力が上昇している模様。
リメイク版では「キンポーッ!!」なる掛け声を発する。…もはや元ネタを隠すつもりなどさらさらないようだ。
  • ちんじゃおろーす
旋回脚で自分の周囲の敵をなぎ倒してしまう技。自分もクラクラするため、酔いはしないが自分のLV(命中・回避)が少し下がる。
老狐の舞よりは威力が出やすいので、使い分ける形になる。
  • まんがんぜんせき
横方向を完全にカバーする広範囲に対して、 大地を揺るがし、範囲内の相手を抱腹転倒させて全員からHP・LVを吸収する 実にカオスな技。
向き替え・酔い効果なども備えている、あの「シュラのイン」の強化版とでもいうべき高性能技なのだが、不思議と使いどころが見つけづらいとか。最終編での雑魚の大群を処理する時などに使ってみよう。
なお、この技だけでラスボス変身後を倒してしまったという恐ろしい実例がある。どこまでボスキラーなんだこの男。
リメイク版ではバフ・デバフシステムの変化からやや弱体化。サモの範囲攻撃枠としての仕様が主となりそう。
  • おにくまん
波打つ腹で敵に迫って押しつぶす突進技。相手を麻痺させる。要『体』であり、サモの長所を最大限に活かしているといえる。
威力は高く、地味に貫通タイプだが実戦で2体巻き込める場面は稀。

●心山拳一覧
※山猿拳・奥技以外の技は射程内からの攻撃であれば、すべて自動反撃に対応している。弟子は修行及びレベルアップで習得。元ネタは形意拳からか?


山のごとく動じぬ精神
水のごとくたおやかなる心を常とする。

だが清流も場合によっては
岩をも砕く激流となる!

肉体より精神の強さに重きを置き
人としての強さを追求する拳法…。
それが「心山拳」であった。

(ナレーション:多田野曜平)

すべての技を使いこなすには力・体・速・知すべてのステータスを要求されるため、
まさしく心・技・体すべてを鍛えることで真価を発揮する拳法と言える。

  • 竜虎両破腕

「竜虎の(かいな)をも止める技じゃ!」

追加効果率には『力』を、威力には『体』を要求する拳技。射程内なら手の技に対する反撃としても発動する。
両手でもって向かってくる相手の腕を封じ、さらに各種の能力を下げることができる。
竜虎の腕をも封じる拳の強さはリメイク版でも健在だが、対策している者も増えているので注意。

  • 百里道一歩脚

「百里の道も一歩から!」

追加効果率には『知』を、威力には『体』を要求する脚技。射程内なら足の技に対する反撃としても発動する。
力強い第一歩を彷彿とさせる蹴りで、受けた相手は麻痺してしまう。技の性質上老師が使っても効果的で、『力』の低い者に対して麻痺させやすい。
ダメージに関わるパラメータが「力」「知」だけではないことを教えてくれる存在である。

  • 獅子の手

「この拳は獅子の如く!」

追加効果発動には運勢を、威力には『力』を要求する突撃技。射程内なら突撃技に対する反撃としても発動する。
最強の肉食獣の名を関する一撃で、受けた相手を一マス吹き飛ばすことがある。反撃で発動させると瞬時に間合いが取れて絵面的に映える。

  • 山猿拳

「山猿のように素早く!」

威力には『速』を要求する裂き技。技を当てた後一マス後ろに後退する。瞬時に間合いを取れるが、下がるだけの空間は必要。
反撃特性はない。本来は相手の鋭器(刀剣や爪)技に対して反撃する仕様だったものと思われる。タメ技に遠慮した可能性もありそうだが。

  • シマリス脚

「軽やかなる事、シマリスの如く!」

追加効果率には『速』を、威力にも『速』を要求する脚(内部的には鈍器)技。射程内なら鈍器(棒術やムチ)技に対する反撃としても発動する。
軽やかな動きの宙返り蹴りでアゴを狙い、技を受けた相手は麻痺してしまう。他の技より射程が広く長く、こちらから仕掛ける時にも重宝する。

  • 老狐の舞

「老狐の知恵を持って敵を封じる!」

追加効果率には『知』を、威力にも『知』を要求する締め技。射程内なら締め技に対する反撃としても発動する。自分の周囲の敵全てが対象。
舞いながら相手に悟られず関節を決め、腕封じと足封じを同時に与える。要求する能力値の関係上、老師の主力技となるだろう。

  • 不射の射
「放たずとも的を射つ!」

威力には『知』を要求する対飛行武具技。二~三マス離れたところへの飛属性に対する反撃でのみ発動する。
気弾を即座に投げつけ、弓を持たずして敵を射抜く達人の技。
ちなみに、修業時には狙って発動できないように思えるが、水鳥脚に対しては反応したりする。
『飛び技』が飛び道具だけでなく、自ら飛び込む技も含めていることを教えてくれる存在。

  • 旋牙連山拳
リー戦で1度きり、或いは最終編でLV16以上で習得。
心山拳の究極奥義。気を纏い、清流から激流に転ずるが如く四方八方から無数の拳撃を浴びせる。
威力・射程ともに申し分無く、溜め時間無しと非常に強力な技。欠点は演出の長さくらい。
連山的旋牙気流、要『知』。「心」を重んじる流派の奥義だからか、内部的には精神属性技である。
モーションが長すぎてSFC版最終編EDでは気を纏う段階で演出が止まってしまう不遇な技だったが、リメイク版ではきちんと最後まで映されるようになった。
他にも常時敵のHPを見られるようになったことで、一度きりの奥義でリーにとどめを刺しやすくなった。

●その他登場人物

◆ユンの祖母
CV:佐藤麻子
ウォンの町に住んでいる老婆で、両親を亡くしたユンをたった一人で育ててきた。
現在は病に侵されており、その治療代を得るために孫子王と付き合ってスリを繰り返すユンを心配している。

◆ホイ飯店主
CV:杉田智和
ユンファの市場で有名な飯店の店主。サモの食い逃げによる被害を幾度も受けていた。
後に孫子王達に店を荒らされ、老師に助けを求めた。奥さんと沢山の子供がいるらしい。
オリジナル版ではステレオタイプの中国人口調で話すが、リメイク版では語尾に「~ね」「~よ」と付く程度で、割と普通の口調になっている。*7

◆老人たち
ウォンの町の住人達で、最近は年寄りがかかりやすい伝染病に苦しんでいるが、竹林で採取した守体草を与えれば快復し、お礼として差し入れをくれる。
ただ、1人だけ空腹で行き倒れているお婆さんも居り、そのお婆さんに対しては何らかの食べ物をあげれば元気になる。

◆商人たち
ユンファの市場で食べ物を売っている屋台の主人たち。サモの食い逃げとその逃亡中の事故によって売り物を台無しにされていた。
老師によってこの件が解決した際には市場がまた賑わうと喜んでいた。後に孫子王達の悪事に悩まされるも、またも老師に救われる。
一応、サモに対しては心底嫌ってるわけではないようで、その食いっぷりに魅入られて差し入れをしてくれる人もいる。

◆町娘
ユンファの市場の飯店で働いているチャイナドレスを身に包んだ女性たち。サモに対し「老師様に鍛えられなさい!」と一喝した。
孫子王を追い払った後に話しかけると、老師を飯店に誘い込み「ももまん」*8を差し上げてくれる。何処から取り出したかは本人のみぞ知る。

◆ワタナベ
CV:時田貴司
息子の名前は「ワン」。サモが伝承者になった場合のみ、義破門団の総本山の門の前に差し掛かった時に登場。「ワン・タンナベ拳」関係者。
義破門団に殺された父の敵を討つために息子が奥技「怒髪天突拳」を繰り出そうとするも、
不発に終わって黒焦げになり、泣きながら逃げ出してしまう。なんと情けない…。

●義破門団

心山拳と違い、強さのみを求めた武術で同門間でも仲間意識は無い、非情の拳。「力こそ正義」という理念をまかり通し、住民からも恐れられていた。
シナリオ後半、この義破門団(の門下生たち)に弟子を殺害されたことから老師は殴り込みに押しかけることに。
幹部たちの名は麻雀関連に由来する。*9 使う技のネーミングも様々なパロディ要素が見られるとのこと。

◆孫子王
CV:堀内隼人
ウォンの町を荒らしていたならず者のリーダー。取り巻きとして荒くれ者を複数人連れている。
ユンをこき使いスリを働かせていたが、割り込んできた心山拳老師に成敗され退散。それでも懲りずに義破門団に入って厳しい修行を積んだ。
その後ユンファの市場を荒らしていたところ、居合わせた心山拳老師に対し復讐のため襲い掛かるも呆気なく返り討ちにされ逃走する。

なお、修行を積んだと自称しているが稽古はつけてもらえていないのか、二戦とも強さは同じである。
あくまでも心山拳一門に対するメッセンジャーとしてしか見られていなかったのかもしれない…。
オリジナル版ではここでフェードアウトしその後の出番はない。リメイク版では最終編EDにて一瞬だけ登場し、心山拳師範の道場を取り巻きと一緒に見学している。

◆オディワン・リー
CV:櫻井孝宏
「我ら義破門団は同胞などではない、同門には信頼など必要ないのだ…」
町外れの竹林に立派な道場を構える、義破門団の師範代。功夫編のラスボス。
12人の幹部を差し向け、いざ挑もうとした老師と弟子に暗殺拳の使い手であるソウズとマンズの存在を黙ってる辺りはセコい。
とはいえ老師の弟子の死に関しては素直に詫びており、幹部を差し向けた際も数人ずつ順番に戦わせ、自身が対決する際もタイマンで弟子と戦うあたりは正々堂々としている。
因縁性は薄いのだが理念に関しては相反しており、それ故弟子たちに心山拳の道場を襲わせ、老師を敵討ちの死地へと誘う。
その展開や義破門団のあり方から、強くなるためには「憎しみを育て、煽り立て、源になることも厭わない」男。
強さよりも過程を、狂気の果ての強さよりも人としての強さを、そして心や信頼関係を重んずる心山拳の姿勢とは対極に位置するといえる。

なにゆえ断絶や死合をもってしてまで心山拳を否定したかは、8つの編を終えて最終編をある視点から遊ぶと見えてくるかもしれない。
名前のワンは中国語の「王」の読みなので、つまり「オディ王」と置き換えることができる。
リーはブルース・リーからか。

ゲームオーバーになると、ちゃんと他の弟子の墓と並べて葬ってくれる。律儀だな。

●使用技
  • 飛爪
飛び道具。勝つためには手段を選ばないというリーの一面を垣間見れる。
パラメータ設定の関係でチュンチャンパイが使うものと違い、
威力が低い代わりにまず間違いなく毒が発動する。
  • 狂狼拳
狼を思わせる手技。受けた相手を吹き飛ばして、さらに攻撃を当てた側も強制的に後退する。山猿拳と獅子の手を合わせたような間合い取り性能。
距離を取ってきたうえで、目に見えないルーチン変更とあわせて狂乱飛竜脚につなげてくる。
レイの場合離れたところに蛇形拳の反撃が発動しやすいためこれを撃たせるのが得策。
リメイク版では手技への自動反撃でも使い、即座に大技につながる恐れがある。安易に竜虎両破腕で能力を下げるのは考え物。
  • 狂乱飛竜脚(リメイク版:狂襲飛竜脚)
離れた相手に対し怒涛の連脚で攻撃し、ダメージを与えて吹き飛ばす。
リーのサイズが大きく、位置によっては避けにくい。
これを使ってくるときは狂装炎舞を使われる可能性も高いので、桂馬を意識した位置で勝負しよう。
リメイク版では演出が強化され、当たり方次第で150以上のダメージを食らう非常に危険な多段ヒット技に。
遠近共に大技を備えたので、相手の攻撃範囲を覚えていく必要がある。
  • 狂装炎舞
炎を纏って襲い掛かるオディワン・リーの必殺技。
指定ミスか毒状態が「治る」が、そもそも威力が割と洒落にならない。
SFC版、リメイク版共にこれを避けるために距離をり、なるべく射程の隙間から戦うとよさげ。
ちなみに鈍器属性に対する自動反撃技の為、密着してシマリス脚を撃つと即座にこれを喰らう。


※注意点

◆修行バグ
原作スーパーファミコン版では修行のレベルアップ時に心山拳技を習得しないと後に固有技の習得に支障をきたし、一部技が習得できない通称「修行バグ」があった。
詳細は各自検索されたし。ちなみに事前にLV8まで上げた直後から修業開始すれば確実にかわせるとか。
心配な人は「修業中は覚えていない技で相手し続ける」ことだけ意識しておけば良い。

HD-2Dリメイク版では改善され、このバグは無事修正されている。

修行では、修行した場所によって力・速・体のいずれかのステータスが+5されるというボーナスもあるのだが、修行時に弟子がレベルアップすると、レベルアップのステータスアップは起きずにボーナス分しか上がらないという仕様もあるので、この点も含めて「弟子はLV8まで上げてから修行開始する」方が有利になっている。
この仕様もリメイク版では修正されて、レベルアップ時にステータスアップとボーナスが同時に入るようになっている。


ちなみに本来はLV16で弟子は最終技を習得するが、功夫編内ではイベント絡みの関係でそこまで上げても習得不可能。
正式習得できるのは最終編から。最終編開始時から既にLV16以上だった場合、次のレベルアップで自動的に習得する。
伝承者がレイの場合、最終編で主人公に選ばないと加入前に戦闘になるので、功夫編でレベルを上げすぎると苦労する。
ちなみにユンの場合は話しかけるだけで加入できる。サモの場合は食料アイテムを複数与えて満腹にすることで加入する。


◆セレクトバグ
功夫編における旋牙連山拳は、弟子が奥義に開眼するオディワン・リー戦で1度きりのみ使用可能であり、1度使うと技欄から消えてしまう。
しかしSFC版ではバグ技によってこれを無理やり連発する事ができる。2発撃てばよほど低乱数を引かない限りオディワン・リーも2発で沈む。
行動選択おいてXボタンを押すと前回の選択と同じものをワンタッチで選択できるのは通常の操作だが、
ここでセレクトと同時押しすると、あらゆる制限を無視して必ず直前に出した技を再使用する。
セレクト同時押しを失敗しない限り何度でも連発できるため、オディワン・リーが2発で死なななくても3発目が飛んでくる。
なお旋牙連山拳に限らず、例えば手技を使った直後に手技封印状態になっても無視して同じ技を出す等、応用が効くバグ技。
オディワン・リー戦の旋牙連山拳ほど実用性とインパクトを兼ね備えた用途はあまりないが…。
言うまでもないがリメイク版では修正され(そもそも技のワンタッチボタン自体が消滅)この裏技は使えない。





リー「貴様が 私の追記・修正?老師ではなく貴様が!?さすがの老師も寄る年波には勝てぬか‥‥
   フ‥‥フハハ‥‥ハハハハッ!!」

レイ「やってみなきゃあわからないよ!」

リー「フ‥‥ガキが‥‥そんなに死にいそぐか!」

老師「は~ッ‥‥」

リー「ムッ!?」


レイ「サモ ユン!見てなよッ!!心山拳 奥技‥‥ 」


リー「ククッ‥‥しょせん付け焼き刃よ!」


レイ「旋牙連山拳ッ‥‥!!」


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最終更新:2024年04月08日 21:35

*1 次点はサンダウンが9、キューブが7。この2名は雑魚戦のない章であり、他はレベル5以下

*2 ついでにいうと功夫編終盤で義破門団に殴り込みをかける際、伝承者によって合流場所が変わるのだが、ユンは正門を超えたあたりで、サモは道場内部の中間あたりで合流するのに対し、レイの場合は正門手前の竹林で合流する。このため団員戦でも無駄なく経験値が貯められるし、早く仲間が増えれば万一の全滅防止にもつながって一石二鳥である。

*3 リメイク版では他キャラがレイのHPを回復させた時のボイスで余計なことをするなと怒ったりツン成分が増えた。いいぞもっとやれ

*4 普通に考えれば体力が高い方が助かるだろう、ということで体力のあるサモを意図的に生き残るようにしたとのこと。

*5 ちなみにCVを担当している水島裕氏は本家サモ・ハン・キンポーの吹替も担当している。さらに老師の石丸博也氏はジャッキー・チェンの吹替なので、遠回しではあるがジャッキー・チェンの弟子がサモ・ハン・キンポーというカンフー映画ファンならば思わずニヤリとする小ネタとなっている。

*6 SFC版での平均ダメージ値は33程度。つまりやや低めの値が出やすくなっている。リメイク版では平均ダメージ値が50へ底上げされた

*7 杉田氏が御本人のYoutubeチャンネルで功夫編を実況した際、ホイ飯店主の喋り方は「霊幻道士に出ていた村人のパロディ」だと明かしている。

*8 桃の形をした、こしあん入りの中華まんの事。中国において桃は「仙果」であり不老長寿の薬効があるとされ、祝い事によくももまんが出されるらしい。

*9 チャン・リン・シャン三姉妹のみ、1989年発売のリンスインシャンプー「ソフトインワン」のCMのキャッチフレーズ「ちゃん・リン・シャン」のパロディである。なお彼女らの見た目はFF4のメーガス三姉妹のパロディ。