ハイパーヨーヨー

登録日:2012/01/05(木) 23:34:35
更新日:2022/10/19 Wed 10:46:19
所要時間:約 5 分で読めます




ハイパーヨーヨーとは、バンダイが度々展開している商品の名称。
その名の通り「性能のいいヨーヨー」なのだが、「ハイパーヨーヨー独自のヨーヨー」は実はあまり無く、
大抵が海外メーカーの輸入品をデザインを変えて出しているだけである。
勿論メーカーからの許可等はしっかり取られている。

(商標的な意味での)定義としては、代理店バンダイを通してライセンス販売されているヨーヨーがハイパーヨーヨーだと考えて概ね相違ない。
例えば、「ブレイン」「ファイヤーボール」「レイダー」等は、本家ヨメガ社が販売するオリジナル版と、バンダイがハイパーヨーヨーとして販売しているバージョンがそれぞれ存在する。
なお、製品の仕様自体は同じで、価格や(製造年等による)個体差以外の違いはなく、キャップのロゴが若干異なる程度。

伝統的なヨーヨーと比較して
  • 糸(ストリング)が軸に固定されておらず、伸び切った後に空転する(これをスリープと言う)
  • 特殊な操作をすることで軸ではなく本体に糸が引っかかり返ってくる
などの特徴がある。

・第一期(1997~2000)

漫画『超速スピナー』やイメージキャラクターの中村名人などコロコロコミックやおはスタを中心とするタイアップに恵まれ、
文字通り社会現象とも言えるブームを起こした時代。
大会なども行われた。

テレビ番組『ぐるぐるナインティナイン』でも岡村隆史が子供達とハイパーヨーヨーで対決するコーナーが2度放送された。
内容は負けた方が自身のハイパーヨーヨーを献上するのだが結果は岡村が全敗という有様であった。
ちなみにこのコーナーに中村名人が出演している。

97年頃はどんなに使いづらい機種でも入手が難しく、偽物、コピー品も大量に出回った為、
コロコロコミック誌上で「純正と偽物の見分け方」が特集ページで組まれるほどの人気であった。

……が、値段がバカみたいに高く、例えば有名な「ファイヤーボール」は当時アメリカで1000円程度で買えた物が日本国内で2000円、
最高級機種として子供たちの羨望の的だった「ハイパーレイダー」は2500円だったのが5000円であり、子供向け玩具としてはかなり挑戦的な価格設定であった。
のちにさらに高いものも登場した。

ちなみに、この2機種は未だに現役バリバリどころか世界大会の一部部門では採用率9割を超える。



ハイパーヨーヨーブーム末期にようやく「バンダイ」ハイパーヨーヨーのオリジナルヨーヨーである「ハイパードラゴン」を、松下電器のバックアップを受けて製作・販売をした。
ハイパードラゴンは改造・パーツ組み換えというコロコロコミックの王道を取り入れた画期的なヨーヨーである。
そのように見えたのだが強度面に難があった。
試すと分かるが、特に激しい技をしなくても少し使い込むだけでボディがガタガタになって使い物にならなくなってしまうレベルであった。

この頃やっていた世代の中でブーム終了後も続けていた人達は今でも世界の第一線で超一流プレイヤーとして活躍し続け、
ヨーヨー大国・日本の基盤とも言える存在となっている。
彼らに触発された若い世代がどんどん成長して次世代の日本を担っているのだ。
が、それと同時にミニ四駆やビーダマンの様に組み立てさえすれば誰でも簡単に楽しめるわけではなく、当然技術やセンスが大きく問われるため、
安易に手を出して挫折した子供達も大勢おり、ほぼ同時期の他のブーム商品に比べるとイマイチ乗っかれなかった。

ちなみにこの頃あったプロ認定試験の技は相当難易度が高く、今の日本の地方大会・全国大会に出場している人たちでも全部一通り出来る人はかなり限られる。
どんなレベルかと言えば「ループ・ザ・ループ200回がヌルい方」と言えばお分かり頂けるだろうか?



・第二期(2003~2004)

一応復活したハイパーヨーヨーだが、商品ラインナップもおざなりで、特にタイアップもせずに宣伝も力を要れず……
と、明らかにやる気のない売り方であったため、当然のようにすぐに撤退してしまった。

だがこの頃復帰した世代の中で、今現在日本・世界で脚光を浴びているプレイヤーも決して少なくはない。
その為、全く意味のない時代だった、というわけではないのである。

ちなみにヨーヨー自体は第一次ブームの頃と殆ど変わらないが、なぜか製造元をアメリカから中国に変更。
そして様々な変更が加えられたことで、デザイン・性能ともにオリジナルに大きく劣るようになってしまった為、
今現在でも殆ど見向きもされないヨーヨーばかりになってしまっている。

最上位機種の「フリーハンド」のみは純粋に高い性能を誇る。
ロングスリープヨーヨーとして特化していたため(ループは難しい)、当時世界大会で使用し見事優勝に輝いた選手が居たほど。



・第三期(2010~2014)

前回のあまりにも適当なタイアップから反省したのか、今度はタイアップにかなりの力を注いでの復活となった。

メーカーも従来のヨメガ・ダンカンだけではなく、近年急成長した海外メーカー「ヨーヨーファクトリー」を迎え入れ、
それらのメーカーのプラスティック機種で高い評価を得ている機種を積極的に採用・廉価で販売するなど、かなり力を入れている。

だが玩具としての安全性のためか、ファイヤーボール(現・スピンフェニックス)や、
ハイパーレイダー(現・ストームタイガー)は更なる改悪が加えられてユーザーを嘆かせた。
(とはいえ、それこそ超人達の出るような大会では使えない、と言うだけの話でハイパーヨーヨーレベルの技をやる分なら十二分な性能ではあるが)


また、第一期の「ハイパードラゴン」の再来とも言うべき「ハイパークラスター」を独自に製作・販売している。
パーツ組み換え可能なヨーヨーであり、多数のバリエーションが生まれた。
生産が終わった今では、一部の機種が高額で取引されるなどしている。

なぜか精度が微妙に悪いという欠点まで再現してしまっている。
特に、タイアップ漫画『キメルのYOYO!』で主人公・キメルの操るサンダードレイクは、
ロングスリーパーをするだけでボディがカタカタ鳴る、という問題外の出来になってしまった。

その一方でスターフライギャラクシーフライと言った、
初心者から(改造して遊ぶ)上級者まで幅広く使えるヨーヨーが安価で購入できる事を歓迎している声も多い。



また、全ての世代に共通して言えることが
「糸の値段が高すぎる」
という事である。
そのお値段、5本で500円。1本100円の超高級糸である。
ちなみに品質では全く変わらない物が、国内のヨーヨーショップで大体100本2000円くらいで普通に買える。

断っておくが、ヨーヨーの糸は消耗品。
早めに交換しないでプレイ中に切れたりすると、本人は元より周囲に被害が及ぶ事も珍しくない。
また、すぐに糸がへたって感触が変わるので早めの交換は常識である(激しい技を多用する上級者だと10分ほどで交換する事も珍しくない)。

1本100円で買うくらいなら通販で安い糸を大量に買ったほうがはるかに良い。(品質も同じくらいだし)


たこ糸は、指とヨーヨーを痛めるZE☆





追記・修正はストリングプレイスパイダーベイビーをマスターしてからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ハイパーヨーヨー
  • ヨーヨー
  • バンダイ
  • コロコロコミック
  • 超速スピナー
  • キメルのYOYO!
  • 中村名人
  • 岡村チャンピオン
  • ストリングプレイスパイダーベイビー
  • ギム
  • ぼったくり
  • 残酷な時の流れ
  • 今のプロは何してるか見えない
  • はいぱー
  • ごめんよ僕の火玉
  • 漫画はネタ
  • 中谷悦次郎門左衛門(わがはい。)

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2022年10月19日 10:46