リ・ブラスタ(スパロボ)

登録日:2012/04/16(月) 22:52:23
更新日:2023/11/16 Thu 17:30:21
所要時間:約 7 分で読めます





折れねえんだよ、天秤の支点はよ

Li Brasta


BGM:THE UNBREAKABLE

データ

  • リ・ブラスタB
全長:18.3 m
重量:62.6 t

  • リ・ブラスタR
全長:24.2 m
重量:85.7 t


概要

ブラスタをパワーアップさせた、完成形ともいえる機体。
動力炉であるVX(=『揺れる天秤』のスフィア)の出力を最大限に発揮させた状態を想定して開発が進められたが、スフィアの暴走がきっかけでクロウ・ブルーストがスフィアの力を解放することに躊躇いを持ってしまい、規定値までVXの出力が達しない状態が続いていた。

しかし、迷いを捨て腹を括ったクロウと、トライア・スコートが搭載した「CDS」により暴走を克服し、求められていたスペックを100%発揮することが出来るように。
次元獣の研究が進んだため、ブラスタとは違い完全な戦闘用の機体となっている。

最大の特徴として、再世篇のブラスタが遠近出来るが器用貧乏な機体なのに対して、リ・ブラスタは破界篇のブラスタのように、近距離特化か遠距離特化かを選べる。
しかし、そのピーキー加減はブラスタの比ではない。

名前の由来はブラスタ同様「Libra(ラテン語でてんびん座の意味)」。「リ」が入ったことでようやく星座の名前が完成した。 

リ・ブラスタR

近接格闘戦仕様。装甲と格闘能力に特化し、その分射程は下がっている。…といってもスーパー系にしてはかなり打たれ弱く、そのまま運動性を伸ばした方が無難ではある。

開発者のトライア曰くブラスタ・スーパーロボットアレンジ。
両手足に小型の、両肩に半分ずつに分割された大型のSPIGOTを装備し、両側に皿を下げた天秤に見えるシルエットを持つ。
白地に赤のラインが入ったカラーリングはどことなくニルヴァーシュやテッカマンブレードに似ている。

また、手持ちの武器で攻撃するブラスタと異なり、内蔵火器とスフィアのエネルギーを武器化して攻撃に用いるため、外見は徒手空拳である。

リ・ブラスタB

遠距離射撃戦仕様。
Rとは逆に、機動力と射撃戦闘に特化し、引き換えに装甲が脆弱になっている。
主兵装はAX-99RAPTOR(次世代兵器研究向け新型電磁加速銃精度試験モデル)。

ブラスタの面影が強く残った機体で、武装面はほぼ順当なアップグレードがなされており、Rに比べ正統進化の趣がある。

SPIGOTは小型化されて、RAPTORの銃口部分に4つマウントされている。
これにより従来のビームの集束、変換以外にも機体各部の強化、空間の操作、限定的な次元跳躍が可能になった。


◇武装


非常に残念ながらACPファイズはリストラ。

リ・ブラスタR

  • EAモーター・カノン
頭部の両横に装備された電磁加速砲。

  • VXブレイザー
方向指定型MAPW
VXのエネルギーを胸から放ちSPIGOTで増幅させて放射する。
付近の敵に使うのは良いが、範囲が後述のVXクラスターより狭い。

  • リープ・マグナックル
空間に穴を開け、拳を空間の穴を通し目標にぶつける。要するにワームスマッシャー+ブロウクンマグナム(ジェネシック版)。
距離や条件を問わず直接殴りつけるためか、地形適応が全部A。

  • ハイプレッシャー・シューター
手に装備されたビーム砲から集束されたビームを放つ。
モーションが第3次αのバンプレイオスが使うハイパーム・デトネイターにそっくり。

  • VXキャリバー
手に装備されたビーム砲から放つビームを集束し、剣状にして敵を切り裂く。
演出がエクシアのセブンソードコンビネーションに似ている他、
二刀流のビームソードを束ねて両手持ちの大剣にして真っ向から振り下ろす演出はDのフォルテギガスのライアットバスターと一致。


リ・ブラスタB

  • EMRランチャー
バックパック搭載のミサイル。

  • RAPTORショット
RAPTORのショートレンジショットを連射する。

  • VXクラスター
SPIGOTを展開し、SPIGOTの一機に向けビームを放ち、残ったSPIGOTからビームを分散させて放つ。
着弾指定型MAPWで、これを使ってマリリンとそのお供たちを殲滅した人は多いはず(ファイヤバグの配置はマリリンを中心に1マス開けてバーグラーが囲むというものだが、これがちょうどこの武器の範囲ぴったりなのである)。

  • ベイオネット・スパイカー
RAPTORからSPIGOTを展開し、RAPTORから放つエネルギーをSPIGOTで収束させ槍状にし、目標を貫く。

  • ディストーション・シュート
SPIGOTを展開し、RAPTORから放つビームをSPIGOTで屈折させて、目標に当てる。

  • クラッチ・スナイパーVX

狙い撃つぜ、俺も…!

EMRランチャー(スタン効果を持つミサイルランチャー、恐らくブラスタのベイオネット・スパイカーで放つスタンロッドの発展型)で目標の足を止めた後、VXからの次元力をRAPTORから放ち、ブラスタのSPIGOT-VX(射撃)のようにSPIGOTを通してレーザー状にして、目標を貫く。
しかし、この武器の神髄は長射程でも高威力でも、弾数の多さでも運動性低下効果ですらなく、その演出。

蒸気の台詞は使用時のパターンの一つ。亡き友の決め台詞を受け継いだこの演出には多くのプレイヤーが感動した。
Rにカミナの台詞を使える武器がないのはバグじゃないかと思えてくるくらいである。


名称のみ共通する必殺技

  • SPIGOT-VXM
SPIGOT、フルレゾナンス!

見せてやるぜ、本当のゼロ距離射撃ってやつを!

前述したSPIGOTを利用するMAPWの単機版のようなもの。
MはMAXもしくはmaximumの略だと思われる。

Rではスパイカーを足に展開した飛び蹴りから、数回殴ったあとにSPIGOTを展開し、VXブレイザーを放つ。

BではSPIGOTを展開し、SPIGOTからレーザーを放ちながら牽制し、三機のSPIGOTをチャクラムのように目標にぶつけ、内部まで入り込ませてVXクラスターを放ち、内部から破壊するというなかなかエグい攻撃。
両方ともトドメ演出はクロウのカットイン。


  • アンブレイカブル・フルクラム
アンブレイカブル・フルクラム…折れない意志!

カルロスがZONEに突撃した際に追加された必殺技。
クロウとリ・ブラスタとVXが一つとなることで発動出来る。

Rでは、展開したSPIGOTにエネルギーを纏ったリ・ブラスタが通って突撃し、目標を貫く。
中の人と合間って最早ゲ○ガンフ○アに見えなくもない。

Bでは展開したSPIGOTにVXのエネルギーを収束させて、目標に向けて放つ。


リスク・オブ・マイ・ライフ!くらいなっ!!

トドメ演出は、リ・ブラスタのカットインとクロウのカットイン。
ちなみに二周目以降はトライアが出血大サービスとして、リ・ブラスタのRの装備をレッドキット、Bの装備をブルーキットとして換装パーツ化し、インターミッションで切り替え可能。

余談

ゲーム内での性能の評価は圧倒的にBのほうが高い。
理由としては
  • マップ兵器の範囲や着弾指定型故の使いやすさ
  • Rは半端に装甲が高いためBと比べると中途半端
  • RがEN消費武器に偏っているのに対しBはENと弾数武器に程よく別れているため燃費がいい
  • 本来格闘型のRはP武器の豊富さがウリなはずが、何故か射撃型のBも同じぐらいP武器に恵まれている
…等々
これらの理由からRはほぼ趣味枠に近い扱いを受けている。決してRが弱い訳ではないのだが…Bが強すぎた。

しかも、演出面でも破界篇序盤から描かれたロックオンとの友情の集大成とも言える「狙い撃つぜ、俺も…!」がBでしか聴けないというのも痛すぎる。
「Bがロックオンなら、Rはカミナの台詞を借りればよかったのに」と思ったユーザーもいたと思う。

あまりの使い勝手の良さに、とうとう公式ラジオでも「大抵の場合Bが選ばれる」と明言されてしまった。
例によって例のごとく、言ったのは杉田である。
一応Rについても「Rもそれはそれで強い」とフォローはしていたが、正直苦しい気がしなくもない。

特筆機能

コイン・ドロップ・システム


頼りにしてるぜ、CDS…!

上述した「CDS」の正体。
揺れる天秤の反作用「思考の固定化」による暴走に対してのカウンターとして、守銭奴であるクロウの金への執着を利用した機能。
VXの出力が一定値を上回ると、本物のコインを落とした音が鳴り、それによりクロウの意識を金に向け、暴走を防ぐというもの。
他の守銭奴キャラにも効果がある気がするのは不思議ではない。
アイム戦での会話から意識的にON・OFFすることも可能な模様。また、出力を高めすぎると連続で発動するらしい。

ちなみに毎回コインを使い捨てているのか、発動1回につき1Gの使用料がかかる。これにより借金が余計に増えてしまったのは言うまでもない。
Zでスフィアの副作用に苦しんでいたセツコのことを考えると何ともバカバカしい対処法……に見えるが、これは揺れる天秤の反作用の被害が本人だけに留まらない危険なものであったがゆえ、クロウの守銭奴っぷりを利用した苦肉の策であり、傍目はともかく内実は決して笑える代物ではない。

なお、再世戦争でこのシステムの発動回数は100万回らしい。1回1Gなので、またしても100万Gの借金を負う羽目になった。
…のだが、ちょっと冷静になってみよう。
どう考えてもあり得ないが、365日毎日20時間戦闘を行ったとすると、1分につき3回発動していても、100万回に到達しない。つまり、間違いなく嘘である。おそらく、トライアが彼を繋ぎとめるためについたのだと思われる。

ここで、一つ気になることがある。
上記のように、ちょっと考えればわかることなのに、クロウは思考停止してまともな反論すらせずに借金を受け入れてしまっている。
元々彼は借金で己の存在を定義しているらしいので借金することとそれを返すことには前向きなのだが、それを差し引いても借金を負う羽目になった彼の思考の無さは毎回過分に見える(というよりもそれ以外の方法で人生を送るという発想自体持っていない)。
もしかしたら、アイムが機体から降りても嘘をつきまくっていたように、クロウも借金という動力源を確保するために揺れる天秤の副作用「思考の停止」を限定的に受けていた可能性がある。*1
ただ、100万はないにしても、クロウの事なのでコインの音が聞きたいがためにどうでもいいタイミングでもCDSをガン回ししてた可能性は否定できない。
実際、天獄篇にてリ・ブラスタは真化融合した途端にCDSを自らガン回しし始めた


リ・ブラスタT


こいつはRBの魂を受け継ぐ新たなブラスタだ!

全長:19.5 m
重量:78.7 t

再世戦争後、スコート・ラボで再改修を受けて強化された新たなるブラスタ。
「T」とは「Trail」つまり「試験型」を意味するが、トライアの名前の綴りにもなるためその点ではクロウは不機嫌である。

クロウのスタイルに合致したタイプBをベースにタイプRのエッセンスを入れ込んだいわば「いいとこ取り」の機体で、カラーリングは初代ブラスタを踏襲したメタルグレー。
しかし、増加した重量に対応するため出力が上がり、その結果以前にも増してピーキーな機体に仕上がっている。

SPIGOTはタイプBから引き継がれたRAPTORのマズルに搭載された4つに加え、タイプRのものを発展させた膝のアーマーになっている大型の4つがあり、これらをフル活用することでスピーディかつパワーのある攻撃を行う。
戦闘スタイルは射撃と格闘をバランス良く配分していた初代ブラスタを発展させたものであるが、基本はタイプB同様の射撃型。

なおCDSは引き続き搭載されているが、再世戦争の貢献により使い放題となっている。……が、どうやらスフィアの制御システムに直結しているらしく、サード・ステージになって反作用を克服した後も外されていない。

天獄戦争を戦い抜いたが蓄積ダメージが超時空修復後に限界を向かえ大破。あまりのダメージから廃棄されるところだったが、クロウの嘆願によりスコート・ラボで修復。
これによりクロウはまたも100万Gの借金を抱えることになってしまった……*2

◇武装

  • RAPTOR-99
タイプBのものの発展型。
銃口にセットされているSPIGOTを展開することで連続射撃を行う。

  • バンカー
左腕のシールド。
二枚重ねになっており、外側の大型の部分はブラスタ同様射出可能。無線制御だが、内側の小型は有線射出になっており、重ねて撃ち出すことも出来る。

  • VXクラスター
タイプBのものと同様。
先端に展開したSPIGOT1機にRAPTORからビームを放ち、射出した残り3機にビームを転送して頭上から攻撃する着弾指定型MAP兵器。

  • ベイオネット・スパイカー
ブラスタのものにタイプRの攻撃を加えた発展型。
バンカー・ブレイクで敵を翻弄しつつ、展開したSPIGOTをカタパルトに本体を射出して一気に仕留める。


必殺技


  • SPIGOT-VXM
SPIGOT!フォーメーション・ファイズ!

クロウの十八番である「呆れるほど有効かつ最高の戦術」、即ちACPファイズをSPIGOTによって仕掛ける。
まず背部ミサイルランチャーで敵を牽制しつつRAPTORのSPIGOTを展開、有線接続したバンカーを射出し叩き込んで「ターゲットを中央に固定」。
引き戻す勢いで旋回しつつ、展開したSPIGOTを使って全方位から銃撃することで「そのまま速やかに火力を集中」、後ろに回りこんだところでバンカーを戻して大型のSPIGOTを展開、ベイオネット・スパイカーで「最後は中央を突破」してトドメを刺す。
全体攻撃かつ移動後使用可能なので、敵タッグの殲滅に最適。


  • ジ・アンブレイカブル・フルクラム
使いこなすぜ、揺れる天秤のスフィア!
狙い撃つぜ、俺も……!

折れねぇんだよ、天秤の支点はな

「揺れる天秤」のサード・ステージ以降により解禁された一撃。
タイプBの「アンブレイカブル・フルクラム」と同じだが、SPIGOTを全基展開してビームを拡散・螺旋状に再収束、敵機を確実に「狙い撃つ」。ビームが「螺旋」状になるのは今度こそカミナ要素かもしれない。
地球製のスフィア搭載機の最終的な必殺技であるため定冠詞つき。


追記・修正はコインの音に反応してからお願いします。

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最終更新:2023年11月16日 17:30

*1 スフィア・リアクターは真のサード・ステージに至るまでに「スフィアの属性に心を飲まれる」というリスクを無自覚に背負うため、ない話ではない。

*2 ただし、その姿勢を評価したトライアがクロウには内緒で費用の80%を受け持ったためにこの額。つまり実際の修理費は500万Gである。