望月(鉄鍋のジャン)

登録日:2012/03/19(月) 02:27:38
更新日:2024/02/18 Sun 12:11:17
所要時間:約 5 分で読めます




望月とは『鉄鍋のジャン!』に登場しているキャラクターの一人。
フルネームは望月貢(もちづき みつぐ)。
五番町飯店で働いている実質モブキャラである。担当は鍋。中華鍋を振るい炒め物や煮物を作り、実質店の味の中心を担当している。
立ち位置から察した通り、漫画においては秋山醤等の料理に驚く脇役キャラである。









………のだが、その言動は問題だらけである。傲慢不遜な醤の態度を差し引いても性格は悪く、そして仕事に関しても無能なのだ。
無能な点は主要キャラ以外の五番町の料理人達にも言える事だが

先輩という立場から小此木を馬鹿にしていたりはするものの自分自身の料理の腕もかなり酷く、おまけに成長を見せない分小此木より酷い。
その結果、続編の『R』では担当の鍋を小此木に取られている。
醤が帰ってきた時小此木の意図的なヘマにより一時的に担当の座を奪還するが、その後取り返されてしまった。


以下鉄鍋のジャンにおける望月の軌跡

  • 閉店時間が過ぎた時、訪れた醤に作った炒飯に難癖付けられゴミ箱に捨てられる。
醤いわく「パサパサの卵─しょっぱい飯──火の通しすぎ塩もいいかげんそのうえバラけていない飯が3%もある──いったい何作ったんだ? これは──」
いくらなんでも適当に作り過ぎじゃないだろうか。
ちなみにジャンは他人の料理に対しては馬鹿にすることは何度もあっても、捨てるようなマネをしたのは全話通しても自身の料理の失敗作と望月の料理だけである。*1

  • その後、五番町飯店に勤めて洗い物をしている醤に火にかけたての熱い中華鍋を投げ付ける。しかし防がれた腹いせに近くにたまたま居た小此木に膝蹴り。
何も言わずうずくまる小此木を罵倒しながら退散。因みに小此木の年齢は17、望月は22。まさに外道。

  • 宴会料理で失敗したジャンをあざ笑って心を折る
この際「ジジィとマンツーマンでやっていたから大量に作る宴会料理は学んでなかったんだろうよ」とジャンの弱点を完全に見抜く。
おそらくジャンも立ち聞きしていたようで、上記の台詞が頭上に被さる形で泣き崩れてしまっていた。
望月の数少ない活躍(?)。なにぜ作中で傲慢不遜なジャンの鼻っ柱をへし折った初めての人物がこの男なのだ。
もっともジャンはこの挫折をきっかけに小此木との友誼を交わし、また彼との会話がヒントになって宴会料理のコツも覚え、さらに強靭な料理人へと成長する。
で、望月の方は?以下の「活躍」の数々からお察し下さい。これが失敗から学ぶ者と学ばない者の差である。

また、これ以降ジャンは望月だけに対してやたら当たりがキツくなる*2のだが、この時に階一郎共々「秋山」を侮辱された恨みもあるのだろう。

  • 店に来たてのセレーヌ楊に貝柱と卵白の炒め物を「幼稚園児でも出来る盛り付け」と評される。
他のモブキャラからも「望月のいいかげんな盛り付けが」と盛り付けのいいかげんさは周知の事実の模様。

  • 閉店時間過ぎに来た蟇目に作った炒飯を以下略。その後ビンタの洗礼。
蟇目いわく「出来損ないのクソ炒飯」「油っぽすぎるし卵か炒めすぎ 味が均一に入ってない とにかく全部お粗末」。因みに調理場の床に捨てられた。
まるで成長していない……

  • 醤に作ったチンゲン菜の炒め物にケチを付けられ鍋の中身を浴びせる。
「塩が足りない」「塩の量ぐらい指先で覚えろ」「それでも料理人のつもりかよ」……まあ、これは多少醤にも否があると思う。

  • オーナーの睦十自らがVIP用の春巻を作ると言い出したのに対し、代わりを申し出るも却下される
「春巻きなんて簡単な物はオレが作りますよ」と豪語するも、「おまえに出来ればワシがこうしてはおらんのだよ」と逆に簡単な物すら作れない未熟者扱いされる。
このおかげで読者からは「五番町飯店はVIPにはオーナー自ら作った逸品が振舞われるが、一般客は望月のハズレ料理を食わされる差別待遇のひどい店」とネタにされることも。
周りの言葉から察するに睦十が直々に作るまで春巻の美味しい揚げ方を知らなかった模様。
主要キャラ以外の店員全員が。今まで客にどんな春巻出してたんだ……

  • 料理品評会に「ライスペーパーを使ったベトナム風春巻」を睦十に出すも口の中の春巻を吐き掛けられ→罵倒→肩に杖で一撃のコンボを食らう。
吐き掛けられた時には「なにをするんだこのジジイ!」との言葉を残す。
目上の相手それも自分が働いてる店のオーナーに対する発言ではないものの、流石に吐き掛けられたらこう言いたくなるのも仕方ないかもしれない。

  • 作ったまかない料理にケチを付けゴミ箱に捨てた醤を蹴り飛ばす。
醤いわく「ひでえ唐揚げだぜ てきとーに切ってるから大きさがバラバラで火の通りがめちゃくちゃだ」「キャベツの千切りは百切りくらいのいいかげんさだし……」
実際キャベツの千切りは特に酷く、青椒肉絲みたいな太さになっている。
この時「のぼせてんじゃねぇよスグル程度のヤツに勝ったぐらいでよぉ」と言い放っている。

※この直前スグルは醤には負けたもののフォアグラをキヌガサ茸に詰めてラビオリにして蒸すというアイディアと技術に富んだ料理を作っている。フランスの一流シェフにも負けないとも評されています。


その後は特に目立った事は無く驚き役に徹する。

続編のRにも登場。
前作からある程度の間があるが、


  • 前述のように鍋役を小此木に取って代わられる

  • 小此木が醤のサポートの為にわざと失敗を重ね鍋を明け渡された(つまり実力で鍋に返り咲いた訳ではない)のに調子に乗る

  • 小此木の作ったチョコレート味の回鍋肉(万人向けでない味だが、醤やキリコらには独創的な味とアイデアが認められた)の後に、オリジナルの回鍋肉を作るように言われ、
(これ以上の回鍋肉が作れなきゃ俺達は小此木以下…)と自分の腕のなさからというよりも、プライドが先行し結局何も出来ない

  • その直後の蟇目らの乱入により、その場が醤らの対決の流れに変わると、
(ラッキー! 屈辱を味わわずに済んだぜ)と心中でほくそ笑む


以上のように、殆ど成長は見られない(これは望月に限ったことではないが)。


ちなみにジャンファンの間では「ミスター」の愛称で呼ばれてバカにされている。
無印の上記の春巻の話の際、李さんが美味しい春巻の作り方を解説した際に「わかりましたかミスター望月?」と呼んだことが由来。
本来五番町の料理人全員に解説しているのに望月だけを名指しな上、李さんは普段は他人に「ミスター」などと付けて呼ばないため、明らかに馬鹿にされていると思われる。
これが読者にウけ、以降望月は「ミスター」と呼ばれることになった。


以上のようにすがすがしいほどヒドイ人間であるが、あだ名の件からもわかるようにその奇行や失敗シーンを楽しむファンも少なからずいる。




追記・修正は始めは気長に、終わりは短気にお願いします

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最終更新:2024年02月18日 12:11

*1 捨てた、と断言はできないがダチョウ肉のステーキを「良い肉を調理で台無しにした」とその場に叩きつけている。ただしその後ちゃんと丁寧にステーキの焼き方を教えたり誠意のある振る舞いをしているが。

*2 いくら望月が下手とはいえ周りから「言い過ぎ」と言われるほどに